428 / 1,237
第二章 聖杯にまつわるお話
第420話
しおりを挟む
どうも、ハロウィンイベントも無事終わり。
今日は子供達のリクエストで見知らぬ国に来ております。
事前情報として与えられたのは「奴隷を闘技場で戦わせる国がある」というこの一言のみ。
それは僕が行ってもモザイクしか視界に映らないやつじゃないでしょうか、もう来ちゃったけど。
ああそうそう、新国王と麒麟さん、新国家樹立を宣言と同時に婚姻も発表、今朝方未明に子供も生まれたそうです。電撃結婚ならぬ電撃出産。
婚約者を選ばなきゃならないから皇帝も忙しいだろうなぁ、いっそ女神様に神託下してもらえばいいのに。
「個室ゲットです」
『霧ちゃんのミステリアスな雰囲気で勝手に貴族と思われたね』
「えっちゃんから出ていいか? 部屋見たい」
「ドリちゃんからポップコーン預かったけど、食べる暇あるかなぁ?」
認識阻害を使うのもいいけど、うちの子たちはこそこそが苦手だからね、やたらに目立つイネスとネヴォラ、涼玉は個室に移動してからえっちゃん経由での合流です。
シャムスは子犬姿ならただの可愛いワンワンだから問題なし。
受付で支払い等をしたのは霧ちゃん、付き添い兼護衛役にマールス、僕はポジション謎。
細かい設定は霧ちゃんの霧で誤魔化したとか、便利だなぁあの霧。
石造りの椅子の硬さにクッションを出すかイネスが悩んでいる。
闘技を見学に来たはずなのに、なぜ見る余裕があるかの相談になっているんだろうか。
「あっ次の試合始まりました」
イネスの言葉に下を見下ろしたら、数人の人間の前にサイのような大型のワンコがいた。
繰り返す、ワンコがいた。
『ぎるてぃ』
「魔物を隷属させて闘技場で戦わせる娯楽はアウトですねー、はいママ、肉球」
「ん?」
「かあちゃ、俺の腹も触っていいぞ」
「えっいいの!?」
「わたしはえーっと、イツキの肩たたこうかな」
『ママの膝の上にごろーん』
一瞬でこの世の楽園が爆誕した。
イネスの肉球が、このいつでも透明感があってぷるぷる艶々の肉球がっ、小さくて可愛いぃ!
涼玉のお腹の弾力性、膝に感じる重み、「肩とんとーん」と歌いながら肩を叩くネヴォラ、愛らしすぎて心臓がしんどいです。
『霧ちゃんどうかな?』
「対戦相手が瞬殺されて、銀狼亜種が客席に飛び込み、地下の扉をぶち破って魔物が溢れた」
「予定通り!」
「ママ最強です」
「ふぅいい仕事した」
至福タイムが終了、子供たちと一緒に周囲に視線を向けたら、なんというか全体的にモザイクだった。
地獄のような悲鳴も響いているはずが、霧に吸収されてとても静か、防音性もあるらしいです、意外と霧が万能だったのを改めて披露されています。
「でっかいドラゴン」
「扉どころか競技場の壁をぶち破って現れたなー」
『顔がマールスみたいに凶悪』
「ママあの子はどう思いますか?」
「悪役ヒーローみたいでカッコイイね」
吐いたブレスは他の魔物を焼くことなく、ご丁寧に人間だけ焼いているようです。モザイクで分からないけど、出てきた魔物がダメージ負ってないから多分そう。
「……あっ、人間の奴隷助けんの忘れてた」
「うっかりしてました」
「そっちはイネスとネヴォラに任せる。俺らはかあちゃと一緒に魔物の説得してるか」
『三食昼寝付きよ』
奴隷が無事だった場合、まずは言葉で説得、それで下るならよし、攻撃的だったり協力を拒否したらイネスのぺかぁで平和的に解決する予定ですって。
つまりまぁ、生き残りは全員アー君の領地行きなのは決定事項だとか、ここに来てやっと本日の目的がアー君の領民確保と知りました。
こんなやり方でいいのだろうか。
いや、でも違法奴隷の撤廃は騎士様やレイアさんが推奨していることだし、それがなくてももふもふの命を弄ぶのは許されない。うむ、特に問題ないね!
今日は子供達のリクエストで見知らぬ国に来ております。
事前情報として与えられたのは「奴隷を闘技場で戦わせる国がある」というこの一言のみ。
それは僕が行ってもモザイクしか視界に映らないやつじゃないでしょうか、もう来ちゃったけど。
ああそうそう、新国王と麒麟さん、新国家樹立を宣言と同時に婚姻も発表、今朝方未明に子供も生まれたそうです。電撃結婚ならぬ電撃出産。
婚約者を選ばなきゃならないから皇帝も忙しいだろうなぁ、いっそ女神様に神託下してもらえばいいのに。
「個室ゲットです」
『霧ちゃんのミステリアスな雰囲気で勝手に貴族と思われたね』
「えっちゃんから出ていいか? 部屋見たい」
「ドリちゃんからポップコーン預かったけど、食べる暇あるかなぁ?」
認識阻害を使うのもいいけど、うちの子たちはこそこそが苦手だからね、やたらに目立つイネスとネヴォラ、涼玉は個室に移動してからえっちゃん経由での合流です。
シャムスは子犬姿ならただの可愛いワンワンだから問題なし。
受付で支払い等をしたのは霧ちゃん、付き添い兼護衛役にマールス、僕はポジション謎。
細かい設定は霧ちゃんの霧で誤魔化したとか、便利だなぁあの霧。
石造りの椅子の硬さにクッションを出すかイネスが悩んでいる。
闘技を見学に来たはずなのに、なぜ見る余裕があるかの相談になっているんだろうか。
「あっ次の試合始まりました」
イネスの言葉に下を見下ろしたら、数人の人間の前にサイのような大型のワンコがいた。
繰り返す、ワンコがいた。
『ぎるてぃ』
「魔物を隷属させて闘技場で戦わせる娯楽はアウトですねー、はいママ、肉球」
「ん?」
「かあちゃ、俺の腹も触っていいぞ」
「えっいいの!?」
「わたしはえーっと、イツキの肩たたこうかな」
『ママの膝の上にごろーん』
一瞬でこの世の楽園が爆誕した。
イネスの肉球が、このいつでも透明感があってぷるぷる艶々の肉球がっ、小さくて可愛いぃ!
涼玉のお腹の弾力性、膝に感じる重み、「肩とんとーん」と歌いながら肩を叩くネヴォラ、愛らしすぎて心臓がしんどいです。
『霧ちゃんどうかな?』
「対戦相手が瞬殺されて、銀狼亜種が客席に飛び込み、地下の扉をぶち破って魔物が溢れた」
「予定通り!」
「ママ最強です」
「ふぅいい仕事した」
至福タイムが終了、子供たちと一緒に周囲に視線を向けたら、なんというか全体的にモザイクだった。
地獄のような悲鳴も響いているはずが、霧に吸収されてとても静か、防音性もあるらしいです、意外と霧が万能だったのを改めて披露されています。
「でっかいドラゴン」
「扉どころか競技場の壁をぶち破って現れたなー」
『顔がマールスみたいに凶悪』
「ママあの子はどう思いますか?」
「悪役ヒーローみたいでカッコイイね」
吐いたブレスは他の魔物を焼くことなく、ご丁寧に人間だけ焼いているようです。モザイクで分からないけど、出てきた魔物がダメージ負ってないから多分そう。
「……あっ、人間の奴隷助けんの忘れてた」
「うっかりしてました」
「そっちはイネスとネヴォラに任せる。俺らはかあちゃと一緒に魔物の説得してるか」
『三食昼寝付きよ』
奴隷が無事だった場合、まずは言葉で説得、それで下るならよし、攻撃的だったり協力を拒否したらイネスのぺかぁで平和的に解決する予定ですって。
つまりまぁ、生き残りは全員アー君の領地行きなのは決定事項だとか、ここに来てやっと本日の目的がアー君の領民確保と知りました。
こんなやり方でいいのだろうか。
いや、でも違法奴隷の撤廃は騎士様やレイアさんが推奨していることだし、それがなくてももふもふの命を弄ぶのは許されない。うむ、特に問題ないね!
30
あなたにおすすめの小説
【完結】冷血孤高と噂に聞く竜人は、俺の前じゃどうも言動が伴わない様子。
N2O
BL
愛想皆無の竜人 × 竜の言葉がわかる人間
ファンタジーしてます。
攻めが出てくるのは中盤から。
結局執着を抑えられなくなっちゃう竜人の話です。
表紙絵
⇨ろくずやこ 様 X(@Us4kBPHU0m63101)
挿絵『0 琥』
⇨からさね 様 X (@karasane03)
挿絵『34 森』
⇨くすなし 様 X(@cuth_masi)
◎独自設定、ご都合主義、素人作品です。
【完結】ルガルの星―冷徹な社長は、僕の運命を知っていた―
綾波絢斗
BL
この世界には、二つの特別な称号を持つ者たちが存在する。
一つは、絶対的な権力を持つ王の称号――ルガル(lugal)。
もう一つは、ルガルと対をなし、その力を補う「番」――ムル(mul)。
ルガルは生まれながらに選ばれし存在。
国家からエリート教育と地位を与えられ、能力に応じて厳格なランク分けが行われる。
最上位のルガルは、政治さえも動かす絶対者だ。
一方で、ムルは生まれた瞬間にはその正体がわからない。
遺伝子検査や学力テストを経て候補が絞られるが、
最終的に「真のムル」かどうかを見極められるのは――ルガルだけ。
ムルが覚醒したとき、同じ場所に「紋章」が現れ、その瞬間から、ルガルとムルの力は共鳴し始める。
ムルの能力はルガルの力を最大限に引き出す。
ゆえにルガルたちは、自らのムルを求め、時には他人のムル候補を奪い合う。
そして、すべての出生データと遺伝情報を管理するのは、
巨大企業イルジオン――国家をも超える存在。
その頂点に立つ社長、一条レイ。
冷徹なルガルの頂点に君臨する彼が「自分のムル」と出会った。
捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~
水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。
死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!?
「こんなところで寝られるか!」
極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く!
ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。
すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……?
「……貴様、私を堕落させる気か」
(※いいえ、ただ快適に寝たいだけです)
殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。
捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
2度目の異世界移転。あの時の少年がいい歳になっていて殺気立って睨んでくるんだけど。
ありま氷炎
BL
高校一年の時、道路陥没の事故に巻き込まれ、三日間記憶がない。
異世界転移した記憶はあるんだけど、夢だと思っていた。
二年後、どうやら異世界転移してしまったらしい。
しかもこれは二度目で、あれは夢ではなかったようだった。
再会した少年はすっかりいい歳になっていて、殺気立って睨んでくるんだけど。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
-----------------------------------------
0時,6時,12時,18時に1話ずつ更新
身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される
秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました!
最終17位でした!応援ありがとうございます!
あらすじ
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。
ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。
死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――?
傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。
異世界で孵化したので全力で推しを守ります
のぶしげ
BL
ある日、聞いていたシチュエーションCDの世界に転生してしまった主人公。推しの幼少期に出会い、魔王化へのルートを回避して健やかな成長をサポートしよう!と奮闘していく異世界転生BL 執着最強×人外美人BL
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる