神様のポイント稼ぎに利用された3~過保護な神々と溺愛家族に囲われています~

ゆめ

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第二章 聖杯にまつわるお話

第421話

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 学業と仕事を終わらせて帰宅したら領民が倍増したと親衛隊に報告された。
 確かに朝、闘技場の見学に行ってくると言われた。言われたけどね。
 何がどうやったらそれが領民に繋がるのか、ママが元凶だってのは分かってる。
 ……領地に飛んだら農民に交じって働く人間が増え、綺麗な瞳の戦士が冒険者と巡回、魔物が農作物を運んでいた。

「ママと兄弟を野放しにするとこうなるのかー」
「なるんですよ」
「なるんよ」
「アー君、おかえり」

 義務と仕事を終えて領地に飛んだら水平線の先まで黄金が続いていた。
 なんなら所々虹色も見えるし、俵が山積みになってそれをドラゴンやら大型の狼などが回収していた。


 闘技場を物理的に更地にし、持ち帰れる労働力は全て回収してアー君の領地に到着。
 荒っぽい外見なのに澄んだ瞳をしている人達の身柄はここを拠点にしている冒険者に任せ、その他の労働力は農民の皆さんにお願いした。
 死んだ目で「ええお任せください」と言われました。

 本日の新メンバーが周囲に馴染んだ頃、学園が終わったアー君が現れて麦畑を遠い目で見つめていた。
 あの虹色の麦?
 あれはね、岩の狼に乗ったイネスとシャムスが爆走した結果です、当のシャムスは涼玉のロデオに同乗して遊んでるけどね。

「にいちゃーー、おーかーえーりーー!」
『おかえりぃぃ』
「ンモオオオオ!!」

 なお涼玉は現在もロデオを楽しんでいるため、回収が全く追い付いていません。
 本日収穫されたやつは頑張って各国に買い取ってもらってください、虹や黄金は人間が食べていいものじゃないので我が家で消費することになりそうだけどね。
 あれ食べると騎士様が発光するから子供達から大好評なんだ。

「ママ、あの凶悪な顔の雰囲気のドラゴン、なに?」
「今日行った先で囚われてたドラゴン」
「本人曰く、奴隷が勝ち残りそうになった時に出して相手を殺すのがお仕事だったって言ってました」
「人間に恨みが深かったけど怪我治して、イツキが褒めたらデレデレになったんよ」
「カッコイイよね、渋い雰囲気を持つ悪役風ドラゴン」

 よくゲームや映画の見せ場のシーンで派手に登場して主人公サイドを追い詰める役、僕、実は時代劇でも悪代官や越後屋が結構好きだったんだ。
 いいよね王道の悪役。

「なるほど、ママが外見を気に入っているからあの個体だけ顔が怖いままなのか」

 闘技場の壁を破壊して登場した瞬間は思わず立ち上がって応援しちゃったよ。
 それぐらいカッコイイ登場シーンだった。

「アルジュナ様」
「おう、死屍累々だな、おつかれ」
「回収したものが倉庫に入りきりません、いかがいたしましょうか」
「えっ、嘘」
「涼玉様の興奮が収まらなくて……収穫が現在も増え続けています」
「もう夕食の時間だから連れて帰るよ、辺境に使いをやってスケルトン部隊貸してもらってくれ。あいつらが来る前に聖属性が強い作物だけ優先して採取だけは頼む」
「分かりました」
「涼ちゃーーんかーえーりーまーしょー!」
「腹減ったんよ」
「シャムスー」

 ロデオで爆走しているので聞こえないのだろう、全然戻ってこない。

「夕食はバーベキューだよーー!!」
「にぃぃくぅぅ!!」
『ごはーん』
「モオオオオ!!」

 効果覿面。
 牛さんごとこちらに爆走してきたので、闇をベールのように広げたえっちゃんが闘牛士のような華麗さでそのまま自宅まで転移させました。
 ……牛さんが邪神一家に焼肉の食材にされないように気をつけねば!!
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