アイドルに青春17年ささげた

黒飴

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能力と条件とノルマと

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気が付くと白い部屋で僕は仰向けに寝そべっていた。いつの間にか服は着ている。よかった、母さんありがとう。
何この部屋??何かのアニメにこんなシーンなかったけ?? 目の前には道重さゆみっぽい女性が立っていた。
キョロキョロしていると道重もどきが笑みを浮かべてこっちを見ている。
ウフフと微笑んできたので、ハッ、ハハッと愛想笑いしながら相手の出方を待った。

そして道重もどきはこう切り出した。

「あなたは死にました。17年もアイドルを追っかけまわした罪のようなもの(腹上死含む)で34の歳の若さでこの世を去りました。覚えていますか?親にかけた迷惑、友達もろくに作れなかった…ここまででいいでしょう。
「僕は死んだんですか?」
「はい死にました。まさかあんな死に方(腹上死)をする人がいるなんて。私も驚きました。」
「本当に死んだんですか?」
「はい信じられないなら葬式の様子でも見てみますか?」
「いやいいです。」
「ただ、あなたが今日死んだのは想定外だったので転生させます。もう一度人生をやり直しなさい。」
「え、転生?」
「そうです、転生です。ただ、次の人生を違うものにしたいならこのまま転生しても無謀なので、何か特殊能力を授けましょう。
あんなみじめなドルヲタ人生まっぴらごめんでしょうから。リア充になり痛いでしょ。

さ、言いなさい。あなたの願いを!!」


「テレパシー能力が欲しいです。」


「は?」


「いやだからテレパシー能力。」



「え何に使うの?そんなのが欲しいの?」


「テレパシー能力で。」


「いやもっとこう、イケメンになるとか金持ちになるとか権力持つとかあるじゃん?
テレパシー能力だけで人生変わると思ってるの?」


「僕はただアイドルと仲良くなりたいんだ。わかってくれ道重もどき、もとい女神様。
僕はただアイドルと話してみたい。テレパシー能力をつけてくれ。あのしょうもない人生に。」



「どうしてもって言うなら構わないけど、その能力の強さには条件があってね、ランクが1~5まであって数字が上がるほど強くなるけど、転生した人間に課せられる条件、ノルマみたいなものね。それも複雑怪奇で難しくなるのよ。
ええっと、あなたのテレパシー能力のランクは…」


おそらく1だろう。道重もどき、もとい女神は思っていた。

「へえ、やっぱ5かあ…って5?」
「5?」
「マジ?5ってすごいやつですか?」
「え、何かの間違えじゃ…5って言ったら世界に影響を及ぼす規模の凄まじいそんな力じゃないの?
なんでテレパシーが?久々に見たわランク5なんて…

ふむ、条件は「アイドルを救うこと」…それだけ?」


(アイドルを救う?救われてきたのにねえ)と思いながら、僕はアイドルの誰を救おうかなといろんなアイドルの顔を思い浮かべようとしていると、ぼーっとしてきて薄れゆく意識の中で道重もどき、もとい女神さまの声が聞こえてきた。


「できるなら、好きな子を救いなさいよ。」

ああ、できることならな…


そうして僕は転生した。

次に目覚めるときは、転生後の世界のはずだ。
そして俺は目を覚ます――――――――
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