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1 はるか昔

伝説の誕生

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 静かな森には、青緑色の木々が茂り、水色の小川が宝石のように煌めいていた。

 まだ、多くの人々が魔法の存在さえも知らない時代のこと。
 彼は後の世に起こるであろう大災害を予言し、彼の最後の力を、その災害から世の中を救わんとしていた。

 そうだ。彼は今もなお伝説として語り継がれる魔術師マーリンである。
 彼は自らを生贄とすることで、後世を守る決断をしたのだった。

 彼は祈りの姿勢をとり、終わりの呪文を唱えた。

 ”魔術師マーリンの魔力の結晶、ここにあらん。
  全てを助け、己を失うこの魔法、この地を襲うすべての禍を止める唯一の鍵となる。
  人がこれを見つけし時、人は勇者となる。勇者はクゥザルツの森の魂の泉に結晶を捧げるべし。
  
  そして、世界を救い、歴史に名を遺すだろう。”


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