12 / 28
エリートニートなのに冒険者
[余談]幸せじゃのう……
しおりを挟む
「エリィ起きるのじゃ」
御主人様が寝た頃にわしはエリィのそう声をかけた。
聞きたいことがあったのじゃのじゃ。
「大丈夫ですよロアちゃん。起きてます」
おおどうやら起きていたみたいじゃ。数々の魔物の寝込みを狩ってきたわしでも寝とると思ったのははじめてなのじゃ。
ちなみにロアと呼ぶのは御主人様が決めたのじゃ。何故かロリは駄目らしくてのう。
世間様の目が!的な顔をしながら頭をかかえておったわ。
御主人様の考えはよくわからんのじゃ。
それより聞きたいことがあるんじゃった。
「さてエリィよ。御主人様のことで聞きたいことがあるのじゃ」
「答えると言いましたけど私も昨日奴隷になったばかりですよ?」
なんと。仲がよいみたいじゃったからもっと一緒におるかと思うたのじゃ。
「う~ん困ったのう。じゃあその一日間お主から見た御主人様はどうじゃ?」
「はっきりいって強すぎますね。人間ではあり得ないぐらいの強さです。スキルもおそらく私のようなES系の特殊なものを持っています。流石私のご主人様! 最高です! 私の勇者様です!他の人なんて塵ですね!」
「う、うむ、言いたいことはわかった。だから落ち着くのじゃ!」
「それに私のようなものにも嫌悪感を出さずに大切に扱ってくれます。それが何よりも嬉しいです……」
「エリィ……」
確かに稀少種は世の中では不吉の象徴であった。わしもそのせいで捨てられたんじゃからのう。
故にあんな風に普通に、いや大事に扱ってくれるのはありがたいんじゃろうな。
「わしの目に狂いはなかったんじゃな……」
「? ロアちゃんどうかしましたか?」
「なに、ご主人様に出会えて良かったと思っておったのじゃ」
「そうですね。私もそう思います」
うむ、聞きたいことも聞きおえたんじゃし早くに寝るとするか。
それにしてもこの御主人様はなんともまあダラけきった顔をしておるのじゃ。
しかも普通は二百年間生きてきたものと一緒の布団で寝ようなど考えないはずなのに、御主人様ときたら……
「御主人様の右腕貰ったのじゃ!」
「あ、じゃあ私は私は左腕で!」
わしとエリィで御主人様の腕を抱き枕にしてやったのじゃ!
「でわエリィお休みなのじゃ」
「ふふ、お休みロアちゃん」
二百年生きておったが今が一番幸せじゃ……
次の日の朝~
お、俺の腕にロリと猫耳っ娘がいるー!
と心の中で叫び、意識を失ったニートが一名出るのであった……。
ほら寝ぼけてたしね?
御主人様が寝た頃にわしはエリィのそう声をかけた。
聞きたいことがあったのじゃのじゃ。
「大丈夫ですよロアちゃん。起きてます」
おおどうやら起きていたみたいじゃ。数々の魔物の寝込みを狩ってきたわしでも寝とると思ったのははじめてなのじゃ。
ちなみにロアと呼ぶのは御主人様が決めたのじゃ。何故かロリは駄目らしくてのう。
世間様の目が!的な顔をしながら頭をかかえておったわ。
御主人様の考えはよくわからんのじゃ。
それより聞きたいことがあるんじゃった。
「さてエリィよ。御主人様のことで聞きたいことがあるのじゃ」
「答えると言いましたけど私も昨日奴隷になったばかりですよ?」
なんと。仲がよいみたいじゃったからもっと一緒におるかと思うたのじゃ。
「う~ん困ったのう。じゃあその一日間お主から見た御主人様はどうじゃ?」
「はっきりいって強すぎますね。人間ではあり得ないぐらいの強さです。スキルもおそらく私のようなES系の特殊なものを持っています。流石私のご主人様! 最高です! 私の勇者様です!他の人なんて塵ですね!」
「う、うむ、言いたいことはわかった。だから落ち着くのじゃ!」
「それに私のようなものにも嫌悪感を出さずに大切に扱ってくれます。それが何よりも嬉しいです……」
「エリィ……」
確かに稀少種は世の中では不吉の象徴であった。わしもそのせいで捨てられたんじゃからのう。
故にあんな風に普通に、いや大事に扱ってくれるのはありがたいんじゃろうな。
「わしの目に狂いはなかったんじゃな……」
「? ロアちゃんどうかしましたか?」
「なに、ご主人様に出会えて良かったと思っておったのじゃ」
「そうですね。私もそう思います」
うむ、聞きたいことも聞きおえたんじゃし早くに寝るとするか。
それにしてもこの御主人様はなんともまあダラけきった顔をしておるのじゃ。
しかも普通は二百年間生きてきたものと一緒の布団で寝ようなど考えないはずなのに、御主人様ときたら……
「御主人様の右腕貰ったのじゃ!」
「あ、じゃあ私は私は左腕で!」
わしとエリィで御主人様の腕を抱き枕にしてやったのじゃ!
「でわエリィお休みなのじゃ」
「ふふ、お休みロアちゃん」
二百年生きておったが今が一番幸せじゃ……
次の日の朝~
お、俺の腕にロリと猫耳っ娘がいるー!
と心の中で叫び、意識を失ったニートが一名出るのであった……。
ほら寝ぼけてたしね?
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる