2 / 14
2
しおりを挟む散々な一日を終えた翌日、早速、王命が届けられた。
それによると、一家は王家を欺き、陥れようとした罪により、
財産没収の上、国外追放と決まり、追放先はヴァンボエム王国となっていた。
追放先までは、王家の衛兵が付き添い、旅費や経費も出して貰えるという、
中々の高待遇で驚いた。
「まぁ、冤罪で財産没収されるんだから、当然だけど!」
国を追われるのだから、これにより、完全に、
百年周期の政略結婚の歴史は幕を閉じたといって良い。
《竜の谷》も文句は無いだろう。
「この功績だけは認めてあげなくてはね…」
政略結婚には、わたしも反対だ。
特に、わたしたちの場合は、互いに苦痛でしかなかった___
わたしは物心付いた頃から、「おまえは王太子妃になるんだよ」と言われてきた。
その頃は、わたしも喜んでそれを受け入れていた。
「百年周期の運命の相手!」と言われ、自分でもそう思い込んでいたからだ。
それが、打ち砕かれたのは、十三歳…
十三歳の秋、十六歳のアンドレと婚約の儀で、初めて対面した。
アンドレは仏頂面で、式の間中、わたしを睨み付けていた。
婚約の儀が終わると、アンドレはわたしを一瞥もせずに、側近を連れ出て行ったが、
その会話は聞こえていた。彼の性格から、今思えば、聞こえる様に言ったのだろう。
『おい!あれに尻尾は無いのだろうな?』
『その様な事は伺っておりません…』
『最悪だ!何故、王太子というだけで、俺があんな卑しい獣を妻にしなければならない!』
わたしは信じられず愕然とした。
周囲はわたしを見て、平気で「くすくす」と笑う。
今まで、わたしたちアベラール家は、周囲の貴族たちから一目置かれる存在だった。
それが、王宮へ上がれば、一転した。
高貴な存在では無く、まるで見世物扱いだ。
隠していただけで、周囲もその様な目で見ていたのかもしれない…
ショックを受け、家に帰ったわたしは、母にお尻を見て貰った。
「尻尾は無い?」
「無いわよぉ、私たちのご先祖様は竜だけど、私たちは竜の血を引いているだけよぉ」
母には分かっている様だが、わたしには違いが分からなかった。
深く聞かない方が良い気がして、その場は納得しておいた。
だけど、それ以降、わたしは自信が持てなくなった。
《人》とは違う自分。
自分は《人》ではないのか、《卑しい獣》なのか___
アンドレを筆頭に、全ての者たちがわたしを人間扱いしなかった。
妃教育の教師たちも酷いもので、わたしから自信と尊厳を奪っていった。
『王太子妃が獣であってはなりません!』
『恥ずかしくない者となって貰わなくては、王太子と結婚など出来ませんよ!』
『この獣を、しっかり、躾なければ!』
妃教育の教師たちの言う通りに出来るまでになっても、誰もわたしを認めてはくれなかった。
それでも、わたしは従うしかなかった。
『百年周期の契約を果たす』、それが、わたしに課せられた責任だ___
今となっては、馬鹿馬鹿しいけど。
「血を見ないで済んだのだから、良かったわよね…」
「良い訳無いでしょ!!お姉様の所為よ!!」
リーズはリスの様に頬を膨らませている。
わたし、母、リーズは少ない荷物を纏め、
用意された馬車で小国ヴァンボエム王国に向かい旅立った。
ヴァンボエム王国までは、馬車で一週間も掛かる。
辺境にある小国で、海と山に囲まれているらしい。
領地が小さく、地図で見つけるのにも苦労した程だ。
「わたしの所為にしないでよ、《滅びの星》とか言い出したのは聖女様よ、
まぁ、それも嘘でしょうけどね、あんな子供騙し!信じるのは十歳までよ」
「あたしは十歳よ!あたしだって、そりゃ、バカバカしいって思うよ?
けど、あたしが言いたいのはそこじゃないよ!お姉様は、可愛げが無いのよ!
いつもツンと澄ましちゃって、高慢で、アンドレを見下してたもの!
そんなの、男は嫌に決まってる!」
そんな単純な事なら良かった…
だが、それをリーズに知られたくは無かった。
小生意気ではあるが、可愛い妹なのだから…
わたしはツンと澄まして答えた。
「よーく分かったわ、全てが、わたしの態度と行いが招いた結果だというのね?
それで、アンドレはどこぞの公爵令嬢に乗り換えたのね?
メイドたちに手を付けたのも、きっとその所為だわ!
他にも手を付けた令嬢は沢山いたみたいだから…
わたしは何て罪深い女なのかしら…!」
わたしが十字を切ると、リーズはむっと口を閉じ、曲げた。
だが、そのまま、ボロボロと大粒の涙を零し始めたのには参った。
リーズは小生意気で負けず嫌いで…泣いた事など、ほとんど無かったのだ。
「リーズ、ごめんなさい、わたしがいけないの、それはわたしも分かってるわ。
財産没収の上に、僻地の小国に追放になるだなんて!
あの時、わたしが泣き喚いたり、土下座でもしていたら、
アンドレの気も晴れていたかもしれないのに…」
そんな事で、あのアンドレが意見を変えるとは考え難いが…
だけど、生意気だけど可愛い妹を泣かせる事になってしまったと思うと、
それ位はして見せるべきだった…
リーズは顔をくしゃりとし、小さな手に拳を握り、涙を流した。
「サミーが、お別れだってぇぇぇ…」
「サミー?近所の子よね?あなたたち、付き合ってたの?」
「あたしたち、将来を誓い合ってたの!なのに、お別れだって…うわあああん!」
「待って!リーズ!あなた、サミーとは何処までしたの?」
わたしは思わずリーズの細い肩を掴んでしまった。
リーズは涙を止め、顔を赤くすると、「ほっぺにチューはしたわ」と唇を尖らせた。
わたしと母は「ほ~」と、安堵の息を吐いたのだった。
「ヴァレリー、リーズ、いつまでも塞いでいてはいけなかったわぁ…
これから、新しい土地で、母娘三人、生きていかなくてはいけないのにぃ…
駄目な母親でごめんなさいねぇ…これからは、私があなたたちを守るわぁ!」
リーズの事で、母も立ち直ったらしく、わたしたちを抱きしめてきた。
母に守られる姿は想像出来ないが…
それでも、塞いでいられるよりは良かった。
わたしを責めないでくれているだけでも良いわ…
◇◇ ヴァンボエム王国 ◇◇
ヴァンボエム王国、国王フィリップの元へ、オピュロン王国から使者が送られて来た。
使者の手には、オピュロン王国、国王バトリスからの書状があった。
ヴァンボエム王国とオピュロン王国との付き合いは古く、表面上は良好な関係だが、
それなりに確執が存在していた。
何でも、千年前、両国の王同士が賭けをし、結果、ヴァンボエム王国は、
オピュロン王国との交易に有利な条件を勝ち取った。
以降、ヴァンボエム王国とオピュロン王国の間には、関税が無く、ヴァンボエム王国の商人たちは、
自由に商売が出来、儲ける事が出来た。
だが、一方、オピュロン王国は大国で、小国相手の商売など利益は僅かだった。
そうであるから、歴代のオピュロン国王は、ヴァンボエム王国との契約を無効にしようと
画策してきたのだが、未だに上手くはいっていなかった。
そこで、今回打って出たのが…
「ふむ…この条件を飲むのであれば、これまで通り関税は掛けない。
条件を飲まないのであれば、即刻関税を掛ける…
とうとう実力行使で来たか、これは、困ったね、ルネ」
フィリップは息子である王太子のルネを見た。
フィリップもルネも痩せていて顔色が悪いが、これは生まれつき、王家の遺伝体質の所為だ。
「困る事はありません、条件をお飲みになればよろしいのです」
ルネは穏やかに、そして微笑を浮かべて言う。
フィリップは細い垂れ目だが、白い眉まで下げた。
「だがね、おまえの事だよ、ルネ」
条件とは、オピュロン王国から送られた者と王太子ルネが結婚する事だった。
両国の友好を強固にしようという名目だった。
だが、その割に、どういう者かは書かれておらず、
数日中にヴァンボエム王国に着くので、返事はその後で良いとあった。
「はい、僕の為に花嫁を送って下さるとは、喜ばしい事ではありませんか」
「喜ばしい相手を送ってくるとは思えんがね…」
「僕が相手ではお気の毒かもしれませんが、心を尽くしましょう」
「相手を見てもいないのに決めても良いのかね?」
「政略結婚というのは、そういうものではありませんか?」
「ルネ、おまえは、誰かを愛した事が無いのではないか?」
フィリップの追求に、ルネは初めて逡巡した。
その時、遠い日の少女の姿が微かに浮かんで来たが、それは直ぐに掻き消えた。
ルネはニコリと穏やかな笑みを見せた。
「そうかもしれません、ですが、僕には嫌いな者もいませんので」
確かにルネは心優しく、他人を無暗に嫌う事は無いが、
だからといって、『心を開いている』という事でも無い。
フィリップは「まぁ、おまえが良いのなら、そう返事をしよう」と頷いた。
「父上、先方には、『結婚の儀はヴァンボエム王国の慣わしに従い行う』と、
お返事なさって下さい」
「成程な、そうしよう」
王は頷いた。
王の間を出たルネは、側近のエミールから早速反対をされた。
「この話を受けてはいけません!こんなの、オピュロン王国の罠に決まってますよ!」
「そうとは限らないよ、エミール」
「送られて来るのは、恐らくは暗殺者で、王様とルネ殿下のお命を奪い、この国を乗っ取る気です!」
エミールが真剣に訴える。
ルネは足を止め、じっと、その目を見つめ返した。
「この国を乗っ取って、どうするの?」
「それは、ですね…恐らく…ですが…避暑地にする、とかでしょうか?」
「平和でいいね」
ルネはニコリと笑い、立ち去った。
エミールは「待って下さいよ~~」と、情けない声を上げたのだった。
「丁度、僕も結婚したいと思っていた処でね、結婚相手を探す手間が省けて助かるよ」
「そんな、いい加減な…相手を探すのを面倒がる様では、結婚は出来ません!」
「そういうもの?なら、やはり丁度良いね」
呑気なルネに、エミールは唖然としていた。
ルネを好きだと言ってくる者はそれなりに居た。
ルネは王太子で、痩せていて背も高くは無いが、美形である。
だが、ルネは王太子だ。相手が悪人では困るし、
権力目的で寄って来る者も避けたい。
以前、適当な相手と付き合った事もあったが…
『一緒に居てもつまらないの』
浮気をされた挙句、そんな事を言われて終わった。
女性と付き合うのは難しい…
ルネは勉強が得意だったが、女性との付き合いは、勉強や研究よりも遥かに難しく、苦痛に感じた。
それで、真剣な付き合いを避けている間に、気付けば、二十三歳になっていた。
流石に、結婚位しなければ…
そう思ったのは、他でもない、オピュロン王国の王太子アンドレが結婚すると聞いたからだった。
ルネは三年間、オピュロン王国の名門校に留学していた事があった。
ルネは魔力を持ち、それを使う事が出来た為、魔法学科に入り学んだ。
アンドレは同年だが、彼は魔力を持っておらず、騎士学科だった。
剣術や武術が得意らしい。
顔を合わせる機会はほとんど無かったが、アンドレは王太子という事で、何かと注目され、
話題に出るので、耳には入っていた。尤も、あまり良い噂では無かったが…
アンドレはルネを悉く無視していたが、裏では取り巻き連中と散々嘲っていた様で、
何度か目撃した事があった。態と聞かせたいのだと分かる程度には露骨だった為、
こちらからも避ける様になった。
王宮の行事に、一度だけ呼ばれた事があったが、
それは、オピュロン王国の権威を示すためだけのものだった。
嫌な記憶しかない相手だったが、
同じ王太子として、アンドレは義務を果たしている様に思えた。
あのアンドレも落ち着いたのだ…
「僕も、死ぬ前に、子孫を残しておかなければね…」
ヴァンボエム王国の王家の者は、代々、極めて病弱だった。
ルネの兄妹も他に二人いたが、十歳を超えたのはルネ一人きりだった。
母は病で十年前に亡くなっているし、父は存命とはいえ、年に半年は寝込んでいた。
そんな訳で、王家の存続は、全てがルネの細い肩に掛かっていた。
「出来れば、丈夫な花嫁がいいな…」
ルネは薄暗い回廊から見える、薄い青色の空を眺め、ぼんやりとそんな事を思っていた。
◇◇◇◇
29
あなたにおすすめの小説
追放された地味令嬢、実は王国唯一の“魔力翻訳者”でした 〜役立たずと言われましたが、もう契約は終了です〜
あめとおと
恋愛
王太子から「魔法が何も起こらない役立たず」と断罪され、婚約破棄された伯爵令嬢リリア。
追放された彼女の能力は――
魔法の“意味”を読み解き、術式そのものを理解する力《魔力翻訳》。
辺境の魔導研究所でその才能を見出された彼女は、
三百年解読不能だった古代魔法を次々と再生させていく。
一方、彼女を失った王都では魔法事故が連鎖。
国家結界すら崩壊寸前に――。
「戻ってきてほしい」
そう告げられても、もう遅い。
私を必要としてくれる場所は、
すでに別にあるのだから。
これは、役立たずと呼ばれた令嬢が
本当の居場所と理解者を見つける物語。
物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜
丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。
与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。
専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、
失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。
そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、
セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。
「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」
彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、
彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。
嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、
広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、
独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。
栄養と愛情を取り戻したセレナは、
誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、
社交界で注目される存在となる。
一方、セレナを失った伯爵家は、
彼女の能力なしでは立ち行かず、
ゆっくりと没落していくのだった――。
虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
仲良く政略結婚いたしましょう!
スズキアカネ
恋愛
養女として子爵令嬢になったレイアに宛がわれた婚約者は生粋の貴族子息様だった。
彼が婿入りする形で、成り立つこの政略結婚。
きっと親の命令で婚約させられたのね、私もかわいそうだけど、この方もかわいそう!
うまく行くように色々と提案してみたけど、彼に冷たく突き放される。
どうしてなの!? 貴族の不倫は文化だし、私は愛人歓迎派なのにオリバー様はそれらを全て突っぱねる。
私たちの政略結婚は一体どうなるの!?
◇◆◇
「冷たい彼に溺愛されたい5題」台詞でお題形式短編・全5話。
お題配布サイト「確かに恋だった」様よりお借りしています。
DO NOT REPOST.
「地味で無能」と捨てられた令嬢は、冷酷な【年上イケオジ公爵】に嫁ぎました〜今更私の価値に気づいた元王太子が後悔で顔面蒼白になっても今更遅い
腐ったバナナ
恋愛
伯爵令嬢クラウディアは、婚約者のアルバート王太子と妹リリアンに「地味で無能」と断罪され、公衆の面前で婚約破棄される。
お飾りの厄介払いとして押し付けられた嫁ぎ先は、「氷壁公爵」と恐れられる年上の冷酷な辺境伯アレクシス・グレイヴナー公爵だった。
当初は冷徹だった公爵は、クラウディアの才能と、過去の傷を癒やす温もりに触れ、その愛を「二度と失わない」と固く誓う。
彼の愛は、包容力と同時に、狂気的な独占欲を伴った「大人の愛」へと昇華していく。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
婚約破棄された夜、最強魔導師に「番」だと告げられました
有賀冬馬
恋愛
学院の祝宴で告げられた、無慈悲な婚約破棄。
魔力が弱い私には、価値がないという現実。
泣きながら逃げた先で、私は古代の遺跡に迷い込む。
そこで目覚めた彼は、私を見て言った。
「やっと見つけた。私の番よ」
彼の前でだけ、私の魔力は輝く。
奪われた尊厳、歪められた運命。
すべてを取り戻した先にあるのは……
婚約破棄された令嬢は、“神の寵愛”で皇帝に溺愛される 〜私を笑った全員、ひざまずけ〜
夜桜
恋愛
「お前のような女と結婚するくらいなら、平民の娘を選ぶ!」
婚約者である第一王子・レオンに公衆の面前で婚約破棄を宣言された侯爵令嬢セレナ。
彼女は涙を見せず、静かに笑った。
──なぜなら、彼女の中には“神の声”が響いていたから。
「そなたに、我が祝福を授けよう」
神より授かった“聖なる加護”によって、セレナは瞬く間に癒しと浄化の力を得る。
だがその力を恐れた王国は、彼女を「魔女」と呼び追放した。
──そして半年後。
隣国の皇帝・ユリウスが病に倒れ、どんな祈りも届かぬ中、
ただ一人セレナの手だけが彼の命を繋ぎ止めた。
「……この命、お前に捧げよう」
「私を嘲った者たちが、どうなるか見ていなさい」
かつて彼女を追放した王国が、今や彼女に跪く。
──これは、“神に選ばれた令嬢”の華麗なるざまぁと、
“氷の皇帝”の甘すぎる寵愛の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる