公爵家の秘密の愛娘 

ゆきむらさり

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王家・茶会編

66.王女の事情と恋心

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 若い花達が集まれば、やっぱりお喋りに花が咲く。特に恋バナは楽しい。ただ、強引な見合い話はナンセンス。

 お茶会で語られたのは王女セレニアの恋事情と国事情。それこそ「何処ぞの王国の中年な国王」が、国の行事に参列する王女セレニアの可憐な姿を見かけ、見合い話を持ち掛ける。

 ただ、これだけでは終わらない。話しの続きがある。

「うら若き乙女な私をハイエナ女だらけの後宮に入れるとかほざくのよ……いえ、仰るのよ! あのク◯ジジィ! あり得ないでしょう!」

 かなり元気な王女セレニア。気心の知れた女の子ばかりのトークだからこそ、やんちゃな言葉遣いらしい。

 かなり頭にきている様子がわかる。息巻く王女セレニア。

「それは……絶対にあり得ないかも……」

 アンジェラも賛同。

「後宮なんてものは男のエゴでしょう! ただヤピーたいだけじゃないの!」

 思わず卑猥な言葉をかます侯爵令嬢バーバラはもろ憤慨。

「そんな不毛な所へと嫁ぐ必要はありませんわ! 無垢で可憐な王女様への冒涜としか思えません。失礼にもほどがありますわ!」

「そう思うでしょう? だから逃げて来たのよ。『私にはすでに婚約者がおります。お受けできません』そう返書まで差し上げたわ。これ以上は迷惑なだけですもの」

 ハッキリと告げる王女セレニアがいる。


 ◇


 今回のプチ留学では、好意を抱く殿方をゲットすることも高らかに宣言する王女セレニア。その殿方は幼馴染でもあり、兄のような存在でもあり、かなり素敵な存在らしい。

「私の鴉のような濡羽色の髪を『美しい』と褒めて下さいましたの……それが嬉しくて……」

 人が恋に落ちる理由は様々。きっかけも様々。

 王女セレニアの母后フラヴィアは、イーデン王家特有の輝く黄金の髪色をしている。幼い王女は母后フラヴィアの美しい髪色に憧れては、自分の濡羽色の暗い髪色にコンプレックスを抱いていたらしい。

「余計にあの方の言葉が心に沁み込んで……それにとてもお優しいの。柔らかな笑顔も素敵なのよ。護衛騎士様でもあるから凛々しくもあり、お姿も素敵なのよ……」

 ほぉっ……と頬を染めて恥じらう王女セレニア。

 恋する乙女は、やっぱり可愛い。


 ◇


 幼い頃は、イーデン王国へと頻繁に遊業に来ていた王女セレニア。従兄でもある王太子フェリクスと専属護衛エヴァンとは、よく一緒に遊んだ仲らしい。

「ふふっ……フェリクスお兄様とエヴァン様とは幼馴染のようなものね。でも、私には……」

 さらに頬を赤らめる王女セレニア。

「「なるほどっ!!」」

 アンジェラと侯爵令嬢バーバラは共に相槌を打つ。


 王女セレニアの恋のお相手は

 彼で決まりだ。







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