変愛

絢麗夢華。

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1.0/露璃恨・過去

露璃恨・過去:7

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俺は弁明をする。
「俺はちゃんと前見て歩いてました。」
敵は反論をする。
「もし私がぶつかったとしても、水持ってたんだったらちゃんと注意してよ。」
俺は事実を公表する。
「俺はちゃんと危ないって言いました。聞こえるくらいの声で言いました。」
相手は俺を煽る。
「小さくて聞こえなかったんじゃない?」
俺は常識で物を言う。
「掃除の時間中は普通は静かです。あなたたちが喋っていたから、聞こえなかったんだと思います。」
敵が怒る。
「じゃあ聴こえるような声で言ってよ。喋ってたら後ろから水かけられたんだよ私は!」
仲間が便乗する。
「そうだそうだ。もしこいつがぶつかったとしても、あんたがぶつかったんだから謝れよ。」
俺は反論する。
「俺はちゃんと謝りました。でも、あなたが誠意が足りないって……。」
ここで正義の権化、クラス委員(女子)が俺の助太刀に入ってくれる。
「ちょっと待って。あなた達が喋ってて後ろを向いていて、それでぶつかりにいったの?」
敵が歯向かう。
「だったら何か問題でもある?」
委員は正論で戦う。
「大ありだわ。もしぶつかっていったのが彼だったとしても、喋ってたあなた達が悪いんじゃないかしら。」

俺に味方が付き、怒りで口が普通に動いた。

形勢逆転。
俺は立場を反転させる切っ掛けを作った。
相手が俺を、周りを巻き込んで陥れたのなら、俺もそうさせてもらう。
クラス委員が突破口となり、俺の世界はひっくり返る。
敵だった周りの人間が一気に味方になる。
そういうシチュエーションを小説で読んだことはあったけれど、実際に我が身に起こると、こんなに気持ち悪いとは思わなかった。
さっきまで俺に殺意を向けていた様な連中が今度は俺を擁護する。
地獄絵図でしかなかった。
それでも目的が目の前の女に一矢報いて、俺の怒りを発散させることだったのでこの場合はありがたかったのだけれど。
それでも、全然スカッともしないし、余計クラスメイトが嫌いになるだけの話だった。

「ほんとないわ。」「最悪。」「恥。」「謝れば大した話にならないのに罪被せるとかほんと最低。」「よく学校来れるね。」
間にワンクッション、俺と言う濡れ衣を挟んでいるからか、彼女へのバッシングは酷かった。俺が言われた罵詈雑言はもちろん言われていたし、それを軽く凌駕する言葉も吐かれた。
蔑んだ眼で睨まれ、嘲笑の的になり、立場をどんどん失っていく。
仕組んだ俺が言うのもどうかと思うが、あまりに酷い状況に陥る彼女がそこには居た。
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