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398 ローダー
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「あ、ロスキートだ!」
カマキリが死ぬ直前、こいつがロスキートだと思い出した。
「てか、あいつは幼体だったのか?」
幼体でも7.62㎜で倒すのに五発くらいかかった。この成体(?)だと重機関銃でもないと倒せないんじゃないか?
まあ、ガソリン約七十リットルとRPG-7一発で倒せたが、こいつは産卵で弱っていたかもしれない。これが元気なオスだったらRPG-7三発くらい食らわせないと無理かもしれんな~。
「図体の割りには弱かったな」
いやまあ、弱いに越したことはないんだが、なんかちょっと拍子抜け。RPG-7よりガソリンのほうが効いたのだろうか?
完全に動かなくなり、十分待ってからブラックリンを降下させた。
少し離れた場所に着地させ、タボール7を構えながら用心して近づいていく。
三十メートルくらいまで近づいたら一発。さらに一発。ロスキートに反応なし。
腹部のほうに回ったら一発。これも反応なし。残りを腹部に撃ち込んでやり、それでも動かないので死んだのだと認めた。
マガジンを交換したらさらに近づいていき、触れるところまできた。
ガソリンの臭いでロスキートの臭いはしないが、この巨体にビビッてしまう。生きて対峙してたら大洪水を起こしてたかもな。
「魔石、あるかな?」
魔力反応があったからあるとは思うんだが、どこにあるんだ? カマキリの心臓ってどこだ?
この巨体を切り刻む勇気はない。うん。イチゴにやらせようっと。
「そうだ、卵」
湖に向かうと、半透明な卵が五つほど沈んでいた。
「いつ頃孵化するんだろう?」
まあ、孵化するまで待つ気はないけどな。
ヒートソードを取り寄せ──られない。出払ってんのかな? じゃあ、ヒートアックスを取り寄せるか。
十五キロはありそうなヒートアックスを三百度にして刃を湖の中に突っ込んだ。
徐々に突っ込んだところが熱してきて、湯気が出てきた。
「……なんか温泉にいきたくなるな……」
カマキリの卵を食いたいとは思わないが、ぼんやり茹で上がっていく卵を見ていると社員旅行でいった温泉を思い出してしまった。
「ふふ。朝まで飲み明かしたっけな」
なんてことはない元の世界の思い出。こちらでも朝まで飲み明かしたってのに、思い出の濃さは元の世界のほうだった。
かなり広範囲で湯だったので、ヒートアックスを湖から抜いた。
これで卵は死んだはず。だが、ファンタジーな世界の生き物。万が一ということもある。手榴弾を取り寄せた。
ピンを抜いて湖にポイ。深く沈んだみたいで空気の泡が浮かんできただけ。これじゃ卵は吹き飛んだりしないか?
「まあ、念のためだし、構わないか」
さらに取り寄せて湖の中に放り込んでいった。
「五個も放り込めばいっか」
孵化したとしても一匹か二匹。ゴブリンのように生命力が強そうじゃないっぽいし、エサがなくて死んでしまうだろうよ。
ヒートアックスを担いでブラックリンまで戻ったらホームに入った。
「──タカトさん!」
ミリエルが突進してきたが、獣人姉妹ほどの力はないので難なく受け止めた。ラダリオン。お前は止めてくれよ。軽く死ぬんだからよ。
「心配かけたな。いたのはロスキートの親玉だったよ。タイミングよく産卵中だったからガソリンかけてRPG-7で燃やしたよ」
「親って、ローダー?」
と、ラダリオン。珍しく目を大きくさせていた。
「ローダー?」
「ロスキートの親。巨人を襲うってかーちゃんが言ってた」
あいつ、巨人を食うんかい!
「あたしは見たことないけど、マーダ族が放浪する羽目になったのはローダーの群れに村を襲われたからって聞いた」
ヤベーな、ローダー。巨人の村を襲うのもヤベーが、群れでいるってことがさらにヤベーよ!
あ、確かに巣がいくつもあったな。マイセンズ、ローダーの巣になっているってことか?
「ミサロ。魔王軍にローダーがいたって聞いたことあるか?」
ふと思い立って訊いてみた。
「わたしは見たことはないけど、南の暖かいところにいる蟲使いの将が使っているとは聞いたことがあるわ」
いるんかい! 魔王軍と戦う人、大変だな! いや、今はオレが大変な目に遭ってんよ!
「ミサロ。村の巨人にローダーのことを訊いてくれ。ミリエルもアシッカにいる巨人に訊いてみてくれ。オレはサイルスさんやカインゼルさんに訊いてみる」
冒険者ギルドのマスターや長いこと兵士をやっていた人ならウワサくらい耳にしているはずだ。情報を集めてからどうするか考えたほうがいいだろう。産卵中ならまだしもオスが群れできたらチートタイムでも勝てないわ。
「いざとなれば撤退する」
まだ七千匹いようが知ったことか。二十メートルもあるカマキリの群れと戦ってられんわ! 普通に死ぬわ!
「とにかくオレは仮拠点に向かう。また夜中に情報を共有しよう」
「タカト。アリサたちを地底湖に向かわせる。いざとなれば援護させる」
「そうだな。そうしてくれ」
くるなと言ってもきちゃうヤツらだからな。地底湖に待機させておくほうが暴走しないだろう。
「じゃあ、夜に」
外を確認。なにもないと判断したら外へ。ブラックリンに跨がって仮拠点に全速力で向かった。
カマキリが死ぬ直前、こいつがロスキートだと思い出した。
「てか、あいつは幼体だったのか?」
幼体でも7.62㎜で倒すのに五発くらいかかった。この成体(?)だと重機関銃でもないと倒せないんじゃないか?
まあ、ガソリン約七十リットルとRPG-7一発で倒せたが、こいつは産卵で弱っていたかもしれない。これが元気なオスだったらRPG-7三発くらい食らわせないと無理かもしれんな~。
「図体の割りには弱かったな」
いやまあ、弱いに越したことはないんだが、なんかちょっと拍子抜け。RPG-7よりガソリンのほうが効いたのだろうか?
完全に動かなくなり、十分待ってからブラックリンを降下させた。
少し離れた場所に着地させ、タボール7を構えながら用心して近づいていく。
三十メートルくらいまで近づいたら一発。さらに一発。ロスキートに反応なし。
腹部のほうに回ったら一発。これも反応なし。残りを腹部に撃ち込んでやり、それでも動かないので死んだのだと認めた。
マガジンを交換したらさらに近づいていき、触れるところまできた。
ガソリンの臭いでロスキートの臭いはしないが、この巨体にビビッてしまう。生きて対峙してたら大洪水を起こしてたかもな。
「魔石、あるかな?」
魔力反応があったからあるとは思うんだが、どこにあるんだ? カマキリの心臓ってどこだ?
この巨体を切り刻む勇気はない。うん。イチゴにやらせようっと。
「そうだ、卵」
湖に向かうと、半透明な卵が五つほど沈んでいた。
「いつ頃孵化するんだろう?」
まあ、孵化するまで待つ気はないけどな。
ヒートソードを取り寄せ──られない。出払ってんのかな? じゃあ、ヒートアックスを取り寄せるか。
十五キロはありそうなヒートアックスを三百度にして刃を湖の中に突っ込んだ。
徐々に突っ込んだところが熱してきて、湯気が出てきた。
「……なんか温泉にいきたくなるな……」
カマキリの卵を食いたいとは思わないが、ぼんやり茹で上がっていく卵を見ていると社員旅行でいった温泉を思い出してしまった。
「ふふ。朝まで飲み明かしたっけな」
なんてことはない元の世界の思い出。こちらでも朝まで飲み明かしたってのに、思い出の濃さは元の世界のほうだった。
かなり広範囲で湯だったので、ヒートアックスを湖から抜いた。
これで卵は死んだはず。だが、ファンタジーな世界の生き物。万が一ということもある。手榴弾を取り寄せた。
ピンを抜いて湖にポイ。深く沈んだみたいで空気の泡が浮かんできただけ。これじゃ卵は吹き飛んだりしないか?
「まあ、念のためだし、構わないか」
さらに取り寄せて湖の中に放り込んでいった。
「五個も放り込めばいっか」
孵化したとしても一匹か二匹。ゴブリンのように生命力が強そうじゃないっぽいし、エサがなくて死んでしまうだろうよ。
ヒートアックスを担いでブラックリンまで戻ったらホームに入った。
「──タカトさん!」
ミリエルが突進してきたが、獣人姉妹ほどの力はないので難なく受け止めた。ラダリオン。お前は止めてくれよ。軽く死ぬんだからよ。
「心配かけたな。いたのはロスキートの親玉だったよ。タイミングよく産卵中だったからガソリンかけてRPG-7で燃やしたよ」
「親って、ローダー?」
と、ラダリオン。珍しく目を大きくさせていた。
「ローダー?」
「ロスキートの親。巨人を襲うってかーちゃんが言ってた」
あいつ、巨人を食うんかい!
「あたしは見たことないけど、マーダ族が放浪する羽目になったのはローダーの群れに村を襲われたからって聞いた」
ヤベーな、ローダー。巨人の村を襲うのもヤベーが、群れでいるってことがさらにヤベーよ!
あ、確かに巣がいくつもあったな。マイセンズ、ローダーの巣になっているってことか?
「ミサロ。魔王軍にローダーがいたって聞いたことあるか?」
ふと思い立って訊いてみた。
「わたしは見たことはないけど、南の暖かいところにいる蟲使いの将が使っているとは聞いたことがあるわ」
いるんかい! 魔王軍と戦う人、大変だな! いや、今はオレが大変な目に遭ってんよ!
「ミサロ。村の巨人にローダーのことを訊いてくれ。ミリエルもアシッカにいる巨人に訊いてみてくれ。オレはサイルスさんやカインゼルさんに訊いてみる」
冒険者ギルドのマスターや長いこと兵士をやっていた人ならウワサくらい耳にしているはずだ。情報を集めてからどうするか考えたほうがいいだろう。産卵中ならまだしもオスが群れできたらチートタイムでも勝てないわ。
「いざとなれば撤退する」
まだ七千匹いようが知ったことか。二十メートルもあるカマキリの群れと戦ってられんわ! 普通に死ぬわ!
「とにかくオレは仮拠点に向かう。また夜中に情報を共有しよう」
「タカト。アリサたちを地底湖に向かわせる。いざとなれば援護させる」
「そうだな。そうしてくれ」
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