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村の連中にゴブリンを倒したことやマーヌの群れのことを伝え、後片付けをお願いして家を一つ借りて休ませてもらった。
「ミシニーも泊まるのか?」
「なにか不味いか?」
「いや、ミシニーが構わないならオレも構わないが」
冒険者なら同じ空間で寝るのはよくあることなんだろうか? まあ、ビシャがいるのだからイケないことにはならんだろうけどよ。
「オレは限界だから先に眠らせてくれな」
「わかった。ゆっくり眠っていいよ。タカトはあたしが守るから!」
それは頼もしい限りだ。頼むよと伝え、深い眠りへ落ちていった。
そして、気持ちよく目覚めたら朝だった。マジか?
「起きたか。具合はどうだ?」
具合?
「あ、ああ。ぐっすり眠れたから気持ちよく目覚めたよ。もしかして、ずっと起きてたのか?」
「いや、ビシャと交代で起きてたよ。寝汗が凄いぞ。体を洗ってこい」
言われて気がついた。すっごくびしょびしょだ。どんだけ汗かいてんだよ? 夜、熱かったのか?
「あ、ああ。そうする。しばらく頼むな」
そう告げてホームに戻った。
「ミリエル、また車椅子で眠ってるのか」
まったく、無理する子だ。
びしょびしょのままマットレスまで運んだら悪いので、まずはシャワーを浴びて着替えた。
ビールを飲みたいところだが、領都に帰るまでが行進訓練──ではなくなったけど、まだ途中なのだからグッと我慢の子。スポーツ飲料水で喉を潤そう。ゴクゴク。
「なんかやけに腹が空くな?」
ってまあ、まともに食事してないし、夜も食ってない。汗もかいたんだから腹も減るわな。
「今日もビジネスホテルの朝食ビュッフェにするか」
最近、こればかりだが、品数が二十種くらいあり、スープ系もジュースも牛乳も出る。ただ、容器の片付けに苦労するのが難点なんだよな。三日も続けると外に捨てにいくだけで一苦労である。
「金が増えたらビジネスホテルの食堂を作るか。そしたらスープも温められてドリンクサーバーもつくしな」
なんか一千万円くらいかかりそうな気もするが、夢を見るだけならタダだ。明るい未来を想像して生きていこう。
冷蔵庫も空に近かったので買い足しておく。ほんと、一日で冷蔵庫一つが空になるんだからラダリオンは胃にブラックホールでも飼ってんのかね?
ミリエルをマットレスに寝かせたら大皿に料理を移し、パンはバスケットに。コーンスープは鍋に移して外に出た。
「ミシニー。食えるか?」
「問題ない。朝だろうと夜だろうと食えるときに食うのが冒険者だからな。なんならワインも飲める」
そいつは羨ましい。オレは食えるときにしか食えないよ。
「ワインは自分で買ってくれ。酒代は地味に効くからな」
ここ三日で約二百万円はプラスになったが、二百万円なんて必要なものを買えばすぐに消える金額だ。食費と考えておかなければ無駄遣いはできんよ。
「ふふ。ゴブリン駆除は儲けそうで儲けられない商売だな」
「ミシニーは酒で消えてそうだな」
「さすがに酒では消えんよ。衣服にもかかるし食事にも消える。魔石も買わなくちゃならないから普段の仕事もしないとならない。今回の儲けも三十日もしないでなくなるよ」
百万円は稼いだろうに、一月で費やすとかいったいどんな暮らしをしてるんだ? 誰か養ってんのか? 一人なら十二分に暮らせる額だろうに。
「そうか。ゴブリンを安全に、定期的に駆除できたら美味い商売になるんだがな」
そうならないのが現状。ゴブリンが何種類もいるとは聞いてねーよ。それならもうちょっとチートを寄越しやがれってんだ。
ビシャはぐっすりなので二人で朝食を済ませ、ミシニーに出発まで仮眠をさせた。
その間に銃のライトの電池を交換したり、グロックのマガジンに弾込めをしてるとビシャが目覚めた。
「タカト、大丈夫?」
目覚めるなりオレの心配をしてくるビシャ。オレ、そんなに酷いことになってたのか?
「ああ、大丈夫だよ。顔を洗ってこい。朝飯用意するから」
「うん。わかった」
顔を洗っている間にホームから朝飯を持ってきてやり、ミシニーにあとを頼んで借りてる家を出た。
村の朝は早く、六時前から起き出している。
「おはようございます。もう仕事ですか?」
斧を持っていく男たちに挨拶する。
「ああ。冬の前に薪を割らなくちゃならんからな。まあ、その前にゴブリンの片付けをせんといかんがな」
「お手数かけます」
「なに、ゴブリンには迷惑かけられてたからな、片付けくらいなんでもないさ」
この世界の人、たまにおおらかと言うか気前がよくなるよな。どこぞの国なら騙して金を奪うか、金を奪って殺そうとするのにな。まあ、わからないなら世界情勢をもっと勉強しなさい。明日の日本を背負って立つ若者たちよ。
男たちと別れ、村長の家(?)に向かうと、村の者たちが集まって話をしていた。
「おはようございます。村長さんはいますか?」
と、無口な村長が家から出てきた。付き添いの男と。てか、この老婆、本当に村長なんだろうか? 付き添いの男がもう村長なんじゃね?
「もう少ししたら村を発とうと思います。これは片付けをお願いした心づけです。受け取ってください」
マーヌの魔石を二つ、渡した。このサイズなら銀貨二、三十枚にはなるだろう。
「よ、よろしいのですか?」
「またきたときにお世話になるでしょうし、片付けも手間でしょうからね。お互い、儲けてよい関係を築きましょう」
オレは老衰で死んでやる! と覚悟を決めてるのだから先のことを考えなくちゃならない。数年後、またゴブリンが集まるだろうから今からいい関係を築いておくべきだ。
ミシニーが起きたら準備を調え、洞窟へ向かった。まだ生きている一匹を殺すために。
「ミシニーも泊まるのか?」
「なにか不味いか?」
「いや、ミシニーが構わないならオレも構わないが」
冒険者なら同じ空間で寝るのはよくあることなんだろうか? まあ、ビシャがいるのだからイケないことにはならんだろうけどよ。
「オレは限界だから先に眠らせてくれな」
「わかった。ゆっくり眠っていいよ。タカトはあたしが守るから!」
それは頼もしい限りだ。頼むよと伝え、深い眠りへ落ちていった。
そして、気持ちよく目覚めたら朝だった。マジか?
「起きたか。具合はどうだ?」
具合?
「あ、ああ。ぐっすり眠れたから気持ちよく目覚めたよ。もしかして、ずっと起きてたのか?」
「いや、ビシャと交代で起きてたよ。寝汗が凄いぞ。体を洗ってこい」
言われて気がついた。すっごくびしょびしょだ。どんだけ汗かいてんだよ? 夜、熱かったのか?
「あ、ああ。そうする。しばらく頼むな」
そう告げてホームに戻った。
「ミリエル、また車椅子で眠ってるのか」
まったく、無理する子だ。
びしょびしょのままマットレスまで運んだら悪いので、まずはシャワーを浴びて着替えた。
ビールを飲みたいところだが、領都に帰るまでが行進訓練──ではなくなったけど、まだ途中なのだからグッと我慢の子。スポーツ飲料水で喉を潤そう。ゴクゴク。
「なんかやけに腹が空くな?」
ってまあ、まともに食事してないし、夜も食ってない。汗もかいたんだから腹も減るわな。
「今日もビジネスホテルの朝食ビュッフェにするか」
最近、こればかりだが、品数が二十種くらいあり、スープ系もジュースも牛乳も出る。ただ、容器の片付けに苦労するのが難点なんだよな。三日も続けると外に捨てにいくだけで一苦労である。
「金が増えたらビジネスホテルの食堂を作るか。そしたらスープも温められてドリンクサーバーもつくしな」
なんか一千万円くらいかかりそうな気もするが、夢を見るだけならタダだ。明るい未来を想像して生きていこう。
冷蔵庫も空に近かったので買い足しておく。ほんと、一日で冷蔵庫一つが空になるんだからラダリオンは胃にブラックホールでも飼ってんのかね?
ミリエルをマットレスに寝かせたら大皿に料理を移し、パンはバスケットに。コーンスープは鍋に移して外に出た。
「ミシニー。食えるか?」
「問題ない。朝だろうと夜だろうと食えるときに食うのが冒険者だからな。なんならワインも飲める」
そいつは羨ましい。オレは食えるときにしか食えないよ。
「ワインは自分で買ってくれ。酒代は地味に効くからな」
ここ三日で約二百万円はプラスになったが、二百万円なんて必要なものを買えばすぐに消える金額だ。食費と考えておかなければ無駄遣いはできんよ。
「ふふ。ゴブリン駆除は儲けそうで儲けられない商売だな」
「ミシニーは酒で消えてそうだな」
「さすがに酒では消えんよ。衣服にもかかるし食事にも消える。魔石も買わなくちゃならないから普段の仕事もしないとならない。今回の儲けも三十日もしないでなくなるよ」
百万円は稼いだろうに、一月で費やすとかいったいどんな暮らしをしてるんだ? 誰か養ってんのか? 一人なら十二分に暮らせる額だろうに。
「そうか。ゴブリンを安全に、定期的に駆除できたら美味い商売になるんだがな」
そうならないのが現状。ゴブリンが何種類もいるとは聞いてねーよ。それならもうちょっとチートを寄越しやがれってんだ。
ビシャはぐっすりなので二人で朝食を済ませ、ミシニーに出発まで仮眠をさせた。
その間に銃のライトの電池を交換したり、グロックのマガジンに弾込めをしてるとビシャが目覚めた。
「タカト、大丈夫?」
目覚めるなりオレの心配をしてくるビシャ。オレ、そんなに酷いことになってたのか?
「ああ、大丈夫だよ。顔を洗ってこい。朝飯用意するから」
「うん。わかった」
顔を洗っている間にホームから朝飯を持ってきてやり、ミシニーにあとを頼んで借りてる家を出た。
村の朝は早く、六時前から起き出している。
「おはようございます。もう仕事ですか?」
斧を持っていく男たちに挨拶する。
「ああ。冬の前に薪を割らなくちゃならんからな。まあ、その前にゴブリンの片付けをせんといかんがな」
「お手数かけます」
「なに、ゴブリンには迷惑かけられてたからな、片付けくらいなんでもないさ」
この世界の人、たまにおおらかと言うか気前がよくなるよな。どこぞの国なら騙して金を奪うか、金を奪って殺そうとするのにな。まあ、わからないなら世界情勢をもっと勉強しなさい。明日の日本を背負って立つ若者たちよ。
男たちと別れ、村長の家(?)に向かうと、村の者たちが集まって話をしていた。
「おはようございます。村長さんはいますか?」
と、無口な村長が家から出てきた。付き添いの男と。てか、この老婆、本当に村長なんだろうか? 付き添いの男がもう村長なんじゃね?
「もう少ししたら村を発とうと思います。これは片付けをお願いした心づけです。受け取ってください」
マーヌの魔石を二つ、渡した。このサイズなら銀貨二、三十枚にはなるだろう。
「よ、よろしいのですか?」
「またきたときにお世話になるでしょうし、片付けも手間でしょうからね。お互い、儲けてよい関係を築きましょう」
オレは老衰で死んでやる! と覚悟を決めてるのだから先のことを考えなくちゃならない。数年後、またゴブリンが集まるだろうから今からいい関係を築いておくべきだ。
ミシニーが起きたら準備を調え、洞窟へ向かった。まだ生きている一匹を殺すために。
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