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301 問題が集まる日
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マイセンズの砦に到着したら出してあるパイオニア二号に乗り込んだ。
ミリエルがなにをしているか確認したいところだが、細かい指示は出してないし、駆除部隊から外してある。なにかあればミサロに報告しているはず。と言うか、気配が二キロ先にある。おそらくメビとゴブリン駆除をやっているんだろう。
道に雪は積もってないが、寒さに凍っている場所がある。UTVにチェーンってあったっけ? そう言えば、その昔はスパイクタイヤなるものがあったととうさんが言ってたな。
ネットでしかしらないが、この未舗装路でも効果があるなら欲しいものだ。JAFがないんだから慎重に運転しないとな。
二時間で町に到着。死体片付けは今も続いており、多くの人が町の外で働いていた。
死体片付けの拠点としているところにパイオニア二号を駐車した。
「アリサたちは休んでていいぞ。十六時にはここにきてくれ」
請負員に千円くらいのデジタルの腕時計を買わせ、時刻の見方を教えた。通信手段が皆無なところでは時刻だけ頼りだからな。
「いえ、ついていきます」
「じゃあ、誰か一人、地下から水を汲んできてくれ。あそこの水、飲むと調子がよくなるんでな」
二十リットルのポリタンクを二つ取り寄せた。
「マグナイ。お願いします」
「わかった」
返事した男は見た目、三十歳くらい。エルフにしては体格がよく、確か、土の魔法を使っていたっけ。
「支部にいく」
水汲みをマグナイに任せ、残りの二人を連れて支部に向かった。
支部の前には若い男たちが集まっていた。なんだ?
「すまない。通してくれ」
若い男たちを押し退けて支部に入ると、中も溢れていた。
「マスター! よかった。呼びにいこうかと思ってました」
と、カナルがオレを見つけて喜んでいる。どした?
「周辺の領地から仕事を求めて集まってきたんです」
集まっているとはミリエルから聞いてたが、これほど集まるとは男爵領、オレが思う以上に困窮してるのか?
「どうしましょう? このままでは暴動になります」
「職員は何人いる?」
支部のことはサイルとカナルに任せっ切りなので人数は把握してないんです。
「今のところ二十五人。男二十人。女五人。事務作業をできる者は四人。死体片付けの六人。女は食事の用意をさせてます。残りは教育中です」
さすが冒険者ギルドで働いていただけはある。優秀すぎてさらに任せたいくらいだ。
「その日の報酬はその日の食事で構わないと言う者を雇い入れろ。マイセンズの砦までの道を整備させる。十日働いて勤まる者に一日銅貨三枚を払うようにする。資金は?」
「今のところは大丈夫ですが、さらに増えたら足りなくなります」
銅貨はコラウスから調達しているが、さすがに銅貨をアシッカに流していたらコラウスの銅貨がなくなる。経済のことはさっぱりだが、銅貨が利用されていることくらいわかる。
それがなくなれば流通が滞る。今度はコラウスが大変になるわ。
「商人を雇えないか?」
「何人かには声をかけてます。店も確保しました」
本当に優秀なヤツだよ。冒険者ギルド、手放してよかったのか?
「コラウスから商品を運ぶ。それを売って稼ぐとしよう」
アシッカにまったく金がないってことはないはず。ただ、使う場所がないから溜め込んでいるはず。ダインさんにお願いして商品を集めてもらおう。
いや、ダインさんにきてもらうか? あの人やり手だし、ホームを通して運んでやれば馬車馬──いや、がんばって働いてくれるはずだ。
「とりあえず、全員を雇い入れて食事を与えてやれ。名簿作りも忘れずにな。落ち着いたら職員には特別手当てを出すんでな」
春になってからだと思うけど。
「それなら職員にもゴブリン駆除をさせてもらえるほうが嬉しいです」
「なら、任せられる人材を育ててくれ。あと、シエイラをまた呼ぶから受け入れ体制も頼む」
「わかりました。進めておきます」
優秀な人材を寄越してくれたサイルスさんに感謝です。
「頼む。オレは伯爵様のところにいってくるよ」
また若い男たちを押し退けて外に出て館へ。こちらもなにやら人が集まっていた。装備からして兵士か?
「タカト様!」
どうしたもんかと佇んでいたら使用人がオレを見つけて駆け寄ってきた。
「よかった。戻っていらっしゃったんですね。旦那様がお呼びです」
「アリサたちはパイオニアに戻っていろ。十六時までには戻るから」
使用人に引っ張られながらアリサたちに指示を出した。
館に入ると、商人風の男たちが十数人いて、使用人頭のモーリスさんに詰め寄られていた。
「タカト様!」
今日は問題事が集中する日か?
「どうしました?」
「ゴブリンがいなくなり商人たちが食料を買いつけにきたのですが、こちらに出せる品はないと断っても納得いただけなくて……」
どうやら完全に周辺の男爵領は困窮しているようだ。
「伯爵は?」
「男爵様たちとお話しております」
だから商人たちは強気でいられるわけだ。伯爵の立場がよくわかるというものだ。
「わかりました。食料はオレが出します。それを伯爵に出す報酬として受け取ってください。価格はそちらに任せますが、オレが出したものは十五日で消えることをキツく申してください」
「もちろんです」
まあ、管理責任者はモーリスさんで、大事な食料が消えたら責任問題。くどいくらい注意してくれるだろうよ。
「倉庫に食料を出すので商人たちに説明してください」
百万円くらい出せばいいだろう。
使用人を呼んでもらい、館の倉庫に向かう。
「まずは小麦粉から出しますんですぐに退けてください」
集まった使用人に指示を出してホームに入った。
ミリエルがなにをしているか確認したいところだが、細かい指示は出してないし、駆除部隊から外してある。なにかあればミサロに報告しているはず。と言うか、気配が二キロ先にある。おそらくメビとゴブリン駆除をやっているんだろう。
道に雪は積もってないが、寒さに凍っている場所がある。UTVにチェーンってあったっけ? そう言えば、その昔はスパイクタイヤなるものがあったととうさんが言ってたな。
ネットでしかしらないが、この未舗装路でも効果があるなら欲しいものだ。JAFがないんだから慎重に運転しないとな。
二時間で町に到着。死体片付けは今も続いており、多くの人が町の外で働いていた。
死体片付けの拠点としているところにパイオニア二号を駐車した。
「アリサたちは休んでていいぞ。十六時にはここにきてくれ」
請負員に千円くらいのデジタルの腕時計を買わせ、時刻の見方を教えた。通信手段が皆無なところでは時刻だけ頼りだからな。
「いえ、ついていきます」
「じゃあ、誰か一人、地下から水を汲んできてくれ。あそこの水、飲むと調子がよくなるんでな」
二十リットルのポリタンクを二つ取り寄せた。
「マグナイ。お願いします」
「わかった」
返事した男は見た目、三十歳くらい。エルフにしては体格がよく、確か、土の魔法を使っていたっけ。
「支部にいく」
水汲みをマグナイに任せ、残りの二人を連れて支部に向かった。
支部の前には若い男たちが集まっていた。なんだ?
「すまない。通してくれ」
若い男たちを押し退けて支部に入ると、中も溢れていた。
「マスター! よかった。呼びにいこうかと思ってました」
と、カナルがオレを見つけて喜んでいる。どした?
「周辺の領地から仕事を求めて集まってきたんです」
集まっているとはミリエルから聞いてたが、これほど集まるとは男爵領、オレが思う以上に困窮してるのか?
「どうしましょう? このままでは暴動になります」
「職員は何人いる?」
支部のことはサイルとカナルに任せっ切りなので人数は把握してないんです。
「今のところ二十五人。男二十人。女五人。事務作業をできる者は四人。死体片付けの六人。女は食事の用意をさせてます。残りは教育中です」
さすが冒険者ギルドで働いていただけはある。優秀すぎてさらに任せたいくらいだ。
「その日の報酬はその日の食事で構わないと言う者を雇い入れろ。マイセンズの砦までの道を整備させる。十日働いて勤まる者に一日銅貨三枚を払うようにする。資金は?」
「今のところは大丈夫ですが、さらに増えたら足りなくなります」
銅貨はコラウスから調達しているが、さすがに銅貨をアシッカに流していたらコラウスの銅貨がなくなる。経済のことはさっぱりだが、銅貨が利用されていることくらいわかる。
それがなくなれば流通が滞る。今度はコラウスが大変になるわ。
「商人を雇えないか?」
「何人かには声をかけてます。店も確保しました」
本当に優秀なヤツだよ。冒険者ギルド、手放してよかったのか?
「コラウスから商品を運ぶ。それを売って稼ぐとしよう」
アシッカにまったく金がないってことはないはず。ただ、使う場所がないから溜め込んでいるはず。ダインさんにお願いして商品を集めてもらおう。
いや、ダインさんにきてもらうか? あの人やり手だし、ホームを通して運んでやれば馬車馬──いや、がんばって働いてくれるはずだ。
「とりあえず、全員を雇い入れて食事を与えてやれ。名簿作りも忘れずにな。落ち着いたら職員には特別手当てを出すんでな」
春になってからだと思うけど。
「それなら職員にもゴブリン駆除をさせてもらえるほうが嬉しいです」
「なら、任せられる人材を育ててくれ。あと、シエイラをまた呼ぶから受け入れ体制も頼む」
「わかりました。進めておきます」
優秀な人材を寄越してくれたサイルスさんに感謝です。
「頼む。オレは伯爵様のところにいってくるよ」
また若い男たちを押し退けて外に出て館へ。こちらもなにやら人が集まっていた。装備からして兵士か?
「タカト様!」
どうしたもんかと佇んでいたら使用人がオレを見つけて駆け寄ってきた。
「よかった。戻っていらっしゃったんですね。旦那様がお呼びです」
「アリサたちはパイオニアに戻っていろ。十六時までには戻るから」
使用人に引っ張られながらアリサたちに指示を出した。
館に入ると、商人風の男たちが十数人いて、使用人頭のモーリスさんに詰め寄られていた。
「タカト様!」
今日は問題事が集中する日か?
「どうしました?」
「ゴブリンがいなくなり商人たちが食料を買いつけにきたのですが、こちらに出せる品はないと断っても納得いただけなくて……」
どうやら完全に周辺の男爵領は困窮しているようだ。
「伯爵は?」
「男爵様たちとお話しております」
だから商人たちは強気でいられるわけだ。伯爵の立場がよくわかるというものだ。
「わかりました。食料はオレが出します。それを伯爵に出す報酬として受け取ってください。価格はそちらに任せますが、オレが出したものは十五日で消えることをキツく申してください」
「もちろんです」
まあ、管理責任者はモーリスさんで、大事な食料が消えたら責任問題。くどいくらい注意してくれるだろうよ。
「倉庫に食料を出すので商人たちに説明してください」
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使用人を呼んでもらい、館の倉庫に向かう。
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集まった使用人に指示を出してホームに入った。
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