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第二章 聖杯にまつわるお話
第274話
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今回僕が召喚されたのは国の問題あれこれを解決するためと、最終的には魔王討伐が目標。
討伐対象が目の前に現れた時の正しい反応を答えよ。
「すまない、イツキを迎えに来た」
闇から現れし漆黒の美丈夫。
歌って踊れる魔物や最近では歌劇にも力を入れている魔物を統率する者。
いや、この紹介だとちょっと愉快すぎるかな?
うーんと……刀国では愛妻家として有名で、騎士様の仲間の中では随一の苦労性。
あとうちのカイちゃんの息子さん、前世でだけど。
普段は真面目だけどカイちゃんが関わると暴走しやすく、カイちゃんの言葉には絶対的服従、そんな感じで妄信しているので、カイちゃんをこの世界に産み落とした僕に感謝しているらしい。
「魔王様」
「うむ」
僕を見てかすり傷一つないことを確認すると深く一つ頷いた。
これ神のポンチョなので地獄の業火に飛び込んでも生還できますよ?
汚れが付いてもすぐ綺麗になるしね、神の生地って凄いよね。
子育てや料理で汚しやすい僕はとても助かっています。
「どうしてここに?」
「アルジュナ様は抜き打ちテストがあって授業を抜け出せないので代わりに派遣された。ついでに渡したいものもあったしな」
刀国学園って学問の下に身分に差はなし、たとえ神でも譲らない精神だからなぁ、そうかアー君抜き打ちテストだったのか。
つまり今日は早く帰ってちょっと豪華な夕食作らないといけないやつ!
「森を荒らしていた猪の肉で作った鍋だ。使った野菜はうちの魔物達が趣味で作ったものだが味は良い」
僕が本日の夕食を悩み始めた所で魔王様が鍋を取り出し、テーブルの上に置いた。
ギルドに突如現れた魔王に一時騒然としたけれど、今は僕の前に置かれた土鍋に視線が釘付けです。
魔王様の用事が近所の奥さん同レベル。
持参の小皿に肉と野菜を盛ると箸と一緒に僕の前に置き、追加で鍋を三つ出すとお前たちも食べろと冒険者たちに進め、僕のテーブルに近づけないことを前提に全員にお酒を追加してました。
つまり僕と同じテーブルに座る、保護してくれた冒険者の人たちはお酒が飲めない仕様です。
代わりに魔王様がノンアルコールビールを勧めていました。度数はないけど味はビールだし、まぁいいか?
ちなみに戦士と魔法使いは正体を知って気絶、酒場の隅に寝かされています。
「お肉柔らかくて美味しいです」
「そうか良かった。この豆腐は料理長の手作り、きのこは森で採れたものだ」
「わぁ森の恵みが豊富ですねぇ」
猪鍋をハフハフと食べながら思った。
魔王様が現れても冒険者の人達あまり驚かなかったよね?
「魔王様、もしかしてたまにギルドに顔を出してたりするんですか?」
「魔物対策の講師として雇われている。学園やギルドの講習会に顔を出しているから本国の民か、ギルドの講習を受けた冒険者とは大体知り合いだ」
魔境の管理に刀国学園の講師、さらにギルドの講師まで、お疲れ様です。
そして講習会で出されているという噂のお菓子、一部は魔王城の食堂に勤める魔物さんからの差し入れらしい。
会話が聞こえたのか食堂にいた冒険者の方々は杯をあげると「いつもごちそうさまでーす!」と陽気に笑って、ついでに追加のお酒を追加注文した。
恐らくだけど、あの酔っ払いのうち幾人かは魔王様をお菓子をくれる人と思っていそう。
冒険者に慕われている魔王様を討伐??
この国の王様は正気だろうか。
討伐対象が目の前に現れた時の正しい反応を答えよ。
「すまない、イツキを迎えに来た」
闇から現れし漆黒の美丈夫。
歌って踊れる魔物や最近では歌劇にも力を入れている魔物を統率する者。
いや、この紹介だとちょっと愉快すぎるかな?
うーんと……刀国では愛妻家として有名で、騎士様の仲間の中では随一の苦労性。
あとうちのカイちゃんの息子さん、前世でだけど。
普段は真面目だけどカイちゃんが関わると暴走しやすく、カイちゃんの言葉には絶対的服従、そんな感じで妄信しているので、カイちゃんをこの世界に産み落とした僕に感謝しているらしい。
「魔王様」
「うむ」
僕を見てかすり傷一つないことを確認すると深く一つ頷いた。
これ神のポンチョなので地獄の業火に飛び込んでも生還できますよ?
汚れが付いてもすぐ綺麗になるしね、神の生地って凄いよね。
子育てや料理で汚しやすい僕はとても助かっています。
「どうしてここに?」
「アルジュナ様は抜き打ちテストがあって授業を抜け出せないので代わりに派遣された。ついでに渡したいものもあったしな」
刀国学園って学問の下に身分に差はなし、たとえ神でも譲らない精神だからなぁ、そうかアー君抜き打ちテストだったのか。
つまり今日は早く帰ってちょっと豪華な夕食作らないといけないやつ!
「森を荒らしていた猪の肉で作った鍋だ。使った野菜はうちの魔物達が趣味で作ったものだが味は良い」
僕が本日の夕食を悩み始めた所で魔王様が鍋を取り出し、テーブルの上に置いた。
ギルドに突如現れた魔王に一時騒然としたけれど、今は僕の前に置かれた土鍋に視線が釘付けです。
魔王様の用事が近所の奥さん同レベル。
持参の小皿に肉と野菜を盛ると箸と一緒に僕の前に置き、追加で鍋を三つ出すとお前たちも食べろと冒険者たちに進め、僕のテーブルに近づけないことを前提に全員にお酒を追加してました。
つまり僕と同じテーブルに座る、保護してくれた冒険者の人たちはお酒が飲めない仕様です。
代わりに魔王様がノンアルコールビールを勧めていました。度数はないけど味はビールだし、まぁいいか?
ちなみに戦士と魔法使いは正体を知って気絶、酒場の隅に寝かされています。
「お肉柔らかくて美味しいです」
「そうか良かった。この豆腐は料理長の手作り、きのこは森で採れたものだ」
「わぁ森の恵みが豊富ですねぇ」
猪鍋をハフハフと食べながら思った。
魔王様が現れても冒険者の人達あまり驚かなかったよね?
「魔王様、もしかしてたまにギルドに顔を出してたりするんですか?」
「魔物対策の講師として雇われている。学園やギルドの講習会に顔を出しているから本国の民か、ギルドの講習を受けた冒険者とは大体知り合いだ」
魔境の管理に刀国学園の講師、さらにギルドの講師まで、お疲れ様です。
そして講習会で出されているという噂のお菓子、一部は魔王城の食堂に勤める魔物さんからの差し入れらしい。
会話が聞こえたのか食堂にいた冒険者の方々は杯をあげると「いつもごちそうさまでーす!」と陽気に笑って、ついでに追加のお酒を追加注文した。
恐らくだけど、あの酔っ払いのうち幾人かは魔王様をお菓子をくれる人と思っていそう。
冒険者に慕われている魔王様を討伐??
この国の王様は正気だろうか。
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