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18_恩人探しを頑張ります!
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「凛帆様、お菓子、どうでしょうか?」
「ええ、とっても美味しいです」
その日、閻魔の花嫁達は、お菓子を持ち寄って、桜堂と呼ばれる宮に集まり、池に面した縁側で、交流を深めていた。
私は離れた場所から、その様子を見守る。
――――七人の閻魔の花嫁のうち、誰が勇啓様を助けた人なのか、その可能性を絞るため、私はある行動に出ようとしていた。
今は、閻魔の花嫁達の動向を探りつつ、実行する機会を窺っている最中だ。
「美火利様、私達はお茶を持ってまいります」
「お願い」
数人の女中が、閻魔の花嫁から離れていった。
――――機会は、今しかない。
私は覚悟を決めて、作戦を実行に移すことにした。
腕に握りしめているのは、一本の枝。今朝がた、近くの木の枝を手折り、先を斬り落として、尖らせたものだ。
――――血を見るのは苦手だ。だけど、一人で生きていく未来を勝ち取るため、この計画は成功させなければならない。――――だから。
私は鋭くなっているほうを腕の内側に当て――――勢いよく引いた。
鋭い痛みを感じて、腕に赤い線が走る。そこから血の雫が溢れだして、腕の内側から、肘のほうに流れていった。
「助けてください!」
そして私は、閻魔の花嫁達の前に飛び出した。
軽やかな笑い声だけが響きわたる場所に、突然悲鳴が割り込んできたことに、花嫁達は驚いていた。
「ちょっとどうしたの!」
「花嫁になんて失礼なことを!」
女中達が私を止めようとしたけれど、血で赤く染まっている私の腕を見るなり、動きを止めた。見る間に、彼女達の顔は、青ざめていく。
「ちょ、ちょっと! その腕はどうしたのよ!」
「え、枝に引っかかった洗濯物を取ろうとして、腕を切ってしまったんです。こんなに血が出て、一体、どうすれば血が止まるのかわからなくて・・・・お願いです、血を止める方法を教えてください!」
「ぎゃっ! ちょっと、血で汚れた手で、私の着物に触らないでよ!」
美火利様に触れようとすると、腕を払い除けられてしまった。
私はそのままふらふらと、花嫁達が座っている縁側に近づく。
「ちょっと! 花嫁に近づいちゃ駄目よ!」
呼び止められたけれど、聞こえなかった振りをした。
「た、助けてください・・・・」
血に濡れた手を花嫁達に向けると、花嫁達の顔も蒼白になる。
勇啓様は゛恩人゛の名前を知らなかったから、二人には面識がなかったことになる。つまり花嫁側も、あの時斬られたのが、御主の息子だと知らなかったはずだ。
――――なのに゛恩人゛は、危険な状況で、見ず知らずの男性の命を救った。勇敢で、無償で誰かを助けようとする、善意を持つ人だ。
だから怪我人が目の前にいれば、彼女は動くだろう。
私はその可能性に賭けていた。
私はとりあえず、一番近くにいる美火利様から、もう一度確かめてみることにした。
「あ、あの、血止めの薬などは――――」
「はあ!? ふざけないで、近づかないでよ!」
――――物を投げ付けられてしまった。
(・・・・この人は、絶対に違う・・・・)
次に、隣に座っていた花嫁に助けを求めたけれど、その人にも目を逸らされてしまう。
(次の花嫁は――――)
「ちょっと!」
私が他の花嫁に話しかけようとすると、美火利様の悲鳴のような声が、私の声を掻き消した。
「あなた達、何してるのよ!? 早く、この変な女を、外に連れ出して! 私達の着物が汚れちゃうじゃない!」
「は、はい!」
どっと、女中達が押し寄せてきた。
(まずい、このままじゃ・・・・!)
――――この場所から連れ出されてしまったら、勇啓様の恩人を見つけ出すという目的を、達成できない。
「あなた、こちらに来なさい!」
「あ、あの、でも・・・・」
「閻魔の花嫁様に、これ以上、見苦しい姿を見せないの! 花嫁のお召し物が汚れたらどうするつもり!?」
女中は私をこの場から連れて行こうと必死で、傷を負った腕をぐいぐいと引っ張る。痛い、痛いと声を上げても、もう誰も聞いてくれなかった。
「強情な子ね! いいから、早く・・・・」
「待って!」
――――その動きを止めてくれたのは、凛と響き渡る、少女の声だった。
その一声で、女中達はぴたりと動きを止めていた。
同時に彼女達は、腕を引っ込める。引っ張られて、女中に寄りかかる体勢になっていた私は、支えを失って、尻餅をついた。
「・・・・大丈夫?」
誰かが私の前に膝を折って、目線を合わせてくれた。
「凛帆様――――」
「怪我を見せて」
私が呆然としていると、凛帆様は私の腕を取って、傷口を確かめる。
「こっちに来て」
凛帆様は、傷を負っていないほうの手を取って、私を縁側に座らせてくれた。隣に座って、もう一度傷口を確かめる。
「大丈夫よ。今、手当てをするから。だから、傷口が開かないように、じっとしててね」
「は、はい・・・・」
「結衣花、綺麗な水と布を持ってきて。それと血止めの薬も」
それから、後ろに控えていたお付きの女中に指示を出した。
「わ、わかりました!」
「あなたは座ってていいのよ」
立ち上がろうとする私を、凛帆様は手で制する。
「り、凛帆様、その者には構わないでください。お召し物が汚れてしまいます」
「大丈夫よ。着物の汚れよりも、傷の手当のほうが大事でしょ」
凛帆様のお付きの女中は、すぐに水桶を持って戻ってきた。
凛帆様は布に水を染み込ませ、私の傷口を綺麗に拭いてくれる。冷水が傷口に染み入り、鋭い痛みと痺れが腕全体に広がっていく。
「染みるわね。でも、少しの間、我慢して」
「だ、大丈夫です・・・・」
血が消えて、傷口がよく見えるようになった。
「よかった、傷口は深くないみたい。これなら、安静にしていれば大丈夫よ」
傷が小さいことを知ると、自分のことのように、凛帆様は喜んでくれた。
「結衣花。もう一枚布を持ってきて。綺麗な布をね」
「言われなくても、もう持ってきています」
「あら、珍しく気がきくのね」
「珍しくは余計です!」
「冗談だってば。あなたはいつでも、気配り上手よ」
軽口を叩きながら、凛帆様は丁寧に、傷口に薬を塗り込み、その上に綺麗な布を巻いてくれた。
「はい、もう大丈夫よ」
「あ、ありがとうございます・・・・」
私は凛帆様の手を借りて、立ち上がる。
「凛帆様! 本当に申し訳ありません!」
誰かが呼びに行っていたのか、いつの間にか桜女中取締まで現れていた。
「この者が、とんだ粗相を・・・・!」
「いえ、いいのよ。こんなに血が出たら、誰だって取り乱すと思うわ。だからこの子を、叱らないであげてね」
――――なんてお優しい人なんだろう。凛帆様の背中に、菩薩の後光が見えた気がして、目が眩む。
そして凛帆様のその対応に、彼女の優しさを利用しているという罪悪感が炙り出され、私はますます委縮した。
(ごめんなさい・・・・本当にごめんなさい・・・・)
心の中で、私は何度も、凛帆様に謝った。
「ありがとうございます! ほら、あなたも頭を下げなさい!」
桜女中取締に頭をつかまれて、私も勢いよく頭を下げる。
「ほ、本当にありがとうございました!」
「いいのよ。だから、もう休んで。今日は安静にしていてね」
「はい。本当にありがとうございます」
――――この人だ、と私は確信を持つ。
(――――この人が、勇啓様を助けた人だ)
勇啓様の捜し人を、見つけることができた。
「ええ、とっても美味しいです」
その日、閻魔の花嫁達は、お菓子を持ち寄って、桜堂と呼ばれる宮に集まり、池に面した縁側で、交流を深めていた。
私は離れた場所から、その様子を見守る。
――――七人の閻魔の花嫁のうち、誰が勇啓様を助けた人なのか、その可能性を絞るため、私はある行動に出ようとしていた。
今は、閻魔の花嫁達の動向を探りつつ、実行する機会を窺っている最中だ。
「美火利様、私達はお茶を持ってまいります」
「お願い」
数人の女中が、閻魔の花嫁から離れていった。
――――機会は、今しかない。
私は覚悟を決めて、作戦を実行に移すことにした。
腕に握りしめているのは、一本の枝。今朝がた、近くの木の枝を手折り、先を斬り落として、尖らせたものだ。
――――血を見るのは苦手だ。だけど、一人で生きていく未来を勝ち取るため、この計画は成功させなければならない。――――だから。
私は鋭くなっているほうを腕の内側に当て――――勢いよく引いた。
鋭い痛みを感じて、腕に赤い線が走る。そこから血の雫が溢れだして、腕の内側から、肘のほうに流れていった。
「助けてください!」
そして私は、閻魔の花嫁達の前に飛び出した。
軽やかな笑い声だけが響きわたる場所に、突然悲鳴が割り込んできたことに、花嫁達は驚いていた。
「ちょっとどうしたの!」
「花嫁になんて失礼なことを!」
女中達が私を止めようとしたけれど、血で赤く染まっている私の腕を見るなり、動きを止めた。見る間に、彼女達の顔は、青ざめていく。
「ちょ、ちょっと! その腕はどうしたのよ!」
「え、枝に引っかかった洗濯物を取ろうとして、腕を切ってしまったんです。こんなに血が出て、一体、どうすれば血が止まるのかわからなくて・・・・お願いです、血を止める方法を教えてください!」
「ぎゃっ! ちょっと、血で汚れた手で、私の着物に触らないでよ!」
美火利様に触れようとすると、腕を払い除けられてしまった。
私はそのままふらふらと、花嫁達が座っている縁側に近づく。
「ちょっと! 花嫁に近づいちゃ駄目よ!」
呼び止められたけれど、聞こえなかった振りをした。
「た、助けてください・・・・」
血に濡れた手を花嫁達に向けると、花嫁達の顔も蒼白になる。
勇啓様は゛恩人゛の名前を知らなかったから、二人には面識がなかったことになる。つまり花嫁側も、あの時斬られたのが、御主の息子だと知らなかったはずだ。
――――なのに゛恩人゛は、危険な状況で、見ず知らずの男性の命を救った。勇敢で、無償で誰かを助けようとする、善意を持つ人だ。
だから怪我人が目の前にいれば、彼女は動くだろう。
私はその可能性に賭けていた。
私はとりあえず、一番近くにいる美火利様から、もう一度確かめてみることにした。
「あ、あの、血止めの薬などは――――」
「はあ!? ふざけないで、近づかないでよ!」
――――物を投げ付けられてしまった。
(・・・・この人は、絶対に違う・・・・)
次に、隣に座っていた花嫁に助けを求めたけれど、その人にも目を逸らされてしまう。
(次の花嫁は――――)
「ちょっと!」
私が他の花嫁に話しかけようとすると、美火利様の悲鳴のような声が、私の声を掻き消した。
「あなた達、何してるのよ!? 早く、この変な女を、外に連れ出して! 私達の着物が汚れちゃうじゃない!」
「は、はい!」
どっと、女中達が押し寄せてきた。
(まずい、このままじゃ・・・・!)
――――この場所から連れ出されてしまったら、勇啓様の恩人を見つけ出すという目的を、達成できない。
「あなた、こちらに来なさい!」
「あ、あの、でも・・・・」
「閻魔の花嫁様に、これ以上、見苦しい姿を見せないの! 花嫁のお召し物が汚れたらどうするつもり!?」
女中は私をこの場から連れて行こうと必死で、傷を負った腕をぐいぐいと引っ張る。痛い、痛いと声を上げても、もう誰も聞いてくれなかった。
「強情な子ね! いいから、早く・・・・」
「待って!」
――――その動きを止めてくれたのは、凛と響き渡る、少女の声だった。
その一声で、女中達はぴたりと動きを止めていた。
同時に彼女達は、腕を引っ込める。引っ張られて、女中に寄りかかる体勢になっていた私は、支えを失って、尻餅をついた。
「・・・・大丈夫?」
誰かが私の前に膝を折って、目線を合わせてくれた。
「凛帆様――――」
「怪我を見せて」
私が呆然としていると、凛帆様は私の腕を取って、傷口を確かめる。
「こっちに来て」
凛帆様は、傷を負っていないほうの手を取って、私を縁側に座らせてくれた。隣に座って、もう一度傷口を確かめる。
「大丈夫よ。今、手当てをするから。だから、傷口が開かないように、じっとしててね」
「は、はい・・・・」
「結衣花、綺麗な水と布を持ってきて。それと血止めの薬も」
それから、後ろに控えていたお付きの女中に指示を出した。
「わ、わかりました!」
「あなたは座ってていいのよ」
立ち上がろうとする私を、凛帆様は手で制する。
「り、凛帆様、その者には構わないでください。お召し物が汚れてしまいます」
「大丈夫よ。着物の汚れよりも、傷の手当のほうが大事でしょ」
凛帆様のお付きの女中は、すぐに水桶を持って戻ってきた。
凛帆様は布に水を染み込ませ、私の傷口を綺麗に拭いてくれる。冷水が傷口に染み入り、鋭い痛みと痺れが腕全体に広がっていく。
「染みるわね。でも、少しの間、我慢して」
「だ、大丈夫です・・・・」
血が消えて、傷口がよく見えるようになった。
「よかった、傷口は深くないみたい。これなら、安静にしていれば大丈夫よ」
傷が小さいことを知ると、自分のことのように、凛帆様は喜んでくれた。
「結衣花。もう一枚布を持ってきて。綺麗な布をね」
「言われなくても、もう持ってきています」
「あら、珍しく気がきくのね」
「珍しくは余計です!」
「冗談だってば。あなたはいつでも、気配り上手よ」
軽口を叩きながら、凛帆様は丁寧に、傷口に薬を塗り込み、その上に綺麗な布を巻いてくれた。
「はい、もう大丈夫よ」
「あ、ありがとうございます・・・・」
私は凛帆様の手を借りて、立ち上がる。
「凛帆様! 本当に申し訳ありません!」
誰かが呼びに行っていたのか、いつの間にか桜女中取締まで現れていた。
「この者が、とんだ粗相を・・・・!」
「いえ、いいのよ。こんなに血が出たら、誰だって取り乱すと思うわ。だからこの子を、叱らないであげてね」
――――なんてお優しい人なんだろう。凛帆様の背中に、菩薩の後光が見えた気がして、目が眩む。
そして凛帆様のその対応に、彼女の優しさを利用しているという罪悪感が炙り出され、私はますます委縮した。
(ごめんなさい・・・・本当にごめんなさい・・・・)
心の中で、私は何度も、凛帆様に謝った。
「ありがとうございます! ほら、あなたも頭を下げなさい!」
桜女中取締に頭をつかまれて、私も勢いよく頭を下げる。
「ほ、本当にありがとうございました!」
「いいのよ。だから、もう休んで。今日は安静にしていてね」
「はい。本当にありがとうございます」
――――この人だ、と私は確信を持つ。
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