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決着の日
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あの夜から一週間とちょっと。朝学園に着いたと思ったらライズが暑いのに校門で待っていて、学校にいる間は常に一緒。帰りは馬車があるところまで送られるという生活を送ることになった。
メディアたちが睨んでいるのを感じたけど、ライズはあえて見せつけるように笑顔でルーイ、と名前を呼んでくる。新しく友達になった数名はそのつきっきりさに動揺していたが、ライズははばからず、気にしなくていい、と言うだけだ。
隙がまるでないので手を出せなくてメディアたちもフラストレーションが貯まっているんだろう。ライズがトイレに行った隙に背後まで迫ってきたこともあったけど、ライズが必ず間に合って笑顔でメディアに挨拶する。
その笑顔は歪んでいて、すごすごと離れたところに行く。数人で休憩時間話していると俺が本当に変わったのがライズが優しいからじゃなく本人が変わったと受け取られたらしい。強硬派だったクラスメイトも態度が軟化し始めて、中立だったクラスメイトは新しく友達になったりした。
俺の周りには、いつしかライズ以外の人間が常にいるようになった。側に近寄らないのは、もうメディアたちだけというほどになっていたんだ。
「ルーイくんがこんなに変わったなら、もっと早く友達になっていればよかった」
「そうだよね。今までと全然違う。話しやすいし、嫌味も言わなくなったし。父上母上の教育かな?」
「いや、俺自身が変わりたかったんだ。みんな、今まで本当にごめん」
「そうだなあ。そうしたら今度なにか奢ってもらおうかなあ」
「そんなあ」
「冗談だよ! あははは、ルーイくん面白い!」
これもライズのおかげだ。そう思ってライズに感謝を伝えると、俺はなにもしてないの一点張り。帰り道なにか贈ると言っても、俺と友達でいてくれればいい、というだけだった。
秋に差し掛かるある日、ライズが急用があると言って放課後俺を残して帰っていった。それでも教室では友達に囲まれていたからいいけれど、一人、また一人と帰っていって、教室にメディアたちと俺だけになる。嫌な汗が額に浮かぶ。
これを狙っていたんだ、とばかりにメディアたちが背後に立つ。俺が振り返ると、強烈なビンタを張られた。じんじんと頬が痛む。
「さっさといつものところに来なさい。今日という今日は、制裁が必要なようね」
その言葉に、俺は恐怖した。今日はライズがいない。本当に殺されてしまう。けど、従わないとライズもなにをされるかわからない。俺は黙って、従うしかなかった。教室を出ていく背後でなにか音がしたけど、振り返ることは許されず背中を押される。
いつもの場所に来て、壁に突き飛ばされ、メディアがにやりと笑ってスカートのポケットから鋭いナイフを取り出す。連れ立っていた女子はさすがに慌てたようだったが、メディアの気迫になにも言えないようだった。
「言い残すことはある?」
勝ち誇った歪んだ笑みを浮かべるメディアを、俺は見つめるしかできなかった。大丈夫。避けて、逃げて、先生を呼べばいい。心臓がバクバクして落ち着かない。恐怖で足が思い通りに動かない。
言い残すことがないと判断したらしいメディアが、ナイフの先端を向けて走ってくる。俺はとっさに避けようとしたけど、恐怖が足に絡まってうまく動けなかった。刺される──!
「きゃっ!?」
痛みは、やってこなかった。帰ったはずのライズが、生徒会長のラグレス様を連れてメディアの手首をひねり上げていたから。どうして、帰ったはずじゃ……。
「言い残すのがあるのかはお前のほうだ」
「ら、ラグレス様! ライズくん! これはどういうこと!?」
「生徒会長、見ましたね」
「ああ、しかとこの目で見た。メディア=グランディア。その連れもだ。職員室までそのナイフをこちらに渡してついてきてもらおうか」
「これは、これは違うんです! この男がわたしたちを挑発して……!」
「黙れ!」
ラグレス様の凛とした声がその場を静かにさせた。ビリビリと気迫がすごくて、俺は動くことも言葉を発することもできない。メディアたちもだ。冷や汗をかいてどう言い訳しようか考えているようだけど、この決定的現場を見られたからにはただでは済まないだろう。
メディアの手からナイフが落ちて、メディアが泣き始める。それでもライズは手首をひねり上げるのをやめなかった。ラグレス様がナイフを拾って、ついてこい、と短く命令する。観念したらしい。ライズが手を離してもメディアは暴れず、連れの女子たちも涙を流してラグレス様についていった。
俺があまりのことに呆然としていると、緊張の糸が切れたのかかくん、と膝が折れる。倒れそうになったのをライズが抱きとめて、支えられた。
「ライズ? 本物?」
「それ以外の何に見えるんだ」
「もうだめだと思った」
「うん」
「誰も助けに来てくれないって……っ」
「大丈夫だ。もう、お前を傷つけるやつはいない」
情けないと思っても、涙が止まらなかった。ライズの肩口に顔を埋めて思いっきり泣いた。ライズはシャツが俺の涙と鼻水で汚れるのも構わずに、抱きしめてくれた。温かくて、余計に涙が止まらない。
「助けるのが遅くて、ごめんな」
俺は泣きながら首を横に振った。遅くなんてない。最初嫌われてたのを考えたら、助けてくれたのが奇跡みたいなもの。全部、全部ライズのおかげなんだ。
しばらく泣き続けて、落ち着いてきて、友達に縋って泣いてしまったことが恥ずかしくなってポケットからハンカチを取り出して鼻水を拭きながら離れる。ライズも引き留めるようなことはせずに、片手を握ったまま俺の泣き顔を見て笑った。
「笑うな」
「いや、ルーイって泣けるんだなあ、って」
「人をなんだと……」
「悪魔」
今までのことを思い出すと言い返せなくて、うぐ、と言うと、ライズはあははは、と笑った。
「冗談だよ。俺の大事な友達の一人だ。俺をここまで突き動かさせたのも、お前が改心したからだ」
「……うん」
「これからも、友達でいてくれよな」
「当たり前のこと、言うなよ。また泣くぞ」
「お前の泣き顔は綺麗だからいつでも見ていたいな」
口説き文句みたいなことを言われて、俺が真っ赤になるとライズはまた笑った。そして、職員室に行こう、と手を引いてくれた。
事の顛末はこうだ。一旦帰ったふりをして生徒会室に乗りこみ、事情を説明してラグレス様と教室の外に隠れて待っていて、決定的な瞬間を聞きつけて窓から入った。そして尾行して、一旦裏口から遠回りをして死角に隠れて様子を見ていたと。
遅れて職員室に来たからラグレス様とメディアたちは生徒指導室に行ったようで、おそらく全員退学だろう、と先生から聞かされた。学校の風紀を乱したとしてイレイソス家からの制裁も入ると。
先生は気付けなくてすまなかったと深々と頭を下げてくれて、俺が頭を上げてくださいと言うとご両親はお怒りになるだろうな、と言ったからそれはないだろうな、と思う。そう、とだけ言って弟のミゲルの勉強を見る母親の姿とただただ仕事をこなすだけの父親の姿を思い出して、虚しくなった。
俺が両親と不仲なのを知っているのはライズだけだ。そのライズも、伯爵子息という位だから家の中にまでは切りこめない。俺が暗い顔をしたのを見て、ライズが肩を叩いた。
「今日、うちんち泊まってくか?」
「……へ?」
「ダメだったらいいんだけど」
その顔がいやに真剣だったから、俺は両親にどう言おうと思った。けど、結局もう俺に興味なんてないだろうから、許可はあっさり出るだろう。
「……行く。行きたい」
「決まりだな! そうと決まったら一旦先に帰っててくれ! 許可がもらえたら、うちに来てくれればいいから。ダメならこっちも切りあげて寝るからさ」
「たぶん大丈夫だと思う。お世話になります」
「お前たち、いつの間に仲良くなったのか」
「とっくですよ」
そう笑いあう先生とライズの様子を見て、俺は心が温かくなった。もう、メディアたちからの暴力に怯える必要もない。ライズは、俺のヒーローだ。
一旦帰って母親に伺いを立てても、無視だった。要するに、勝手にしろということだ。翌日はファブル家から学校に行きます、とだけ言って、俺は弟の部屋から出た。兄様、とミゲルが声をかけてくれるのが聞こえたが、黙って扉を閉じる。
明日の学校の準備と、風呂を勝手に沸かして入って制服姿で外に出る。そして御者に言ってファブル家に向かった。門の前ではライズが待っていて、家の馬車を見ると大きく手を振ってくれた。
馬車から降りると、ライズが支えてくれる。そんな、女の子みたいな。ライズは今さらながら端正な顔をしている。王子様って言われても遜色ないくらいの。学園の女の子がこんなことされたら惚れちゃうんだろうな、と思うとなんか悔しかった。
「どうした?」
「いや、なんでも。泊まっていいって」
「そうか! ようこそファブル家へ!」
ライズが大きな声をあげて両手を広げると、玄関から召使いたちとライズのお母さんが出てきて、いらっしゃい、と優しく言われた。それだけで泣けそうだったけど、今晩は楽しまなきゃ。
馬車が帰っていく中、俺はファブル家の中に入っていった。
メディアたちが睨んでいるのを感じたけど、ライズはあえて見せつけるように笑顔でルーイ、と名前を呼んでくる。新しく友達になった数名はそのつきっきりさに動揺していたが、ライズははばからず、気にしなくていい、と言うだけだ。
隙がまるでないので手を出せなくてメディアたちもフラストレーションが貯まっているんだろう。ライズがトイレに行った隙に背後まで迫ってきたこともあったけど、ライズが必ず間に合って笑顔でメディアに挨拶する。
その笑顔は歪んでいて、すごすごと離れたところに行く。数人で休憩時間話していると俺が本当に変わったのがライズが優しいからじゃなく本人が変わったと受け取られたらしい。強硬派だったクラスメイトも態度が軟化し始めて、中立だったクラスメイトは新しく友達になったりした。
俺の周りには、いつしかライズ以外の人間が常にいるようになった。側に近寄らないのは、もうメディアたちだけというほどになっていたんだ。
「ルーイくんがこんなに変わったなら、もっと早く友達になっていればよかった」
「そうだよね。今までと全然違う。話しやすいし、嫌味も言わなくなったし。父上母上の教育かな?」
「いや、俺自身が変わりたかったんだ。みんな、今まで本当にごめん」
「そうだなあ。そうしたら今度なにか奢ってもらおうかなあ」
「そんなあ」
「冗談だよ! あははは、ルーイくん面白い!」
これもライズのおかげだ。そう思ってライズに感謝を伝えると、俺はなにもしてないの一点張り。帰り道なにか贈ると言っても、俺と友達でいてくれればいい、というだけだった。
秋に差し掛かるある日、ライズが急用があると言って放課後俺を残して帰っていった。それでも教室では友達に囲まれていたからいいけれど、一人、また一人と帰っていって、教室にメディアたちと俺だけになる。嫌な汗が額に浮かぶ。
これを狙っていたんだ、とばかりにメディアたちが背後に立つ。俺が振り返ると、強烈なビンタを張られた。じんじんと頬が痛む。
「さっさといつものところに来なさい。今日という今日は、制裁が必要なようね」
その言葉に、俺は恐怖した。今日はライズがいない。本当に殺されてしまう。けど、従わないとライズもなにをされるかわからない。俺は黙って、従うしかなかった。教室を出ていく背後でなにか音がしたけど、振り返ることは許されず背中を押される。
いつもの場所に来て、壁に突き飛ばされ、メディアがにやりと笑ってスカートのポケットから鋭いナイフを取り出す。連れ立っていた女子はさすがに慌てたようだったが、メディアの気迫になにも言えないようだった。
「言い残すことはある?」
勝ち誇った歪んだ笑みを浮かべるメディアを、俺は見つめるしかできなかった。大丈夫。避けて、逃げて、先生を呼べばいい。心臓がバクバクして落ち着かない。恐怖で足が思い通りに動かない。
言い残すことがないと判断したらしいメディアが、ナイフの先端を向けて走ってくる。俺はとっさに避けようとしたけど、恐怖が足に絡まってうまく動けなかった。刺される──!
「きゃっ!?」
痛みは、やってこなかった。帰ったはずのライズが、生徒会長のラグレス様を連れてメディアの手首をひねり上げていたから。どうして、帰ったはずじゃ……。
「言い残すのがあるのかはお前のほうだ」
「ら、ラグレス様! ライズくん! これはどういうこと!?」
「生徒会長、見ましたね」
「ああ、しかとこの目で見た。メディア=グランディア。その連れもだ。職員室までそのナイフをこちらに渡してついてきてもらおうか」
「これは、これは違うんです! この男がわたしたちを挑発して……!」
「黙れ!」
ラグレス様の凛とした声がその場を静かにさせた。ビリビリと気迫がすごくて、俺は動くことも言葉を発することもできない。メディアたちもだ。冷や汗をかいてどう言い訳しようか考えているようだけど、この決定的現場を見られたからにはただでは済まないだろう。
メディアの手からナイフが落ちて、メディアが泣き始める。それでもライズは手首をひねり上げるのをやめなかった。ラグレス様がナイフを拾って、ついてこい、と短く命令する。観念したらしい。ライズが手を離してもメディアは暴れず、連れの女子たちも涙を流してラグレス様についていった。
俺があまりのことに呆然としていると、緊張の糸が切れたのかかくん、と膝が折れる。倒れそうになったのをライズが抱きとめて、支えられた。
「ライズ? 本物?」
「それ以外の何に見えるんだ」
「もうだめだと思った」
「うん」
「誰も助けに来てくれないって……っ」
「大丈夫だ。もう、お前を傷つけるやつはいない」
情けないと思っても、涙が止まらなかった。ライズの肩口に顔を埋めて思いっきり泣いた。ライズはシャツが俺の涙と鼻水で汚れるのも構わずに、抱きしめてくれた。温かくて、余計に涙が止まらない。
「助けるのが遅くて、ごめんな」
俺は泣きながら首を横に振った。遅くなんてない。最初嫌われてたのを考えたら、助けてくれたのが奇跡みたいなもの。全部、全部ライズのおかげなんだ。
しばらく泣き続けて、落ち着いてきて、友達に縋って泣いてしまったことが恥ずかしくなってポケットからハンカチを取り出して鼻水を拭きながら離れる。ライズも引き留めるようなことはせずに、片手を握ったまま俺の泣き顔を見て笑った。
「笑うな」
「いや、ルーイって泣けるんだなあ、って」
「人をなんだと……」
「悪魔」
今までのことを思い出すと言い返せなくて、うぐ、と言うと、ライズはあははは、と笑った。
「冗談だよ。俺の大事な友達の一人だ。俺をここまで突き動かさせたのも、お前が改心したからだ」
「……うん」
「これからも、友達でいてくれよな」
「当たり前のこと、言うなよ。また泣くぞ」
「お前の泣き顔は綺麗だからいつでも見ていたいな」
口説き文句みたいなことを言われて、俺が真っ赤になるとライズはまた笑った。そして、職員室に行こう、と手を引いてくれた。
事の顛末はこうだ。一旦帰ったふりをして生徒会室に乗りこみ、事情を説明してラグレス様と教室の外に隠れて待っていて、決定的な瞬間を聞きつけて窓から入った。そして尾行して、一旦裏口から遠回りをして死角に隠れて様子を見ていたと。
遅れて職員室に来たからラグレス様とメディアたちは生徒指導室に行ったようで、おそらく全員退学だろう、と先生から聞かされた。学校の風紀を乱したとしてイレイソス家からの制裁も入ると。
先生は気付けなくてすまなかったと深々と頭を下げてくれて、俺が頭を上げてくださいと言うとご両親はお怒りになるだろうな、と言ったからそれはないだろうな、と思う。そう、とだけ言って弟のミゲルの勉強を見る母親の姿とただただ仕事をこなすだけの父親の姿を思い出して、虚しくなった。
俺が両親と不仲なのを知っているのはライズだけだ。そのライズも、伯爵子息という位だから家の中にまでは切りこめない。俺が暗い顔をしたのを見て、ライズが肩を叩いた。
「今日、うちんち泊まってくか?」
「……へ?」
「ダメだったらいいんだけど」
その顔がいやに真剣だったから、俺は両親にどう言おうと思った。けど、結局もう俺に興味なんてないだろうから、許可はあっさり出るだろう。
「……行く。行きたい」
「決まりだな! そうと決まったら一旦先に帰っててくれ! 許可がもらえたら、うちに来てくれればいいから。ダメならこっちも切りあげて寝るからさ」
「たぶん大丈夫だと思う。お世話になります」
「お前たち、いつの間に仲良くなったのか」
「とっくですよ」
そう笑いあう先生とライズの様子を見て、俺は心が温かくなった。もう、メディアたちからの暴力に怯える必要もない。ライズは、俺のヒーローだ。
一旦帰って母親に伺いを立てても、無視だった。要するに、勝手にしろということだ。翌日はファブル家から学校に行きます、とだけ言って、俺は弟の部屋から出た。兄様、とミゲルが声をかけてくれるのが聞こえたが、黙って扉を閉じる。
明日の学校の準備と、風呂を勝手に沸かして入って制服姿で外に出る。そして御者に言ってファブル家に向かった。門の前ではライズが待っていて、家の馬車を見ると大きく手を振ってくれた。
馬車から降りると、ライズが支えてくれる。そんな、女の子みたいな。ライズは今さらながら端正な顔をしている。王子様って言われても遜色ないくらいの。学園の女の子がこんなことされたら惚れちゃうんだろうな、と思うとなんか悔しかった。
「どうした?」
「いや、なんでも。泊まっていいって」
「そうか! ようこそファブル家へ!」
ライズが大きな声をあげて両手を広げると、玄関から召使いたちとライズのお母さんが出てきて、いらっしゃい、と優しく言われた。それだけで泣けそうだったけど、今晩は楽しまなきゃ。
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