神様のポイント稼ぎに利用された3~過保護な神々と溺愛家族に囲われています~

ゆめ

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第三章 世界に降りかかる受難

第929話

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 頭も態度もお堅い宗教家と対立したら、必殺技のごとく凄い存在を召喚しようとした。
 どうなるか僕にも分かるし、子供達に至っては「さすがお約束の権現」と拍手喝采である。

 おお魔法陣がピカピカしている。
 視界が一瞬ブレて魔法陣の中心にじゃじゃ……ん?

「ああ樹ちょうどよかった」

 真横に騎士様がいた。
 えっ、あの司祭の人、騎士様を召喚したの!?

「これドリちゃんに託された今日のお昼の重箱弁当ね」
「あ、あい」

 いや違うっぽい、騎士様はただのお遣いだ!

「んもー! パパ、今面白いところだったのに!」
「一瞬、騎士様を召喚したかと思ってびっくりしました」
「いやここに飛ぼうと思ったら、丁度いい具合に魔法陣が動いていたから利用しただけなんだけど」

 ちょうどタクシーが通りかかったから使ったぐらいの気軽さである。
 そう言えば騎士様は勇者召喚を乗っ取って遊んだりもする人だった。

「罪深き者どもに裁きを下せ! 我が敵に容赦なき審判を刻み込め!!」
「え、あれ誰? 何でいきなり俺に命令してるの?」

 やだ怖い~と言って僕の背を押してアー君たちの所に移動しました。
 ボス戦強制終了である。

 忘れてたけど騎士様って結界が効かない人だった。
 ボスフィールドも効かないとは恐るべし神々の上司。

「まぁママが召喚されたのは全員の予想一致だったけどな」
「気を取り直してお花見しましょー」
「肉! 肉が食いたい!」
『赤ちゃんはお餅食べれないよ、ミルク出ないの?』
「騎士様、あの高いところの餅取って! あれが一番美味しそうな焼き色なんよ!!」
「賑やかだなぁ」
「座るの後で、肩車!」
「はいはい」

 ネヴォラが座ろうとした騎士様に突撃し、体によじ登っている。
 息子の親友であり、かなりの頻度で我が家でご飯を食べているので扱いがほぼ身内だよね。

「あ、あの」
「なんだ?」
「あの女はどうしたら……」

 赤ちゃんを守るように抱いた新婚夫婦が、恐る恐るアー君にお伺いを立てている。
 ごめん、まだ戦闘中だったね。
 騎士様が来て中断されたから放置してた!

「この私を侮辱するとはっ!!」
「花見の邪魔だから退場で」
「涼ちゃん、あの木を丸ごと焼いてください」
「あれ鏡餅か? でっかいな」
『枝も餅で出来ている予感』

 呆然としていた状態から復活したらしく、わなわなと震えながら怒りの形相でこちらを見ている。
 花より団子のうちの子はすでに誰も相手にしていない、アー君が行くかと思いきや、箸を片手に目がおかずに釘付けです。
 騎士様が持ってきてくれた重箱弁当、お花見仕様だった!
 全体的に、こう、華やか!

「穢れなき炎よ――」
「お餅に向けてー」
『発射よーい』
「ドラゴンファイヤー!!」

 ジュッと音がして餅の木がこんがり焼けると同時に、何かが燃え尽きたようだ。
 子供たちが騎士様に群がって餅をとれとねだっています。今日はモテモテですね。

 そう言えばあの人、何を信仰していたんだろう?
 まぁ、いいか。
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