ダメ女神からゴブリンを駆除しろと命令されて異世界に転移させられたアラサーなオレ、がんばって生きていく!

AA1

文字の大きさ
347 / 459

347 テレッテー!

しおりを挟む
 シエイラと職員を連れていく途中で報酬が爆上がりした。

「ゴブリンが洞窟から飛び出してきたようだ。急ぐぞ」

 あと五百メートルってところか? ここまで銃声が聞こえる。

「野郎は先にいけ! カインゼルさんの指示に従え!」

 職員は五人。うち三人は男であり、冒険者上がりだ。このくらいでバテることはなく、わかりましたと返事して走っていった。

「シエイラ、タリア。オレらは違う場所に向かうぞ。目を閉じてろ」

 チートタイムをスタートさせ、二人を脇に抱えて道を逸れた。

 あと四百メートルもないが、洞窟から出たところですべてが駆除されているわけではない。

 カインゼルさんたちは洞窟から見て、右側に陣取り、弾丸から逃れたゴブリンは左側に逃げた。

 そちらにはゴブリンを片付ける穴が掘ってある。

 油圧ショベルと言う文明の利器を使い、二十五メートルプールくらいの広さで、深さは五メートルある。

 まあ、直角に掘っているわけじゃないし、油圧ショベルが登り降りできるようにスロープになっているから難なく上がってこれるだろうがな。

 一分二十三秒使って穴の縁までやってきた。

 予想通り、難なく上がってこようとするゴブリンども。させるかと縁に盛った土を蹴っ飛ばし、ゴブリンに振りかけてやった。

「シエイラ、タリア、撃て!」

 二人にはスコーピオンじゃなくAPC9-Kを渡してある。

 プライムデーで買ったにも関わらずなかなかの値段がしたが、銃雑誌に米陸軍が要人警護用に使っていると書いてあった。町中で使うにはいいかな? と、試しに三丁ばかり買ってみて、女性職員に持たせることにしたのだ。

 マガジンは一人四本しか持たせてないが、これだけゴブリンが密集しているなら二十匹は倒せるだろうし、グロック19も装備している。十万円くらいは余裕で稼げるだろうよ。

「慌てなくていい。よく狙って撃て。逃したのはオレが駆除するから」

 リュックサックを降ろし、縛りつけていたベネリM4を外し、弾が入った箱を出してダンプポーチに放り込んだ。

 シエイラもだが、タリアも肝が据わっている。荒くれ者を相手してると度胸がつくのかね? 額に汗を浮かべながらも上がってくるゴブリンを撃っていた。

 とは言え、ゴブリンが予想以上に多い。オレも二人が逃したものを撃ち殺していった。

 ──テレッテー!

 はぁ? なんだ?

 ──二万五千匹突破だよー! 約四分の一を倒しました~。本番はこれから。気合いを入れていけー!

 クソ。だろうとは思っていたが、まだ四分の一かよ。つーか、洞窟には一万匹以上いんのかよ! なんだよ! 地下世界でも広がってんのか! 地底編とか勘弁してくれ!

 怒りに任せて暴れたいが、ゴブリンの勢いは止まらない。クソ! 千どころか二千は飛び出してきてんじゃねーかよ!

「マスター! 弾切れです!」

「リュックサックに予備のグロックが入っている。シエイラはそれを使え! タリアはオレのを使え」

 撃ちと弾込めが忙しいので、タリアには後ろに回ってグロックとマガジンを抜いてもらった。

 このままでは弾切れが先だと、チートタイムスタート。十五秒間、周囲から水を集めて穴に放り込んでやった。

「しばらくここを頼む」

 すぐにホームに入り、万が一の備えで玄関先に置いておいたMINIMIをつかんで外に出た。

 たった五秒もホームに入ってなかったのに、ゴブリンは二メートル先まで近づいていた。ほんとお前ら生命力ありすぎだよ!

「銃とマガジンをリュックサックに入れろ! 弾切れになったら退避する!」

 ダメだ。数が多すぎて駆除し切れない。逃げたのはあとでエルフたちに狩らせたらいい。

 二百発を撃ち切り、またチートタイムをスタート。

 リュックサックを持ったシエイラとMINIMIを持ったタリアを脇に担いで退避した。

 三十秒使ってカインゼルさんたちと合流。まだ洞窟からゴブリンが飛び出しており、まだ使ってない416Dをつかんでカインゼルさんたちに混ざった。

 それから二十分くらい撃ち続け、弾が心もとなくなってきた頃、やっと洞窟から飛び出してくる勢いが減ってきた。

 ──テレッテー!

 それに変えた理由ってなによ? まだピローンのほうが心休まるわ!

 ──二万六千匹突破だよ~! 大量駆除でなにより。その働きに応えて明日一日だけ特別割引セールを開催してあげましょう。全品四割引き! 予算の許す限り買って買って買いまくれー! 

 ハァー。そういう勢いで決めるの止めてくれ。こっちの計画していたことが台無しだよ。

「撃ち方止め! 撃ち方止め! 撃つのを止めろ!」

 女神のアナウンスはオレだけににしかされなかったみたいなの、撃ち方を止めさせた。

「明日一日請負員カードで買えるものが四割引きになった。逃げたのに構わず、生き残ったのを確実に殺せ! 取り残して報酬が減っても責任は取らないぞ!」

「よし! 剣で倒すぞ! 魔法が使えるエルフは穴に向かえ! 残りは確実に心臓を刺して殺せ! 片付けもあるんだから急ぐぞ!」

 オレに続いてカインゼルさんも叫んでくれ、皆を動かしてくれた。

「シエイラ、タリアはどうする?」

 銃で殺すのと剣で殺すのは違う。肉を刺すって、慣れてないと結構気持ち悪いものだ。

「やります。稼ぎ時ですからね」

「わたしもやります」

「わかった。ちょっと待ってろ」

 ホームからマチェットを持ってきて二人に渡した。

「オレは洞窟を見てくる。アリサの隊はついてきてくれ」

「はい。お供します」

 止め刺しにいかなかったアリサの隊を連れて洞窟の中に入り、生き残ったゴブリンを殺していった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

不死身のバンパイアになった俺は、廃墟と化したこの世界で好きに生きようと思います

珈琲党
ファンタジー
人類が滅亡した後の世界に、俺はバンパイアとして蘇った。 常識外れの怪力と不死身の肉体を持った俺だが、戦闘にはあまり興味がない。 俺は狼の魔物たちを従えて、安全圏を拡大していく。 好奇心旺盛なホビットたち、技術屋のドワーフたち、脳筋女騎士に魔術師の少女も仲間に加わった。 迷惑なエルフに悩まされつつも、俺たちは便利で快適な生活を目指して奮闘するのだった。

この状況には、訳がある

兎田りん
ファンタジー
 どうしてこんなことになったのか…    ファルムファス・メロディアスは頭を抱えていた。  居なくてもいい場所に、しなくてもいい装いをしている事の居心地の悪さといったら!  俺の関係ない所でやってくれ!  ファルムファスの握りしめた拳の行方はどこに ○更新状況○ 2023/2/15投稿開始 毎週水曜20時頃次回投稿の予定

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

家の庭にダンジョンができたので、会社辞めました。

希羽
ファンタジー
都内のブラックIT企業で働く社畜・佐藤健太(27歳)。 手取り18万、残業100時間。唯一の資産は、亡き祖母から相続した郊外のボロ戸建てだけ。 「このまま死ぬのかな……」 そう絶望していたある夜、庭の物置の裏に謎の穴が出現する。 ​そこは、なぜか最弱モンスターしか出ないのに、ドロップアイテムだけは最高ランクという、奇跡のボーナスダンジョンだった。 試しにスライムを叩いたら、出てきた宝石の査定額はなんと――【1,000,000円】。 ​「……え、これ一個で、俺の年収の3分の1?」 ​スマホアプリで即換金、ドローン配送で手間いらず。 たった10分の庭仕事で5000万円を稼ぎ出した健太は、翌朝、上司に辞表を叩きつけることを決意する。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  お気に入り・感想、宜しくお願いします。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

処理中です...