男たちの性春

はりお

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E.涼介の性春

E-22 バレンタインデーとホワイトデー

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俺は人生で初めて1人でデパートに来た。とある人へのプレゼントを買うためだ。そう、その相手は壮太である。実力テストで俺は今年は5位で、4位となった彼に負けてしまい、彼に"何か"をしなくてはならなくなった。
もともと初めてのデート?に行ったときに実力テストで負けたほうが勝った方に"何かをする"という約束をしていたが、いざ俺が負けた時に何をしてほしいかを聞いたところ、
「じゃあちょっとキモいかもだけど、バレンタインちょうだい」
と言ってきたのだ。正直嫌な気はしてなかった。もっとキスとかなんだとかまた言ってくるかと思い少しビクビクしていたが、バレンタインをあげるだけならぜんぜん良い。まあキスとかが嫌なわけでもないが。

俺はデパートでまず、バレンタインということでチョコを買いに行った。チョコはどんなものにするか迷ったが、確か壮太はシンプルなのが好きだったはず。ゴディバのチョコを買ったが、箱入りの凝ったものではなくて、袋入りのキャンディのようなミルクチョコにした。
バレンタインってことはそれだけでも十分だったかもしれない。ただ、俺はもうちょいちゃんとしたプレゼントをあげたかった。自分のお年玉で貯めたお金を初めて人に使う。壮太は性的な目で見ているとか関係なく、俺にとっては1番の友人だと思っている。
そこで何を買おうかと迷ったが、デパートを歩いているとポロの看板が目に入った。ポロといえば壮太である。壮太はポロの服をよく着ているし、しかもそれがかなり似合っているのだ。宿泊行事のたびに着ているのを見るし、それに靴下だってたまにポロのを履いているし、財布もポロだ。
俺はポロのショップで何かを買うことにした。何にしようか迷ったが、服だと彼の趣味がいまいち分からないし少し高い。色々小物類を見たが、ハンカチが良いなと思った。壮太が普段使っているハンカチは、俺の知る限り大体adidasのものでポロは持ってない。俺は4,000円のハンカチを買った。

バレンタインデー当日は朝に俺から壮太のクラスの教室に行き、プレゼントを渡した。
「はいよ。ホワイトデーくれよ」
と言って俺は淡々と渡したが、内心結構緊張していた。
「お前らやっぱできてんの?壮太よかったな」
と蒼に冷やかされたり、周りにも注目されて恥ずかしかったこともあり、俺はすぐその場を離れた。
俺は壮太に喜んでもらえるかちょっと不安だった。壮太は優しいから間違いなく俺には少なくとも喜んだふりをしてくれるだろうが、内心どんな反応なのかなとちょっとドキドキしていた。
だが、本当に喜んでくれていたみたいだ。
次の休み時間になると、
「涼介ありがとう」
と壮太は俺の教室に飛び込んできた。めっちゃキラキラした顔でまたベタベタと抱きついてきたため、周りにも変な目で見られてそうである。
「あ?テストに負けただけだわ」
と俺がすかしながらそう言うと、
「あんな立派なプレゼントくれたのに?超うれしかったよよ」
「その辺でテキトーに買っただけだわ」
「俺がポロ好きなのよく知ってたね。俺のことよく見てるんだね」
そう言われて気づいた。俺は壮太以外がどんな服を着ていたかとか、どんなブランドのグッズを持っているかとか全く知らない。
「あ?お前ポロ好きだったの?知らんかったわ」
ととりあえず大嘘をついたが、
「恥ずかしがっちゃって。まあハンカチ持ってなかったし超うれしかったよ。ゴディバもおいしい。口移ししようか?」
と言われたためまた軽くビンタした。そんな無意識に壮太のことを見ちゃってるんだなと思い、もしやこれはただの性欲を超えた本当の恋なのでは?と自分を疑ったが、結局仲が良いだけだということで納得した。
いずれにせよ壮太は本当に喜んでくれていたらしい。クラスでも周りのやつらに俺からこんなプレゼントをもらったとすごい自慢していたと部活の同期とかから聞いた。

そんな壮太の俺への絡みは年明けてからどんどん増している。俺が自分の性癖を受け入れたことで、あまり彼のことを拒絶しなくなったのもあるかもしれない。
もうすぐ学年末試験という頃にも俺のもとによく来ていた。そんな様子を見た新平からも仲を冷やかされた。
「お前らずっと一緒にいるな。できてんのか?ホモォ」
「は?できてねーよふざけんな」
俺はそう答えたが、
「うん、できてるよ」
と壮太は言って俺の腰に手を回して引き寄せてきた。そんなことを言われたせいか、そのあたりを触られたせいか、俺はまたドキッとしてしまった。
「お前らホモセックスしろ。俺が撮影してやる」
新平はまたわけわからないことを言ってるが、壮太はそんなからかいに対しても満足気で応えている。
「壮太は秀太と涼介どっちが好きなの?」
と別のやつに聞かれ、俺もその答えは気になったが、
「最近は涼介」
壮太が即答しちょっと嬉しいと思ってしまった。

そしてホワイトデーには壮太からちゃんとお返しを貰った。
春休み中だったため、お互いの部活の練習が被った日に呼び出され、
「じゃじゃーん。久保建英モデルのTシャツ。体大きくなって練習着に困ってるって聞いたから」
壮太はすごく実用的なものをくれた。米田に相談したらしい。2着くれたが、これはこれで結構値段もしたと思う。久保建英は俺も好きだし。
「ありがとう。久保のCMかっこいいもんな」
「ちなみにお揃いの買ったから今度ペアルックでデート行こう」
と自分のを見せてきた。
「やめろよ」
と口では言ったが、特に嫌な気持ちは無かった。

■参考(本編の主な対応話)
4-24,25
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