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後宮妃・一の妃編
48.敬愛される宝玉と露店市
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後宮妃・“一の妃”は、後宮妃・宝玉がいずれは皇后となることを見越した上で口上する。
「宝玉様……図々しいのは百も承知でございます。それでも私の思いを聞いてくださいますか? いずれは“王朝の光”となれる宝玉様にこそ聞いていただきたいのです。聡い貴女様のことです。他方面から物事を冷静に見極める目を持っておられることでしょう」
改まった口調の“一の妃”。
優雅な仕草で椅子から立ち上がれば、再び跪拝をしてみせ、宝玉へと心からの敬意を表す。
これには「ええっ?!」と面食らう宝玉。
ーー田舎娘の私ごときにっ?!
自らも椅子から立ち上がり、「……どうか、そのようなことはなさらないでください」と慌てて“一の妃”の跪拝を解く。
「“一の妃”様、そこです! そこなのです! 瑞鳥はたまたま私の夢に現れただけなのです。もしかすると鳳凰は気まぐれなのかもしれません。あちらこちらに神出鬼没なのです。きっとそうに違いありません!」
「まぁっ、おほほっ……宝玉様は面白いことを仰る。瑞鳥である鳳凰も宝玉様にかかれば形無しですわね……ふふふっ」
声を立てて笑う“一の妃”。
ーー私はこの方が大好きだわ。
嬉しそうに目を細め、宝玉を見つめる“一の妃”は、とても田舎娘とは思えない目の前の美しい後宮妃に自然と笑みを溢れさせた。
宝玉の明朗で素直な性格に好感が持てる。
ーー何より、澄んだ清流のように心が清らかでいらっしゃる。皇帝陛下だけでなく、皆様がこのお方を好きになるのも分かる気がします。
“一の妃”はそう思う。
この日が宝玉との初めての対面にもかかわらず、話せば話すほど宝玉の魅力に引き込まれる“一の妃”。
「愛すべきお方だわ」
独り納得。
◇
一方。
そんなことは気にかける様子もない宝玉は持論を展開した。
「良いですか、“一の妃”様……気まぐれな鳳凰が現れた夢は、あくまでも縁起の良い夢ということだけです。私が皇后になることを意味しているわけではありません」
自信満々に告げる宝玉。
「“一の妃”様……私は貴女様のお力になりたいと心から思っております。今の私がこうして生きていられるのは、ある方が手を差し伸べてくれたからに他なりません。恩には恩で報いてこそ……だから、今度は私が困っている人がいれば、手を差し伸べるのが当然だと日頃から思っております。おりますが……ただ!」
「……ただ?」
「私のような田舎者が皇后になること自体あり得ません。それこそ烏滸がましいです。民の皆様にも申し訳が立ちません」
「宝玉様……あれ程の事を成し遂げておきながらご謙遜過ぎますわ。すでに商人の皆さまからは信頼を得ているではありませんか? 普通から考えればあり得ないことでも、貴女様はやり遂げてしまわれる。露店市を閉ざされた〈後宮〉の中に開き、他の後宮妃の皆様方へと楽しみをお与えになられた」
柔らかな笑みを浮かべる“一の妃”。
彼女が言う「あれ程のこと」とは、宝玉が提案した月一の露店市のことを指している。
◇
商人たちが交代で店自慢の菓子などを提供するのが、光王城で月一で開催されている露店市。
ただ、余計な物……特に毒物などの混入を防ぐ為に、口にする食べ物作りは、新たに作られた光王城内の食坊での作業となり、材料も王城での用意となる。
「提供してもらえるならありがたい」
意外と材料費もばかにならないせいで、商人たちからは逆に感謝される後宮妃・宝玉。
もちろん、後宮妃・宝玉と宮女・美玉が丹精込めて作った野菜や果物も提供される。
しかも、その日一番の売り行きを出した露店には、皇帝・王炫からの褒美までもが下賜されるのだ。
即ち、「表彰盾」と「報奨金」が下賜される。
美味しいこと尽くし。
まさに栄誉も栄誉。
皇帝・王炫からのお墨付きを賜わった商店の幸先は良い。おまけに、巷では『縁起が良い店』として大繁盛。
あやかりたい……と、民がこぞって店を訪れる。味も絶品とくれば腹も膨れ、大満足の客人たち。
報奨金は店の修繕などにも使える。
おかげで商人たちはこぞって腕を磨き上げ、「次こそはっ!」とやる気満々。
腕の見せどころでもある月一の露店市は大人気と言える。
◇
発端は、もちろん宝玉。
以前、田舎から初めて王都に足を踏み入れた宝玉。王都の露店に感激し、初めての食べ歩き。
ただ、時間が限られた中でのこと。あちらこちらに散らばる露店全てを回ることは難しい。
だから、提案した。
『食べ物を売る露店が一箇所に集まっていれば良いのでは? そうすれば色々な物が一度に食べられます』
そこで寵愛する宝玉の二度目の「一生のお願い」を叶えた皇帝・王炫がいる。
『余の言った通り……おまえの一生のお願いは一生ありそうだ』
大笑いの皇帝・王炫は『聡い余の寵妃……愛らしいやつ』と閨では、共寝をする宝玉を抱きしめたまま離さない。
寵愛が深すぎる皇帝・王炫がいる。
◇
それはさておき。
露店市のおかげで、後宮妃たちにも楽しみが増える。
商人たちも活気づき、今度こそ一番に売れる物を作ろうと意欲的。
その活気は次第に市井にも浸透していく。
市井の賑わいは、人々に活力とゆとりを与える。
民が潤えば、国も豊かになる。
国を支える民がいてこそ、王朝は存続できるのだ。
宝玉は自然とそれをわかっているのかもしれない。貧しい育ちだからこそ、飢えなくて済む国づくりを望むのだ。
ただし、後宮妃を相手にする為、売り子は女性に限られる。
ーーうーん……それも問題だよね? 男の人でも入れれば、もっと色々な商店が参加できるだろうし……後宮妃だから駄目なら後宮妃でなければ良いのでは? 〈後宮〉がなければ良いのでは……?
そして「うん、良いことを思いついた!」と自然と顔を綻ばせる宝玉がいる。
宝玉の、こうした考えこそ後宮妃・“一の妃”の望む願いでもある。
「宝玉様……図々しいのは百も承知でございます。それでも私の思いを聞いてくださいますか? いずれは“王朝の光”となれる宝玉様にこそ聞いていただきたいのです。聡い貴女様のことです。他方面から物事を冷静に見極める目を持っておられることでしょう」
改まった口調の“一の妃”。
優雅な仕草で椅子から立ち上がれば、再び跪拝をしてみせ、宝玉へと心からの敬意を表す。
これには「ええっ?!」と面食らう宝玉。
ーー田舎娘の私ごときにっ?!
自らも椅子から立ち上がり、「……どうか、そのようなことはなさらないでください」と慌てて“一の妃”の跪拝を解く。
「“一の妃”様、そこです! そこなのです! 瑞鳥はたまたま私の夢に現れただけなのです。もしかすると鳳凰は気まぐれなのかもしれません。あちらこちらに神出鬼没なのです。きっとそうに違いありません!」
「まぁっ、おほほっ……宝玉様は面白いことを仰る。瑞鳥である鳳凰も宝玉様にかかれば形無しですわね……ふふふっ」
声を立てて笑う“一の妃”。
ーー私はこの方が大好きだわ。
嬉しそうに目を細め、宝玉を見つめる“一の妃”は、とても田舎娘とは思えない目の前の美しい後宮妃に自然と笑みを溢れさせた。
宝玉の明朗で素直な性格に好感が持てる。
ーー何より、澄んだ清流のように心が清らかでいらっしゃる。皇帝陛下だけでなく、皆様がこのお方を好きになるのも分かる気がします。
“一の妃”はそう思う。
この日が宝玉との初めての対面にもかかわらず、話せば話すほど宝玉の魅力に引き込まれる“一の妃”。
「愛すべきお方だわ」
独り納得。
◇
一方。
そんなことは気にかける様子もない宝玉は持論を展開した。
「良いですか、“一の妃”様……気まぐれな鳳凰が現れた夢は、あくまでも縁起の良い夢ということだけです。私が皇后になることを意味しているわけではありません」
自信満々に告げる宝玉。
「“一の妃”様……私は貴女様のお力になりたいと心から思っております。今の私がこうして生きていられるのは、ある方が手を差し伸べてくれたからに他なりません。恩には恩で報いてこそ……だから、今度は私が困っている人がいれば、手を差し伸べるのが当然だと日頃から思っております。おりますが……ただ!」
「……ただ?」
「私のような田舎者が皇后になること自体あり得ません。それこそ烏滸がましいです。民の皆様にも申し訳が立ちません」
「宝玉様……あれ程の事を成し遂げておきながらご謙遜過ぎますわ。すでに商人の皆さまからは信頼を得ているではありませんか? 普通から考えればあり得ないことでも、貴女様はやり遂げてしまわれる。露店市を閉ざされた〈後宮〉の中に開き、他の後宮妃の皆様方へと楽しみをお与えになられた」
柔らかな笑みを浮かべる“一の妃”。
彼女が言う「あれ程のこと」とは、宝玉が提案した月一の露店市のことを指している。
◇
商人たちが交代で店自慢の菓子などを提供するのが、光王城で月一で開催されている露店市。
ただ、余計な物……特に毒物などの混入を防ぐ為に、口にする食べ物作りは、新たに作られた光王城内の食坊での作業となり、材料も王城での用意となる。
「提供してもらえるならありがたい」
意外と材料費もばかにならないせいで、商人たちからは逆に感謝される後宮妃・宝玉。
もちろん、後宮妃・宝玉と宮女・美玉が丹精込めて作った野菜や果物も提供される。
しかも、その日一番の売り行きを出した露店には、皇帝・王炫からの褒美までもが下賜されるのだ。
即ち、「表彰盾」と「報奨金」が下賜される。
美味しいこと尽くし。
まさに栄誉も栄誉。
皇帝・王炫からのお墨付きを賜わった商店の幸先は良い。おまけに、巷では『縁起が良い店』として大繁盛。
あやかりたい……と、民がこぞって店を訪れる。味も絶品とくれば腹も膨れ、大満足の客人たち。
報奨金は店の修繕などにも使える。
おかげで商人たちはこぞって腕を磨き上げ、「次こそはっ!」とやる気満々。
腕の見せどころでもある月一の露店市は大人気と言える。
◇
発端は、もちろん宝玉。
以前、田舎から初めて王都に足を踏み入れた宝玉。王都の露店に感激し、初めての食べ歩き。
ただ、時間が限られた中でのこと。あちらこちらに散らばる露店全てを回ることは難しい。
だから、提案した。
『食べ物を売る露店が一箇所に集まっていれば良いのでは? そうすれば色々な物が一度に食べられます』
そこで寵愛する宝玉の二度目の「一生のお願い」を叶えた皇帝・王炫がいる。
『余の言った通り……おまえの一生のお願いは一生ありそうだ』
大笑いの皇帝・王炫は『聡い余の寵妃……愛らしいやつ』と閨では、共寝をする宝玉を抱きしめたまま離さない。
寵愛が深すぎる皇帝・王炫がいる。
◇
それはさておき。
露店市のおかげで、後宮妃たちにも楽しみが増える。
商人たちも活気づき、今度こそ一番に売れる物を作ろうと意欲的。
その活気は次第に市井にも浸透していく。
市井の賑わいは、人々に活力とゆとりを与える。
民が潤えば、国も豊かになる。
国を支える民がいてこそ、王朝は存続できるのだ。
宝玉は自然とそれをわかっているのかもしれない。貧しい育ちだからこそ、飢えなくて済む国づくりを望むのだ。
ただし、後宮妃を相手にする為、売り子は女性に限られる。
ーーうーん……それも問題だよね? 男の人でも入れれば、もっと色々な商店が参加できるだろうし……後宮妃だから駄目なら後宮妃でなければ良いのでは? 〈後宮〉がなければ良いのでは……?
そして「うん、良いことを思いついた!」と自然と顔を綻ばせる宝玉がいる。
宝玉の、こうした考えこそ後宮妃・“一の妃”の望む願いでもある。
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さり様~😱
47話からだった‼️
スミマセン☺️
月桂樹様 それを言うなら私こそ「すみません🙇♀️」だよ💦
教えてくれてありがとう😆👍
毎回、見直した後にAI校正かけているけど誤字は減らないね😞
ごめんね🙏
さり様こんばんは✨
更新ありがとうございます☺️
一の妃を一の妃として真面目に会話している宝玉ちゃん凄いね。
゚ ゚ ( Д )
一の妃も一の妃になりきってるしね。
(((*≧艸≦)ププッ
宝玉ちゃんの後宮がなくなればいいのに発言‼️( ゚д゚)ハッ!
さて続きどうなるかな、楽しみにしています。
( `・ω・´)ノ ヨロシクー
さり様~😆、27話から王炫が王絃になってますでー。炫が正しいよね。
(((*≧艸≦)ププッ
月桂樹様 こんばんは💗
感想ありがとう😆💗
今日も顔文字が冴えているね🤣👍
宝玉ちゃんは色々とやらかします🤣
一の妃は一の妃になりきれるのも実は彼が……みたいな🤭
ええっ😨! 王炫が王絃に!
ひゃー😵 見直さないと〜💦
教えてくれてありがとう👍
アルファ様のAI校正かけているから安心していたけど、炫と絃の見分けはつかなかったらしい🤔?
今、忙しいから後で見直すね🤗
いつもありがとうー💗
月桂樹様ってさ、もしかしたら私がアルファ様に投稿する前から読んでいる感じ?
だったら、めっちゃ!先輩だね😆
私は2、3年前からだと思う🤔
さり様💕
返信ありがとうございます😍
2人のイチャラブ♥️読みたいです🤚
リクエストします〜✨
是非〜是非お願いします😘
アマサン様💕
わーい😆リクエストありがとう💕
小話で差し込むから待っててね🤗
書けたら投稿するよ〜💕