Young Dragon 西高編‼️

おくん血•タケルfrom八鶴な書店

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決戦

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いよいよ迎えた決戦当日。
西高の体育館には、異様な熱気が立ちこめていた。

観客席の隅には、美花と並んで腰を下ろす慶介の姿。
久々に外の空気を吸った彼は、腕を組みながら冷静にコートを見据えていた。

「……いよいよだな、美花」
「うん! 武流先輩も透馬先輩も、すっごく練習したから!」
美花の声には緊張と期待が混じっていた。



鬼爆学園の代表は、武流・透馬、そして特別参戦の美花。
一方、西高側は――悠斗の姿はなかった。
代わりに並んだのは、留学生と中国系ハーフの選手たち。

西高の控え組が、わざと大きな声で笑う。
「ははっ、見ろよ! 女? しかも中一が大将だってよ!」
「子どもに負けたら恥だな、あっはっは!」

美花は少し唇を噛んだが、すぐに背筋を伸ばし視線を前に向けた。
その小さな背中に、慶介は思わず拳を握る。

(……美花、お前……立派になったな)



第一試合、先鋒は透馬。
対する西高の先鋒は、中国から来た留学生・王(ワン)。
細身の体からは想像できないほどの鋭い動きと、冷徹な眼差しを持つ男だった。

審判の笛が鳴る。
「プレイ‼️」

透馬はラケットを握りしめ、にやりと笑った。
「よっしゃぁ‼️ 先鋒は俺がぶっ飛ばす‼️」

王は無表情のまま、静かにサーブの構えを取る。
カンッ‼️
信じられない速さでボールが飛び出す。

「なっ……速ぇ‼️」
観客のどよめきが走る。

だが透馬は目を輝かせていた。
「へっ……面白ぇじゃねぇか‼️」

渾身の反射でラケットを振り抜き、カウンター気味の強打を放つ!
カーンッ‼️
会場が一瞬、息を呑む音に包まれる。

慶介は思わず立ち上がり、叫んだ。
「ナイスだ透馬‼️ その調子でブッ潰せ‼️」

体育館に緊張が張り詰める。
透馬 vs 王。
観客の視線は二人のラケットに釘づけだった。



「プレイ‼️」

王が鋭いサーブを放つ。
ボールはネットすれすれを抜け、ギリギリのコースへ。
透馬は一歩遅れて反応し、無理やり返す。

「ちっ……速ぇ‼️」

次の瞬間、王のラケットが閃いた。
カーン‼️
鋭いスマッシュが突き刺さる。

「1–0‼️」

序盤、王が完全に主導権を握った。
そのフォームは無駄がなく、冷徹。
透馬の打球はことごとく読まれ、得点差は広がっていく。

「6–2‼️」

観客席がざわつき、西高の控えは嘲笑する。
「やっぱ相手にならねぇな」
「先鋒で終わりかよ」

だが透馬は汗を拭いもせず、笑った。
「……上等だ‼️ ここからだ‼️」



武流が拳を握る。
「行け透馬‼️ 思い出せ、あの練習を‼️」

透馬の脳裏に、ハゲ先・内田の言葉が蘇る。
“力任せじゃ勝てん。相手のリズムを崩せ‼️”

透馬は大きく息を吸い、次のサーブであえて緩い球を放つ。
王が前に詰めた瞬間――
「今だ‼️」
透馬は体をひねり、フルスイング‼️

カァーン‼️‼️
鋭いスマッシュがサイドラインぎりぎりに突き刺さった‼️

「うおおおおおッ‼️」
鬼爆学園応援席が揺れる。

そこから透馬の猛攻が始まった。
回り込みのドライブ、全身を使ったカウンター、粘り強いラリー。
観客は立ち上がり、得点のたびに歓声を上げた。

「10–10‼️」
「同点だ‼️」

王の顔に初めて焦りが浮かぶ。
無表情だった瞳に、苛立ちが宿った。



その瞬間。
観客席の後方で、ひとりの男子生徒が呟いた。

「……あいつ……慶介……?」

目を疑うように見開く。
「バカな……アイツはもう潰したはずだ……‼️」

その視線の先――
立ち上がり、透馬を鼓舞する慶介の姿があった。
鬼のような笑みを浮かべ、拳を突き上げている。

「透馬ァ‼️ 負けんなッ‼️‼️」

会場の空気が一瞬凍り、すぐに爆発する。



しかし、王も黙ってはいなかった。
「……小子(シャオズ)、遊びは終わりだ」

表情を鋭く変えた王は、サーブから一気にギアを上げた。
フットワークが別人のように速くなり、ラリーのテンポが跳ね上がる。

透馬は必死に食らいつくが――

「13–11‼️」
「14–12‼️」

ついにマッチポイント。

透馬は最後の力を振り絞り、フルスイングのスマッシュを放つ‼️
だが王は冷静に読み切り、逆クロスへの超速カウンター‼️

カァーン‼️‼️‼️

ネットぎりぎりを抜け、透馬のコートに突き刺さった。

「ゲーム‼️ 15–12‼️ 西高‼️」



会場に歓声とため息が入り混じる。
透馬は膝に手をつき、悔しそうに歯を食いしばった。
「……っくそ……‼️ でも、次は……絶対に……‼️」

慶介はそんな透馬を睨むように見つめ、そして小さく笑った。
「……よくやった。まだ、これからだ」

一方、クラスメイトは震える手でスマホを握りしめていた。
「慶介……生きてたのか……?」

鬼爆学園と西高、
ただの卓球の交流戦では終わらない因縁が、
いま大きく動き出そうとしていた。
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