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192 原動力
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気持ちを切り替え、新たにゴブリン駆除を開始する。
「カインゼルさん、ビシャ、メビはリハルの町周辺。ラダリオンはマルグと森を。オレ、ミリエル、ミシニーはミスリムの町回りで主要道を進んでゴブリンの状況を探ります」
朝のミーティングを済ませたら、三チームに別れてゴブリン駆除へ出発する。
「ミリエル。パイオニア一号の運転は任せる。自分のペースで進め」
「は、はい。わかりました!」
運転席にミリエル。助手席にオレ。後部座席を畳んで荷台としたところにミシニーが乗る。
ホームを空にするのはちょっとばかり不安だが、アポートポーチはカインゼルさんに。ラダリオンは巨人になって。オレらにはミシニーがいる。ゴブリンの王か魔王軍が攻めてこなければなんとか対応できるチーム割りのはずだ。
パイオニアが発車。時速にしたら十キロくらいで進んだ。
「遅くないか?」
「人格が変貌するよりマシだ。たまにハンドルを握ると別人格が現れるヤツがいるからな」
大人しい後輩がハンドルを握った瞬間、周りを罵倒する危ないヤツになったときはおしっこ漏らしそうになったよ。
十キロのままラザニア村を出てミスリムの町を目指した。
「ゴブリンはいるか?」
「いるな。あっちに二匹。五十歩くらいのところにいる」
と言ったら荷台から飛び降りて二匹を駆除するミシニー。遠くない未来。ゴブリン殺しの名はミシニーのものになりそうだ。
橋にくるまで十五匹を駆除し、ミスリムの町までにさらに十五匹を駆除。なのに息が乱れさせないとかバケモノかよ?
「ミシニーも二極なのか?」
「いや、わたしはまんべんなく使える魔法使いだな」
万能型かよ。羨ましいこった。
ミスリムの町には入らず主要道を進み、オレの指示でミシニーがゴブリンを駆除をする。
「十時で四十六匹か。まずまずだな」
「タカトが指示してくれると簡単でいいよ」
「別にオレの指示がなくても探せるだろう?」
初めて会ったとき、ゴブリンの臭いがわかるとか言ってたじゃん。
「ゴブリンの臭いを進んで嗅ぎたいか?」
「……いや、嗅ぎたくないな……」
「そういうことだ」
ハイ。理解したであります。
「ミシニー。水の魔法は使えるか?」
「そこそこには使えるな」
と、指先にバレーボールくらいの水球を生み出した。一秒もしないで。
「それは魔法で水を創り出してるのか? それとも周囲から集めてるのか?」
ダメ女神は出すと表現してたが。
「んー。深く考えたことはないが、集める、に近いかな?」
「魔法は感覚なのか?」
考えるな、感じろってヤツか?
「そうだな。エルフは感覚で使っているな。考えると上手く使えないから」
種族特性ってことか。それだと先生には不向きだな。
試しにと水を集めるイメージでやってみてゴルフボールくらいの水は作られた。
これは魔力でコーティングしないと指先からぴゅーと水が出るだけだった。
魔力でコーティングしながら指先につけて魔力を爆発させて飛ばす、ってところまでは難なくできたが、殺傷力はまるでなし。水鉄砲を撃ったほうがまだ威力があるんじゃなかろうか?
「宴会芸にはなりそうだな」
まるでどこかのダメ女神だな。どこのとは言えないけど!
少年漫画なら修業編に突入するところだが、大人は働かなきゃ食っていけない。まずは働け。学びたきゃ時間を作れ。それが現実なんだよ。
休憩が終わり、コレールの町まで向かう。
「あれだけ駆除したのに一月もしないで元通りか。なんか呪われたものでも埋まってんじゃねーのか?」
まさか魔笛ミサロがまだコラウスにいるのか? いや、あれ以来笛の音は聴こえない。去ったはずだ。
「ミリエル。ホームに戻って休んでこい。オレらはこの辺で駆除してるから」
運転が堪えたんだろう。昼休憩に入る前から疲れが見て取れてたよ。
「……はい。すみません」
「急がば回れ。焦っても上手くはなれない。着実に技術と体力をつけることが一番の近道だ」
根性でなんとかなるのは昭和まで。平成は効率よく。令和は知らん。
パイオニアごとホームに戻ってもらい、スプレー缶で地面に印をつける。駆除員同士は気配を感じられないからな。印をつけておかないと迷子になるよ。
「ミシニー。十五時に集合な」
ちなみにミシニーはコレールの冒険者ギルド支部に挨拶してくるそうだ。セフティーブレットに入ったことの説明もな。
「わかった。無理するなよ」
「オレはいつだって安全第一。命大事に、だ」
それでも命の危機に陥るんだから泣けてくるぜ。
ミシニーと別れ、ゴブリン駆除を開始する。
もうすぐ刈り取りの時期だから人がいるので、銃はスコーピオン。サプレッサーをつけたヤツにした。
農作業している方々に声をかけながら十五時まで駆除に励み、二十八匹を駆除することができた。
「三十万円は稼げたな」
他のチームも順調のようで、オレに入る報酬だけで百万円は越えたぜ。
「タカト。どうだ?」
合流場所に戻ってきたらミシニーが待っていた。
「大猟だ。今日も美味い飯と美味い酒にありつけるよ」
「ふふ。美味い酒と美味い料理。ゴブリン狩りが楽しくてしょうがない。もうあんな不味い料理を食う毎日は戻れないよ」
それがゴブリン駆除の原動力。不味い飯を食わないよう十七時までがんばるとしましょう、だ。
ミシニーにゴブリンの位置を教えながらあと一時間ちょっとをがんばった。
「カインゼルさん、ビシャ、メビはリハルの町周辺。ラダリオンはマルグと森を。オレ、ミリエル、ミシニーはミスリムの町回りで主要道を進んでゴブリンの状況を探ります」
朝のミーティングを済ませたら、三チームに別れてゴブリン駆除へ出発する。
「ミリエル。パイオニア一号の運転は任せる。自分のペースで進め」
「は、はい。わかりました!」
運転席にミリエル。助手席にオレ。後部座席を畳んで荷台としたところにミシニーが乗る。
ホームを空にするのはちょっとばかり不安だが、アポートポーチはカインゼルさんに。ラダリオンは巨人になって。オレらにはミシニーがいる。ゴブリンの王か魔王軍が攻めてこなければなんとか対応できるチーム割りのはずだ。
パイオニアが発車。時速にしたら十キロくらいで進んだ。
「遅くないか?」
「人格が変貌するよりマシだ。たまにハンドルを握ると別人格が現れるヤツがいるからな」
大人しい後輩がハンドルを握った瞬間、周りを罵倒する危ないヤツになったときはおしっこ漏らしそうになったよ。
十キロのままラザニア村を出てミスリムの町を目指した。
「ゴブリンはいるか?」
「いるな。あっちに二匹。五十歩くらいのところにいる」
と言ったら荷台から飛び降りて二匹を駆除するミシニー。遠くない未来。ゴブリン殺しの名はミシニーのものになりそうだ。
橋にくるまで十五匹を駆除し、ミスリムの町までにさらに十五匹を駆除。なのに息が乱れさせないとかバケモノかよ?
「ミシニーも二極なのか?」
「いや、わたしはまんべんなく使える魔法使いだな」
万能型かよ。羨ましいこった。
ミスリムの町には入らず主要道を進み、オレの指示でミシニーがゴブリンを駆除をする。
「十時で四十六匹か。まずまずだな」
「タカトが指示してくれると簡単でいいよ」
「別にオレの指示がなくても探せるだろう?」
初めて会ったとき、ゴブリンの臭いがわかるとか言ってたじゃん。
「ゴブリンの臭いを進んで嗅ぎたいか?」
「……いや、嗅ぎたくないな……」
「そういうことだ」
ハイ。理解したであります。
「ミシニー。水の魔法は使えるか?」
「そこそこには使えるな」
と、指先にバレーボールくらいの水球を生み出した。一秒もしないで。
「それは魔法で水を創り出してるのか? それとも周囲から集めてるのか?」
ダメ女神は出すと表現してたが。
「んー。深く考えたことはないが、集める、に近いかな?」
「魔法は感覚なのか?」
考えるな、感じろってヤツか?
「そうだな。エルフは感覚で使っているな。考えると上手く使えないから」
種族特性ってことか。それだと先生には不向きだな。
試しにと水を集めるイメージでやってみてゴルフボールくらいの水は作られた。
これは魔力でコーティングしないと指先からぴゅーと水が出るだけだった。
魔力でコーティングしながら指先につけて魔力を爆発させて飛ばす、ってところまでは難なくできたが、殺傷力はまるでなし。水鉄砲を撃ったほうがまだ威力があるんじゃなかろうか?
「宴会芸にはなりそうだな」
まるでどこかのダメ女神だな。どこのとは言えないけど!
少年漫画なら修業編に突入するところだが、大人は働かなきゃ食っていけない。まずは働け。学びたきゃ時間を作れ。それが現実なんだよ。
休憩が終わり、コレールの町まで向かう。
「あれだけ駆除したのに一月もしないで元通りか。なんか呪われたものでも埋まってんじゃねーのか?」
まさか魔笛ミサロがまだコラウスにいるのか? いや、あれ以来笛の音は聴こえない。去ったはずだ。
「ミリエル。ホームに戻って休んでこい。オレらはこの辺で駆除してるから」
運転が堪えたんだろう。昼休憩に入る前から疲れが見て取れてたよ。
「……はい。すみません」
「急がば回れ。焦っても上手くはなれない。着実に技術と体力をつけることが一番の近道だ」
根性でなんとかなるのは昭和まで。平成は効率よく。令和は知らん。
パイオニアごとホームに戻ってもらい、スプレー缶で地面に印をつける。駆除員同士は気配を感じられないからな。印をつけておかないと迷子になるよ。
「ミシニー。十五時に集合な」
ちなみにミシニーはコレールの冒険者ギルド支部に挨拶してくるそうだ。セフティーブレットに入ったことの説明もな。
「わかった。無理するなよ」
「オレはいつだって安全第一。命大事に、だ」
それでも命の危機に陥るんだから泣けてくるぜ。
ミシニーと別れ、ゴブリン駆除を開始する。
もうすぐ刈り取りの時期だから人がいるので、銃はスコーピオン。サプレッサーをつけたヤツにした。
農作業している方々に声をかけながら十五時まで駆除に励み、二十八匹を駆除することができた。
「三十万円は稼げたな」
他のチームも順調のようで、オレに入る報酬だけで百万円は越えたぜ。
「タカト。どうだ?」
合流場所に戻ってきたらミシニーが待っていた。
「大猟だ。今日も美味い飯と美味い酒にありつけるよ」
「ふふ。美味い酒と美味い料理。ゴブリン狩りが楽しくてしょうがない。もうあんな不味い料理を食う毎日は戻れないよ」
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