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第7章 広がる世界、集う仲間
第7話 クラン始動への第一歩①
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「ハッハッハ……いやぁ、参った参った!まさか兄ちゃんらがそんな大物やったとはのう!人は見かけによらん、ちゅーわけやな!!」
「何だそりゃ、弱そうって意味か?」
「そら、見てくれはただのガキやからなぁ…………あーでも、よく見たら自分ら、随分とイカつい道具ぶら下げとんのなぁ」
と、彼女は僕達をじろじろと見つめる。あぁ、この武器のことか?確かに、子供が持つにしてはあまりにも、見た目が暴力的すぎるか?この世界でのスタンダードは、よく分からないけど。
「…………あ、そういや、自己紹介がまだやったのう。ワイは、ここのアタマ張っとる、マチルダっちゅーもんや。よろしゅう!」
マチルダというそのエルフは、ニヤリと笑みを浮かべながら、骨ばった右手を差し出す。その手には、いくつもの傷跡が残っていた。これは…………料理のではないな。数々の修羅場を潜り抜けてきた猛者、ってとこか?
「どうも。僕はプレアデス、色々やってるけど、メインは鍛治職人かな」
本当は宝石技師…………と言いたいが、宝石の真の概念はまだ一般常識ではない。恐らく、言っても何の仕事か伝わらないだろう。
「あ、ボクは春風…………侍、やってます!」
「プレアデスに、春風…………?あぁ!どこかで聞いた名やと思うたら!」
そう言うと、彼女は席を外し、近くの棚へと向かう。何だ?と2人で顔を見合わせていると、目の前に1枚の紙が置かれた。
「『コメっ子新聞』…………特集記事ですか?」
「あぁ!何やー最近、アルケミオス?言うた祭りがあったんやろ?自分ら、そこでワンツー獲ったそうやないかい!」
「…………ほんとだ!ボクたちがニュースになってる!?」
「へぇ、アルケミオスのことも、こうやってこっちの人達に伝わるんだね」
「何や、どえらい金持ってるもんやから、てっきりカタギのモンちゃうんかと思っとったが…………なるほど!そういうことなら納得やのう!」
か、カタギって…………ちょいちょい、裏社会の用語が飛び交うのが気になるな、この人。昔から、不動産とか金貸し、あと夜のお店みたいなのはヤクザの縄張りだって聞いたことあるけど、この世界でもそうなのか?
「ほんでぇ?物件、どないするんや?そんだけ金あったら、下手すりゃ土地ごと買えるでぇ」
「土地買いか…………真面目にアリだな、それ」
「え、普通に建物を買うんじゃないの?プレ君」
僕のこぼした独り言に、ハルが首を傾げて反応する。
「まぁ、あるならそれが一番理想だけど…………僕達が欲しいのはクランベース。特に、僕の方は広めの工場が欲しいからね。普通の物件じゃ、その需要は満たし切れないかもしれない」
「た、確かに…………それでいったら、ボクの方も修練に使えるスペースが欲しいな。最悪、こっちは屋外でも大丈夫だけど」
「だろ?となれば、広めの土地を買って、そこに自分達で建物を作った方が良いかもしれない」
「何や。お前ら、新しい組事務所でも立ち上げるんか?」
と、マチルダさんが首を突っ込んでくる。
いや、だからヤクザじゃないから…………まぁ、冒険者やってる時点で、それこそ非戦闘員の一般市民から見たら十分、カタギじゃないのかもしれないけど!それをファンタジーの世界観で言うのはだいぶ野暮ってもんだろう。
「なるほど、工場に修練場、か…………それは、簡単やないぞ」
「やっぱり、当てはまる物件は無さそうですか?」
「ちゃう。己で作るんは大変っちゅー意味や」
まぁ、普通の家ならともかく、工場ともなれば、専門的な建築技術や知識が必要になる。僕達は当然そんなもの持ち合わせていないし、依頼料もかさむだろう。
「修練場は余りの土地を切り崩して作れるとして、やっぱり問題は工場か…………」
「どれくらいの規模のがほしいの?プレ君」
「うーん、最初は普通に装備品を作って、あわよくば販売できるだけのスペースがあれば良いけど…………最終的には、もっと大規模なのが欲しいかも」
「最初っから、ドデカいのが欲しいわけちゃうんやな?」
「まぁ、ランニングコストが異常に高いからね…………クランとして軌道に乗るまでは、難しいんじゃないかなって」
「何だそりゃ、弱そうって意味か?」
「そら、見てくれはただのガキやからなぁ…………あーでも、よく見たら自分ら、随分とイカつい道具ぶら下げとんのなぁ」
と、彼女は僕達をじろじろと見つめる。あぁ、この武器のことか?確かに、子供が持つにしてはあまりにも、見た目が暴力的すぎるか?この世界でのスタンダードは、よく分からないけど。
「…………あ、そういや、自己紹介がまだやったのう。ワイは、ここのアタマ張っとる、マチルダっちゅーもんや。よろしゅう!」
マチルダというそのエルフは、ニヤリと笑みを浮かべながら、骨ばった右手を差し出す。その手には、いくつもの傷跡が残っていた。これは…………料理のではないな。数々の修羅場を潜り抜けてきた猛者、ってとこか?
「どうも。僕はプレアデス、色々やってるけど、メインは鍛治職人かな」
本当は宝石技師…………と言いたいが、宝石の真の概念はまだ一般常識ではない。恐らく、言っても何の仕事か伝わらないだろう。
「あ、ボクは春風…………侍、やってます!」
「プレアデスに、春風…………?あぁ!どこかで聞いた名やと思うたら!」
そう言うと、彼女は席を外し、近くの棚へと向かう。何だ?と2人で顔を見合わせていると、目の前に1枚の紙が置かれた。
「『コメっ子新聞』…………特集記事ですか?」
「あぁ!何やー最近、アルケミオス?言うた祭りがあったんやろ?自分ら、そこでワンツー獲ったそうやないかい!」
「…………ほんとだ!ボクたちがニュースになってる!?」
「へぇ、アルケミオスのことも、こうやってこっちの人達に伝わるんだね」
「何や、どえらい金持ってるもんやから、てっきりカタギのモンちゃうんかと思っとったが…………なるほど!そういうことなら納得やのう!」
か、カタギって…………ちょいちょい、裏社会の用語が飛び交うのが気になるな、この人。昔から、不動産とか金貸し、あと夜のお店みたいなのはヤクザの縄張りだって聞いたことあるけど、この世界でもそうなのか?
「ほんでぇ?物件、どないするんや?そんだけ金あったら、下手すりゃ土地ごと買えるでぇ」
「土地買いか…………真面目にアリだな、それ」
「え、普通に建物を買うんじゃないの?プレ君」
僕のこぼした独り言に、ハルが首を傾げて反応する。
「まぁ、あるならそれが一番理想だけど…………僕達が欲しいのはクランベース。特に、僕の方は広めの工場が欲しいからね。普通の物件じゃ、その需要は満たし切れないかもしれない」
「た、確かに…………それでいったら、ボクの方も修練に使えるスペースが欲しいな。最悪、こっちは屋外でも大丈夫だけど」
「だろ?となれば、広めの土地を買って、そこに自分達で建物を作った方が良いかもしれない」
「何や。お前ら、新しい組事務所でも立ち上げるんか?」
と、マチルダさんが首を突っ込んでくる。
いや、だからヤクザじゃないから…………まぁ、冒険者やってる時点で、それこそ非戦闘員の一般市民から見たら十分、カタギじゃないのかもしれないけど!それをファンタジーの世界観で言うのはだいぶ野暮ってもんだろう。
「なるほど、工場に修練場、か…………それは、簡単やないぞ」
「やっぱり、当てはまる物件は無さそうですか?」
「ちゃう。己で作るんは大変っちゅー意味や」
まぁ、普通の家ならともかく、工場ともなれば、専門的な建築技術や知識が必要になる。僕達は当然そんなもの持ち合わせていないし、依頼料もかさむだろう。
「修練場は余りの土地を切り崩して作れるとして、やっぱり問題は工場か…………」
「どれくらいの規模のがほしいの?プレ君」
「うーん、最初は普通に装備品を作って、あわよくば販売できるだけのスペースがあれば良いけど…………最終的には、もっと大規模なのが欲しいかも」
「最初っから、ドデカいのが欲しいわけちゃうんやな?」
「まぁ、ランニングコストが異常に高いからね…………クランとして軌道に乗るまでは、難しいんじゃないかなって」
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ありがとうございます!
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久々に読んでて面白そうな作品に出会えました(^^)
これからも長く続けて欲しいですね。
ありがとうございます!
頑張って続けるので是非宜しくお願いします。