えっ!…ワシだけ??チートが使えるのワシだけ?? 〜ワシだけ特別だったらしい^^;

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54話

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第54話:唯一無二の力

星海の神殿へ向かう道中、田中一郎の胸中にはある違和感が芽生え始めていた。それは、若返ったことで蘇った自身の力についてだった。目に見えないけれど確かに存在する、圧倒的な力の片鱗。それが胸の奥底で鼓動を繰り返し、徐々に大きくなる感覚が彼を包み込んでいた。

「田中さん、どうしました?」
リアンナが振り返り、田中の様子を伺う。

「いや、大したことじゃない。ただ…妙に体が軽いんだ。」
田中はそう言って微笑むが、その瞳には一抹の不安が宿っていた。


---

神殿の入り口に辿り着くと、目の前には巨大な扉がそびえ立っていた。扉には複雑な模様と魔法陣が刻まれ、不思議な力が漂っていた。ガルスが力任せに押そうとするも、扉は微動だにしない。

ミアが扉の魔力を感じ取りながら言う。「この扉、普通の力では開かないみたい…」

リアンナも頷き、「どうやら何かを捧げるか、特定の力を使わなければ開けられない仕掛けのようです」と説明した。

田中は扉に近づき、模様をじっと見つめた。その瞬間、彼の身体が再び淡い光に包まれた。仲間たちは驚きの声を上げる。

「田中さん!?」

「これは…」田中自身も驚きながら、自分の手から放たれる力を見つめる。若返った時と同じ感覚だが、今度はさらに強大な力が内側から溢れ出しているようだった。


---

扉の試練
その時、扉に刻まれた魔法陣が光り、声が響き渡った。
「来訪者よ、この扉を開く資格を示せ。真の力を持つ者だけが通ることを許される。」

田中は剣を構えることなく、その場に静かに立った。「真の力…それが何を意味するかは知らないが、この力はただの偶然じゃない。」

彼が手を扉に触れると、その光は扉全体を包み込んだ。模様が動き始め、まるで生きているかのように輝きを放つ。次の瞬間、扉がゆっくりと開き始めた。

「まさか、田中さんだけで!?」リアンナは驚愕した表情で叫ぶ。

ガルスも目を丸くし、「おいおい、俺たち全員で力を合わせるかと思ったら、一人で開けるなんて話が違うだろ!」と冗談めかして言った。


---

覚醒の真相
神殿の内部は星空のように輝く空間だった。中心には台座があり、そこに浮かぶ宝玉が静かに輝いていた。田中はその宝玉を見つめると、急に足元が崩れるような感覚に襲われた。

視界が暗転し、彼は意識を失う。次に目を覚ました時、田中は奇妙な場所に立っていた。それは、広大な宇宙空間のような場所で、周囲には無数の星々が輝いていた。

「田中一郎…」
どこからともなく声が響く。目の前に現れたのは、かつて田中がこの世界に転生した時に見た女神の姿だった。

「お前の力が覚醒したのは、ただの偶然ではない。この世界を救うために必要とされているからこそ、お前だけに与えられたものだ。」

田中は眉をひそめ、「俺だけってどういうことだ?仲間たちだって十分強いし、みんなで力を合わせれば…」

女神は微笑みながら首を振る。「そうだ。しかし、この世界には最後の一手を決める者が必要だ。それが、お前だ。」

その言葉と共に、田中の身体に膨大な力が注ぎ込まれる感覚があった。彼の中で眠っていた力が完全に解放され、その目は新たな輝きを帯びた。


---

現実世界への帰還
意識を取り戻した田中が立ち上がると、仲間たちが心配そうに駆け寄った。

「田中さん!大丈夫ですか!?」リアンナが彼の肩を支える。

「…ああ、問題ない。」田中は笑顔を見せながらも、内心では新たに得た力の大きさに戸惑いを感じていた。

彼の剣に触れると、剣は一瞬光を放った。その光はまるで、彼の力に反応しているかのようだった。

「行こう。この先に俺たちが探している答えがある。」田中の声にはこれまで以上の自信が宿っていた。

仲間たちは田中を信じ、星海の神殿の奥へと進んでいった。田中だけが感じていた――この力をどう使うべきか、試される時がすぐそこに迫っていることを。

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