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可愛い子には旅をさせよ
第292話
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庭園を抜けテントに戻ると、テント横のハンモックではルークがお昼寝中だった。
人型ではなく銀狼姿でお腹を出して寝ているけど……騎士様に見られたもふられちゃうよ?
「毛布かけます?」
「あのままで大丈夫だよ」
近くにいるかと探してみたけれど三匹の姿は見当たらない、どこかにお散歩に行ってるのかな?
テントに戻ったら刀雲は眠っていた。
寝ていてもいい男ですね。
刀雲の寝顔って珍しい、いつも僕より早く起きてるから貴重かも。
休みの日ぐらいゆっくり寝ていればいいのに、やっぱり早起きしてアカーシャと朝食作ったりしてくれるんだよね。
地位は高く、子煩悩、家族サービスも怠らない。
もしかしなくても刀雲って理想のパパ?
ギレンをスパダリだと思っていたけれど、もしや真のスパダリって刀雲だったのか!
「寝てます」
「しー、だね」
「はい」
でも今更プールに戻るのもなぁ。
「ぬっくい」
イブが刀雲の横に潜り込んだ。
ふむ、お昼寝か、それもいいね。
刀雲を起こさないように僕もイブと反対側にころんと横になる。
絨毯のふわふわが気持ちいいなぁ、クッションは……しまった遠い、刀雲の腕を枕にしよう。
「おやすみなさい」
小さく呟いてイブが目を閉じ、数秒で寝息が聞こえて来た。
羨ましいほど寝つきが良い。
くぅくぅと鳴き声がすると思ったら、三匹がミニテントから出て来た。
そこにいたのね。
唇に指を当て、しーっとやると三匹揃って頷き返してくれた。
「きゅぅ」
とてとてと近付いてきて僕の横にエム、イブの横にローが、ルドは刀雲のお腹の上に登って丸くなった。
暖かい、そしてもふもふが気持ち良くて段々眠く……。
「ママ寝てます」
「おやつは後にしようか」
「僕も寝ます」
「えっ?」
「ラーシャ静かに」
「はい」
「ままーあのなー……みんな寝てる」
「あらら」
「おれも寝る」
「僕も」
「ラギはいいの?」
「ラギはこの先ずっと一緒、でもままが居るのは期間限定」
「そっか、じゃあ俺も仲間に入れてもらおう」
「……夕食に誰も来ないと思ったら、おーい起きろー」
「んん」
ギレンの声に目が覚める。
刀雲と目が合って「おはよう」って鼻先にちゅっとされた。
「イブも起きろー」
「はぁい」
「ほれお前らも起きろー」
「「わぅぅぅ」」
「きゃー」
イブと三匹が一緒に寝た事までは覚えている。
けど、人数増えてるね。
ええとイネスとラーシャ、それにヨムちゃんと神薙さんに騎士様、あっルークもいる。
広い空間なのになぜ一か所に集まってるんだろう、天蓋ベッドあるのに誰もベッド使ってない。
「イツキー起きたかー」
「っは! ごめん、起きた!」
「夕食の時間だぞ」
「ごはん!」
素早い身のこなしで起き上がった神薙さんがギレンを捕縛して一瞬で姿を消した。
「僕らも行こっか」
「動くの怠い、主様抱っこ」
「いいよ」
「刀雲、僕も」
「よし、皆来い!」
イブがもじもじとおねだりしたら快諾した刀雲が腕を広げ、イブに続きイネスと三匹が刀雲に張り付いた。
僕はルークに促されてルークの背中に乗せて貰えた、これはこれで嬉しいよね。
ラーシャは静かに笑いながら後ろから付いてくる、何も言わないのは恐らく「いいなぁ」とか軽口言った瞬間に騎士様が抱える可能性があるからだろう。
あの人ならやる、間違いない。
夕食は焼き魚を中心とした海賊料理でした。
どれも美味しかったけど伊勢海老っぽいあれが出た瞬間、イネスが目の色変えちゃって大変でした。主にラーシャが。
人型ではなく銀狼姿でお腹を出して寝ているけど……騎士様に見られたもふられちゃうよ?
「毛布かけます?」
「あのままで大丈夫だよ」
近くにいるかと探してみたけれど三匹の姿は見当たらない、どこかにお散歩に行ってるのかな?
テントに戻ったら刀雲は眠っていた。
寝ていてもいい男ですね。
刀雲の寝顔って珍しい、いつも僕より早く起きてるから貴重かも。
休みの日ぐらいゆっくり寝ていればいいのに、やっぱり早起きしてアカーシャと朝食作ったりしてくれるんだよね。
地位は高く、子煩悩、家族サービスも怠らない。
もしかしなくても刀雲って理想のパパ?
ギレンをスパダリだと思っていたけれど、もしや真のスパダリって刀雲だったのか!
「寝てます」
「しー、だね」
「はい」
でも今更プールに戻るのもなぁ。
「ぬっくい」
イブが刀雲の横に潜り込んだ。
ふむ、お昼寝か、それもいいね。
刀雲を起こさないように僕もイブと反対側にころんと横になる。
絨毯のふわふわが気持ちいいなぁ、クッションは……しまった遠い、刀雲の腕を枕にしよう。
「おやすみなさい」
小さく呟いてイブが目を閉じ、数秒で寝息が聞こえて来た。
羨ましいほど寝つきが良い。
くぅくぅと鳴き声がすると思ったら、三匹がミニテントから出て来た。
そこにいたのね。
唇に指を当て、しーっとやると三匹揃って頷き返してくれた。
「きゅぅ」
とてとてと近付いてきて僕の横にエム、イブの横にローが、ルドは刀雲のお腹の上に登って丸くなった。
暖かい、そしてもふもふが気持ち良くて段々眠く……。
「ママ寝てます」
「おやつは後にしようか」
「僕も寝ます」
「えっ?」
「ラーシャ静かに」
「はい」
「ままーあのなー……みんな寝てる」
「あらら」
「おれも寝る」
「僕も」
「ラギはいいの?」
「ラギはこの先ずっと一緒、でもままが居るのは期間限定」
「そっか、じゃあ俺も仲間に入れてもらおう」
「……夕食に誰も来ないと思ったら、おーい起きろー」
「んん」
ギレンの声に目が覚める。
刀雲と目が合って「おはよう」って鼻先にちゅっとされた。
「イブも起きろー」
「はぁい」
「ほれお前らも起きろー」
「「わぅぅぅ」」
「きゃー」
イブと三匹が一緒に寝た事までは覚えている。
けど、人数増えてるね。
ええとイネスとラーシャ、それにヨムちゃんと神薙さんに騎士様、あっルークもいる。
広い空間なのになぜ一か所に集まってるんだろう、天蓋ベッドあるのに誰もベッド使ってない。
「イツキー起きたかー」
「っは! ごめん、起きた!」
「夕食の時間だぞ」
「ごはん!」
素早い身のこなしで起き上がった神薙さんがギレンを捕縛して一瞬で姿を消した。
「僕らも行こっか」
「動くの怠い、主様抱っこ」
「いいよ」
「刀雲、僕も」
「よし、皆来い!」
イブがもじもじとおねだりしたら快諾した刀雲が腕を広げ、イブに続きイネスと三匹が刀雲に張り付いた。
僕はルークに促されてルークの背中に乗せて貰えた、これはこれで嬉しいよね。
ラーシャは静かに笑いながら後ろから付いてくる、何も言わないのは恐らく「いいなぁ」とか軽口言った瞬間に騎士様が抱える可能性があるからだろう。
あの人ならやる、間違いない。
夕食は焼き魚を中心とした海賊料理でした。
どれも美味しかったけど伊勢海老っぽいあれが出た瞬間、イネスが目の色変えちゃって大変でした。主にラーシャが。
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