神様のポイント稼ぎに利用された3~過保護な神々と溺愛家族に囲われています~

ゆめ@マンドラゴラ

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第四章 新たな使命は特にない

第1270話

 その後の処理はアー君がパパッとやってくれたらしい。
 さすがアー君、頼りになる。

 僕は冒険者ギルドで美味しくお昼をいただき、獣人さんたちに囲まれてちやほやされていた。
 もふもふに囲まれたお昼。
 至福である。

「神子様、ここのパンケーキ、美味しいのよ」

 そう言ってメニューを前に出してくるのは、狐の獣人のお姉さん。
 これは僕におすすめしているわけではなく、注文して欲しいというおねだり。
 いいとも。好きなものを頼みたまえ。支払いはアー君がしてくれるからね。

 僕がちやほやされているのはメンタルケアみたいなもの。
 要は接待である。

 アー君が迎えに来るまで僕を甘やかすのがお仕事で、それまでに注文された食事はアー君持ちなんだって。
 ただし、獣人専用クエスト。
 飲食無料で特別手当が出て、ステータス大幅アップするボーナスクエストです。

 熊みたいな体格のおっさんが「俺だって参加したい!」と、何を血迷ったのか、うさ耳付けて参加しようとした時はどうしようかと思った。
 受付さんに飛び蹴り食らってたけど。

「私は黄金パフェを食べてみたいのだけど……」

 恥じらいながらも、特別お高いのをおねだりしてくる猫さん。
 黄金パフェは高い分、味もいいし、ステータスも上がる。
 さらに――女性に嬉しい特典、お肌や毛並みが良くなるらしい。

 何せ黄金パフェの食材は我が家で採れる食材だからね。
 黄金シリーズはイネスの大好物で、あれを食べてぺかぺかするのもお気に入り。
 イネスの黄金シリーズへの愛と、涼玉の豊穣がたっぷりと詰まっている。
 ひよこ豆なみにチートな食材です。


 一方その頃。

「どこかの誰かがママを意図的に召喚した。そして、スタンピードに巻き込んで殺そうとしていた」

 アルジュナの言葉に、向かい側に座っていたカイの視線の温度が下がる。

「へぇ、私の母様を……当然、それが誰か突き止めているんだよね?」

 顔に「殺す殺す殺す」と書いてある弟を、どうやって止めるべきか。
 本音を言えば止めたくはない。
 だが止めないと、国家単位で滅ぼしに行ってしまうので、今回は止めないといけない。
 なぜなら――

「パーティーの招待状がきているんだ。イネスを激推ししている国の王から」
「……」

 それと今の話に何の関係があるのか、と語る目線。

 あるから困る。
 関係なかったら、黒幕の情報だけ渡してカイを解き放っている。

「今回の黒幕、そのパーティーの主催側にいるんだよ」

 国王は完全なる善意、という訳でもない。

 スタンピードを収めたのが、イネスの母である神子様だと知り、お礼の宴を理由に「イネス様に会うチャンス!」と張り切ったらしい。
 善意というか、ファン心理の暴走と権力の乱用である。

 国王のファン心理を悪用する連中。
 その中心にいるのが今回の召喚の黒幕。

「ええ、いいでしょう。一度ならず二度までも母様を狙うならば、その性根ごと、魂の一欠けらまで塵に返してあげましょう」

 ふ、ふふふ……と、暗く笑うカイ。
 アルジュナはそっと目を逸らした。
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