3 / 86
1_また破談になりました
しおりを挟む
「――――今回の大田様との縁談、諸事情により、流れることになりました」
私にそう報告するとき、松田様は何度も汗を拭っていた。
「・・・・・・・・」
――――破談になったのは、今回で何度目だろう。
頭に浮かぶのは、縁談が駄目になった回数ばかりだ。途中で数えることを止めてしまったから、もう何度目なのか覚えていない。
「その・・・・穏葉様はなにぶん、複雑な立場にいますゆえ、なかなか縁談をまとめるのが難しく――――それに、お歳も・・・・」
松田様は言い訳をしようと必死になっているのか、言ってはならないことまで口走っている。私は無言で、その言葉を聞いていた。
私は複雑な事情を背負っていて、世話役の松田様が懸命に結婚相手を捜してくれているのに、その事情のせいで、なかなか相手が見つからない。
そうしているうちに、今の年齢になってしまった。この国でも貴族階級は早婚の傾向があるから、今後はますます難しくなるだろうと思う。
「ですが、その・・・・気落ちする必要はございません」
松田様は私のご機嫌を窺って、上目遣いになる。
「すでに別の縁談を取りまとめている最中ですから、数日中に、ご報告できることがあると思います」
「・・・・はは・・・・ありがとうございます・・・・」
そう言うしかなかった。
顔も見たことがない相手から振られ続けるという、地獄を、もう何年も味わっているから、諦めの気持ちしか湧いてこない。
――――お互いの意思を無視して、無理やり組まされる縁談で結婚するなんて、気が進まない。
でも、いつまでもここにはいられない。自分に、拒否権がないことは、よくわかっている。
「それで、その・・・・別の縁談を取りまとめているということでしたが、お相手はどんな方なんでしょうか?」
それだけは確かめておかなければならないと思って、松田様に聞いた。
選り好みをするつもりはない。選べる立場じゃないことは、誰よりも自覚している。
年齢も見た目も給料も関係ない。ただ、博打好きで借金だらけとか、暴力を振るう相手との結婚だけは、避けたかった。
「はい、お相手は公家の百田丹次様でございます」
「え!? あの百田様ですか!?」
思わず、大きな声を出してしまった。
松田様の目が丸くなる。
「・・・・なにか問題が?」
「あの・・・・百田様って、前の奥様に暴力を振るっていたことで有名な方ですよね?」
「そ、そういう噂もありますが・・・・」
とたんに松田様は、歯切れが悪くなる。
開いた口が塞がらない私の前で、松田様はしきりに汗を拭った。
「ですがそれは、噂ですので・・・・」
「でも、奥様が顔を腫らしていたという目撃証言を聞いています。前の奥様は、実家に帰ってしまったのでしょう?」
「転んだだけなのでは・・・・」
「毎日のように転びますか?」
「・・・・・・・・」
反論できなくなって、松田様は萎んだように肩を縮めてしまう。
「それにすでに、百田様には、大勢の愛人がいるということでしたが」
「まあ、女遊びが盛んな方のようで・・・・でも、結婚すれば落ち着くでしょう」
「・・・・博打も好きで、散財の結果、借金だらけと聞きましたが」
「・・・・それも結婚すれば、落ち着くはずです」
「・・・・・・・・」
噂好きの女中のおかげで、私の耳にはたくさんの噂話が入ってくる。
百田様とは会ったことは一度もないけれど、悪い噂なら山ほど聞いていた。暴力的で、権力欲が強く、目的のためなら手段を選ばない人なのだそうだ。
そして結婚後も変わらなかった人の噂はたくさん聞いているけれど、結婚後に変わった人の話は、今のところ、数えるほどしか聞いていない。
「ま、まあ、人間の駄目なところを手当たり次第、鍋に入れて、水がなくなるまで煮詰めたようなお方ですが、そんなお方でも、捜せば、なにか一つぐらい、いいところを見つけられるはずです」
(それで取り繕っているつもりですか!? この際、素直に言わせてもらいますけど、何一つ取り繕えていませんからね!)
素直にそう言えたら、どれだけよかっただろう。でも今の私は、それを言える立場じゃなかった。
「だ、大丈夫ですよ! 穏葉様が今おっしゃったことはすべて、噂ではありませんか! 真実とは限りません」
「・・・・・・・・」
大丈夫だ、大丈夫だ、と私は自分に言い聞かせる。今までも何度も、縁談がまとまらず、破談になってきた。今回だけうまくいくなんて、そんなことはないはず。
「今回の縁談は、百田様もかなり乗り気なので、うまくいきそうなんです。朗報ですね」
それは朗報じゃない。――――凶報だ。
私はそう言いたい気持ちを、必死に喉の奥に押し戻す。
百田様が私との結婚に乗り気なのは、この婚姻を出世に利用できると考えているからだろう。
一応、結婚という形式さえ整えてしまえば、それ以後、私は用済みになるはず。――――結婚後、私がどんな扱いを受けるかは、目に見えていた。
「だから、期待してお待ちください」
にこにこと笑う松田様の顔を見ていると、嫌です、助けてくださいと泣きつくこともできずに、引き攣った笑顔を返すことしかできなかった。
「・・・・さ、散歩をしてきます・・・・」
「え? 穏葉様?」
よろめきながら立ち上がり、襖を開けて、縁側に出た。
「穏葉様? お出かけですか?」
「松田様とのお話、いいんですか?」
庭で洗濯をしていた女中の、千代と愛弥に声をかけられたけれど、返事をする気力がなかったから、引き攣った笑顔だけ返して、そのまま横を通り過ぎた。
「ねえ、ねえ、聞いた?」
外に出ようと、門をくぐったところで、女中の声が聞こえてきた。
何となく見つかりたくなくて、私は庭の木立の影に隠れる。
そっと、声が聞こえた方向を窺うと、洗濯物籠を持った、三人の女中の姿を見つけた。
「穏葉様の縁談、また流れたそうよ」
「また? 穏葉様も、もうとっくに嫁いでいておかしくない御歳でしょ? どうして今まで、縁談がまとまらなかったのかしら?」
「ほら、先代御主が視察中に、暗殺されたじゃない? その時に、ご息女の穏葉様も、一緒にいたらしいのよ。で、刺客の刃を顔に受けてしまったというわけ」
「ああ・・・・顔に傷が残ってしまったのね」
「その上、鬼に噛まれて、首に噛み痕まで残っているらしいのよ!」
「・・・・前の御主の娘なんていう、微妙な立場にいる上に、顔の傷、さらに゛噛み痕゛まで残ってるお姫様なんて、それじゃ、貰い手がないはずだわ」
「・・・・・・・・」
「そういえば、聞いた? 翔肇様が――――」
話が次の話題に移り、女中も梅の廓のほうへ去っていく。
誰もいなくなったことを確かめてから、私は門に向かって歩いた。
私にそう報告するとき、松田様は何度も汗を拭っていた。
「・・・・・・・・」
――――破談になったのは、今回で何度目だろう。
頭に浮かぶのは、縁談が駄目になった回数ばかりだ。途中で数えることを止めてしまったから、もう何度目なのか覚えていない。
「その・・・・穏葉様はなにぶん、複雑な立場にいますゆえ、なかなか縁談をまとめるのが難しく――――それに、お歳も・・・・」
松田様は言い訳をしようと必死になっているのか、言ってはならないことまで口走っている。私は無言で、その言葉を聞いていた。
私は複雑な事情を背負っていて、世話役の松田様が懸命に結婚相手を捜してくれているのに、その事情のせいで、なかなか相手が見つからない。
そうしているうちに、今の年齢になってしまった。この国でも貴族階級は早婚の傾向があるから、今後はますます難しくなるだろうと思う。
「ですが、その・・・・気落ちする必要はございません」
松田様は私のご機嫌を窺って、上目遣いになる。
「すでに別の縁談を取りまとめている最中ですから、数日中に、ご報告できることがあると思います」
「・・・・はは・・・・ありがとうございます・・・・」
そう言うしかなかった。
顔も見たことがない相手から振られ続けるという、地獄を、もう何年も味わっているから、諦めの気持ちしか湧いてこない。
――――お互いの意思を無視して、無理やり組まされる縁談で結婚するなんて、気が進まない。
でも、いつまでもここにはいられない。自分に、拒否権がないことは、よくわかっている。
「それで、その・・・・別の縁談を取りまとめているということでしたが、お相手はどんな方なんでしょうか?」
それだけは確かめておかなければならないと思って、松田様に聞いた。
選り好みをするつもりはない。選べる立場じゃないことは、誰よりも自覚している。
年齢も見た目も給料も関係ない。ただ、博打好きで借金だらけとか、暴力を振るう相手との結婚だけは、避けたかった。
「はい、お相手は公家の百田丹次様でございます」
「え!? あの百田様ですか!?」
思わず、大きな声を出してしまった。
松田様の目が丸くなる。
「・・・・なにか問題が?」
「あの・・・・百田様って、前の奥様に暴力を振るっていたことで有名な方ですよね?」
「そ、そういう噂もありますが・・・・」
とたんに松田様は、歯切れが悪くなる。
開いた口が塞がらない私の前で、松田様はしきりに汗を拭った。
「ですがそれは、噂ですので・・・・」
「でも、奥様が顔を腫らしていたという目撃証言を聞いています。前の奥様は、実家に帰ってしまったのでしょう?」
「転んだだけなのでは・・・・」
「毎日のように転びますか?」
「・・・・・・・・」
反論できなくなって、松田様は萎んだように肩を縮めてしまう。
「それにすでに、百田様には、大勢の愛人がいるということでしたが」
「まあ、女遊びが盛んな方のようで・・・・でも、結婚すれば落ち着くでしょう」
「・・・・博打も好きで、散財の結果、借金だらけと聞きましたが」
「・・・・それも結婚すれば、落ち着くはずです」
「・・・・・・・・」
噂好きの女中のおかげで、私の耳にはたくさんの噂話が入ってくる。
百田様とは会ったことは一度もないけれど、悪い噂なら山ほど聞いていた。暴力的で、権力欲が強く、目的のためなら手段を選ばない人なのだそうだ。
そして結婚後も変わらなかった人の噂はたくさん聞いているけれど、結婚後に変わった人の話は、今のところ、数えるほどしか聞いていない。
「ま、まあ、人間の駄目なところを手当たり次第、鍋に入れて、水がなくなるまで煮詰めたようなお方ですが、そんなお方でも、捜せば、なにか一つぐらい、いいところを見つけられるはずです」
(それで取り繕っているつもりですか!? この際、素直に言わせてもらいますけど、何一つ取り繕えていませんからね!)
素直にそう言えたら、どれだけよかっただろう。でも今の私は、それを言える立場じゃなかった。
「だ、大丈夫ですよ! 穏葉様が今おっしゃったことはすべて、噂ではありませんか! 真実とは限りません」
「・・・・・・・・」
大丈夫だ、大丈夫だ、と私は自分に言い聞かせる。今までも何度も、縁談がまとまらず、破談になってきた。今回だけうまくいくなんて、そんなことはないはず。
「今回の縁談は、百田様もかなり乗り気なので、うまくいきそうなんです。朗報ですね」
それは朗報じゃない。――――凶報だ。
私はそう言いたい気持ちを、必死に喉の奥に押し戻す。
百田様が私との結婚に乗り気なのは、この婚姻を出世に利用できると考えているからだろう。
一応、結婚という形式さえ整えてしまえば、それ以後、私は用済みになるはず。――――結婚後、私がどんな扱いを受けるかは、目に見えていた。
「だから、期待してお待ちください」
にこにこと笑う松田様の顔を見ていると、嫌です、助けてくださいと泣きつくこともできずに、引き攣った笑顔を返すことしかできなかった。
「・・・・さ、散歩をしてきます・・・・」
「え? 穏葉様?」
よろめきながら立ち上がり、襖を開けて、縁側に出た。
「穏葉様? お出かけですか?」
「松田様とのお話、いいんですか?」
庭で洗濯をしていた女中の、千代と愛弥に声をかけられたけれど、返事をする気力がなかったから、引き攣った笑顔だけ返して、そのまま横を通り過ぎた。
「ねえ、ねえ、聞いた?」
外に出ようと、門をくぐったところで、女中の声が聞こえてきた。
何となく見つかりたくなくて、私は庭の木立の影に隠れる。
そっと、声が聞こえた方向を窺うと、洗濯物籠を持った、三人の女中の姿を見つけた。
「穏葉様の縁談、また流れたそうよ」
「また? 穏葉様も、もうとっくに嫁いでいておかしくない御歳でしょ? どうして今まで、縁談がまとまらなかったのかしら?」
「ほら、先代御主が視察中に、暗殺されたじゃない? その時に、ご息女の穏葉様も、一緒にいたらしいのよ。で、刺客の刃を顔に受けてしまったというわけ」
「ああ・・・・顔に傷が残ってしまったのね」
「その上、鬼に噛まれて、首に噛み痕まで残っているらしいのよ!」
「・・・・前の御主の娘なんていう、微妙な立場にいる上に、顔の傷、さらに゛噛み痕゛まで残ってるお姫様なんて、それじゃ、貰い手がないはずだわ」
「・・・・・・・・」
「そういえば、聞いた? 翔肇様が――――」
話が次の話題に移り、女中も梅の廓のほうへ去っていく。
誰もいなくなったことを確かめてから、私は門に向かって歩いた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
誰でもイイけど、お前は無いわw
猫枕
恋愛
ラウラ25歳。真面目に勉強や仕事に取り組んでいたら、いつの間にか嫁き遅れになっていた。
同い年の幼馴染みランディーとは昔から犬猿の仲なのだが、ランディーの母に拝み倒されて見合いをすることに。
見合いの場でランディーは予想通りの失礼な発言を連発した挙げ句、
「結婚相手に夢なんて持ってないけど、いくら誰でも良いったってオマエは無いわww」
と言われてしまう。
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる