すべての世界で、キミのことが好き♥~告白相手を間違えた理由

立坂雪花

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✩.*˚第2章 すれ違うふたり

★悠真

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 海に着くと陸が結愛を誘い、ふたりは海の方へ歩いていった。
 結愛の浮き輪、俺が引っ張りたかったのになぁ。

「ねぇ、結愛たち、行っちゃったね」
 石田さんが言った。

 どんどん遠くに行ってしまうふたり。
 それを立ち止まったまま眺める石田さんと俺。

 結愛は結局、俺よりも陸の方が良いんだろうなぁ。

 俺たちは一応付き合っている形だけど、結愛の気持ちはいつも陸の方に向いていて。

 結愛の心の隙間を見つけて、そこからジワジワと、俺に気持ちが向いてくれるようになってくれればなとか考えて、積極的に頑張ってはみたものの。そもそも、結愛の心に俺が入り込むすき間がなかった。

「よいしょっと」

 石田さんが砂浜に座る。
 本当は俺も結愛たちのところへ行きたいけどなんとなく行けない気分。石田さんの隣に仕方なく座った。

 結愛と陸、ふたりの後ろ姿を改めて眺めていたら、あのふたりが付き合えば良かったんじゃないかって思えてくる。お似合いなカップル。
 そもそも俺はふたりがくっつく運命を邪魔している感じだし。ただの邪魔者だな……。

 ――別れた方が良いのかな?


 横で石田さんが沢山話しかけてくる。
 けれど俺は、結愛たちのことで頭がいっぱいで、石田さんの言葉は頭に入ることなく雑音のまま遠くへ流れていく。

「ねぇ、悠真くんは好きな人、いるの?」

 石田さんが質問してきた。

「えっ?」

 “ 好きな人 ” 。彼女が放ったその言葉だけが突然頭に入ってきた。

「私ね、悠真くんのことが好きだったんだ」

 そして突然の告白。
 少しだけ動揺したけれど、頭の中は結愛のことでいっぱいだ。

「好きな人……」

 俺は小さな声で呟いた。

 俺は結愛が好きで一応、結愛と付き合ってるし。付き合っているけど……。

 結愛がいる方向を見た。

「好きな人……いる」

「そうなんだ。付き合っていたりはしないよね?」

「う、うん」

 石田さんには内緒だよって結愛が言っていたから、付き合っていることは言えない。

 事実を言ってしまいたい。けれど自分の本音よりも、結愛のお願いごとを優先した返事をする。なんか変な感じ。このウソが、ものすごく苦しい。
 
 なんだろうな、結愛と俺、ふたりの関係。周りから見たら結局ずっと変わらないまま幼なじみのままな気がする。

「あ、なんか、突然ごめんね! ただ伝えたかっただけだから。気にしないで!」
「うん……」

 石田さんは無理して笑顔を作っていた。
 何か気の利いた返事だとかした方が良いと思うけれども、気持ちに余裕がなくて何も言えない。 

 ストレートに気持ちを伝える石田さん。勇気あるなぁ。

 俺なんて、結愛が陸に告白するってことを未来の俺からのメールで知って、それを妨害してむりやりな形で付き合うことになった。

 ずるいな、俺。

 自分はただ、結愛と一緒になれれば良いなってだけを思っていた。

 結愛は、きっと……。
 結愛が、幸せになるためには。

 ふと、結愛とのことである決心をした。

 ――俺は、結愛の幸せを優先する! 


「とりあえず、結愛たちのところ、行こっか!」

 ふたり同時に立ち上がり、座った時に体についた砂をほろう。

 歩いていくと結愛たちの姿が見えてきたけれど、動けなくなり立ち止まった。

 なぜなら、ふたりが抱き合っていたから。

 最近の俺なら、邪魔してふたりを引き離していたんだろうけど。
 考えれば考えるほど、この今、目の前にある光景は本来あるべき光景で。結愛が幸せになる道で。

 自分にはもう、ふたりを邪魔することは出来なかった。

 俺は今まで、ただふたりの邪魔をしていただけ。知った未来の何かを変えたいと行動しても、結局は何も変えられない。未来はすでに決まっていたんだ。

「結愛と陸くん、抱き合ってるね」
「うん」
「なんか、あのふたり、好き同士っぽいよね」
「うん」
「悠真くん、もの凄く泣きそうな顔してる。大丈夫?」
「うん」

 返事はしたけれど、本当は、全然大丈夫ではなかった。



 ずっとふたりはこっちに気が付かない。
 俺らはただ離れた場所からふたりの様子を見ることしか出来なかった。

「ねぇ、俺らも、付き合う?」
「うん。……えっ?」
「俺と石田さん、付き合う?」

 石田さんがきょとんとした顔をしている。

「いいの?」

 俺は無言でうなずいた。

 陸もきっと、結愛のことが好きなんだ。
 普段から彼女にだけ、特別な表情をしている。

 結愛と陸は両思いなんだ。
 気がつかないふりをしていただけで、本当は気がついていた。

 俺が、別の人と付き合えば、結愛も俺のことなんて気にせずに、陸と気兼ねなく付き合えるはず。
 結愛、遠回りさせて、ごめん。

 好きな気持ちが石田さんに対して持てなくて、申し訳ないけれど。でも、付き合って日が経てばもしかして石田さんを好きになれるかも知れないし。

 現実から目をそらして、無理に良い方に考えようとしている自分がいる。でも、こうでもしないと、心が壊れそうで。

 ――よし、結愛に、報告しよう。

 石田さんと付き合うこと。未来の自分にも報告しよう。結局、何も変えられないってこと。

 しばらくすると、結愛たちは並んで砂の上に座った。
 そのタイミングでふたりの近くまで歩いていく。

 実際に結愛の顔を見ると、石田さんと付き合うことになったなんて、なかなか言えない。

 というか、目が赤くて、泣きはらした後のような感じだった。

 どうしたんだろう。

 すごく心配になって、付き合った報告なんて、どうでもよくなった。理由を聞こうとした時だった。

「あのね、私たちね、付き合うことになったの」

 石田さんが早速ふたりに報告した。

 結愛は一瞬、人生の終わりのような表情をして動きが止まった。それから彼女の瞳から一気に涙が溢れてきた。

「えっ? 結愛、大丈夫?」

 石田さんが声をかけるも、結愛にはその声が届いてないみたいだった。泣きすぎて呼吸も乱れている。

「結愛、どうした?」

 指で結愛の涙を拭おうとした時、陸が俺の手をはね返した。

「僕たちも、付き合うから!」

 全く予想していなかった陸の言葉。

「はっ?」

「はっ?じゃないし。悠真、結愛ちゃんと付き合ってたんじゃねーの?」

「えっ? 結愛、誰にも内緒ねって……」

 俺は結愛を見た。結愛はうつむいている。

 あ、陸に、言ったんだ。

「どういう事?」

 石田さんが眉間にシワを寄せる。

 一瞬で、ぐちゃぐちゃになった。

 結愛と陸が付き合う。
 ふたりが付き合うのが正しいはずなのに。

 実際に聞くと、モヤモヤやイライラ、負の感情しか湧かない。



「とりあえず、このまま海でずっと過ごすわけにもいかないし、戻ろうか」

 陸がそう言い、陸のばあちゃん家に四人は向かう。

 俺は今、石田さんと並んで歩いていて、結構前の方では結愛と陸が並んで歩いている。

 陸が、結愛に気をつかいながら。
 ほら、結愛には俺よりも、陸の方が断然お似合いだと思う。

 こうなる運命なんだ。
 これが正しいんだ。

 ずっとずっと心の中で自分に言い聞かせている。俺は、横にいる石田さんと一言も話すことが出来なかった。

 ずっと、前のふたりから視線をそらせずに、見つめていた。




 陸のおばあちゃんの家に帰ってきた。

 結愛と俺の空気はあれからずっとギクシャクしている。話しかけずらいオーラを彼女はまとっていた。

 今日から一週間、このままなのだろうか。

 陸が結愛と付き合うとかいいだしてから、以前よりもふたりが話をしたりしているのを見るだけで嫉妬や悲しみやらで、頭の具合が悪いし、石田さんと付き合うとか言ってしまったことも後悔した。

 結愛がご飯の準備を手伝おうとして、彼女が背伸びしてやっと届く位の棚に入っている鍋を取ろうとした。俺が迷って取ろうとしたら、それよりも早く陸が近寄り、取ってあげていた。
 その後、お互いに見つめ合うふたり。

 その空気、見ているのが辛い。
 先に帰ろうかな……。




 気分が沈んだまま夜になる。

 寝る時の部屋は男女別れている。
 畳の部屋に布団を敷き、陸と並んで眠る感じになっている。

 夜電気を消した後、俺は呟いた。

「明日、先に帰ろうかな」
「何で?」
「……」

 何も答えたくなかった。

「結愛ちゃんと俺が仲良いから?」
「……」
「好きなんでしょ? 結愛ちゃん」
「……」

 本当に何も答えたくない。
 敵に自分の弱点を見せたくない気持ちのようだった。

「結愛ちゃんの悲しむ姿を見たくなくて『付き合う』なんて言ったけど。俺、結愛ちゃんの心、本気でうばうからな!」

「うばうって……。うばうも何も、結愛は陸のことが……」

 天井を見ていた俺は、陸を見た。
 陸と目があった。

 陸は「ふっ」と笑みを浮かべると目をそらし天井を向いた。それから「おやすみ」と言い、先に眠ってしまった。

 結愛をうばう、うばう……。

 俺は、陸の言葉がずっと頭の中に残っていて、眠れなかった。



 枕元に置いてあるスマホ。

 一番最初に届いた未来の俺からのメールを改めて読んでみる。

『結愛と、もっと分かりあって欲しい。素直に気持ちを伝えてほしい。素直に伝えることは格好悪いことではないから。またメッセージします』

 まだ本当の気持ちを、伝えてはいない。

 今まで来た全てのメールに目を通した。
 
 未来の俺からのメールは、彼が “ 自分自身の過去 ” に言いたいことであって、きっと、ずっと結愛に気持ちを伝えられなかったことを、すごく後悔しているんだ。過去の自分にメールを届けてしまうくらいに。

 俺もこのまま逃げてたら同じように後悔する未来しか見えない。

 勝負しないままの負け試合。
 考えるだけで悔しい。
 

 ――最終日までに告白する。

 明日は帰らない!

 目標を決めた。
 振られても良いから。

 告白しないで後悔するより、告白して振られる方がマシ!

 心の中で「ありがとう」と未来の俺にお礼を言うと、スマホを元の場所に置き、目を閉じた。



 決意はしたけれど、なかなか思いを伝えられるタイミングがみつからずに最終日を迎えた。

 この付近は住んでいる人も少ないから、電車の本数も少なく、十四時発が最終便だ。俺たちはそれに乗って帰ることになった。

「ありがとうございました!」

 玄関の前で、それぞれがおばあちゃんにお礼を言う。

「また来るね、ばあちゃん! ありがとう!」

 陸が最後にお礼を言うと、陸のばあちゃんが優しさ溢れる笑顔で「いつでもおいで!」と言ってくれた。

 駅まで歩く。
 帰り道も、まっすぐで、すごく無敵そうな水平線を眺めながら四人は歩いた。

 駅の近くになると、電車が出発する時間が迫ってきていことに気がついてギリギリだったから、急いでホームまで走った。夏休み期間だからか、予想外に結構混んでいた。

 陸、石田さん、結愛、そして俺の順に並び、陸と石田さんが先に電車に乗り込む。

 俺は無意識に、結愛の手を引っ張り、彼女が電車に乗るのを妨げていた。

「えっ?」

 結愛が驚いて振り向く。

「あっ!」

 自分のやってしまったことに気がつき慌てて手を離した。

「ご、ごめん」

『一番線、ドアが閉まります。ご注意ください』

「あっ!」

 電車のドアが!

 窓越しから見える陸と石田さん。
 驚いた顔でこっちを見ている。

「どうしよう。行っちゃったよ?」

 不安そうな結愛。


「ご、ごめん。これ、最終だっけ?」
「うん」
「どうしよっか……」

 彼女は途方に暮れていた。
 
「とりあえず、陸のばあちゃんの家に戻ろうか」
「うん、そうだね」

 先に結愛がそそくさと前を歩いていく。
 俺は距離を開けて後ろからついていった。


 歩いていた結愛が振り返る。

「なんか、海、初めてだったから、もっとここにいたいなぁ、帰るのもったいないなぁって実は思っていたの。だから、ありがとね」

 弱々しく微笑みながら彼女は言う。

 俺が勝手に結愛の手を引っ張り、帰れなくしてしまったのに、お礼を言われた。

 再び前を向き、ちらちらと海を何度も見ながら歩く結愛。

「海、見ていく?」

 結愛の背中に話しかける。

「うん」

 彼女は海を見ながら答えた。

 海を見下ろせる高い場所に道路があり、並行に柵も人が落ちないように続いている。この辺りは柵越しに見下ろすと海の岩場が見える感じになっている。下りる場所が近くになくて、近くには行けない感じだったから柵越しに海を眺めた。

 さっきは感じなかったけど、今日も初日みたいに晴れていて、海が青くて輝き、とても綺麗だった。

 一言も話さずにふたりで海を眺めた。
 彼女となら無言で何時間でも過ごせられると思う。

 結愛とだから、居心地がいい。
 海を眺めている結愛の横顔を見る。
 
 ――俺、やっぱり、結愛が大好きだ。


 今伝えないで、いつ伝えるのだろう。

 よしっ! 伝えるぞ!

「結愛、きちんと聞いて?」
「何? 真面目な顔してどうしたの?」

 心臓が、壊れてしまいそうなくらいドキドキしすぎている。ゆっくり深呼吸した。吐いた息に繋がるように、言葉を出した。

「結愛、ずっと、ずっと、小さな頃から大好きでした」

 声が震えた。
 全身も震えた。

 今まで生きてきた中でこんなに震えたことはない。

 今まで閉じ込めてきた感情が一気にあふれだしてくる。フタをしていて出せなかった感情。

 俺は、一回でも瞬きをしてしまうと流れてしまいそうな涙を、息を止め、ぐっとこらえた。

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