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最終章・それぞれの至福編
76.〈終幕〉国王夫妻と公爵夫妻の余生
気が付けば十数年の歳月が流れ、幼かった子供達も大人の階段を順調に登っている。
イーデン王家の国王フレデリックと王妃フレイヤ夫妻は今だに健在。ただ、あと数年後には退位し、国の舵取りは王太子夫妻へとバトンタッチする。
理由としては、王太子フェリクスとアンジェラ妃の第1王子フィンレーがまもなく成人を迎え、正式に立太子するからだ。
実は、今から退位後の余生を楽しみにしている国王フレデリック。愛する王妃フレイヤと共に悠々自適に暮らすことを夢見る。
「フレイヤ……せっかくの人生だ。余生は諸国漫遊の旅へと繰り出すのはどうだ? きっと楽しいぞ。その後は2人で睦まじく暮らそう」
「それは良い考えですわね、フレデリック。貴方となら素敵な余生を送れそうですわ。なら、早速……私のキャロラインにも声を掛けましょう」
「ちょーっと待て! 諸国漫遊の旅は夫婦水入らずではないのか?」
「まぁ! 何を仰いますの! 素敵なセカンドライフだからこそ愛する人達と賑やかに過ごしたいわ」
あっけらかんと言い放つ王妃フレイヤ。すぐにグラント公爵夫妻へと声を掛ければ、公爵夫人キャロラインは大喜び。
「フレイヤお姉様! とても素敵な考えですわ! お姉様となら何処まででもお供いたしますわ!」
きゃあっ!! と抱き合う2人の貴婦人。
「夫婦水入らずが……」
情け無い表情の国王フレデリック。その背中を「どんまい」とポンポンするグラント公爵ダリウスは慰める。
「今更でしょう? あの2人の仲の良さは夫といえども介入できませんよ」
苦笑しながらも皆と過ごせる日々に感謝するグラント公爵ダリウス。感慨深い。
(あの時……アンジェラが私を訪ねてくれたおかげで、私はこんなにも満ち足りている。幸せだよ)
グラント公爵ダリウスには想像していなかった未来。
愛娘アンジェラと子供達に囲まれ、愛する妻キャロラインと一緒に余生を送れる。
(アシェルとアッシャー……息子達に恵まれた。私は誰が見ても幸運な夫だ)
グラント公爵家の特有の深い翡翠の瞳には、涙が薄っすらと滲む。歳を重ねたせいか涙脆いグラント公爵ダリウス。
「……ダリウス様……泣いているの?」
刹那、グラント公爵ダリウスを抱き締める妻キャロライン。見れば、王妃フレイヤも夫君フレデリックの側へと寄り添う。
両家の夫妻が悠々自適な余生を計画できるのは、共に立派な後継ぎに恵まれたおかげ。
万々歳と思いきや、そこへと颯爽と現れた王太子フェリクス。
「父上も母上も引退されるにはまだお若い。余生の話しは後にして、今は公務を片付けてください。私は愛するアンジェラの世話がありますので……」
ピシャリと言い放つ王太子フェリクス。すぐに立ち去る彼の向かう先は、もちろん愛妃アンジェラの元。
ここだけの話。
愛妃アンジェラへの愛情が桁違いに深い王太子フェルクスのおかげで、アンジェラ妃がまさかの懐妊。多少の高齢は置いといて、4人目となる御産に備え、アンジェラ妃の世話焼きに忙しい。
さらに賑やかになるイーデン王家。
成長した子供達もきっと幸せ。
〈本編・完〉
イーデン王家の国王フレデリックと王妃フレイヤ夫妻は今だに健在。ただ、あと数年後には退位し、国の舵取りは王太子夫妻へとバトンタッチする。
理由としては、王太子フェリクスとアンジェラ妃の第1王子フィンレーがまもなく成人を迎え、正式に立太子するからだ。
実は、今から退位後の余生を楽しみにしている国王フレデリック。愛する王妃フレイヤと共に悠々自適に暮らすことを夢見る。
「フレイヤ……せっかくの人生だ。余生は諸国漫遊の旅へと繰り出すのはどうだ? きっと楽しいぞ。その後は2人で睦まじく暮らそう」
「それは良い考えですわね、フレデリック。貴方となら素敵な余生を送れそうですわ。なら、早速……私のキャロラインにも声を掛けましょう」
「ちょーっと待て! 諸国漫遊の旅は夫婦水入らずではないのか?」
「まぁ! 何を仰いますの! 素敵なセカンドライフだからこそ愛する人達と賑やかに過ごしたいわ」
あっけらかんと言い放つ王妃フレイヤ。すぐにグラント公爵夫妻へと声を掛ければ、公爵夫人キャロラインは大喜び。
「フレイヤお姉様! とても素敵な考えですわ! お姉様となら何処まででもお供いたしますわ!」
きゃあっ!! と抱き合う2人の貴婦人。
「夫婦水入らずが……」
情け無い表情の国王フレデリック。その背中を「どんまい」とポンポンするグラント公爵ダリウスは慰める。
「今更でしょう? あの2人の仲の良さは夫といえども介入できませんよ」
苦笑しながらも皆と過ごせる日々に感謝するグラント公爵ダリウス。感慨深い。
(あの時……アンジェラが私を訪ねてくれたおかげで、私はこんなにも満ち足りている。幸せだよ)
グラント公爵ダリウスには想像していなかった未来。
愛娘アンジェラと子供達に囲まれ、愛する妻キャロラインと一緒に余生を送れる。
(アシェルとアッシャー……息子達に恵まれた。私は誰が見ても幸運な夫だ)
グラント公爵家の特有の深い翡翠の瞳には、涙が薄っすらと滲む。歳を重ねたせいか涙脆いグラント公爵ダリウス。
「……ダリウス様……泣いているの?」
刹那、グラント公爵ダリウスを抱き締める妻キャロライン。見れば、王妃フレイヤも夫君フレデリックの側へと寄り添う。
両家の夫妻が悠々自適な余生を計画できるのは、共に立派な後継ぎに恵まれたおかげ。
万々歳と思いきや、そこへと颯爽と現れた王太子フェリクス。
「父上も母上も引退されるにはまだお若い。余生の話しは後にして、今は公務を片付けてください。私は愛するアンジェラの世話がありますので……」
ピシャリと言い放つ王太子フェリクス。すぐに立ち去る彼の向かう先は、もちろん愛妃アンジェラの元。
ここだけの話。
愛妃アンジェラへの愛情が桁違いに深い王太子フェルクスのおかげで、アンジェラ妃がまさかの懐妊。多少の高齢は置いといて、4人目となる御産に備え、アンジェラ妃の世話焼きに忙しい。
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成長した子供達もきっと幸せ。
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