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本編後の小話 全18話 現在10話
マール君
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「マール君!久しぶりだね。」
コクンとマール君がうなずく。
「最近は虫の図鑑は作ってる?」
またコクコクと頷く。
少し声が出るようになった…って手紙には書いてたけど、簡単な事じゃないよね。今度あったら声が聞けるかな。
楽しみが増えたわ。
「ニーナ!久しぶりだね。元気だったかい?」
「お久しぶりです。伯爵!ここにいた時と同じくらい元気です。」
「それはよかった。帰って来てくれて嬉しいよ。マールが淋しがってるだろうと、何度か陛下が来てくれてたんだよ。」
「エドワードが?」
「『もうすぐニーナが帰ってくる』ってマールに言っていたよ。」
「そんな事を…」
「『結婚するから』…とも言ってたよ。」
「……」
「君が王妃になったら、こんな風に気さくに話す事は出来なくなるね。」
「それは公式の場でだけで、ここでは『教育係のニナ』ですから。今までと同じでお願いします。特にマール君には言ってて下さい。」
「君はいつも面白いな。」
「ふふ、そうでしょうか。」
「マール君の声は少しずつでも出ていますか?」
「ああ、診てくれている医師がとてもよくてね。」
「それは良かった。あ、マール君が呼んでるので行ってきます。」
おいでおいでするマール君。
『お茶にする』
そう、お喋りノートに書いている。
「うん、そうしようか。」
何故かいつもより嬉しそうなマール君。
お茶より外で遊ぶ方が好きだったのに、それだけ成長したって事よね。
奥様とマール君と私、丸テーブルを3人で囲んでいて、そこには沢山クッキーがおいてある。私が好きだから用意してくれたんだわ。
嬉しくてニコニコしていると、トントンと肩をたたかれた。
『クッキー、僕が作った。』
ノートに書いてある。
「………これを全部っ!?」
コクコクと自慢気に頷くマール君。
「ありがとう!」
お礼を言うと、ニコニコと笑ってくれた。
「長居してしまってすみません。今日は楽しかったです。マール君またね。」
「……また…ね」
「っ!?」
「ふふ、『驚かしてやる』って、最後まで喋らなかったんだよ。」
「…っ凄い!!マール君凄いよ!!」
驚くよりも抱きついて泣いてしまった。
「ニーナ、その目……どうした?」
「嬉し泣きよ。」
「マールくんとお喋り出来たのか。」
「そうよ。」
私より先に喋ってるなんて、ちょっと悔しい!
コクンとマール君がうなずく。
「最近は虫の図鑑は作ってる?」
またコクコクと頷く。
少し声が出るようになった…って手紙には書いてたけど、簡単な事じゃないよね。今度あったら声が聞けるかな。
楽しみが増えたわ。
「ニーナ!久しぶりだね。元気だったかい?」
「お久しぶりです。伯爵!ここにいた時と同じくらい元気です。」
「それはよかった。帰って来てくれて嬉しいよ。マールが淋しがってるだろうと、何度か陛下が来てくれてたんだよ。」
「エドワードが?」
「『もうすぐニーナが帰ってくる』ってマールに言っていたよ。」
「そんな事を…」
「『結婚するから』…とも言ってたよ。」
「……」
「君が王妃になったら、こんな風に気さくに話す事は出来なくなるね。」
「それは公式の場でだけで、ここでは『教育係のニナ』ですから。今までと同じでお願いします。特にマール君には言ってて下さい。」
「君はいつも面白いな。」
「ふふ、そうでしょうか。」
「マール君の声は少しずつでも出ていますか?」
「ああ、診てくれている医師がとてもよくてね。」
「それは良かった。あ、マール君が呼んでるので行ってきます。」
おいでおいでするマール君。
『お茶にする』
そう、お喋りノートに書いている。
「うん、そうしようか。」
何故かいつもより嬉しそうなマール君。
お茶より外で遊ぶ方が好きだったのに、それだけ成長したって事よね。
奥様とマール君と私、丸テーブルを3人で囲んでいて、そこには沢山クッキーがおいてある。私が好きだから用意してくれたんだわ。
嬉しくてニコニコしていると、トントンと肩をたたかれた。
『クッキー、僕が作った。』
ノートに書いてある。
「………これを全部っ!?」
コクコクと自慢気に頷くマール君。
「ありがとう!」
お礼を言うと、ニコニコと笑ってくれた。
「長居してしまってすみません。今日は楽しかったです。マール君またね。」
「……また…ね」
「っ!?」
「ふふ、『驚かしてやる』って、最後まで喋らなかったんだよ。」
「…っ凄い!!マール君凄いよ!!」
驚くよりも抱きついて泣いてしまった。
「ニーナ、その目……どうした?」
「嬉し泣きよ。」
「マールくんとお喋り出来たのか。」
「そうよ。」
私より先に喋ってるなんて、ちょっと悔しい!
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