ダメ女神からゴブリンを駆除しろと命令されて異世界に転移させられたアラサーなオレ、がんばって生きていく!

AA1

文字の大きさ
168 / 459

168 ミーティング

しおりを挟む
 バイスたちに案内されて冒険者ギルドが運営している厩へやってきた。

「かなりの数がいるんだな」

 今さらだが、厩と言うのか厩舎と言うのかはわからんが、馬を飼っている建物が十棟近く建てられており、柵に囲まれたところで馬が放されていた。

「昔はもっといたそうですが、何年か前に戦争でたくさんの馬を持っていかれたと親父やじいさんが言ってました」

 また戦争か。まったく、ただでさえ魔物がいて、魔王がいる世界で人間同士が戦うとか愚かでしかないよな。自ら滅びに向かっているようなものだぞ。

「ここの馬は小さいんだな」

 コラウス辺境伯領にきてから何度も馬を見てきたが、元の世界のサラブレッドより小さく、ポニーよりやや大きいって感じだ。

「他のところは大きいんですか?」

「オレがいたところではこれの二回りはデカかったな。まあ、走るために掛け合わされて荒野を走るには大変そうだったがな」

 まあ、馬に興味がなかったんで詳しいことはよー知りませ~ん。

「ここの馬は脚が太くて荒野を走るには適してそうだな」

「速さはないですが、持久力はあります。半日走ってもバテたりしないです」

「へー。それは凄い」

 半日も走れるとかさすが異世界の馬。元の世界の常識が通じねー。

「オレも用意するからバイスたちも出かける用意してこい。あ、昼はオレが用意するから狩りの用意だけでいいぞ」

 バイスたちが用意しにいってる間にホームからパイオニアを出した。

「ビシャ。416Dを使え。狙撃の練習だ」

 一つだけスコープをつけて狙撃用としたのだ。Dスナイパーと命名しよう。

「ここ、ゴブリンいるの?」

「コラウスほどではないが、それなりにいるな。こんな平原でなに食ってるんだか?」

 ライダンドでは乗り物がないとゴブリン駆除もままならないな。だが、数匹が一ヶ所に固まっているところをみると、昼間は巣に隠れている感じかな?

「一応、メガネをしておけ。平原でも役に立つか確認する」

「わかった。いっぱい狩れるといいな~」

「今日はあの三人のためにいくんだから譲ってやれよ。秋に稼げるんだから」

 せめて五匹ずつは駆除させてやりたい。旨味を教えてやればこれから張り切ってゴブリン駆除に励んでくれるだろうからな。

「あの三人が逃したのならいいでしょう?」

「ハァー。わかったよ。三人には絶対に当てるんじゃないぞ」

「当てないよ! そんなマヌケじゃないし!」

 ハイハイ。お前はマヌケじゃないよ。ゴメンゴメンと、ビシャの頭をわしわししてやった。

「用意できました──って、なんです、それ!?」

「鉄の馬車?」

「よくわかんねーけど、カッコイイ!」

 馬から降りてパイオニアを見回し始めた。

「魔法の馬車だ。五百匹も狩れば買えるぞ」

「ご、五百匹?! タカトさん、そんなに狩ってるんですか!?」

「んー。オレ一人では三千匹くらいだと思う。仲間のも混ぜれば一万匹に届きそうだがな」

 一万匹になったらガチャ(クジ)を引くとしよう。なにが当たるかわからんものを一回一回引くのも面倒だからな。

「……ゴブリンを一万匹……」

「……銀印は本当なんだ……」

「す、凄い人だったんだ」

「まあ、不運が不運を呼んでそれだけ倒しただけだ。それよりいくぞ。夕方までに一人五匹は狩ってもらうんだからな」

 パイオニアに乗り込み、エンジンをかけ直して発車させた。

「その馬の速さを知らんから、まずは軽く前を走ってくれ。目的地は任せる」

「じゃあ、ラズ川までいきます」

 三人が前に出て、時速三十キロくらいで走り出した。

 道なき道を進み、十キロくらいでラズ川とやらまでやってきた。

 川と言うか小川だな。川幅が二メートルもない。深さも二十センチもないんじゃなかろうか?

「馬はまだまだ余裕か?」

「はい。準備運動したくらいです」

 さすが異世界産。あれで準備運動かよ。そりゃ、魔物が強いのも頷けるわ。

「よし。じゃあ、ミーティングをするぞ」

「ミーティング?」

「まあ、どう戦うか、どう進むかの話し合いだ。隊の意識や考えを統一するためにやる。幼馴染みだからと言ってすべてがわかりあっているわけではあるまい? 他人なのだから意思の誤差は生まれてくるものだ。それをなるべくなくすためにミーティングをするんだよ」

 スケッチブックを出し、ラズ川を中心に描き、東西南北をEWSNで書く。

「これをお前たちにやる。さっき言ったようにオレが出したものは十五日触れないと消える。請負員が出したものは十日で消える。十五日の間に方角と時間の読み方を覚えろ」

 方位磁石と腕時計を三人に渡し、一時間くらいかけて使い方を教えた。

「太陽が真上にきたときに時刻を合わせろ。そうすれば誤差は少なくなるから」

 地球時間と異世界時間はちょっと違う。詳しく調べてないからわからんが、ルームに設置した時計と少しずつ狂っていってる。異世界のほうが一日が長い感じなのだ。

「常に北を意識して動くんだ」

 異世界でも磁石は北を向く不思議。ダメ女神は地球を見本としてるのだろうか?

 一人ずつ覚えたかをテストし、軽く練習してからゴブリン駆除を開始する。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

レベル1のフリはやめた。貸した力を全回収

ソラ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ち、ソラ。 彼はレベル1の無能として蔑まれ、魔王討伐を目前に「お前のようなゴミはいらない」と追放を言い渡される。 だが、傲慢な勇者たちは知らなかった。 自分たちが人間最高峰の力を維持できていたのは、すべてソラの規格外のステータスを『借りていた』からだということを。 「……わかった。貸していた力、すべて返してもらうよ」 契約解除。返還されたレベルは9999。 一瞬にして力を失い、ただの凡人へと転落しパニックに陥る勇者たち。 対するソラは、星を砕くほどの万能感を取り戻しながらも、淡々と宿を去る。 静かな隠居を望むソラだったが、路地裏で「才能なし」と虐げられていた少女ミィナを助けたことで、運命が変わり始める。 「借金の利息として、君を最強にしてあげよう」 これは、世界そのものにステータスを貸し付けていた最強の『貸与者』が、不条理な世界を再定義していく物語。 (本作品はAIを活用して構成・執筆しています)

リストラされた42歳、確率の向こう側へ。~なぜか俺の選択肢がすべて正解になる件~

RIU
ファンタジー
「君には今月いっぱいで席を空けてもらいたい」 42歳、独身、社畜。会社のために尽くしてきた柏木誠は、理不尽な理由でリストラされた。 絶望の中、雨の神社で野良猫を助けた彼は、不思議な光と共に【確率固定】という異能――「無意識に正解を選び続ける豪運」を手に入れる。 試しに買った宝くじは10億円当選。 復讐心に燃える元上司を袖にし、元天才投資家の美女をパートナーに迎えた柏木は、その豪運で現代社会を無双していく。 「俺の選択に間違いはない。なぜなら、確率の方が俺に合わせるからだ」 枯れたおじさんが資産と余裕を手に入れ、美女たちに頼られながら、第2の人生を謳歌する痛快サクセスストーリー!

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

ウルティメイド〜クビになった『元』究極メイドは、素材があれば何でも作れるクラフト系スキルで魔物の大陸を生き抜いていく〜

西館亮太
ファンタジー
「お前は今日でクビだ。」 主に突然そう宣告された究極と称されるメイドの『アミナ』。 生まれてこの方、主人の世話しかした事の無かった彼女はクビを言い渡された後、自分を陥れたメイドに魔物の巣食う島に転送されてしまう。 その大陸は、街の外に出れば魔物に襲われる危険性を伴う非常に危険な土地だった。 だがそのまま死ぬ訳にもいかず、彼女は己の必要のないスキルだと思い込んでいた、素材と知識とイメージがあればどんな物でも作れる『究極創造』を使い、『物作り屋』として冒険者や街の住人相手に商売することにした。 しかし街に到着するなり、外の世界を知らない彼女のコミュ障が露呈したり、意外と知らない事もあったりと、悩みながら自身は究極なんかでは無かったと自覚する。 そこから始まる、依頼者達とのいざこざや、素材収集の中で起こる騒動に彼女は次々と巻き込まれていく事になる。 これは、彼女が本当の究極になるまでのお話である。 ※かなり冗長です。 説明口調も多いのでそれを加味した上でお楽しみ頂けたら幸いです

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

魔法が使えない落ちこぼれ貴族の三男は、天才錬金術師のたまごでした

茜カナコ
ファンタジー
魔法使いよりも錬金術士の方が少ない世界。 貴族は生まれつき魔力を持っていることが多いが錬金術を使えるものは、ほとんどいない。 母も魔力が弱く、父から「できそこないの妻」と馬鹿にされ、こき使われている。 バレット男爵家の三男として生まれた僕は、魔力がなく、家でおちこぼれとしてぞんざいに扱われている。 しかし、僕には錬金術の才能があることに気づき、この家を出ると決めた。

処理中です...