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第6章 夢と混沌の祭典
第38話 尋常に勝負
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「…………何だ、これは!?」
「おいおい、マジかよ…………」
先に客席入口に着いた三皇の2人が、こっちにも聞こえるほどの声をあげる。何だ?また何か起きたのか?僕達は顔を見合わせ、走って彼らの背中を追いかける。そして彼らの後ろからそれを見て…………愕然とするのだった。
「ええっ!?」
「嘘…………」
僕とハルも、口々に声を漏らす。そこに映し出されていたのは、なかなか意外な結果だったのだ。
『何と最後の最後で逆転の連続!!この激しいシーソーゲームを乗り越え、準決勝に駒を進めたのは…………』
「嘘だろ……?ユノンが」
「負けた…………だと!?」
『蒼の奇術師、セイスだぁ!!!』
僕達の声は、あっという間にスタジアム中の、割れんばかりの拍手と歓声に呑まれてしまった。
いや、別にセイスさんが負ける方に賭けてたわけではないんだけど。ただ……下馬評ではどちらかといえば、ユノンさんが勝つんじゃないか、という予想が多かっただろう。それは、ユノンさんが三皇だから、というよりは、僕達は彼女があのイベントで真影術を覚醒させたことを知っているからだが。
ただ、そういえばセイスさんが本気で戦っているのを、僕は殆ど見た覚えがない。普段は後衛を任せていたし、確かにその時も要所要所でえげつない射撃技術を見せてくれたりはしていたが…………まさか、ユノンさんすら下すほどとは思わなんだ。AGI極振りという僕以上にピーキーなキャラビルドで、よくここまで……と感心せざるを得ない。
「準決勝、向こうの試合は雪ダルマさんとセイスさんか……」
正直、ここまでくると結果がみえない。あの雪ダルマさんが負けるとはなかなか思えないが、もしかしたら……?
トーナメントの組み合わせの都合もあるとはいえ、準決勝の時点で三皇から1人、四星から3人。四星は三皇に準ずる、というこれまでの通念は、たった今音をたてて崩れ落ちたのだった。
~~side ユノン~~
「あ、れ…………?」
ウチの身体に力が入らない。そのまま、ぺたんと膝から崩れ落ちる。
今、何が起きたんだ??
ウチの脳内を、その一文が延々と駆け巡る。ウチの【縛られし魂の解放】は、確かにセイスを捉え、葬ったはずだった。でもその次の瞬間、ウチの腹部には大穴が空いていて……ウチは、立ったままやられていた。
まだ分身体が残っていたのか?いや、それは確かに複数体同時には存在していなかったし、何より【影縫い】であらゆる行動を封じていたはず。ウチを騙すためにブラフを張っていたとも、あの状況ではイマイチ考えにくい。なら、ラストアタックになったあのスキル……あれに何か秘密があったのか?
「…………ねえ!!」
いや、分からないことを考えていても、何も始まらない。たった1つ、分かりきった事実は…………ウチは、負けたんだ。
「次は…………次は負けないから!」
でも、手も足も出なかったわけじゃない。昔の自分よりは、確実に成長している。だから、次こそは……!
「…………おう、待ってるぜ」
そう言い、少し嬉しそうな口元を残して、セイスは去っていった。ポケットに手を入れて、少し気怠げに歩いて。
そう、このまま負けてばかりはいられない。作った借りはちゃんと、返さなくちゃ。
「ウチがまたリベンジするその時まで…………首を洗って待ってなさいよ、バカ師匠」
~~side 第1サーバー代表・早瀬~~
「…………以上が、マグ太郎の主張でした」
「なるほど。ご苦労だった」
部下の報告を一通り聞き終え、椅子にもたれかかる。ひとまず、これで緊急対応は一段落ついた。やっと、少し息をつける。
メインサーバーの方は博士が担当してくれているし、私達が尋問をしている間にレプリカの詳細な解析も粗方終了した。あとは再発防止案やペナルティの検討をすれば終わりだが、これらは次の全体定例会議までに間に合わせれば良い。少なくとも今、このイベント中に終わらせる必要はもうないのだ。
「それにしても…………」
と、私は尋問の時間を思い出す。プレアデス……話してみた感想としては、それほど変なイメージはなかった。実際、考え方も普通の人とあまり変わりはなさそうだし、あの奇想天外な発想力は、あくまでゲームの世界観やスキルによる補助が助長しているんだろう。それならば、特に危険や脅威を感じる必要はなさそうだと。
ただ1つ、奇妙というか、不気味に感じることがあった。彼が語ったあの世界の歴史、賢者の石にまつわる背景ストーリー……それは、我々が用意していたものとほぼ相違ない内容だったのだ。いくら図書館で情報を仕入れていたとはいえ、現時点でゲーム内に公開している情報だけで、あそこまでの仮説に到達するのはほぼ不可能だ。
社内の何者かがプレアデスに情報を開示した、とは考えにくいだろう。となると残る可能性は必然的に、彼がゲーム内のどこかでそのヒントとなる情報を入手したことになる。
一体どこから……?討伐された怠惰のホムンクルスは、記録からそれが既にイレギュラー分子の一角であり、プレアデスとの交流もあったことは分かっている。だが、彼は少なくとも王国の革命から数百年後のNPC。革命以前のことについて、そこまで詳しくはないはずだ。
彼が立ち入った旧王立研究所からも、その時の研究データ等は既に焼失している。彼が熱心に調べていた『ヒトホムンクルス化実験』に賢者の石との直接的な関係性はないし、この線も薄いだろう。
「…………やっぱり、本当に予想だけで辿り着いたのか?」
だがもしそれが本当なら…………やはりとんでもなく不思議な男だ。殆ど憶測だけでストーリーを思いつくなんて、そんなことができるのは製作者か、あの世界のAIくらいだろうに。
「…………まあ、それは後々考えれば良いか」
これからきっともっと忙しくなる。今のうちに、取れる休息は取っておかなくては。次は、そのプレアデスと春風の試合。せっかくの休憩時間だ、じっくり見させてもらうことにしよう。
~~side プレアデス~~
『それでは緊迫の準決勝、最初の対戦カードを紹介いたします!!
…………いよいよ、この時がきた。アルケミオスが始まってからずっと、この決勝トーナメントの大舞台で、ハルと戦うことを目標にしてきたんだ。それがとうとう、実現する。決勝でなく準決勝なのは少し残念だが……その場合どちらかが雪ダルマさんを突破しなくてはならなくなり、そのハードルは急上昇する。そういう意味では、むしろ良かったといえるかもしれない。
決勝で当たるのは絶対王者の雪ダルマさんか、ユノンさんを下したセイスさん。どちらも途轍もない強敵だ。だがこれから戦うハルも、それらと同等以上の強敵だといえる。純粋な強さだけじゃない。ずっと一緒に戦ってきたからこそ、互いに何をしようとするか、どこが弱いのかを知り尽くしている。それゆえに、攻略が一周回って非常に難しくなっている。
『まずはAブロック代表!圧倒的な剣技でここまで勝ち進んできました!その刃を磨き続けたのは、今日この戦いに決着をつけるためか!?閃光の刀匠、春風!!』
なんか、いつの間にかハルにも二つ名がついてるし。あれはあのMCのAIが考えてるんだろうか?それならまだしも、このイベントを担当している運営側の、良い歳したオッサン達が会議室でこんな厨二くさい二つ名を考案しているんだとしたら、それはそれで愉快な光景だ。
というか、この流れだと僕も……?
『続いて、Dブロック代表!多彩なチェインスキルで、その対応力はまさに規格外!更なる隠し玉をも予感させる、宝石使いの真髄やいかに!?輝石の創造者、プレアデス!!』
いやはっっっっっず。何だこれ、背中がむず痒いようなこの感覚。強豪プレイヤーが大会中、こういう紹介をされて場が盛り上がるのは理解できるが、いざ自分がこうも身に余るようなことを言われてみると、何ともまあ恥ずかしいものだ。
おっと。それはともかく、早く入場しなくては。なるべく平静を装って……背筋を伸ばして堂々と……。
「ようやく、君とこうして戦えるね!前にちゃんと決闘したのはいつだっけ?」
「結構前だったような……確かその時は、ハルが勝ったんだっけ」
「ふふーん、そういうことだから今回も勝たせてもらうよ!悪いけど、手加減はしないからね!!」
「僕だって、あの時からはだいぶ強くなってるからね。進化した僕の力、見せてあげるよ!」
そう言って、身につけていた『闇霊のローブ』をバサッと脱ぐ。情報漏れを防ぐため、ハル含め誰にもその全貌を見せていなかったのだ。ここまでの戦いも全部、防具の上にローブを纏って戦っていたのだ。最も、本来このローブの役割は、予選の混戦対策だけだったのだが。対戦が始まる前にローブをインベントリにしまい、代わりに『機械竜の翼』を装備。
「新しい防具……!やっぱり、完成してたんだね」
「なんだ、やっぱバレてたか」
「そりゃ分かるよ、ずっと一緒にいるもん……まあ、プレ君のことだし、きっとボクも知らない隠し玉を残してるんだろうけど」
その読みは正しい。というのも、タリスマンを『ブリリアント・コア』に強化したことで胸防具に組み込めるようになり、特殊装備品スロットが1つ空いたのだ。その結果、火炎放射器と翼、ワイヤー装備を同時に装備できるようになった。また、Lv.50になったことで4つ目のスロットも解放された。そのため新たにもう1つ、未公表の装備も搭載している。それが僕の隠し玉だ。
『両雄並び立たず!普段は行動を共にする新世代の名コンビが、決勝戦への切符を賭けて激突します!!』
さて、そろそろか。
「じゃあ、お互い頑張ろう!ハル!」
「……うん!いざ、尋常に勝負!!」
『それでは参りましょう!準決勝第1試合、春風vsプレアデス!レディ……!』
互いに武器を構える。集中を、闘志を高めていく。勝つイメージを、我が物に!
『バトル、スタートォ!!』
大歓声の中、僕達の戦いが始まった。
「おいおい、マジかよ…………」
先に客席入口に着いた三皇の2人が、こっちにも聞こえるほどの声をあげる。何だ?また何か起きたのか?僕達は顔を見合わせ、走って彼らの背中を追いかける。そして彼らの後ろからそれを見て…………愕然とするのだった。
「ええっ!?」
「嘘…………」
僕とハルも、口々に声を漏らす。そこに映し出されていたのは、なかなか意外な結果だったのだ。
『何と最後の最後で逆転の連続!!この激しいシーソーゲームを乗り越え、準決勝に駒を進めたのは…………』
「嘘だろ……?ユノンが」
「負けた…………だと!?」
『蒼の奇術師、セイスだぁ!!!』
僕達の声は、あっという間にスタジアム中の、割れんばかりの拍手と歓声に呑まれてしまった。
いや、別にセイスさんが負ける方に賭けてたわけではないんだけど。ただ……下馬評ではどちらかといえば、ユノンさんが勝つんじゃないか、という予想が多かっただろう。それは、ユノンさんが三皇だから、というよりは、僕達は彼女があのイベントで真影術を覚醒させたことを知っているからだが。
ただ、そういえばセイスさんが本気で戦っているのを、僕は殆ど見た覚えがない。普段は後衛を任せていたし、確かにその時も要所要所でえげつない射撃技術を見せてくれたりはしていたが…………まさか、ユノンさんすら下すほどとは思わなんだ。AGI極振りという僕以上にピーキーなキャラビルドで、よくここまで……と感心せざるを得ない。
「準決勝、向こうの試合は雪ダルマさんとセイスさんか……」
正直、ここまでくると結果がみえない。あの雪ダルマさんが負けるとはなかなか思えないが、もしかしたら……?
トーナメントの組み合わせの都合もあるとはいえ、準決勝の時点で三皇から1人、四星から3人。四星は三皇に準ずる、というこれまでの通念は、たった今音をたてて崩れ落ちたのだった。
~~side ユノン~~
「あ、れ…………?」
ウチの身体に力が入らない。そのまま、ぺたんと膝から崩れ落ちる。
今、何が起きたんだ??
ウチの脳内を、その一文が延々と駆け巡る。ウチの【縛られし魂の解放】は、確かにセイスを捉え、葬ったはずだった。でもその次の瞬間、ウチの腹部には大穴が空いていて……ウチは、立ったままやられていた。
まだ分身体が残っていたのか?いや、それは確かに複数体同時には存在していなかったし、何より【影縫い】であらゆる行動を封じていたはず。ウチを騙すためにブラフを張っていたとも、あの状況ではイマイチ考えにくい。なら、ラストアタックになったあのスキル……あれに何か秘密があったのか?
「…………ねえ!!」
いや、分からないことを考えていても、何も始まらない。たった1つ、分かりきった事実は…………ウチは、負けたんだ。
「次は…………次は負けないから!」
でも、手も足も出なかったわけじゃない。昔の自分よりは、確実に成長している。だから、次こそは……!
「…………おう、待ってるぜ」
そう言い、少し嬉しそうな口元を残して、セイスは去っていった。ポケットに手を入れて、少し気怠げに歩いて。
そう、このまま負けてばかりはいられない。作った借りはちゃんと、返さなくちゃ。
「ウチがまたリベンジするその時まで…………首を洗って待ってなさいよ、バカ師匠」
~~side 第1サーバー代表・早瀬~~
「…………以上が、マグ太郎の主張でした」
「なるほど。ご苦労だった」
部下の報告を一通り聞き終え、椅子にもたれかかる。ひとまず、これで緊急対応は一段落ついた。やっと、少し息をつける。
メインサーバーの方は博士が担当してくれているし、私達が尋問をしている間にレプリカの詳細な解析も粗方終了した。あとは再発防止案やペナルティの検討をすれば終わりだが、これらは次の全体定例会議までに間に合わせれば良い。少なくとも今、このイベント中に終わらせる必要はもうないのだ。
「それにしても…………」
と、私は尋問の時間を思い出す。プレアデス……話してみた感想としては、それほど変なイメージはなかった。実際、考え方も普通の人とあまり変わりはなさそうだし、あの奇想天外な発想力は、あくまでゲームの世界観やスキルによる補助が助長しているんだろう。それならば、特に危険や脅威を感じる必要はなさそうだと。
ただ1つ、奇妙というか、不気味に感じることがあった。彼が語ったあの世界の歴史、賢者の石にまつわる背景ストーリー……それは、我々が用意していたものとほぼ相違ない内容だったのだ。いくら図書館で情報を仕入れていたとはいえ、現時点でゲーム内に公開している情報だけで、あそこまでの仮説に到達するのはほぼ不可能だ。
社内の何者かがプレアデスに情報を開示した、とは考えにくいだろう。となると残る可能性は必然的に、彼がゲーム内のどこかでそのヒントとなる情報を入手したことになる。
一体どこから……?討伐された怠惰のホムンクルスは、記録からそれが既にイレギュラー分子の一角であり、プレアデスとの交流もあったことは分かっている。だが、彼は少なくとも王国の革命から数百年後のNPC。革命以前のことについて、そこまで詳しくはないはずだ。
彼が立ち入った旧王立研究所からも、その時の研究データ等は既に焼失している。彼が熱心に調べていた『ヒトホムンクルス化実験』に賢者の石との直接的な関係性はないし、この線も薄いだろう。
「…………やっぱり、本当に予想だけで辿り着いたのか?」
だがもしそれが本当なら…………やはりとんでもなく不思議な男だ。殆ど憶測だけでストーリーを思いつくなんて、そんなことができるのは製作者か、あの世界のAIくらいだろうに。
「…………まあ、それは後々考えれば良いか」
これからきっともっと忙しくなる。今のうちに、取れる休息は取っておかなくては。次は、そのプレアデスと春風の試合。せっかくの休憩時間だ、じっくり見させてもらうことにしよう。
~~side プレアデス~~
『それでは緊迫の準決勝、最初の対戦カードを紹介いたします!!
…………いよいよ、この時がきた。アルケミオスが始まってからずっと、この決勝トーナメントの大舞台で、ハルと戦うことを目標にしてきたんだ。それがとうとう、実現する。決勝でなく準決勝なのは少し残念だが……その場合どちらかが雪ダルマさんを突破しなくてはならなくなり、そのハードルは急上昇する。そういう意味では、むしろ良かったといえるかもしれない。
決勝で当たるのは絶対王者の雪ダルマさんか、ユノンさんを下したセイスさん。どちらも途轍もない強敵だ。だがこれから戦うハルも、それらと同等以上の強敵だといえる。純粋な強さだけじゃない。ずっと一緒に戦ってきたからこそ、互いに何をしようとするか、どこが弱いのかを知り尽くしている。それゆえに、攻略が一周回って非常に難しくなっている。
『まずはAブロック代表!圧倒的な剣技でここまで勝ち進んできました!その刃を磨き続けたのは、今日この戦いに決着をつけるためか!?閃光の刀匠、春風!!』
なんか、いつの間にかハルにも二つ名がついてるし。あれはあのMCのAIが考えてるんだろうか?それならまだしも、このイベントを担当している運営側の、良い歳したオッサン達が会議室でこんな厨二くさい二つ名を考案しているんだとしたら、それはそれで愉快な光景だ。
というか、この流れだと僕も……?
『続いて、Dブロック代表!多彩なチェインスキルで、その対応力はまさに規格外!更なる隠し玉をも予感させる、宝石使いの真髄やいかに!?輝石の創造者、プレアデス!!』
いやはっっっっっず。何だこれ、背中がむず痒いようなこの感覚。強豪プレイヤーが大会中、こういう紹介をされて場が盛り上がるのは理解できるが、いざ自分がこうも身に余るようなことを言われてみると、何ともまあ恥ずかしいものだ。
おっと。それはともかく、早く入場しなくては。なるべく平静を装って……背筋を伸ばして堂々と……。
「ようやく、君とこうして戦えるね!前にちゃんと決闘したのはいつだっけ?」
「結構前だったような……確かその時は、ハルが勝ったんだっけ」
「ふふーん、そういうことだから今回も勝たせてもらうよ!悪いけど、手加減はしないからね!!」
「僕だって、あの時からはだいぶ強くなってるからね。進化した僕の力、見せてあげるよ!」
そう言って、身につけていた『闇霊のローブ』をバサッと脱ぐ。情報漏れを防ぐため、ハル含め誰にもその全貌を見せていなかったのだ。ここまでの戦いも全部、防具の上にローブを纏って戦っていたのだ。最も、本来このローブの役割は、予選の混戦対策だけだったのだが。対戦が始まる前にローブをインベントリにしまい、代わりに『機械竜の翼』を装備。
「新しい防具……!やっぱり、完成してたんだね」
「なんだ、やっぱバレてたか」
「そりゃ分かるよ、ずっと一緒にいるもん……まあ、プレ君のことだし、きっとボクも知らない隠し玉を残してるんだろうけど」
その読みは正しい。というのも、タリスマンを『ブリリアント・コア』に強化したことで胸防具に組み込めるようになり、特殊装備品スロットが1つ空いたのだ。その結果、火炎放射器と翼、ワイヤー装備を同時に装備できるようになった。また、Lv.50になったことで4つ目のスロットも解放された。そのため新たにもう1つ、未公表の装備も搭載している。それが僕の隠し玉だ。
『両雄並び立たず!普段は行動を共にする新世代の名コンビが、決勝戦への切符を賭けて激突します!!』
さて、そろそろか。
「じゃあ、お互い頑張ろう!ハル!」
「……うん!いざ、尋常に勝負!!」
『それでは参りましょう!準決勝第1試合、春風vsプレアデス!レディ……!』
互いに武器を構える。集中を、闘志を高めていく。勝つイメージを、我が物に!
『バトル、スタートォ!!』
大歓声の中、僕達の戦いが始まった。
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