26 / 44
ハーレムたちの実力
しおりを挟む
トーナメントから一週間、未だに狂太郎は目覚めない。
「サテラ? あんたいい加減にきょうちゃんを自由にしたら? あんたが監視してたら、きょうちゃんは息苦しいだけよ」
静流がサテラに文句を言う。
「監視だと? ふざけるな! 私は狂の恋人だ! 恋人はあいつの体調管理も任される! お前は黙っていろ!」
サテラが去ると、静流は舞に聞く。
「舞、記憶は戻った?」
「全部じゃないけど、狂兄のことなら全部」
舞がにっこりと笑う。
「そっか。さて、どうしようかしら?」
静流が珍しく真剣な表情で悩む。
「前みたいにいっぱい殺せば? 私も手伝うよ!」
「そうなんだけど、きょうちゃんが起きてくれないと、殺し損なのよね」
「じゃあ前みたいに女をいっぱい犯させればいいんじゃない!」
「きょうちゃん気絶してるから……」
「お姉ちゃんらしくない!」
舞が静流の頬を軽く叩く。
「もっと気楽に殺しちゃおうよ! もっと気楽に犯させてあげよう!」
舞の能天気な笑顔に静流は笑う。
「ちょっと難しく考えちゃったわね。私みたいな知能指数0のおバカさんが考えたって碌なことにならないわ!」
「よーし! じゃあどうしよっか!」
「やっぱ女ね! そろそろ新しいマンコが欲しくなる時期だと思うのよ!」
「良い考え! 適当な女とっ捕まえてこよう!」
「でもきょうちゃんは意外にグルメよ? ブスだと本当に死んじゃうかも?」
「大丈夫大丈夫! ほら、この国って議員があるじゃん。あそこに四五人美人が居たから、そいつらにチンポしゃぶらせればいいんだよ!」
「舞ってあったまいい! さっそく攫ってこよっか!」
静流と舞は颯爽と城を飛び出す。
「あれあれ? なんか警備厳しくない?」
議員の一人、アンジェリカの屋敷の前は警護で固められていた。
「きょうちゃんを警戒しているみたいね」
「警戒? だったらさっさと逃げればいいのに?」
「慣れ親しんだ場所を離れるって辛いのよ。私たちだって、きょうちゃんから離れろって言われたら死んじゃうでしょ?」
「そうだね。前もそうだったし」
「じゃあ、行くわよ。アンジェリカは殺しちゃだめだから。それ以外は殺していいから」
「私は大丈夫。私の能力は戦闘向きじゃないから」
舞は極細の糸鋸を構える。
「狂兄に教えてもらった技術で十分殺せる。だけど、お姉ちゃんは?」
「私はちょっと危ないかも」
静流が石を掴むと、石がドロドロと溶ける。
「あらゆる毒物を作り出す能力。サリンとか作っちゃうとアンジェリカの容姿が屑以下になっちゃう」
「私だけでやろうか?」
「それじゃあダメ。ちゃんと使いこなせるように、練習しないと」
静流は舌なめずりをする。
「幸い、練習相手は沢山いるもの」
静流は舞より先に一歩踏み出す。
「外の連中は私が練習がてらに始末する。室内はお願い」
「オッケー!」
「止まれ!」
静流が悠然と警備の前に現れる。
「何者だ!」
「何者だ! きょうちゃんの恋人でーす!」
「くっ! 狂太郎の女か! 何の用だ!」
「実はーアンジェリカさんを攫いにきました! イエーイ!」
「ちっ! やはり来たか! すぐに消え去れ! さもなくば撃つ!」
警備が銃を構える。静流は笑う。
「撃つ以前に、立ってられるの?」
警備たちの膝が笑う。
「な、なにを……した!」
警備たちが喉を押さえる。
「空気を青酸カリにしてみたの。ちょっと効果が高すぎ! というか範囲が広すぎ!」
すでに警備は全滅していた。
「まーい! 生きてる!」
「バッチリ生きてる!」
後方で舞が手を振る。
「でも加減して! 半径百メートルの警備死んじゃってるから! それだと中のアンジェリカも危ないよ!」
「マジ! ああもう! 練習しないと!」
「もう! 次は街中で、思い通りに人を殺せるか実験してよね!」
「分かってまーす! とにかく! さっさと中へ入って!」
「もう! 解毒剤とマスク持ってきて良かった!」
舞は用意を済ますと獣以上の速度で正面玄関をけ破り、侵入する。
「誰だお前!」
中の警備が銃を構える。
「良かった! これでアンジェリカは無事だね!」
舞は独り言を呟きながら手を動かす。そして警備の体はバラバラになる。
「ちなみに私の名前は舞、って、もう無駄ね。腕は訛ってない! やった!」
意気揚々と舞はアンジェリカの元へ向かう。
「だ!」
警備たちはそれを言うのが精いっぱいで、体をバラバラにされる。
「ここかな?」
舞がそっと扉を開けると、ベッドの上で毛布をかぶり、ガタガタと震えるアンジェリカが居た。
「みーつけた!」
舞が毛布を奪うと、アンジェリカの泣き顔が露になる。
「あ、あなたは何! お金なら上げるから!」
舞は笑う。
「私は誰? 狂兄の穴奴隷にして、狂兄を喜ばせるために人を殺しまくった連続殺人鬼。ちなみにお金は要らないから。銀行強盗は私たちも得意だから」
アンジェリカは気絶した。
「あれ? お姉ちゃん何かした?」
舞がドアの前で立つ静流に振り向く。
「体内の二酸化炭素の濃度を少し上げてみたの。コツを掴むと、いろいろ役に立つ能力ね」
「ふーん! どうでもいいけど、これは舞の手柄だから!」
「分かってる。先にきょうちゃんに犯させてあげる」
「やったー!」
この日、百人近い屈強な男が、一夜にして死んだ。
「サテラ? あんたいい加減にきょうちゃんを自由にしたら? あんたが監視してたら、きょうちゃんは息苦しいだけよ」
静流がサテラに文句を言う。
「監視だと? ふざけるな! 私は狂の恋人だ! 恋人はあいつの体調管理も任される! お前は黙っていろ!」
サテラが去ると、静流は舞に聞く。
「舞、記憶は戻った?」
「全部じゃないけど、狂兄のことなら全部」
舞がにっこりと笑う。
「そっか。さて、どうしようかしら?」
静流が珍しく真剣な表情で悩む。
「前みたいにいっぱい殺せば? 私も手伝うよ!」
「そうなんだけど、きょうちゃんが起きてくれないと、殺し損なのよね」
「じゃあ前みたいに女をいっぱい犯させればいいんじゃない!」
「きょうちゃん気絶してるから……」
「お姉ちゃんらしくない!」
舞が静流の頬を軽く叩く。
「もっと気楽に殺しちゃおうよ! もっと気楽に犯させてあげよう!」
舞の能天気な笑顔に静流は笑う。
「ちょっと難しく考えちゃったわね。私みたいな知能指数0のおバカさんが考えたって碌なことにならないわ!」
「よーし! じゃあどうしよっか!」
「やっぱ女ね! そろそろ新しいマンコが欲しくなる時期だと思うのよ!」
「良い考え! 適当な女とっ捕まえてこよう!」
「でもきょうちゃんは意外にグルメよ? ブスだと本当に死んじゃうかも?」
「大丈夫大丈夫! ほら、この国って議員があるじゃん。あそこに四五人美人が居たから、そいつらにチンポしゃぶらせればいいんだよ!」
「舞ってあったまいい! さっそく攫ってこよっか!」
静流と舞は颯爽と城を飛び出す。
「あれあれ? なんか警備厳しくない?」
議員の一人、アンジェリカの屋敷の前は警護で固められていた。
「きょうちゃんを警戒しているみたいね」
「警戒? だったらさっさと逃げればいいのに?」
「慣れ親しんだ場所を離れるって辛いのよ。私たちだって、きょうちゃんから離れろって言われたら死んじゃうでしょ?」
「そうだね。前もそうだったし」
「じゃあ、行くわよ。アンジェリカは殺しちゃだめだから。それ以外は殺していいから」
「私は大丈夫。私の能力は戦闘向きじゃないから」
舞は極細の糸鋸を構える。
「狂兄に教えてもらった技術で十分殺せる。だけど、お姉ちゃんは?」
「私はちょっと危ないかも」
静流が石を掴むと、石がドロドロと溶ける。
「あらゆる毒物を作り出す能力。サリンとか作っちゃうとアンジェリカの容姿が屑以下になっちゃう」
「私だけでやろうか?」
「それじゃあダメ。ちゃんと使いこなせるように、練習しないと」
静流は舌なめずりをする。
「幸い、練習相手は沢山いるもの」
静流は舞より先に一歩踏み出す。
「外の連中は私が練習がてらに始末する。室内はお願い」
「オッケー!」
「止まれ!」
静流が悠然と警備の前に現れる。
「何者だ!」
「何者だ! きょうちゃんの恋人でーす!」
「くっ! 狂太郎の女か! 何の用だ!」
「実はーアンジェリカさんを攫いにきました! イエーイ!」
「ちっ! やはり来たか! すぐに消え去れ! さもなくば撃つ!」
警備が銃を構える。静流は笑う。
「撃つ以前に、立ってられるの?」
警備たちの膝が笑う。
「な、なにを……した!」
警備たちが喉を押さえる。
「空気を青酸カリにしてみたの。ちょっと効果が高すぎ! というか範囲が広すぎ!」
すでに警備は全滅していた。
「まーい! 生きてる!」
「バッチリ生きてる!」
後方で舞が手を振る。
「でも加減して! 半径百メートルの警備死んじゃってるから! それだと中のアンジェリカも危ないよ!」
「マジ! ああもう! 練習しないと!」
「もう! 次は街中で、思い通りに人を殺せるか実験してよね!」
「分かってまーす! とにかく! さっさと中へ入って!」
「もう! 解毒剤とマスク持ってきて良かった!」
舞は用意を済ますと獣以上の速度で正面玄関をけ破り、侵入する。
「誰だお前!」
中の警備が銃を構える。
「良かった! これでアンジェリカは無事だね!」
舞は独り言を呟きながら手を動かす。そして警備の体はバラバラになる。
「ちなみに私の名前は舞、って、もう無駄ね。腕は訛ってない! やった!」
意気揚々と舞はアンジェリカの元へ向かう。
「だ!」
警備たちはそれを言うのが精いっぱいで、体をバラバラにされる。
「ここかな?」
舞がそっと扉を開けると、ベッドの上で毛布をかぶり、ガタガタと震えるアンジェリカが居た。
「みーつけた!」
舞が毛布を奪うと、アンジェリカの泣き顔が露になる。
「あ、あなたは何! お金なら上げるから!」
舞は笑う。
「私は誰? 狂兄の穴奴隷にして、狂兄を喜ばせるために人を殺しまくった連続殺人鬼。ちなみにお金は要らないから。銀行強盗は私たちも得意だから」
アンジェリカは気絶した。
「あれ? お姉ちゃん何かした?」
舞がドアの前で立つ静流に振り向く。
「体内の二酸化炭素の濃度を少し上げてみたの。コツを掴むと、いろいろ役に立つ能力ね」
「ふーん! どうでもいいけど、これは舞の手柄だから!」
「分かってる。先にきょうちゃんに犯させてあげる」
「やったー!」
この日、百人近い屈強な男が、一夜にして死んだ。
0
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~
ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。
休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。
啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。
異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。
これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ
天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。
ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。
そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。
よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。
そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。
こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる