焼きたてフィーリング

作者チョロまつ

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4章 家庭

28話 休日の雑談から

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ある晴れた休みの日…
「そういや菜羅…」
「何ー?」
店に来ていた菜羅に対し聞きたいことがふと浮かんだ智登。

文音あやねさん元気?」
「文音ー?元気だけどー?」
その二人のやり取りを聞いていた秋花。

「なになに?香暮のお姉さん?」
智登がさん付けをしていたのでお姉さんとみた秋花。
そんな話は初めて聞いたので首を突っ込んでみたが…

「文音は俺の妹だけど?」
「そうなの…?」
文音とは、菜羅お姉さんではなく妹だった。
そこで疑問が生じる。
「同い年?」
「いや、年下。」
「じゃぁ何で扶蓮はさん付けなのよ。」
智登は年下の人にさん付けするような人ではないと知っている秋花。
しかし、そんな智登がさん付けをする年下がいた事に疑問を持った。

「あのね、年下にも同い年にも見えないほど大人なんだよ。」
その妹をさん付けする理由を言った智登。
どうやら大人っぽい人らしい。
「あいつ可愛いくないからなー…シーちゃんの方がよっぽど可愛い!」
「えっ…」
菜羅は軽く妹を貶して秋花を誉める。
思わず混乱した秋花。
ちなみにシーちゃんは菜羅が使う秋花の呼び名で、紫躍の「し」から付けた。

「今日はお客様来ませんねー…」
昼飯の食器を片付け終えた流卵が廊下から出てきた。
いつもは店に何人か見える光景も、今日は無い。

「智登、休日って3時までだよな?」
「そうだけど?」
閉店の時間を確認した菜羅。
休日の店は、開店するのは早く、閉店する時間も早いのだ。

「今日俺ん家来るー?あいつも喜ぶぞ。」
「じゃ行こっかな。」
風のように進んでいった会話。
菜羅は智登を自分の家に誘い、智登は行くことにした。

「あっ!私もいきますよ?」
主人がいくなら、という理由で流卵も行くことにした。

「えっ…じゃ、じゃぁあたしも…」
皆が行くっていうので、乗り気ではない秋花も行くことにした。

「いや、やめといた方が…」
智登はそれに賛成しなかったが、
「まぁまぁ、一回ぐらいいいだろ。」
と、菜羅が止めた。

「んじゃ、夕飯用意させっかな。」
と言って菜卵は通信機器を取りだし、文字をうち始めた。

「模子はいかないのかしら?」
「模子の事だし何もいわずにいるでしょ。」
「それもそうね。」
「お二方は模子を何だと思っているんですか…!?」
この場にはいない模子の事を考える智登と秋花。
もはや模子がサイコパス的な何かに思われている様子だった。

「ロッコちゃんか、誘っちゃお。」
そのやり取りを聞いた菜羅は何の気の迷いもなく模子をメールで誘った。
来るまでしばらく模子を待った。

「来たよー。」
「早いな。」
数分後に模子が来た。
注意してほしいのは、数十分ではなく、数分だ。
とにもかくにもこれで5人が揃った。

「おっと、3時だな。」
「閉店っと、準備するか。」
3時になったのを確認し、店を閉めた。
そして、早速5人は菜羅の家に向かう準備をし始めた。


「いきなり呼び出しといて出かけるの?」
「あれ?俺んち行くって書いてn…」
「無かったですが。」
「あらま。」
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