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351 ウルトラマリン
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事態はいつだって急変する。
いや、別になにかが起こったわけではないんだが、四割引きが終了して、次の日もなにもないことに不安になってきたのだ。
地下に一万匹以上いるとわかってて「平和が一番」とか、戯れ言を吐けるほど平和な世界ではない。
平和とは次の戦争をするための準備期間である、とかなんとかどこかで聞いたことがある。
つまり、これはオレとゴブリンの戦争。オレが死ぬかゴブリンが死ぬか、ダメ女神は二者択一を迫っているのだ。
一万匹以上と戦える用意は済ませた。かねてから考えていた万が一の備えもした。実験もして成功もしている。まさにチート。考えついた自分の発想が怖いぜ……。
ロンダリオさんたちが探索したところまで進み、そこからチートタイムスタート。一分ほど降下してと進むと、地底湖に出た。
「……これは予想してなかったな~……」
穴から出たら地底湖でした~とか、どうすりゃいいのよ? 想定外すぎんだろうがよ。
「なにか住んでる様子はないな」
湖面を照らすが、なにかいる様子はない。デカい竜とかいたら泣きながらコラウスに帰っているところだ。
「先が見えねーな」
ヘッドライトで先を照らすが、まったくわからない。これはかなり広い地底湖のようだ。
「選択を間違えたか?」
いや、オレの勘はこの穴が怪しいと叫んでいた。それがダメ女神によるものかはわからんが、間違ったことはない。この先のどこかにゴブリンがいるはずなのだ。
とは言え、この地底湖はないわ~。チートタイムがあってもどうにもできないわ~。自然の前では人間は無力だわ~。
「ん? ゴブリンの気配がする」
距離は約一キロ。そこに数匹の気配があった。てか、一キロも広がってんのかよ、この地底湖は……。
「タカト!」
あれこれ考えていたら、心配したのかマリットさんが下りてきた。
「あ、すみません。考え事してました」
そう答えてヘッドライトで地底湖を照らした。
「……地下にこんな水溜まりがあるとはな。深いのか?」
「おそらく、深いでしょう。幸い、なにも住み着いてはいないみたいですが」
「泳ぐのは、危険だな」
測ってはいないが水温は一桁台。ウェットスーツを着込んでもゴブリンがいるところまで到達できるかわからないだろうよ。
「あちらの方角、約一キロ先にゴブリンの気配があります。感じからしてゴブリンの巣があるっぽいです」
こんな地底湖の側で巣を作るとか寒くないんだろうか? それともなにか、食べれるものがあるのか?
「ちょっと考えます。マリットさんたちは仮ベースに戻ってください。明日の八時にここにきてください。足場は作っておきますんで」
ここで悩んでいても仕方がない。暖かいホームで酒でも飲みながら考えるとしよう。
「わかった。八時だな。人数はどうする?」
「探索なのでマリットさんたちとアルズライズ、オレでやることにしましょう」
先がわからない以上、ベテランで探索したほうがいいはずだ。
「じゃあ、明日の八時にここにくるよ」
そう言ってスパイダーマンにも負けぬ勢いで穴を登っていった。
ロンダリオさんたちの気配が遠退くのを感じ、完全に感じなくなったらチートタイムスタート。ウォータージェットで壁を切り落として穴の出入口付近を埋め立てた。
畳二枚分の足場ができたらホームに入った。
装備を外し、ガレージからゴムボートを持ってくる。
「地底湖を渡るだけならゴムボートがあればいいが、本当に地底湖に住んでいる魔物がいないとも限らない。いきなり出てこられたら死ぬだけだな」
まずは地底湖の探索と地図を作ることだ。
そうなると、取れる手段はあれだ。ジェットスキーだ。
ジェットスキーや船のことはライダンド伯爵領にいった頃から考えていた。
いつか川を渡ったり海を渡ったりするときがくるんじゃないかと、いろいろ調べていたのだ。
「ダメ女神はこのことを言っていたのか?」
だったら最初から言えよな。こんなことなら昨日買ったのによ! 四割引は大きいんだぞ、こん畜生め!
「ジェットスキー、軽く二百万円はするんだよな~」
まあ、ジェットスキーもピンキリではあるが、中古でも百万円はする。これ欲しい! 買っちゃおう! とはなかなかなれないわ。
「いや、買うんだけどね」
七十パーセントオフシールはあと三枚残っている。まだオレは戦えるのだ。
「カワサキULTRA310LX、君に決めてた! とその前に天井クレーンを作らないとダメだな」
ジェットスキーに乗って出入りするのだから移動させる手段がないとダメだろう。
「四百六十万円は痛いが、ガレージを拡張していけば天井クレーンは必要になってくるんだ!」
そう自分に言い聞かせる。
天井クレーンを設置したらULTRA310を台車に載せたまま七十パーセントオフシールを使って買った。
ハイ、残り四百六十二万円也。また稼がないとなっ。
いや、別になにかが起こったわけではないんだが、四割引きが終了して、次の日もなにもないことに不安になってきたのだ。
地下に一万匹以上いるとわかってて「平和が一番」とか、戯れ言を吐けるほど平和な世界ではない。
平和とは次の戦争をするための準備期間である、とかなんとかどこかで聞いたことがある。
つまり、これはオレとゴブリンの戦争。オレが死ぬかゴブリンが死ぬか、ダメ女神は二者択一を迫っているのだ。
一万匹以上と戦える用意は済ませた。かねてから考えていた万が一の備えもした。実験もして成功もしている。まさにチート。考えついた自分の発想が怖いぜ……。
ロンダリオさんたちが探索したところまで進み、そこからチートタイムスタート。一分ほど降下してと進むと、地底湖に出た。
「……これは予想してなかったな~……」
穴から出たら地底湖でした~とか、どうすりゃいいのよ? 想定外すぎんだろうがよ。
「なにか住んでる様子はないな」
湖面を照らすが、なにかいる様子はない。デカい竜とかいたら泣きながらコラウスに帰っているところだ。
「先が見えねーな」
ヘッドライトで先を照らすが、まったくわからない。これはかなり広い地底湖のようだ。
「選択を間違えたか?」
いや、オレの勘はこの穴が怪しいと叫んでいた。それがダメ女神によるものかはわからんが、間違ったことはない。この先のどこかにゴブリンがいるはずなのだ。
とは言え、この地底湖はないわ~。チートタイムがあってもどうにもできないわ~。自然の前では人間は無力だわ~。
「ん? ゴブリンの気配がする」
距離は約一キロ。そこに数匹の気配があった。てか、一キロも広がってんのかよ、この地底湖は……。
「タカト!」
あれこれ考えていたら、心配したのかマリットさんが下りてきた。
「あ、すみません。考え事してました」
そう答えてヘッドライトで地底湖を照らした。
「……地下にこんな水溜まりがあるとはな。深いのか?」
「おそらく、深いでしょう。幸い、なにも住み着いてはいないみたいですが」
「泳ぐのは、危険だな」
測ってはいないが水温は一桁台。ウェットスーツを着込んでもゴブリンがいるところまで到達できるかわからないだろうよ。
「あちらの方角、約一キロ先にゴブリンの気配があります。感じからしてゴブリンの巣があるっぽいです」
こんな地底湖の側で巣を作るとか寒くないんだろうか? それともなにか、食べれるものがあるのか?
「ちょっと考えます。マリットさんたちは仮ベースに戻ってください。明日の八時にここにきてください。足場は作っておきますんで」
ここで悩んでいても仕方がない。暖かいホームで酒でも飲みながら考えるとしよう。
「わかった。八時だな。人数はどうする?」
「探索なのでマリットさんたちとアルズライズ、オレでやることにしましょう」
先がわからない以上、ベテランで探索したほうがいいはずだ。
「じゃあ、明日の八時にここにくるよ」
そう言ってスパイダーマンにも負けぬ勢いで穴を登っていった。
ロンダリオさんたちの気配が遠退くのを感じ、完全に感じなくなったらチートタイムスタート。ウォータージェットで壁を切り落として穴の出入口付近を埋め立てた。
畳二枚分の足場ができたらホームに入った。
装備を外し、ガレージからゴムボートを持ってくる。
「地底湖を渡るだけならゴムボートがあればいいが、本当に地底湖に住んでいる魔物がいないとも限らない。いきなり出てこられたら死ぬだけだな」
まずは地底湖の探索と地図を作ることだ。
そうなると、取れる手段はあれだ。ジェットスキーだ。
ジェットスキーや船のことはライダンド伯爵領にいった頃から考えていた。
いつか川を渡ったり海を渡ったりするときがくるんじゃないかと、いろいろ調べていたのだ。
「ダメ女神はこのことを言っていたのか?」
だったら最初から言えよな。こんなことなら昨日買ったのによ! 四割引は大きいんだぞ、こん畜生め!
「ジェットスキー、軽く二百万円はするんだよな~」
まあ、ジェットスキーもピンキリではあるが、中古でも百万円はする。これ欲しい! 買っちゃおう! とはなかなかなれないわ。
「いや、買うんだけどね」
七十パーセントオフシールはあと三枚残っている。まだオレは戦えるのだ。
「カワサキULTRA310LX、君に決めてた! とその前に天井クレーンを作らないとダメだな」
ジェットスキーに乗って出入りするのだから移動させる手段がないとダメだろう。
「四百六十万円は痛いが、ガレージを拡張していけば天井クレーンは必要になってくるんだ!」
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