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378 乱れ撃ち
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エルフ時間だと今は十八時三十二分になる。
おそらくこちらがこの星の正しい時間なんだろう。ただ、その情報は
どこから飛んでくるのやら? どこかに半永久的に動く電波塔でもあるんだろうか? 謎である。
「ミリエルたちの反応はここだ。約二キロだ」
この地下都市、縦十六キロ。横二十キロ。地上から三百メートル下にあり、最下層までは五百メートル。そこに地熱発電所みたいなのがあるっぽいよ。
プランデットには標準情報はインストールされているので、都市の三次元地図を開いてミリエルたちがいる場所を示した。
「ミリエル。オレたちの青い信号は出ているか?」
「はい。三つ、出ています」
ここにいる間はアンテナが中継してくれるので、二キロ離れていてもミリエルとも通信できるんです。ただ、地上まで繋がりません。元々、そんなに長距離通信はできないみたいだ。
「右上にメニューがある。そこを見たら文字列が五つでる。上から三番目が動体センサーだ。それを目線でなぞれ。それで切り替わる」
「はい、切り替わりました。たくさんの赤い点が映ってます」
「それがゴブリンだ。数は約千五百匹はいるな。左上にあるのが数字。左下にあるのが時計だ。数字系はエルフが知っているから訊いてくれ」
「わかりました。文字も読めるそうなのでタカトさんたちと合流するまで勉強しています」
「ああ。そうしててくれ。オレらは十九時から行動開始するよ」
「気をつけてくださいね」
「了解」
通信を切り、アルズライズに目を向けた。
「ちょうどよくミシニーがロンガルを倒したようだ。さっそくゴブリンが動き出した」
十九時から動くとは言ったが、実は十七時から動いており、ロンガルが狙える場所にいたりします。
「ラットスタットを使ったみたいだな。反応が一瞬で消えたから」
「なんだかんだ言って死滅の魔女がしっくりくるヤツだよ」
「まったくだ」
オレの呆れに、アルズライズも呆れで返してきた。
「タカト。ロンガルから魔石が出てきた。赤だ」
いつの間にか魔石をとりだしているミシニーさん。手際がよろしいことで。てか、ロンガルも昔のエルフに造られたんだな。いったいいくつの命を造ったのやら。
「回収しといてくれ。伯爵に献上するから」
館って無駄に広くて暖炉がある部屋は少ない。昔は熱の魔石で暖めていたんだってさ。
「了解。もう一頭、殺しておくよ──」
まったく、通り魔みたいなヤツだよ。
「アルズライズ。ここは任せる。好きに暴れていいぞ」
「了解」
ニヤリと笑い、部屋の窓から飛び下りた。いやここ、二十階くらいだよ!?
慌てて窓から外を見たら、パルクールかよ! って感じで下りていた。あの巨体で凄いものだ……。
オレは一般ピーポーなので階段を使って下り、ゴブリンを避けるようにミシニーのあとを追った。
遠回りになったが、着いたときにはゴブリンがロンガルに群がっていた。
「狂乱化は起きてないんだ」
あれは飢餓状態で起こるものなのか? まあ、飢えた亡者の如く群がってっけどな!
「ミシニー。ロンガルを焼けるか? 臭いを立たせて引き寄せたい」
「わかった。いい感じに焼いてやるよ。隠れてろよ」
言い終わると同時にホームに入った。なにか危険を感じたので。
窓から覗くと、一面紅蓮に包まれていた。うん。あいつが死滅と呼ばれるのは自業自得だよ。並みのヤツがミシニーと一緒にいられるわけねーわ。
「タカト、どうしたの?」
呆れて外を覗いていたらミサロがやってきた。
「ミシニーが無差別攻撃しているから逃げてきた。まったく、あいつは手加減を知らんのか」
これはミリエルらのところからゴブリンを引き離すためにやっているって説明したよね? 殲滅が目的じゃないんだよ。
「よし、消えたな。ミサロも今のうちに休んでおけよ」
「大丈夫よ。三時間は眠ったから」
相変わらずのショートスリーパーだよ。
「じゃあ、またな──」
外に出ると、数百匹のゴブリンが黒焦げになっていた。
「ミシニーやりすぎ。これじゃ臭いが立たんだろう」
「大丈夫だ。こうすればいい」
と、風の刃が黒焦げのロンガルに襲いかかって輪切りにしてしまった。そんなことまでできんのかよ。お前も勇者の横に立ちそうなヤツだよ。なんでオレのほうに現れてんだか。
チートタイムをスタートさせ、ヒートソードで細切れに。ゴブリンが食べやすいようにしてやった。
「寒いほうの生き物っぽいのに魔石は赤いのな」
落ちた赤い魔石を拾い上げ、ウエスで血を拭き取った。
「寒いところから生きるから熱の魔石になると、昔に会った学者が言ってたよ」
「もし会うことがあったらエルフが造った生き物だって教えてやるよ」
まあ、会ったら、だけど。
「──タカトさん。こちらのゴブリンが動き出しました」
「了解。気をつけて移動しろよ」
「わかりました。タカトさんも気をつけてくださいね──」
「アルズライズ。ゴブリンが動いた。十二分に暴れたらミリエルたちのところに向かってくれ。オレらはちょっと暴れてから向かうから」
「了解。じゃあ、先にいっている」
さすがに撲殺も飽きたようだ。声音が疲れていたよ。
「ミシニーはどうする?」
「タカトを援護するよ。もうゴブリンを殺すのも飽きたし」
オレも飽きたと放り出したいところだが、生き抜くためにはより多くのゴブリンを駆除せねばならんのだからがんばれ、だ。
EARを一丁取り寄せ二刀流に。細切れにしたロンガルの前に立った。
「悪いな。オレの糧になってもらうぜ」
押し寄せてくるゴブリンどもに魔弾の乱れ撃ち。死にさらせや!
おそらくこちらがこの星の正しい時間なんだろう。ただ、その情報は
どこから飛んでくるのやら? どこかに半永久的に動く電波塔でもあるんだろうか? 謎である。
「ミリエルたちの反応はここだ。約二キロだ」
この地下都市、縦十六キロ。横二十キロ。地上から三百メートル下にあり、最下層までは五百メートル。そこに地熱発電所みたいなのがあるっぽいよ。
プランデットには標準情報はインストールされているので、都市の三次元地図を開いてミリエルたちがいる場所を示した。
「ミリエル。オレたちの青い信号は出ているか?」
「はい。三つ、出ています」
ここにいる間はアンテナが中継してくれるので、二キロ離れていてもミリエルとも通信できるんです。ただ、地上まで繋がりません。元々、そんなに長距離通信はできないみたいだ。
「右上にメニューがある。そこを見たら文字列が五つでる。上から三番目が動体センサーだ。それを目線でなぞれ。それで切り替わる」
「はい、切り替わりました。たくさんの赤い点が映ってます」
「それがゴブリンだ。数は約千五百匹はいるな。左上にあるのが数字。左下にあるのが時計だ。数字系はエルフが知っているから訊いてくれ」
「わかりました。文字も読めるそうなのでタカトさんたちと合流するまで勉強しています」
「ああ。そうしててくれ。オレらは十九時から行動開始するよ」
「気をつけてくださいね」
「了解」
通信を切り、アルズライズに目を向けた。
「ちょうどよくミシニーがロンガルを倒したようだ。さっそくゴブリンが動き出した」
十九時から動くとは言ったが、実は十七時から動いており、ロンガルが狙える場所にいたりします。
「ラットスタットを使ったみたいだな。反応が一瞬で消えたから」
「なんだかんだ言って死滅の魔女がしっくりくるヤツだよ」
「まったくだ」
オレの呆れに、アルズライズも呆れで返してきた。
「タカト。ロンガルから魔石が出てきた。赤だ」
いつの間にか魔石をとりだしているミシニーさん。手際がよろしいことで。てか、ロンガルも昔のエルフに造られたんだな。いったいいくつの命を造ったのやら。
「回収しといてくれ。伯爵に献上するから」
館って無駄に広くて暖炉がある部屋は少ない。昔は熱の魔石で暖めていたんだってさ。
「了解。もう一頭、殺しておくよ──」
まったく、通り魔みたいなヤツだよ。
「アルズライズ。ここは任せる。好きに暴れていいぞ」
「了解」
ニヤリと笑い、部屋の窓から飛び下りた。いやここ、二十階くらいだよ!?
慌てて窓から外を見たら、パルクールかよ! って感じで下りていた。あの巨体で凄いものだ……。
オレは一般ピーポーなので階段を使って下り、ゴブリンを避けるようにミシニーのあとを追った。
遠回りになったが、着いたときにはゴブリンがロンガルに群がっていた。
「狂乱化は起きてないんだ」
あれは飢餓状態で起こるものなのか? まあ、飢えた亡者の如く群がってっけどな!
「ミシニー。ロンガルを焼けるか? 臭いを立たせて引き寄せたい」
「わかった。いい感じに焼いてやるよ。隠れてろよ」
言い終わると同時にホームに入った。なにか危険を感じたので。
窓から覗くと、一面紅蓮に包まれていた。うん。あいつが死滅と呼ばれるのは自業自得だよ。並みのヤツがミシニーと一緒にいられるわけねーわ。
「タカト、どうしたの?」
呆れて外を覗いていたらミサロがやってきた。
「ミシニーが無差別攻撃しているから逃げてきた。まったく、あいつは手加減を知らんのか」
これはミリエルらのところからゴブリンを引き離すためにやっているって説明したよね? 殲滅が目的じゃないんだよ。
「よし、消えたな。ミサロも今のうちに休んでおけよ」
「大丈夫よ。三時間は眠ったから」
相変わらずのショートスリーパーだよ。
「じゃあ、またな──」
外に出ると、数百匹のゴブリンが黒焦げになっていた。
「ミシニーやりすぎ。これじゃ臭いが立たんだろう」
「大丈夫だ。こうすればいい」
と、風の刃が黒焦げのロンガルに襲いかかって輪切りにしてしまった。そんなことまでできんのかよ。お前も勇者の横に立ちそうなヤツだよ。なんでオレのほうに現れてんだか。
チートタイムをスタートさせ、ヒートソードで細切れに。ゴブリンが食べやすいようにしてやった。
「寒いほうの生き物っぽいのに魔石は赤いのな」
落ちた赤い魔石を拾い上げ、ウエスで血を拭き取った。
「寒いところから生きるから熱の魔石になると、昔に会った学者が言ってたよ」
「もし会うことがあったらエルフが造った生き物だって教えてやるよ」
まあ、会ったら、だけど。
「──タカトさん。こちらのゴブリンが動き出しました」
「了解。気をつけて移動しろよ」
「わかりました。タカトさんも気をつけてくださいね──」
「アルズライズ。ゴブリンが動いた。十二分に暴れたらミリエルたちのところに向かってくれ。オレらはちょっと暴れてから向かうから」
「了解。じゃあ、先にいっている」
さすがに撲殺も飽きたようだ。声音が疲れていたよ。
「ミシニーはどうする?」
「タカトを援護するよ。もうゴブリンを殺すのも飽きたし」
オレも飽きたと放り出したいところだが、生き抜くためにはより多くのゴブリンを駆除せねばならんのだからがんばれ、だ。
EARを一丁取り寄せ二刀流に。細切れにしたロンガルの前に立った。
「悪いな。オレの糧になってもらうぜ」
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