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269 三極
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チートタイムを二分二十三秒使ってミリエルたちのところに到着した。
……三キロも移動できないか……。
舗装されてない獣道的なところを走ると言うのはなかなか難易度が高く、タクティカルブーツの減りも早い。魔力で衣服を強化できないもんかね?
「ご苦労さん。随分と急いだな」
「なんとかデーとやらがあるからな。一日たりと無駄にはできん」
「そうそう。いっぱい稼がなくちゃね」
「欲しいのいっぱいあるし」
アルズライズはともかく、獣人姉妹はそんなに稼ぐ必要はないだろう。衣食住はこちらが用意している。まあ、まだ子供とは言え女の子。男のオレにはわからないものが必要なんだろう。稼ぎたいのなら好きなだけ稼げ、だ。
「そうか。なら、明日のために今日はここで休め。ここからなら町を囲むゴブリンに近いからな」
安全を考えたら簡易砦に向かったほうがいいが、ここからなら町まで二キロもない。日の出とともに駆除を始めるなら最適の位置だ。
パイオニア二号を出してきてキャンプの用意をし、穴を掘ってビニールシートを敷いて水を入れ、ヒートソードで沸かした。
アルズライズには女子たちが入ってからにしてもらい、たこ焼きとビールを出してやった。
その日はオレが見張りに立ち、四人には早めに寝てもらった。
早めに寝たからか、四人は三時には起き出して用意を始めたよ。
「指揮はアルズライズに任せる。欲をかかず、余裕を持って撤退しろよ」
アルズライズは大丈夫だろうが、ミリエルや獣人姉妹は熱くなったら加減ができなくなると思う。年長者として下を見てくれよ、との思いで言ったのだ。
「わかった。任せろ。バレットを頼む」
今回は剣を使うみたいで、切れ味より丈夫さを選んだような大剣を持っていた。
バレットを受け取り、パイオニアに乗せておく。
「ゴブリンは町を囲むようにいる。数は変わらず三千四百匹。退却するときは処理肉をばら撒くのを忘れるなよ」
アポートウォッチを外し、ミリエルの右手首につけてやった。
「オレはホームで四人のサポートをする。安全第一、命大事にだ」
四人が頷き、ゴブリン駆除に出発した。
キャンプ用品を片付け、パイオニアをホームに戻すと、報酬金が凄い勢いで上がっていった。
「最強チームだな」
この勢いだと千匹どころか二千匹は駆除しそうな勢いだ。ほんと、ダメ女神のやる気を出させるの下手くそすぎんだろう。
ホームに戻ると、ラダリオンがいた。
「あたしらは出発する」
「ああ。気をつけて帰るんだぞ。途中、職員やドワーフに会ったら労ってくれ」
水や食料は足りているだろうが、ホームに入れる者がいない。美味いものでも食わせてやろう。今日は肉団子を極めんとしているようだし。
「わかった」
出発準備は調っているので、朝飯を持って外に出た。
「ミサロ。オレは玄関にいるな」
「ええ。わたしも甘酢あんかけができたらいくわ」
てか、こいつはちゃんと眠っているんだろうか? いつもホームに入ると起きているけどさ。
肌が緑色なので顔色がいいのか悪いのかまったくわからない。もっとミサロを見てやらないと倒れてしまうかもしれんな。
「なに?」
「無理しなくていいんだからな。休めるときに休むんだぞ」
「大丈夫よ。タカトは心配性ね。わたしは力、回復、風の三極持ち。睡眠は短時間でいいし、薬のお陰で体調もいい。なにより、魔王軍の下にいたときより食事もいいわ。無駄に魔力ばかり溜まって消費するのが大変なくらいよ」
会った頃は悲観した表情だったのに、柔らかい笑みを浮かべられるようになったものだ。
「ふふ。じゃあ、外に出て運動しろよ。一度ついた肉を落とすのは大変だからな」
まあ、命を懸けた日々だと弛んだ腹も六つに割れるけどな!
玄関に向かうと、いつの間にかP90の空マガジンが溜まっていた。ミリエルとメビが組んで駆除しているようだな。
「アルズライズは剣だけでやっていくみたいだな」
デザートイーグルのマガジンが一本も減っていない。新しいデザートイーグルを買うために弾を節約してんのかな?
P90の弾入りマガジンはまだあるが、この勢いでは使い切ってしまいそうだ。
「P90用のマガジンローダー、誰か造ってくんねーかな」
アサルトライフルにはあるんだからP90にもあってくれたっていいじゃないか。
「弾入れ要員を雇ったほうが早いか?」
仕事に溢れているヤツはいくらでもいるんだし、一本入れたら小銅貨一枚でもやってくれるんじゃなかろうか。
「孤児院のガキどもを使ったらもっと安くできるか?」
そんなこと考えながら弾入れをしていると、甘酢あんかけ作りを終えたミサロがやってきた。
「外の様子はどう?」
「まだやっているようだな。マガジンの消費がハンパないよ」
P90は職員に持たせたからマガジンは百本以上は買ってある。なのに、もう五十本が消えている。空マガジンを戻しにこないところをみると囲まれているんだろうか?
「──タカト。ミニミが消えたわ」
追いつかなくなってMINIMIを持ち出したか。
しばらくして箱マガジンとバレルも消え、デザートイーグルのマガジンも消えた。
「追い詰められているのか?」
組織立って動くことはなかったんだが、指揮官でも現れたか?
「おそらく、ミリエルたちを狙っているのかもしれないわね。ゴブリンは女子供の肉を好むから」
あーそう言えば、子供がよく拐われるとか言ってたっけな。
「ちょっといってみるか」
アルズライズ一人に負担をかけるのも申し訳ないしな。遠くから見守って、いざとなれば介入するとしよう。
「ミサロ。あとを頼むな」
「ええ。気をつけてね」
VHS-2をつかんで外に出た。
……三キロも移動できないか……。
舗装されてない獣道的なところを走ると言うのはなかなか難易度が高く、タクティカルブーツの減りも早い。魔力で衣服を強化できないもんかね?
「ご苦労さん。随分と急いだな」
「なんとかデーとやらがあるからな。一日たりと無駄にはできん」
「そうそう。いっぱい稼がなくちゃね」
「欲しいのいっぱいあるし」
アルズライズはともかく、獣人姉妹はそんなに稼ぐ必要はないだろう。衣食住はこちらが用意している。まあ、まだ子供とは言え女の子。男のオレにはわからないものが必要なんだろう。稼ぎたいのなら好きなだけ稼げ、だ。
「そうか。なら、明日のために今日はここで休め。ここからなら町を囲むゴブリンに近いからな」
安全を考えたら簡易砦に向かったほうがいいが、ここからなら町まで二キロもない。日の出とともに駆除を始めるなら最適の位置だ。
パイオニア二号を出してきてキャンプの用意をし、穴を掘ってビニールシートを敷いて水を入れ、ヒートソードで沸かした。
アルズライズには女子たちが入ってからにしてもらい、たこ焼きとビールを出してやった。
その日はオレが見張りに立ち、四人には早めに寝てもらった。
早めに寝たからか、四人は三時には起き出して用意を始めたよ。
「指揮はアルズライズに任せる。欲をかかず、余裕を持って撤退しろよ」
アルズライズは大丈夫だろうが、ミリエルや獣人姉妹は熱くなったら加減ができなくなると思う。年長者として下を見てくれよ、との思いで言ったのだ。
「わかった。任せろ。バレットを頼む」
今回は剣を使うみたいで、切れ味より丈夫さを選んだような大剣を持っていた。
バレットを受け取り、パイオニアに乗せておく。
「ゴブリンは町を囲むようにいる。数は変わらず三千四百匹。退却するときは処理肉をばら撒くのを忘れるなよ」
アポートウォッチを外し、ミリエルの右手首につけてやった。
「オレはホームで四人のサポートをする。安全第一、命大事にだ」
四人が頷き、ゴブリン駆除に出発した。
キャンプ用品を片付け、パイオニアをホームに戻すと、報酬金が凄い勢いで上がっていった。
「最強チームだな」
この勢いだと千匹どころか二千匹は駆除しそうな勢いだ。ほんと、ダメ女神のやる気を出させるの下手くそすぎんだろう。
ホームに戻ると、ラダリオンがいた。
「あたしらは出発する」
「ああ。気をつけて帰るんだぞ。途中、職員やドワーフに会ったら労ってくれ」
水や食料は足りているだろうが、ホームに入れる者がいない。美味いものでも食わせてやろう。今日は肉団子を極めんとしているようだし。
「わかった」
出発準備は調っているので、朝飯を持って外に出た。
「ミサロ。オレは玄関にいるな」
「ええ。わたしも甘酢あんかけができたらいくわ」
てか、こいつはちゃんと眠っているんだろうか? いつもホームに入ると起きているけどさ。
肌が緑色なので顔色がいいのか悪いのかまったくわからない。もっとミサロを見てやらないと倒れてしまうかもしれんな。
「なに?」
「無理しなくていいんだからな。休めるときに休むんだぞ」
「大丈夫よ。タカトは心配性ね。わたしは力、回復、風の三極持ち。睡眠は短時間でいいし、薬のお陰で体調もいい。なにより、魔王軍の下にいたときより食事もいいわ。無駄に魔力ばかり溜まって消費するのが大変なくらいよ」
会った頃は悲観した表情だったのに、柔らかい笑みを浮かべられるようになったものだ。
「ふふ。じゃあ、外に出て運動しろよ。一度ついた肉を落とすのは大変だからな」
まあ、命を懸けた日々だと弛んだ腹も六つに割れるけどな!
玄関に向かうと、いつの間にかP90の空マガジンが溜まっていた。ミリエルとメビが組んで駆除しているようだな。
「アルズライズは剣だけでやっていくみたいだな」
デザートイーグルのマガジンが一本も減っていない。新しいデザートイーグルを買うために弾を節約してんのかな?
P90の弾入りマガジンはまだあるが、この勢いでは使い切ってしまいそうだ。
「P90用のマガジンローダー、誰か造ってくんねーかな」
アサルトライフルにはあるんだからP90にもあってくれたっていいじゃないか。
「弾入れ要員を雇ったほうが早いか?」
仕事に溢れているヤツはいくらでもいるんだし、一本入れたら小銅貨一枚でもやってくれるんじゃなかろうか。
「孤児院のガキどもを使ったらもっと安くできるか?」
そんなこと考えながら弾入れをしていると、甘酢あんかけ作りを終えたミサロがやってきた。
「外の様子はどう?」
「まだやっているようだな。マガジンの消費がハンパないよ」
P90は職員に持たせたからマガジンは百本以上は買ってある。なのに、もう五十本が消えている。空マガジンを戻しにこないところをみると囲まれているんだろうか?
「──タカト。ミニミが消えたわ」
追いつかなくなってMINIMIを持ち出したか。
しばらくして箱マガジンとバレルも消え、デザートイーグルのマガジンも消えた。
「追い詰められているのか?」
組織立って動くことはなかったんだが、指揮官でも現れたか?
「おそらく、ミリエルたちを狙っているのかもしれないわね。ゴブリンは女子供の肉を好むから」
あーそう言えば、子供がよく拐われるとか言ってたっけな。
「ちょっといってみるか」
アルズライズ一人に負担をかけるのも申し訳ないしな。遠くから見守って、いざとなれば介入するとしよう。
「ミサロ。あとを頼むな」
「ええ。気をつけてね」
VHS-2をつかんで外に出た。
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