侯爵夫人は子育て要員でした。

シンさん

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本編後ストーリー

宣戦布告2

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「この手紙、フレッドに渡してもいいか?差出人を探し出せるかもしれない。」
「ええ」

差出人に、この手紙をどういうつもりで送ってきたのか、問い詰める必要もあるしね。

今のところ手がかりはあの香水だけ。どこで製造されているのか、調香師は誰なのか調べてみよう。人身売買と関係ないとは言い切れないしね。

「トーマ、人身売買の捜査ってどれくらい進んでるの?」
「俺にもあまり伝わってこない。俺が状況を把握したら、ルーナをパーティーに出席させない可能性もあるし、教えるつもりはないだろうな。」
「ちゃんと聞いてた方が安心するけど、レオン様なら言いそうにないよね。」
「ああ、だからフレッドから個人的に報告して貰ってる。けど、行き詰まってるみたいだ」

フレッド君と食事って、その為だったのね。

「ルーナ、朝から難しい顔は止めてエミリーの所へ行こう。お腹を空かせて待ってるから。」
「うん」

トーマが差し出してくれた手を握って、エミリーの部屋まで歩いていく……って言っても、私のお部屋の隣だからすぐなんだけどね。


部屋に入ると、ベッドでエミリーが玩具を握ってご機嫌で遊んでいた。

めちゃくちゃ可愛い!!
ほんわかした気持ちでエミリーを撫でていると、トーマから容赦ない一言。

「今日の課題は『ルーナがエミリーに朝食を食べさせる事』だ」
「え……?」

ご飯だなんて、ハードルが高すぎる……

「俺が抱っこしてる間に、ルーナが匙で食べさせればいい」
「……うん」

手が震える。ここ最近でこんなに緊張した事があったかしら。
ゆっくりスプーンをエミリーの口元へ持って行くと、小さな口を開けて食べてくれた。

どうしよう……嬉しくて泣きそう。
トーマを見ると、優しく笑ってくれた。少しずつだけど、私も成長していけるかな。

お座りも出来るようになってるし、エミリーが目に見えて成長してるのが嬉しい。けど、悔しくもあるのよね。
川に落ちてから半年、その間エミリーを見られなかったんだもの。

もし、私達に何かあって、エミリーが売られるなんて事になったらって、そんな事を考えたら一気に血の気が引いた。
貴族の子供だから平和に暮らせるなんて、そんな確証はどこにも無いわ。
現に、公爵の孫は出自も知らぬまま、施設にいるのよ……。

子供たちを売らないと生きていけないような生活は、改善する必要がある。
くだらない実験のために、子供たちを殺すなんて言語道断、絶対に許さない。犯人はどんな手を使っても絶対に捕まえるわ。
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