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第三章 世界に降りかかる受難
第559話
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モヒカン三兄弟に特殊クエストが発行されました。
「護衛対象の接待」
「護衛対象をギルドから出さない、逃がさない」
「接待で飲み食いした費用はギルド持ち」
受付のお姉さんの言葉を復唱する三兄弟、そうか、これを受注されると僕が他に行けなくなるね。
逃げよう。
「ちょっと特殊すぎる方なので、縛ったり、拘束したり出来ないので、頑張って気を引いて引き留めてください」
「ちょっと特殊!?」
「え、何者なの?」
「兄ちゃん止めておこうよ」
なんということでしょう、どうやらお姉さんには僕の正体がバレていたらしい。
それもそうか、ギルド職員だものね。
「って、あれ、いないよ兄ちゃん」
「説明聞いている間にトンズラされたよ兄ちゃん」
「あらあら」
「護衛クエスト、まだ受ける前なのに」
打合せをする四人から遠ざかり、ようやくギルドの入り口に到着。
僕がいなくなった事にお姉さんと三兄弟がようやく気付いたけどもう遅い、ふふ、今の僕には気配を消すのも朝飯前なのです。
扉に辿り着いた所で開けようと手を伸ばしたら勝手に開いた。
正しくは開く前に人が入ってきて、同行者にもふもふがいた。
「おう、小さいの悪いな」
「頭ぶつけなかった?」
「可愛いお客さんねぇ、お姉さんが何か奢ってあげようか?」
「リーダーは受付済ませてください、俺らはこの子と一足先に打ち上げするからよ」
拒否する間もなく男三人、女性二人のパーティーに連れられ空いていた席に座らされました。
重装備の人の膝に座らされ、左右に美女二人。
ハッとして動こうとしたらふわっとした肉球が僕の肩を押さえたのです。
ふわっと、もふっと、肉球はぷにっと。
震えながら前後左右を見たら、前の席に座ったごっつい人はオーク、左右のお姉さんは兎と狐、椅子の人は何と熊さん!!
獣人パァァティィィ!!
「あら、耳の手触りが変わったわ、なにこの神がかり的な手触り。神秘よ」
「私は尻尾が一本増えちゃったわぁ、あらなぁに、触りたい?」
「あい!!」
素直に答えたら膝の上にふわぁっと素晴らしい毛並みの、狐の、尻尾が!!
「枕にしてもいいわよ」
「ふわぁぁ」
許可を貰えたので遠慮なく横になって枕にしてみました。
極楽極楽、熊さん座椅子に狐の尻尾の枕、兎のお姉さんは仲間のオークさんに注文をお願いしている。
逃げられないようにガッチリ固められたうえに、このサービスですよ。これだからギルド侵入はやめられない。
「報酬貰ってきたけど、分配は後でいいか?」
「おう、それよりリーダーは何を食う? 俺は肉がいい」
「俺も肉で、あと全員この依頼書の確認を」
「……あら困った子ね」
「今は私の尻尾で大人しくしているけど、これも接待に入るのかしら?」
「支払いをギルドが持ってくれるなら、あれを食ってみたい、ラーメン、とんこつ味で」
三兄弟に発行されるはずだった特殊クエスト、このパーティーに依頼が移行したようです。
どう考えても僕のせいだね、ごめんね? あまり反省してないけど許してほしいな。
「なら俺、ハンバーガーセット、特大で」
「ライスバーガーとか、頼んでもいい? リナ姐はどうする?」
「幻の黄金パフェ」
「メニューにねぇよ」
狐のお姉さんの注文が却下された。
そうだね、あれは普通は食べるどころか食材を手に入れるのが困難だと思う、我が家はイネスが独占しようと日々奮闘してるけど。
「護衛対象の接待」
「護衛対象をギルドから出さない、逃がさない」
「接待で飲み食いした費用はギルド持ち」
受付のお姉さんの言葉を復唱する三兄弟、そうか、これを受注されると僕が他に行けなくなるね。
逃げよう。
「ちょっと特殊すぎる方なので、縛ったり、拘束したり出来ないので、頑張って気を引いて引き留めてください」
「ちょっと特殊!?」
「え、何者なの?」
「兄ちゃん止めておこうよ」
なんということでしょう、どうやらお姉さんには僕の正体がバレていたらしい。
それもそうか、ギルド職員だものね。
「って、あれ、いないよ兄ちゃん」
「説明聞いている間にトンズラされたよ兄ちゃん」
「あらあら」
「護衛クエスト、まだ受ける前なのに」
打合せをする四人から遠ざかり、ようやくギルドの入り口に到着。
僕がいなくなった事にお姉さんと三兄弟がようやく気付いたけどもう遅い、ふふ、今の僕には気配を消すのも朝飯前なのです。
扉に辿り着いた所で開けようと手を伸ばしたら勝手に開いた。
正しくは開く前に人が入ってきて、同行者にもふもふがいた。
「おう、小さいの悪いな」
「頭ぶつけなかった?」
「可愛いお客さんねぇ、お姉さんが何か奢ってあげようか?」
「リーダーは受付済ませてください、俺らはこの子と一足先に打ち上げするからよ」
拒否する間もなく男三人、女性二人のパーティーに連れられ空いていた席に座らされました。
重装備の人の膝に座らされ、左右に美女二人。
ハッとして動こうとしたらふわっとした肉球が僕の肩を押さえたのです。
ふわっと、もふっと、肉球はぷにっと。
震えながら前後左右を見たら、前の席に座ったごっつい人はオーク、左右のお姉さんは兎と狐、椅子の人は何と熊さん!!
獣人パァァティィィ!!
「あら、耳の手触りが変わったわ、なにこの神がかり的な手触り。神秘よ」
「私は尻尾が一本増えちゃったわぁ、あらなぁに、触りたい?」
「あい!!」
素直に答えたら膝の上にふわぁっと素晴らしい毛並みの、狐の、尻尾が!!
「枕にしてもいいわよ」
「ふわぁぁ」
許可を貰えたので遠慮なく横になって枕にしてみました。
極楽極楽、熊さん座椅子に狐の尻尾の枕、兎のお姉さんは仲間のオークさんに注文をお願いしている。
逃げられないようにガッチリ固められたうえに、このサービスですよ。これだからギルド侵入はやめられない。
「報酬貰ってきたけど、分配は後でいいか?」
「おう、それよりリーダーは何を食う? 俺は肉がいい」
「俺も肉で、あと全員この依頼書の確認を」
「……あら困った子ね」
「今は私の尻尾で大人しくしているけど、これも接待に入るのかしら?」
「支払いをギルドが持ってくれるなら、あれを食ってみたい、ラーメン、とんこつ味で」
三兄弟に発行されるはずだった特殊クエスト、このパーティーに依頼が移行したようです。
どう考えても僕のせいだね、ごめんね? あまり反省してないけど許してほしいな。
「なら俺、ハンバーガーセット、特大で」
「ライスバーガーとか、頼んでもいい? リナ姐はどうする?」
「幻の黄金パフェ」
「メニューにねぇよ」
狐のお姉さんの注文が却下された。
そうだね、あれは普通は食べるどころか食材を手に入れるのが困難だと思う、我が家はイネスが独占しようと日々奮闘してるけど。
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