70 / 459
70 宿屋
しおりを挟む
ルスルさんがこれはギルド職員以外見せることはできないのですが、と前置きをしてマルスの町の周囲が描かれた地図を見せてくれた。
地図と言っても縮尺も適当なもので、主要なものしか描かれてないが、オレが描いたものよりはマシにできているのは確かである。
方位磁石を取り出し、地図の上に置いて方位を確認。この地図は街から見て描かれているものだとわかった。
「それは、魔法ですか?」
ん? なにが? て目を向けたら地図の上に置いた方位磁石をつかむルスルさん。
「いえ。ただの道具ですよ。方角を知るための」
なんです、いったい?
「方角を知るためのですか。これは貴重なものなので?」
「銅貨一枚くらいのものですね」
百円ショップで売ってるような安物だ。別に高いからと言って方角が変わるわけじゃないしな。
「売ってもらえますか?」
「十五日後には消えるものですよ」
「銅貨一枚で十五日も使えたら充分です。これ一つだけですか?」
ラダリオンが持っているものを出してもらい、ルスルさんに渡して銅貨二枚を払ってもらった。
「これはどう使うんですか?」
漢字で東西南北を示してるからルスルさんにはわからんわな。
使い方を教えると、頭のいいルスルさんはすぐに理解。羊皮紙にこちらの言葉で翻訳していった。
「なるほど。世の中にはおもしろいものがあるんですね」
あることが当然な世界で育っただけにルスルさんの新鮮さはわからないが、この世界に方位磁石がなかったことには驚いた。まだ発明されてないのか? ただルスルさんが知らないだけか? てか、オレやっちゃいました?
い、いや、ダメ女神が異世界人を送り込んでいる時点で責任はダメ女神にあるってこと。オレが文句言われる筋合いはないはずだ。
ウム。オレは悪くはない。これはダメ女神が導いた行為である。ハイ、決定。
そう解決できたので、地図上でゴブリンが出るところを教えてもらい、そそくさと支部をあとにした。
「すみません。この近くに料理屋なり休めるところはありますか?」
先ほどの中年男性に尋ねたら支部を出て右に進めば繁華街があるそうで、冒険者がよく利用するロドムの家と言う宿屋と酒場が合体したところがあるそうだ。
お礼を言って向かってみると、なかなか立派な建物だった。
冒険者相手だから安宿を想像してたんだが、外見も立派なら中も立派で、よく掃除されているのがよくわかった。ここの冒険者は稼ぎがいいのか?
ロンダリオさんたちのチームがいたが、とりあえずカウンターに向かった。
「二人で泊まれる部屋借りたいのですが、一泊いくらですか?」
カウンターに立つのはこの店の女将さんだろうか? 失礼な言い方だが、娼館にいそうなくらいエロい女性である。オレは好みじゃないがな。
「素泊まりなら銅貨三十枚。大銅貨なら三枚よ。食事は別途ね」
大体三千円くらいか? 元の世界で考えたら随分と安いが、こちらの世界なら高いのか? よくわからわ。
「細かいのがないで銀貨でもいいですか?」
「ええ、構わないよ」
銀貨を一枚出すと大銅貨四枚が返ってきた。大銅貨は一枚千円になるのか?
ちなみに銅貨は一円玉くらいで大銅貨は百円玉くらいのサイズ。形は歪な丸です。
女将さんに案内された部屋は二階にあり、ベッドが二つあるだけの質素なものだった。ネットカフェと比べたら三千円は高いな。
「うちは洗濯も請け負ってるから、そこの籠に入れて出してちょうだい。下着なら銅貨二枚。魔物の血で汚れた衣服とかは外に出すから高くなるから」
なるほど。ここは高級なところだ。別途料金で稼いでいるならな。
「わかりました。ここ、持ち込みはできますか?」
「ああ、構わないけど、食べるときは食堂を利用してね。汚したら追加で払ってもらうからさ」
「気をつけます」
女将さんが下がり、ドアを閉めたらセフティーホームに戻った。HスナイパーやMINIMIが邪魔だったんだよね。
「ラダリオン、なにか食べるか?」
「買ってあるケーキを食べる」
「夕飯寿司にするからあんまり食べすぎるなよ」
「ケーキは別腹だから大丈夫」
そんな言葉どこで覚えたんだか。いや、オレか。ビールは別腹とか言ったような気がする。
「今日は終わりにするからゆっくりしてていいぞ。オレは食堂にいって地図を描くからよ」
部屋に閉じ籠ってたらあらぬ誤解を受けそうだからな。身の潔白を証明するためにも食堂に顔を出しておこう。
武装はカーゴパンツにグロック19を入れ、腰のベルトにナイフ。筆記具、スケッチブック、ワイン二本をショルダーバッグに入れて食堂へと向かった。
食堂にくると、ロンダリオさんたちのチームは酒盛りしていた。まあ、あれだけ稼げばしたくもなるわな。
「これで酒のツマミになるものを頼む」
持ち込み可とは言えなにも頼まないのも悪いと、食堂のウェイトレスだろう女の子に銅貨五枚を渡した。
「羊肉の煮込みならすぐに出せますが、それでいいですか?」
「ああ。それで構わないよ。あと、コップも頼むよ」
「は~い。少しお待ちくださいね~」
女の子が厨房へと下がり、適当な席へとついた。
ショルダーバッグから筆記具とスケッチブック、ワインを出した。
ツマミが運ばれてくる前に支部で見せてもらった地図を思い出してオレなりにわかるよう描き写した。
「へー。上手いもんだな」
いつの間にかロンダリオさんが同じ席にいた。忍者か、この人?
「素人の描いた大まかな地図ですよ。距離も適当ですし、高低差もわからない。道も正しいかわからない。可能なら空から見た様子を描きたいくらいです」
グー○ルアースを見慣れた者としてはなんとも心ともない。一度回ってみないとダメかもしれないな。
ロンダリオさんの空になったコップにワインを注いだ。
「是非ともここで活躍してる冒険者からご教授を受けたいものです」
フフッと笑ったロンダリオさんがワインを飲んで顔色を変えた。一本千円のワインは美味しいでしょう。
「それ相当のお礼はさせてもらいますよ」
また空になったワインを注いでやった。
地図と言っても縮尺も適当なもので、主要なものしか描かれてないが、オレが描いたものよりはマシにできているのは確かである。
方位磁石を取り出し、地図の上に置いて方位を確認。この地図は街から見て描かれているものだとわかった。
「それは、魔法ですか?」
ん? なにが? て目を向けたら地図の上に置いた方位磁石をつかむルスルさん。
「いえ。ただの道具ですよ。方角を知るための」
なんです、いったい?
「方角を知るためのですか。これは貴重なものなので?」
「銅貨一枚くらいのものですね」
百円ショップで売ってるような安物だ。別に高いからと言って方角が変わるわけじゃないしな。
「売ってもらえますか?」
「十五日後には消えるものですよ」
「銅貨一枚で十五日も使えたら充分です。これ一つだけですか?」
ラダリオンが持っているものを出してもらい、ルスルさんに渡して銅貨二枚を払ってもらった。
「これはどう使うんですか?」
漢字で東西南北を示してるからルスルさんにはわからんわな。
使い方を教えると、頭のいいルスルさんはすぐに理解。羊皮紙にこちらの言葉で翻訳していった。
「なるほど。世の中にはおもしろいものがあるんですね」
あることが当然な世界で育っただけにルスルさんの新鮮さはわからないが、この世界に方位磁石がなかったことには驚いた。まだ発明されてないのか? ただルスルさんが知らないだけか? てか、オレやっちゃいました?
い、いや、ダメ女神が異世界人を送り込んでいる時点で責任はダメ女神にあるってこと。オレが文句言われる筋合いはないはずだ。
ウム。オレは悪くはない。これはダメ女神が導いた行為である。ハイ、決定。
そう解決できたので、地図上でゴブリンが出るところを教えてもらい、そそくさと支部をあとにした。
「すみません。この近くに料理屋なり休めるところはありますか?」
先ほどの中年男性に尋ねたら支部を出て右に進めば繁華街があるそうで、冒険者がよく利用するロドムの家と言う宿屋と酒場が合体したところがあるそうだ。
お礼を言って向かってみると、なかなか立派な建物だった。
冒険者相手だから安宿を想像してたんだが、外見も立派なら中も立派で、よく掃除されているのがよくわかった。ここの冒険者は稼ぎがいいのか?
ロンダリオさんたちのチームがいたが、とりあえずカウンターに向かった。
「二人で泊まれる部屋借りたいのですが、一泊いくらですか?」
カウンターに立つのはこの店の女将さんだろうか? 失礼な言い方だが、娼館にいそうなくらいエロい女性である。オレは好みじゃないがな。
「素泊まりなら銅貨三十枚。大銅貨なら三枚よ。食事は別途ね」
大体三千円くらいか? 元の世界で考えたら随分と安いが、こちらの世界なら高いのか? よくわからわ。
「細かいのがないで銀貨でもいいですか?」
「ええ、構わないよ」
銀貨を一枚出すと大銅貨四枚が返ってきた。大銅貨は一枚千円になるのか?
ちなみに銅貨は一円玉くらいで大銅貨は百円玉くらいのサイズ。形は歪な丸です。
女将さんに案内された部屋は二階にあり、ベッドが二つあるだけの質素なものだった。ネットカフェと比べたら三千円は高いな。
「うちは洗濯も請け負ってるから、そこの籠に入れて出してちょうだい。下着なら銅貨二枚。魔物の血で汚れた衣服とかは外に出すから高くなるから」
なるほど。ここは高級なところだ。別途料金で稼いでいるならな。
「わかりました。ここ、持ち込みはできますか?」
「ああ、構わないけど、食べるときは食堂を利用してね。汚したら追加で払ってもらうからさ」
「気をつけます」
女将さんが下がり、ドアを閉めたらセフティーホームに戻った。HスナイパーやMINIMIが邪魔だったんだよね。
「ラダリオン、なにか食べるか?」
「買ってあるケーキを食べる」
「夕飯寿司にするからあんまり食べすぎるなよ」
「ケーキは別腹だから大丈夫」
そんな言葉どこで覚えたんだか。いや、オレか。ビールは別腹とか言ったような気がする。
「今日は終わりにするからゆっくりしてていいぞ。オレは食堂にいって地図を描くからよ」
部屋に閉じ籠ってたらあらぬ誤解を受けそうだからな。身の潔白を証明するためにも食堂に顔を出しておこう。
武装はカーゴパンツにグロック19を入れ、腰のベルトにナイフ。筆記具、スケッチブック、ワイン二本をショルダーバッグに入れて食堂へと向かった。
食堂にくると、ロンダリオさんたちのチームは酒盛りしていた。まあ、あれだけ稼げばしたくもなるわな。
「これで酒のツマミになるものを頼む」
持ち込み可とは言えなにも頼まないのも悪いと、食堂のウェイトレスだろう女の子に銅貨五枚を渡した。
「羊肉の煮込みならすぐに出せますが、それでいいですか?」
「ああ。それで構わないよ。あと、コップも頼むよ」
「は~い。少しお待ちくださいね~」
女の子が厨房へと下がり、適当な席へとついた。
ショルダーバッグから筆記具とスケッチブック、ワインを出した。
ツマミが運ばれてくる前に支部で見せてもらった地図を思い出してオレなりにわかるよう描き写した。
「へー。上手いもんだな」
いつの間にかロンダリオさんが同じ席にいた。忍者か、この人?
「素人の描いた大まかな地図ですよ。距離も適当ですし、高低差もわからない。道も正しいかわからない。可能なら空から見た様子を描きたいくらいです」
グー○ルアースを見慣れた者としてはなんとも心ともない。一度回ってみないとダメかもしれないな。
ロンダリオさんの空になったコップにワインを注いだ。
「是非ともここで活躍してる冒険者からご教授を受けたいものです」
フフッと笑ったロンダリオさんがワインを飲んで顔色を変えた。一本千円のワインは美味しいでしょう。
「それ相当のお礼はさせてもらいますよ」
また空になったワインを注いでやった。
0
あなたにおすすめの小説
レベル1のフリはやめた。貸した力を全回収
ソラ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ち、ソラ。
彼はレベル1の無能として蔑まれ、魔王討伐を目前に「お前のようなゴミはいらない」と追放を言い渡される。
だが、傲慢な勇者たちは知らなかった。
自分たちが人間最高峰の力を維持できていたのは、すべてソラの規格外のステータスを『借りていた』からだということを。
「……わかった。貸していた力、すべて返してもらうよ」
契約解除。返還されたレベルは9999。
一瞬にして力を失い、ただの凡人へと転落しパニックに陥る勇者たち。
対するソラは、星を砕くほどの万能感を取り戻しながらも、淡々と宿を去る。
静かな隠居を望むソラだったが、路地裏で「才能なし」と虐げられていた少女ミィナを助けたことで、運命が変わり始める。
「借金の利息として、君を最強にしてあげよう」
これは、世界そのものにステータスを貸し付けていた最強の『貸与者』が、不条理な世界を再定義していく物語。
(本作品はAIを活用して構成・執筆しています)
リストラされた42歳、確率の向こう側へ。~なぜか俺の選択肢がすべて正解になる件~
RIU
ファンタジー
「君には今月いっぱいで席を空けてもらいたい」 42歳、独身、社畜。会社のために尽くしてきた柏木誠は、理不尽な理由でリストラされた。 絶望の中、雨の神社で野良猫を助けた彼は、不思議な光と共に【確率固定】という異能――「無意識に正解を選び続ける豪運」を手に入れる。
試しに買った宝くじは10億円当選。 復讐心に燃える元上司を袖にし、元天才投資家の美女をパートナーに迎えた柏木は、その豪運で現代社会を無双していく。
「俺の選択に間違いはない。なぜなら、確率の方が俺に合わせるからだ」
枯れたおじさんが資産と余裕を手に入れ、美女たちに頼られながら、第2の人生を謳歌する痛快サクセスストーリー!
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
ウルティメイド〜クビになった『元』究極メイドは、素材があれば何でも作れるクラフト系スキルで魔物の大陸を生き抜いていく〜
西館亮太
ファンタジー
「お前は今日でクビだ。」
主に突然そう宣告された究極と称されるメイドの『アミナ』。
生まれてこの方、主人の世話しかした事の無かった彼女はクビを言い渡された後、自分を陥れたメイドに魔物の巣食う島に転送されてしまう。
その大陸は、街の外に出れば魔物に襲われる危険性を伴う非常に危険な土地だった。
だがそのまま死ぬ訳にもいかず、彼女は己の必要のないスキルだと思い込んでいた、素材と知識とイメージがあればどんな物でも作れる『究極創造』を使い、『物作り屋』として冒険者や街の住人相手に商売することにした。
しかし街に到着するなり、外の世界を知らない彼女のコミュ障が露呈したり、意外と知らない事もあったりと、悩みながら自身は究極なんかでは無かったと自覚する。
そこから始まる、依頼者達とのいざこざや、素材収集の中で起こる騒動に彼女は次々と巻き込まれていく事になる。
これは、彼女が本当の究極になるまでのお話である。
※かなり冗長です。
説明口調も多いのでそれを加味した上でお楽しみ頂けたら幸いです
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる