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第9章:光と闇の狭間

第35話:誓いの炎

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深淵を覆う闇が渦を巻き、巨大な影が咆哮した。
その声は絶望そのもの。

光を否定し、希望を嘲り、すべてを闇に沈めようとする。

『――消えろ。炎も、風も、灰も、勇気も。すべて虚しい幻にすぎぬ!』

黒い触手が四方から襲いかかる。
しかし、仲間たちは一歩も退かなかった。

「風は人をつなげる道になる!」

ミナが風を巻き起こし、触手を切り裂く。

「灰は忘れられない証! 誰かが生きたしるし!」

リサが箱を掲げ、灰の光で囁きを封じる。

「僕は火を持たないけど、勇気はある! ここで立ち向かう!」

カイが枝を振り、影を押し返す。

三人の誓いが重なり、リオの胸に流れ込む。
炎が黄金に燃え上がり、仲間の声と共鳴する。

「……ありがとう。僕ひとりじゃ、この炎は消えていた。でも今は違う。僕ら全員の誓いがある!」

リオは掌を天に掲げた。
炎が柱のように立ち昇り、闇の深淵を照らし出す。

『愚か者……! 光はいつか必ず消える!』

「消えない! 僕らの誓いは――燃え尽きない!」

炎が一気に広がり、仲間の力を束ねて巨大な光となった。
風が炎を運び、灰が過去を刻み、勇気がそれを支えた。

黄金の焔は闇を突き破り、深淵を切り裂いた。
影が断末魔のように叫ぶ。

『なぜだ……なぜ光は……ここまで強い……!』

「それは――僕らが未来を信じてるからだ!」

リオの叫びと共に、炎が爆ぜた。
深淵の闇は光に呑まれ、跡形もなく消え去った。

荒野に静寂が戻る。
夜空には無数の星が瞬き、闇に沈んでいたはずの光が一面に広がっていた。

リオは膝をつき、仲間の顔を見渡す。
ミナは涙を拭い、リサは箱を抱き締め、カイは笑顔で枝を掲げていた。

『……よくやったね、リオ。そして皆。君たちの誓いは闇にすら打ち勝った。その炎は、もう決して消えない』

アウラの声が優しく響く。

リオは掌の炎を見つめ、静かに呟いた。

「これが僕たちの……誓いの炎」

その光は、確かに未来へ続く道を照らしていた。
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