神様のポイント稼ぎに利用された3~過保護な神々と溺愛家族に囲われています~

ゆめ

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第二章 聖杯にまつわるお話

第309話

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 この小さなキメラに大問題が発生した。

「大問題? 存在以外で?」
「うん!」
『お名前!』
「そっか、キメラのキーちゃんはもういるもんな!」
「果樹園の一番高い木の上がお気に入りです」

 そう、このままキーちゃんと名付ける訳にもいかない、だってすでにいるからね。
 属性が混ざっているから特定の名前も付けにくい、何より僕らは名付けが苦手です。

「人間が造った悪夢の存在、ナイトメア」
『メアたん』
「メアか!」
「メアちゃーん」
「あぅ」

 刀雲が名前付け辞典を取り出し、騎士様と考えようとしたら子供たちが決めてしまいました。
 大人組残念、今日はことごとく活躍の場を逃しています!

「ところでアー君、この子の小さな足、爪が伸びてて包んでる布が破れてるよ、短く出来ないかな」
「種族による」
『にゃんこなら引っ込められるのよ、どうかなぁ』
「おなかぷにぷに」
「手は水かきがありますよ」
「混ざってるなー、今は何を食べてるんだ?」
「ドリちゃんミルク、そろそろ時間かな、イグちゃん飲ませてあげて」
「おー」

 足をバタバタしたと思ったら三つ首の子がお腹の上に乗ってダンスをしていた。なぜ。

『くすぐったいって言ってるよ』
「ぴゃぁ!」

 目的はすぐ判明した。
 イグちゃんがドリアンから哺乳瓶を受け取り、飲ませようとしたらぴぃぴぃ鳴いて口を開けています。
 独占欲か!!

「っふ、甘いな」

 刀雲が代わろうと手を伸ばすより早く、イグちゃんはメアちゃんを抱っこ、その反対側の腕で三つ首の子を抱え上げ、二人同時にご飯タイム。
 14本の腕を持つイグちゃんにしか出来ない育児方法ですね。

「イグ、そこは俺に譲るとか」
「頼まれたのは俺だからねぇ」

 刀雲が恨めし気にこちらを見ている。僕が悪いのだろうか、ごめんね?

 不意に真っ黒なライオンの尻尾が生えて畳をべしーっと叩いたけれど、酔っぱらった神様が暴れても傷一つ付かない畳なので安心。

「おててが黒く変色しましたねー」
「ダークエルフの血も混ざってんね、お前わたしの弟分!」
「このままだといつか虹色になって目が痛くなりそうだな、どうにかするか」
『いたいのはやーねー』
「飲み終わった! とうちゃゲップ!」
「よしきた!」

 凄い速さでイグちゃんに両手を差し出す刀雲、さすがのイグちゃんも若干の呆れを見せながらメアを刀雲へと渡した。
 そして抱っこして背中をトントン、さすがイクメン、手慣れていらっしゃ……

「げっふーーー」
「ぎゃーーーーー!!」

 ゲップと同時に炎を吐き出して騎士様に直撃した。
 とても綺麗な悲鳴でしたよ。もちろん無傷です。
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