11 / 38
11. 15の夜 ※R18
しおりを挟む
「ハワード・フェルマー公爵が娘、カトレア嬢を、レオナルド王太子の婚約者とする」
国王が高らかに宣言すると、会場は盛大な拍手で包まれた。その祝福に囲まれ、主役の二人がホールの中央へと進み出る。
「さあ皆のもの、今日は二人を祝し、大いに楽しんでくれ」
レオナルド殿下がカトレアの手を取り、その甲に軽くキスを落としたのを合図に音楽が流れ出した。カトレアの淡いピンクのドレスが、二人がダンスする度に流れるように揺れてとても綺麗だった。縫い付けられた幾つもの宝石が、ライトに反射して煌びやかに光る。
カトレアって、あんなに踊れたのね……
つい姉心で妹の成長を喜んでしまう。実際はカトレアはデビュー前なので、ダンスの腕前は未知数だけれど。
あの子、最近ちゃんと練習しているのかしら?
そんな要らぬ心配をしていると、二人のダンスが終わって画面の中に自分が出てきた。
「これからは王妃教育で大変でしょうけど、貴方ならやり遂げると信じています。本当におめでとう。レオナルド殿下、不束な妹ですが、よろしくお願い致します」
勿体ぶって祝辞を述べている。そしてまたすぐ消えた。本当に出番が少ない。
脇役にしてもちょっと、この『げーむ』での私の立ち位置、酷くない……?
その後、夜会も終盤に差し掛かった頃、王子の少し夜風に当たろうかとの提案に、カトレアは素直に頷いた。
まるで月の光までが二人を祝福するかのように、キラキラと降り注ぐ。庭園一面に咲き誇る薔薇を背景に、二人の寄り添うシルエットが浮かび上がった。確かにとても綺麗な絵だった。
「ほう・・・」
私の口から陶然としたため息が洩れる。
だが楽しめたのも、そこまでだった……
「え……?」
次の瞬間、何がどうなったのか、いきなり二人はどこかの部屋に転がるようになだれ込んだ。壁ドンして、そこで激しいキスを交わす。舌を絡め合い、唾液の交換をするような深いやつだ。くちゅ……という音が妙にリアルだった。
ちょ、ちょっと待って。なぜいきなりこうなった?
混乱する私を置き去りに、加奈子は何故か、卑猥な選択肢ばかり選んでクリックしていった。
▶︎このまま突き進む
「今夜は君を公爵邸には帰さないよ」
言いながら、殿下はカトレアの身体を弄った。なぜ彼が、複雑な結びのコルセットを易々と脱がせられるのかが不思議だ。
▶︎身体を褒める
「可愛いピンク色の乳首だね」
「いや、見ないで。お姉様みたいに豊かな胸ではないんですもの……恥ずかしいわ」
「これからだよ。揉めば大きくなると聞く。どれ、私が手伝ってあげよう……気持ちいいのかい? 先が尖ってきたよ」
「ああ……」
いーーやーー。やめてーー。
目の前で繰り広げられる痴態に、私はジタバタと悶絶した。作り手の意図か、やけに細部にまで拘った絵が生々しい。
「ふふ、処女のくせに淫らだね。ほら、すっかり濡れているのが分かるかい? 私の指に喜んで、こんなに絡みついてくる……」
「レオナルドさまぁ、私、もう……立っていられない……」
▶︎このまま続行
「後ろを向いて、壁に手をつきなさい。もっと足を開いて」
初体験に立ちバックなんてもっての外だが、自身も未経験の加奈子は全く意に介さない。涼しい顔してこれでもかと、殿下と一緒になってさらなる卑劣の所業に突き進んでいく。
▶︎中出し
ひぃーーーーーー
私に何か、恨みでもあるの!?
男女の営みは、もっと神聖なものだと思っていた。女性の秘めどころは、そう簡単に殿方に見せてはいけないと言われたのに。
初潮を迎えた後、一応の閨教育は受けた。時が来たら、自然と男性の雄蕊が、女性の雌蕊にくっ付くのですと、先生は仰ったのにーー
まるで実の妹を教材に、詳細な閨教育を受けている気分だ。
殿下の雄蕊が、妹の雌蕊に激しく出入りしている。くっ付くどころの話ではない。深々と、根元まで入り込んでいる。そんな所アップにしなくていいのに、ご丁寧に何度も何度も。角度を変えて。これでもかと見せつけてくる。
二人の激しい喘ぎ声が半端ない。
本当にもう、勘弁してーー
実際の私の妹は、この前12歳の誕生日を迎えたばかりだ。この破廉恥なゲームの設定でも、確か14歳だったはず。
幾ら婚期の早い私の世界でも、16歳前の、未成年の女性に手を出すのは御法度だった。
公爵令嬢ルートのエンディングは、もちろん赤ん坊を抱いた二人の結婚式のスチルだった。『てへぺろ』と、爽やかに照れるレオナルド殿下が心底憎い。
可愛いカトレアが王家に嫁ぐことは良しとしよう。公爵家の繁栄のためにも、願ったり叶ったりだ。だが14歳で妊娠、婚姻前に出産など淑女としてあり得ない。
婚前交渉は絶対に許さない!
姉としての責務を心に誓った、15の夜だった。
『本日の教訓』
人間の男女の秘めどころ……雄蕊と雌蕊は、白く光っている。
ーー規制による『ぼかし加工』なんて言葉、異世界の私が知る由もなかった。
国王が高らかに宣言すると、会場は盛大な拍手で包まれた。その祝福に囲まれ、主役の二人がホールの中央へと進み出る。
「さあ皆のもの、今日は二人を祝し、大いに楽しんでくれ」
レオナルド殿下がカトレアの手を取り、その甲に軽くキスを落としたのを合図に音楽が流れ出した。カトレアの淡いピンクのドレスが、二人がダンスする度に流れるように揺れてとても綺麗だった。縫い付けられた幾つもの宝石が、ライトに反射して煌びやかに光る。
カトレアって、あんなに踊れたのね……
つい姉心で妹の成長を喜んでしまう。実際はカトレアはデビュー前なので、ダンスの腕前は未知数だけれど。
あの子、最近ちゃんと練習しているのかしら?
そんな要らぬ心配をしていると、二人のダンスが終わって画面の中に自分が出てきた。
「これからは王妃教育で大変でしょうけど、貴方ならやり遂げると信じています。本当におめでとう。レオナルド殿下、不束な妹ですが、よろしくお願い致します」
勿体ぶって祝辞を述べている。そしてまたすぐ消えた。本当に出番が少ない。
脇役にしてもちょっと、この『げーむ』での私の立ち位置、酷くない……?
その後、夜会も終盤に差し掛かった頃、王子の少し夜風に当たろうかとの提案に、カトレアは素直に頷いた。
まるで月の光までが二人を祝福するかのように、キラキラと降り注ぐ。庭園一面に咲き誇る薔薇を背景に、二人の寄り添うシルエットが浮かび上がった。確かにとても綺麗な絵だった。
「ほう・・・」
私の口から陶然としたため息が洩れる。
だが楽しめたのも、そこまでだった……
「え……?」
次の瞬間、何がどうなったのか、いきなり二人はどこかの部屋に転がるようになだれ込んだ。壁ドンして、そこで激しいキスを交わす。舌を絡め合い、唾液の交換をするような深いやつだ。くちゅ……という音が妙にリアルだった。
ちょ、ちょっと待って。なぜいきなりこうなった?
混乱する私を置き去りに、加奈子は何故か、卑猥な選択肢ばかり選んでクリックしていった。
▶︎このまま突き進む
「今夜は君を公爵邸には帰さないよ」
言いながら、殿下はカトレアの身体を弄った。なぜ彼が、複雑な結びのコルセットを易々と脱がせられるのかが不思議だ。
▶︎身体を褒める
「可愛いピンク色の乳首だね」
「いや、見ないで。お姉様みたいに豊かな胸ではないんですもの……恥ずかしいわ」
「これからだよ。揉めば大きくなると聞く。どれ、私が手伝ってあげよう……気持ちいいのかい? 先が尖ってきたよ」
「ああ……」
いーーやーー。やめてーー。
目の前で繰り広げられる痴態に、私はジタバタと悶絶した。作り手の意図か、やけに細部にまで拘った絵が生々しい。
「ふふ、処女のくせに淫らだね。ほら、すっかり濡れているのが分かるかい? 私の指に喜んで、こんなに絡みついてくる……」
「レオナルドさまぁ、私、もう……立っていられない……」
▶︎このまま続行
「後ろを向いて、壁に手をつきなさい。もっと足を開いて」
初体験に立ちバックなんてもっての外だが、自身も未経験の加奈子は全く意に介さない。涼しい顔してこれでもかと、殿下と一緒になってさらなる卑劣の所業に突き進んでいく。
▶︎中出し
ひぃーーーーーー
私に何か、恨みでもあるの!?
男女の営みは、もっと神聖なものだと思っていた。女性の秘めどころは、そう簡単に殿方に見せてはいけないと言われたのに。
初潮を迎えた後、一応の閨教育は受けた。時が来たら、自然と男性の雄蕊が、女性の雌蕊にくっ付くのですと、先生は仰ったのにーー
まるで実の妹を教材に、詳細な閨教育を受けている気分だ。
殿下の雄蕊が、妹の雌蕊に激しく出入りしている。くっ付くどころの話ではない。深々と、根元まで入り込んでいる。そんな所アップにしなくていいのに、ご丁寧に何度も何度も。角度を変えて。これでもかと見せつけてくる。
二人の激しい喘ぎ声が半端ない。
本当にもう、勘弁してーー
実際の私の妹は、この前12歳の誕生日を迎えたばかりだ。この破廉恥なゲームの設定でも、確か14歳だったはず。
幾ら婚期の早い私の世界でも、16歳前の、未成年の女性に手を出すのは御法度だった。
公爵令嬢ルートのエンディングは、もちろん赤ん坊を抱いた二人の結婚式のスチルだった。『てへぺろ』と、爽やかに照れるレオナルド殿下が心底憎い。
可愛いカトレアが王家に嫁ぐことは良しとしよう。公爵家の繁栄のためにも、願ったり叶ったりだ。だが14歳で妊娠、婚姻前に出産など淑女としてあり得ない。
婚前交渉は絶対に許さない!
姉としての責務を心に誓った、15の夜だった。
『本日の教訓』
人間の男女の秘めどころ……雄蕊と雌蕊は、白く光っている。
ーー規制による『ぼかし加工』なんて言葉、異世界の私が知る由もなかった。
2
あなたにおすすめの小説
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
売られた先は潔癖侯爵とその弟でした
しゃーりん
恋愛
貧乏伯爵令嬢ルビーナの元に縁談が来た。
潔癖で有名な25歳の侯爵である。
多額の援助と引き換えに嫁ぐことになった。
お飾りの嫁になる覚悟のもと、嫁いだ先でのありえない生活に流されて順応するお話です。
【完結】お父様(悪人顔・強面)似のウブな辺境伯令嬢は白い?結婚を望みます。
カヨワイさつき
恋愛
魔物討伐で功績を上げた男勝りの辺境伯の5女は、"子だねがない"とウワサがある王子と政略結婚結婚する事になってしまった。"3年間子ども出来なければ離縁出来る・白い結婚・夜の夫婦生活はダメ"と悪人顔で強面の父(愛妻家で子煩悩)と約束した。だが婚姻後、初夜で……。
贖罪の花嫁はいつわりの婚姻に溺れる
マチバリ
恋愛
貴族令嬢エステルは姉の婚約者を誘惑したという冤罪で修道院に行くことになっていたが、突然ある男の花嫁になり子供を産めと命令されてしまう。夫となる男は稀有な魔力と尊い血統を持ちながらも辺境の屋敷で孤独に暮らす魔法使いアンデリック。
数奇な運命で結婚する事になった二人が呪いをとくように幸せになる物語。
書籍化作業にあたり本編を非公開にしました。
男として王宮に仕えていた私、正体がバレた瞬間、冷酷宰相が豹変して溺愛してきました
春夜夢
恋愛
貧乏伯爵家の令嬢である私は、家を救うために男装して王宮に潜り込んだ。
名を「レオン」と偽り、文官見習いとして働く毎日。
誰よりも厳しく私を鍛えたのは、氷の宰相と呼ばれる男――ジークフリード。
ある日、ひょんなことから女であることがバレてしまった瞬間、
あの冷酷な宰相が……私を押し倒して言った。
「ずっと我慢していた。君が女じゃないと、自分に言い聞かせてきた」
「……もう限界だ」
私は知らなかった。
宰相は、私の正体を“最初から”見抜いていて――
ずっと、ずっと、私を手に入れる機会を待っていたことを。
第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している 【完結】
日下奈緒
恋愛
王家に仕える騎士の妹・リリアーナは、冷徹と噂される第3皇子アシュレイに密かに想いを寄せていた。戦の前夜、命を懸けた一戦を前に、彼のもとを訪ね純潔を捧げる。勝利の凱旋後も、皇子は毎夜彼女を呼び続け、やがてリリアーナは身籠る。正妃に拒まれていた皇子は離縁を決意し、すべてを捨ててリリアーナを正式な妃として迎える——これは、禁じられた愛が真実の絆へと変わる、激甘ロマンス。
能力持ちの若き夫人は、冷遇夫から去る
基本二度寝
恋愛
「婚姻は王命だ。私に愛されようなんて思うな」
若き宰相次官のボルスターは、薄い夜着を纏って寝台に腰掛けている今日妻になったばかりのクエッカに向かって言い放った。
実力でその立場までのし上がったボルスターには敵が多かった。
一目惚れをしたクエッカに想いを伝えたかったが、政敵から彼女がボルスターの弱点になる事を悟られるわけには行かない。
巻き込みたくない気持ちとそれでも一緒にいたいという欲望が鬩ぎ合っていた。
ボルスターは国王陛下に願い、その令嬢との婚姻を王命という形にしてもらうことで、彼女との婚姻はあくまで命令で、本意ではないという態度を取ることで、ボルスターはめでたく彼女を手中に収めた。
けれど。
「旦那様。お久しぶりです。離縁してください」
結婚から半年後に、ボルスターは離縁を突きつけられたのだった。
※復縁、元サヤ無しです。
※時系列と視点がコロコロゴロゴロ変わるのでタイトル入れました
※えろありです
※ボルスター主人公のつもりが、端役になってます(どうしてだ)
※タイトル変更→旧題:黒い結婚
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる