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先生のお墨付きです!*
しおりを挟むぐぷっ……と音を立てながら、大きく開いた口腔で歩夢のペニスを隠してしまう。
「ふぁっ♡ ば、ばか! 馬鹿バカっ、へんたいぃ~っ! ンぁんっ♡」
「うるへーあ」
―― ぐちゅんっ!
「あぅぅっ?! あ、ひ、ぃん……っ♡」
ぐっぽり咥え込まれたペニスへの愛撫とともに、後孔への悪戯も再開されてしまうと、その強烈な感覚に声を抑えることが出来なかった。
「ん、ん、んンっ♡」
なんとか引き剥がそうと伸ばされていた手のひらは、既に大した力も入らずに小田原の髪の毛を掴んでいるが、まるで効果はないようだ。
「も、やだぁぁっ♡ イ、く……っ、また、イっちゃうっ、から……っ♡」
再び襲いくる射精感に、歩夢は髪を振りたてながら離してと懇願する。しかしそれを聞いた小田原は、より一層激しく口淫を続けた。
「っ、やぁぁあぁっ♡」
ビクッ、ビクビクッ!
容赦ない責めたてに、歩夢はとうとう小田原の口腔に再び射精した。温かな粘膜に包まれてのそれは、今までにないほどに心地よく、腰が何度も跳ねてしまうのが止められない。
「はぁっ、はぁ……は……♡ んぅ……っ♡」
最後の残滓まで綺麗に舐めとるように舌を動かした小田原が、ちゅぷ、と微かな音を響かせながら唇を離すその動きだけで、鼻にかかった声が溢れてしまう。
立て続いての射精に放心状態の歩夢は、もう悪態をつく元気すらない。力の抜けた白い脚はしどけなく開かれ、堪えようと必死に噛み締めていた唇はいつも以上に赤く、濡れている。ただひたすらに疲れて、身を投げ出しているだけなのだが、その様子は男の劣情を誘うには十分すぎる状態だった。
「っ、わり……俺も出るわ……」
そう言って小田原は自身のペニスを数回擦り上げると、ぐったりした歩夢の下肢に白濁をぶちまけた。
綺麗にすると言ったくせに。余計に汚れたじゃないか。
そんなことをぼんやり考えるが、それが音となって出ることはない。とろりとかけられた精液が肌をつたい、後孔まで垂れていく。ぎっちりと咥え込んでいた指を抜かれて、わずかに収歛を繰り返す後孔が、何かを求めているみたいに見えた。
◇◇◇
「本っっ当に素晴らしかったです!」
収録ブースを出た歩夢と永瀬に飛んできたのは、原作者からの称賛の嵐だった。
「お二人の声を聞いていたら、本当に受け攻めがこの世に顕現したみたいに感じて……」
「自分で描いたお話がまた新たに生まれ変わった気がするというかっ、とにかく死ぬほど萌えました!!」
「特に、内野さんの喘ぎ声がえっちくさくて、もぉ~~~♡ 本っっっ当に、最高でした!」
中御門先生は想像していたよりも随分年若く、実年齢の程はわからないが、見た目だけで言うならば永瀬とそう変わらない歳に見えた。
きらきらとした瞳で熱弁され、いきなり手を取られたと思えば、ぶんぶんと振り回される。腕が抜けそうなほどの勢いと、個人的に課金するにはどうしたらいいですか?! という謎の問いかけに、一体どうしたらいいのかと焦ったが、それだけ喜んでもらえているのだと思うと嬉しさとともに、ちょっとだけ面映くなる。
「歩夢ちゃん、よかったじゃーん♡」
「あ、ありがとうございます」
面と向かっての賛辞の嵐にすっかり照れてしまった歩夢を揶揄うように、永瀬が肘で突いてくる。
「ああっ、もちろん永瀬さんのレイジも最高でした……っ! まさに理想の攻め、色気と男らしさを兼ね備えていて、もう、もう……!」
「あはは~。有難いっすねぇ~」
流石の永瀬ですら、その勢いには気圧されているようで、失礼にならない程度に上手に距離を取ると、適当に相槌を打っている。
(永瀬さんが女性から後ずさることなんてあるんだ……)
「私、お二人のおかげで、創作意欲がめちゃくちゃ湧いてきました! 今から帰って、新作のプロット進めてきますのでっ。ここで失礼します!」
凄まじいスピードで帰っていくその表情には、鬼気迫るものがあったとか、なかったとか。
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