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257 ハーフエルフ

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 そのハーフエルフのことはサイルスさんに任せることにして、オレらは朝飯の準備を始め、ゆっくり食べたら周辺の探索に出かけることにした。

「おれもいく」

「あたしも」

 アルズライズとメビもついてきた。元気なヤツらだよ。

「別にゴブリンはいないぞ」

「構わない。護衛だと思え」

「ミシニーからもタカトから離れるなって言われてるから」

 オレが歩けばハプニングが起こるとでも思われてんだろうか? まあ、なにもないことのほうが少ないけど!

「……マーグか……」

 エサに困って出てきたのか、マーグの群れが現れましたー。クソが!

「タカト。バレットを貸してくれ」

「あいよ」

 バレットを取り寄せてアルズライズに渡した。

「タカトは支援を頼む。メビはタカトを守れ」

「任せて!」

 P90を構えたメビがオレの前に出た。

 マーグの数は六匹。金印でも無理じゃないか? って思いも杞憂で終わる。

 鬼に金棒とばかりにアルズライズにバレット。一発ずつマーグの頭にぶち込み、怯んだところにデザートイーグルを抜いて膝を狙った。

「マガジン!」

 取り寄せていたマガジンをアルズライズに放り投げる。

 前を向いているのに手だけを向けてキャッチ。交換してまた頭を狙っていく。

 まったく鮮やかなものである。これなら竜でも倒しそうである。

 三度のマガジン交換と手持ちの弾で六匹のマーグを倒してしまうアルズライズ。アホみたいな強さに驚くより呆れてしまった。ほんと、ダメ女神のパラメーター振りは本当にクソである。

「うん。やはりバレットはいい。早く欲しいものだ」

 五十パーセントオフシールを取り寄せ、一枚捲ってアルズライズに渡した。

「百万円以上貯まったのならこれを使え。半額になるから」

 請負員カードでも使えるかわからんが、ものは試しだ。やるだけやってみるといいさ。

「どう使うのだ?」

「欲しいバレットを出してそれに張ればいい」

「わかった」

 バレットを選びシールを張ると、黒いバレットが現れた。

「弾は魔石から引いておくよ」

 今回の大駆除作戦で百五十万円くらいは稼げた。バレットの弾くらい問題はない。

「ああ。マーグの魔石も渡しておく」

 マーグの魔石は一個金貨二、三枚だったはず。二枚だとしても六匹で十二枚か。ギルド運営費ばかり貯まっていくぜ……。

「了解。じゃあ、領主代理の副官がくる前に魔石を取り出してしまおう」

 チートタイムを使ってマーグを細切れに。って、マチェットが折れたよ。チート能力に耐えられる剣を用意しなくちゃならんな……。

 マチェットを投げ捨て、ナイフを使ってマーグの魔石を取り出した。
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