神様のポイント稼ぎに利用された3~過保護な神々と溺愛家族に囲われています~

ゆめ

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第二章 聖杯にまつわるお話

第294話

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 神薙さんの屋敷は某武家屋敷を模して造られているため、最初に来た時は時代劇の登場人物になったような錯覚をしたのも良い思い出です。
 七つある蔵には食べ物以外の奉納品が詰め込まれ、ドリアンが管理している。
 表門から入って右側には衛兵さんの詰め所があって、そのさらに奥にはトレントが見守る宿舎。

 左側に行けば蔵がある以外何もなく、とりあえず砂利が敷かれ、松とかが植えてあった。
 ワンコ兄弟の穴掘りスポットだったらしいけれど、それは別の場所でも出来るのでここに手を入れて新たな水場を作りました。

「昨日までは岩付きのでっかい池だったんだけどなぁ?」
『クラーケンが改造したの』

 一晩明けたらただの池が小屋付きになっていました。

「あの池の上に建ってる家、舟屋っていうんだって、春日が言ってた!」
「春日しゃんはクラーケンに甘いです」

 どうやら春日さんがクラーケンの結婚祝いに舟屋を作ったようです。
 家族全員が水棲だけど、陸に上がって遊ぶこともあるので何かあの感じに落ち着いたらしい。

 霧ちゃんが池の表面に氷を張ってくれたので中に見学に行ったら、小舟を停める場所にクラーケンがはまっていました。
 なんかUMAみたいでビクッとなった僕は悪くない。

「クラーケンの下を覗いたらミニクラーケンが寝てました!」
「えっ、イネス潜ったの!?」
「スライムに膜を作ってもらってちょっと行ってきました!」

 イネスちゃんがチャレンジャーです。
 そうか、お子様はお昼寝タイムなのね、起こしたら悪いし帰るか。
 ちょっと見たかった気もするけどまたの機会ということで。

 それにしても同じ池に住んでいたトラちゃんの子供たちは食卓に上がるのに、同僚のクラーケンの子供は食用にならなかったなぁ。
 イネスがちょっと残念そうにしてました。
 パパクラーケンで我慢しておけということだろうか、あの足無限に生えるし。

 ちなみにこの後、ミニクラーケンの踊りを見学するのが衛兵さんの間で娯楽となりました。
 確かにあの小さなクラーケンの踊りは可愛かった。

「ママ、これ貰いました!」
「……もずく?」
『酢漬けおいちい』
「とうちゃたちが好きなやつだな!」

 何と我が家のクラーケン一家、自分達が食べられないために春日さんのアドバイスで海藻を育て始めたらしい。
 もしや春日さん、夏の新メニューに海藻使うおつもりですか?

「じゃあドリちゃんにお願いしてお昼はそうめんにしよう!」
『ちゅるる~ん』
「流そう!」
「ネヴォラ誘ってきます!」

 他にもワカメやヒジキ、昆布などが家の方に届けられていました。
 これは、ドリちゃんの和食研究がますます捗るね!

「海ブドウも入ってます!」
『ぷちぷちぃ』
「シャムスはこれが気に入ったのか、納品を増やすように手配しよう」

 もちろん涼玉の豊穣効果は水の中にも有効で、海藻わさわさになりすぎてミニクラーケンが引っかかる事故が起こるのはまた別の話。
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