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虫よけ2
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私とはちがって、馬車の中で王様はとても
ご機嫌…。
「よくやった。完全に信じこんでいた。両方の駆除を1度ですませられるとは思わなかった。…何を怒っている。」
「怒るでしょ!っふつう!!勝手にチュっとされたら!」
「口にはしていないだろ。」
「そうであっても…せめて了承をえるべきだと思います!」
「そんな事してたら、疑われる。」
そんな事しらん!
と言いたいけれど、相手は王様。
「これで私の務めは終わりという事ですね。」
ん……?ジッと見られてるけど…何?
「……お前は、本当に女か?」
「は?」
どういう質問?
アランじゃなくてアリスっと言ってるんだから、『女か?』って質問はおかしくない?
自分は女みたいだと言われるのが嫌だったって言ってたくせに、自分は軽く言ってるのこの人!
「本当に女ですが、アランをご希望でしたか…?」
「…いや、すまん。失礼な事を言ってしまった」
本当にめっちゃくちゃ失礼!
……私よりアランが好きですか?って聞いてみようか…。
この流れだといける気がする。
頑張るんだ、今聞いておかないと身の危険が迫ってくるんだから!
「ファビアン様はアランの事を好きなのですか?」
私が聞くと、隣にいた従者が何も
聞かなかったふりをしだした。
やっぱりみんな、その辺りはしらないんだ。
「……どういう事だ?」
「いえ、私に『女か?』と聞くようでしたので、ではアランの方がお好きなのかと…」
「いい奴だとは思う」
…どっちか微妙。
「ファビアン王はあまり城に女性をいれるのが好きではないとお聞きします。アランの妹だと大丈夫なのですか?」
退場!って言ってください!
「………」
悩んでらっしゃる……
「俺を見て『ギャーギャー』騒がない奴なら、男でも女でもいい。」
「昔は女性もいたという事でしょうか?」
「ああ。だが働く気がない奴は、女でも男でも全てやめさせる。」
「アランも『自分は仕事が出来てない』…と言ってましたし、お邪魔ではありませんか?」
邪魔だと言ってください!
「息抜きにはいい」
ブレイクタイム・アラン!
「アランとよく喋るのですか?」
喋ってないの知ってるけど。
「特にこれといって喋る訳ではないが楽ではある。結婚しろだとか言わないからな。」
しまった!!言えばよかった!!
ちょっと待って…もし王様が女を好きだという事になれば、謎計画が成り立つ状況になってしまう…。
男が好き→アランが危険
女が好き→謎計画進行
万が一にもアランは女だと気が付いて好きになられた場合、大変困る!!
婚約に世継ぎ…
うわぁぁ!そら恐ろしいっ!
女だと絶対知られないようにしなければ…
私は絶対仲良くならないようにしなければ!
男色だった場合も危険かもしれない。
アランが無理なら同じ顔のアリスでいいや…的な、仕方なし選考されたら困る!
馬車の中、もう何が何だかなわからなくなってきたけど、とりあえず結婚とか世継ぎとかの問題を重点的に考えよう。アリスは王様と近寄らない。
「何を変な顔をしてる。もう着いたぞ。」
「……ハイ…デハ…シツレイイタシマス。」
そろそろ家族に会いたい
ホームシック…というか、この城から早く逃げたい…
ご機嫌…。
「よくやった。完全に信じこんでいた。両方の駆除を1度ですませられるとは思わなかった。…何を怒っている。」
「怒るでしょ!っふつう!!勝手にチュっとされたら!」
「口にはしていないだろ。」
「そうであっても…せめて了承をえるべきだと思います!」
「そんな事してたら、疑われる。」
そんな事しらん!
と言いたいけれど、相手は王様。
「これで私の務めは終わりという事ですね。」
ん……?ジッと見られてるけど…何?
「……お前は、本当に女か?」
「は?」
どういう質問?
アランじゃなくてアリスっと言ってるんだから、『女か?』って質問はおかしくない?
自分は女みたいだと言われるのが嫌だったって言ってたくせに、自分は軽く言ってるのこの人!
「本当に女ですが、アランをご希望でしたか…?」
「…いや、すまん。失礼な事を言ってしまった」
本当にめっちゃくちゃ失礼!
……私よりアランが好きですか?って聞いてみようか…。
この流れだといける気がする。
頑張るんだ、今聞いておかないと身の危険が迫ってくるんだから!
「ファビアン様はアランの事を好きなのですか?」
私が聞くと、隣にいた従者が何も
聞かなかったふりをしだした。
やっぱりみんな、その辺りはしらないんだ。
「……どういう事だ?」
「いえ、私に『女か?』と聞くようでしたので、ではアランの方がお好きなのかと…」
「いい奴だとは思う」
…どっちか微妙。
「ファビアン王はあまり城に女性をいれるのが好きではないとお聞きします。アランの妹だと大丈夫なのですか?」
退場!って言ってください!
「………」
悩んでらっしゃる……
「俺を見て『ギャーギャー』騒がない奴なら、男でも女でもいい。」
「昔は女性もいたという事でしょうか?」
「ああ。だが働く気がない奴は、女でも男でも全てやめさせる。」
「アランも『自分は仕事が出来てない』…と言ってましたし、お邪魔ではありませんか?」
邪魔だと言ってください!
「息抜きにはいい」
ブレイクタイム・アラン!
「アランとよく喋るのですか?」
喋ってないの知ってるけど。
「特にこれといって喋る訳ではないが楽ではある。結婚しろだとか言わないからな。」
しまった!!言えばよかった!!
ちょっと待って…もし王様が女を好きだという事になれば、謎計画が成り立つ状況になってしまう…。
男が好き→アランが危険
女が好き→謎計画進行
万が一にもアランは女だと気が付いて好きになられた場合、大変困る!!
婚約に世継ぎ…
うわぁぁ!そら恐ろしいっ!
女だと絶対知られないようにしなければ…
私は絶対仲良くならないようにしなければ!
男色だった場合も危険かもしれない。
アランが無理なら同じ顔のアリスでいいや…的な、仕方なし選考されたら困る!
馬車の中、もう何が何だかなわからなくなってきたけど、とりあえず結婚とか世継ぎとかの問題を重点的に考えよう。アリスは王様と近寄らない。
「何を変な顔をしてる。もう着いたぞ。」
「……ハイ…デハ…シツレイイタシマス。」
そろそろ家族に会いたい
ホームシック…というか、この城から早く逃げたい…
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