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しょっぱい再会
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「エリオット様、夜会にいらっしゃるなんて珍しいですわね」
数人の令嬢に話しかけられた。失礼にならない程度に談笑し、ダンスを踊った。
疲れた
「エリオット、流石『銀の公子様』モテてるな」
幼馴染みの騎士、同じく公爵家のアレンに言われる。
「珍しいだけだろう」
銀の公子と呼ばれるのは髪の色からだ。伸ばしたままが楽で、ひとつに括っていたら切るのを忘れてしまった。
黒の騎士と呼ばれるアレンは黒髪の短髪で、エリオットよりもモテているし遊んでいる。
二人が並んでいると絵になる。
「夜会に来るくらいなら仕事を片付けたい」
「そんなことを言っていても、憂いを帯びたように見えるのが得だな、エリオットは」
「なにがだ。令嬢の相手がしたいなら全部お前のとこに行くように今度から頼んでみる」
「まあでも、そろそろ婚約者を決めろと言われないか?」
「いや、別に」
「何で!?俺なんか顔を見るたびに言われてるぞ」
「それはお前の遊びが酷いから落ち着いてほしいということだろう」
「エリオットの好みはどんなタイプなんだ?」
「タイプ……
タイプか……。デートのプランを考えるのは面倒なので自分で行きたいところや食べたいものを言う人が楽だな」
「それはタイプとは言わないだろう」
「1度でいいから付き合ってくれと頼まれてデートに付き合ったら満足したのか諦めてくれる。ほとんどの令嬢は」
「それはお前が冷たすぎて、諦めるんだと思うぞ」
「それも縁のものだからな」
「俺は運命の出会いを信じてるから」
アレンが真面目にそう言うから酒をむせてしまった。
「お前、女性でもないのによく言えるな」
「一目見て、時が止まったようになって世界中に二人っきりになったみたいに、わかるんだよ!その時が来たら」
「……そうか、頑張れ」
バルコニーから、話し声が聞こえた。
男性が二人、女性が一人。
何か男性が一方的に捲し立てているようだ。
恋人同士の喧嘩にしては、口調が荒い気がして近づいた。
「やめてください」
手を引っ張られている。
小柄な女性が男性のうちの一人に言い寄られているらしい。腰に手を回されて、手首を捕まれている。
「あれは、ヤバいな」
アレンも眉間にシワを寄せた。
「お前たち、何をしているんだ」
揃って現れた公子に、二人の男性は愛想笑いをして逃げようとした。
「いえ、そのちょっと、この女が生意気で。たかが男爵家の癖に気取りやがって」
「女性を暴力で従わせようとするなど恥ずべきことだ。人として、男性として」
アレンが座り込んだ女性に話しかけている。
男性二人が悔しそうに去ってから、エリオットも女性のところに近寄った。
「大丈夫でしたか、もし一人になりたいのでしたら、バルコニーの端で誰も来ないように見張っています。我々も男性なので嫌悪感があるのなら、誰か侍女を呼んできましょう。それとも、帰られますか?馬車を待たせていますか?家名をお聞きしても……」
「エリオット、様……?」
女性が見上げているのはわかった。
月にかかっていた雲が途切れて、光が射した。
紫色の目が、丸く見開かれていた。
これと同じ目を見たことがある。
小さな顔を縁取るように髪が月光に光る。
柔らかな線の眉
柔らかそうな頬
果実のような唇
声。
「……温かい飲み物をもらってくる。アレン、しばらく令嬢についていてくれ」
会場に戻って給仕に伝えた
「あれは、ものすごく、」
なんというか。
『時が止まったような』
アレンの言う運命の出会いに毒されている。
正直、びっくりした。あんなに綺麗になってるなんて思わないじゃないか。いつかは出会うだろうと思っていた。
「やっぱり、リズだよな……」
他人の空似だったら良かったけど。
動揺してアレンと二人きりにしてしまったけれど、あいつ口説いてないだろうな……!
慌てて戻ると
ほっとした顔で女性がお茶の礼を言ってくれた。
「口説いてないわけがないか……」
アレンが女性の手を握ろうとしたので、叩いた。
「エリオット、なんだよ」
「あのな、さっきの奴らと変わらないぞお前」
「あー、そっか。それは無理だよね。じゃあ今度改めて誘うから名前を教えて」
「……ダッフリー男爵家の」
やっぱり。
……
『ダッフリー男爵家にリズを養子に出すことにしたわ』
『そんな田舎の男爵家に?』
『裕福で人柄がよくて、田舎でのんびり暮らせる方がリズにあっているのよ』
寮に入ったすぐあとの夏に、リズは養子に出ていた。見送りも出来なかった。謝ることも。
俺を恨んでも無理はない。今も怖がってないか。
「リズリー・ダッフリーと申します。助けて頂いてありがとうございました。」
「リズリーちゃん、王都には最近来たの?君みたいな美人を見逃すわけないんだけど、俺」
アレンがデレデレと話しかけるが、これはフリで相手を観察している。
「ええ、先日来ました。」
「もしかして玉の輿を狙って来たの?そういうの多いよ。頑張って」
「そういうわけでもないのですが、少しお世話になった方に会うために来ました」
「久しぶりだな、リズ」
なんで二人の会話に割り込んだのかわからない。ただ、アレンに苛立った。
リズだぞ?
勝手に話しかけるな。ちょっと綺麗になったからって
いや、もともと綺麗だったんだけど成長したからって。さっきの奴らといい、そんなに男に口説かれては困るだろ。
リズが。
「お久しぶりです、エリオット様」
そう言うリズの顔には怯えは浮かんでいなくて。
本当に無理をしてないか目を見つめていたら、
だんだん、リズが震えて。
やっぱり嫌われているのかと思ったら、頬が桃色に染まってきた。
「あの、私へんですか?」
「いや」
「あんまり見てらっしゃるから」
「す、すまない。君が怖い思いをしてないかと」
「大丈夫、です」
アレンは思った。
なんだこの二人。
見つめ合って
ぎこちなくて
まるで
「エリオット、お前さっきはあんなことを言って……そうか、男爵家だから身分違いを気にして密かに愛を育んでいるわけか」
「な、何を、
違う、そういう事実はない」
「はい、ないです。」
きっぱりとリズも言う。
しかし、会場に戻ればすっかり周囲の注目を集めていた。人気の公子二人が謎の令嬢と共にバルコニーに長時間いたのだから。
これは噂になるだろう。
「もうリズは帰った方がいい。馬車は待たせてあるのか」
「いえ、迎えの時間にはまだあるのでたぶん居ないと思います」
「それでは……うちの馬車を使え。」
「そんな、申し訳ないです」
「いいからエリオットも
彼女を送って帰れ。あとは……俺がなんとか捌いてやる」
好奇心で目を輝かせた人々が、今にも寄ってきそうだった。
リズの名誉のために、エリオットは会場から離れることにした。
公爵家の馬車に乗り行き先を聞いた。リズが恥ずかしそうに言ったのは
「うちのゲストハウス……?」
「すみません。フィオナ様と夫人が用意してくださって、甘えてしまいました」
「……いや、それは構わないが……」
公爵家のゲスト。ということは公爵家に送ってもいいのだろうか。
しかし、いきなり連れ帰るのもどうなんだ。
未婚の令嬢を。
でもリズだぞ、
住んでたんだから。
俺は職場の近くの家を使っているので問題ない。実家に送って戻ればいい。家族のいるところで何かできるわけじゃないし
……!?
何を考えてるんだ、俺は。
しかしゲストハウスに一人で過ごすのも夜は心細いのではないだろうか。
部屋は余っているから泊まっても問題は
あるな。大有りだ。
落ち着け。これ以上未婚の令嬢を……
「あのー、どちらに向けて出発すれば」
馭者の呑気な声が憎い。
「待て、今考えてるんだ」
「坊っちゃんの家に送っても夫人には言いつけませんし、明日の明け方に令嬢を、迎えに行くこともできますよ。
今まで令嬢を連れ帰るなんてこと無かったんですから、よほど運命的な出会いがあったんですねえ……」
「ちょっと待て本気で黙れ。混乱するから」
「エリオット様、ご迷惑をかけてすみません」
「いや、リズは妹みたいなもんだから遠慮するな。今日は……あんな男に絡まれて災難だったな。ゆっくり休む方がいいだろうから、ゲストハウスではなく……うちでもいいだろうか」
馭者が、イイ笑顔で親指を立てた。
「了解です、坊っちゃん!」
「待て、お前誤解しているな?俺の家じゃない。実家だ!公爵邸に帰る」
「わお!もうご家族に紹介ですか!やりますね!坊っちゃん」
「黙ってくれ……!」
数人の令嬢に話しかけられた。失礼にならない程度に談笑し、ダンスを踊った。
疲れた
「エリオット、流石『銀の公子様』モテてるな」
幼馴染みの騎士、同じく公爵家のアレンに言われる。
「珍しいだけだろう」
銀の公子と呼ばれるのは髪の色からだ。伸ばしたままが楽で、ひとつに括っていたら切るのを忘れてしまった。
黒の騎士と呼ばれるアレンは黒髪の短髪で、エリオットよりもモテているし遊んでいる。
二人が並んでいると絵になる。
「夜会に来るくらいなら仕事を片付けたい」
「そんなことを言っていても、憂いを帯びたように見えるのが得だな、エリオットは」
「なにがだ。令嬢の相手がしたいなら全部お前のとこに行くように今度から頼んでみる」
「まあでも、そろそろ婚約者を決めろと言われないか?」
「いや、別に」
「何で!?俺なんか顔を見るたびに言われてるぞ」
「それはお前の遊びが酷いから落ち着いてほしいということだろう」
「エリオットの好みはどんなタイプなんだ?」
「タイプ……
タイプか……。デートのプランを考えるのは面倒なので自分で行きたいところや食べたいものを言う人が楽だな」
「それはタイプとは言わないだろう」
「1度でいいから付き合ってくれと頼まれてデートに付き合ったら満足したのか諦めてくれる。ほとんどの令嬢は」
「それはお前が冷たすぎて、諦めるんだと思うぞ」
「それも縁のものだからな」
「俺は運命の出会いを信じてるから」
アレンが真面目にそう言うから酒をむせてしまった。
「お前、女性でもないのによく言えるな」
「一目見て、時が止まったようになって世界中に二人っきりになったみたいに、わかるんだよ!その時が来たら」
「……そうか、頑張れ」
バルコニーから、話し声が聞こえた。
男性が二人、女性が一人。
何か男性が一方的に捲し立てているようだ。
恋人同士の喧嘩にしては、口調が荒い気がして近づいた。
「やめてください」
手を引っ張られている。
小柄な女性が男性のうちの一人に言い寄られているらしい。腰に手を回されて、手首を捕まれている。
「あれは、ヤバいな」
アレンも眉間にシワを寄せた。
「お前たち、何をしているんだ」
揃って現れた公子に、二人の男性は愛想笑いをして逃げようとした。
「いえ、そのちょっと、この女が生意気で。たかが男爵家の癖に気取りやがって」
「女性を暴力で従わせようとするなど恥ずべきことだ。人として、男性として」
アレンが座り込んだ女性に話しかけている。
男性二人が悔しそうに去ってから、エリオットも女性のところに近寄った。
「大丈夫でしたか、もし一人になりたいのでしたら、バルコニーの端で誰も来ないように見張っています。我々も男性なので嫌悪感があるのなら、誰か侍女を呼んできましょう。それとも、帰られますか?馬車を待たせていますか?家名をお聞きしても……」
「エリオット、様……?」
女性が見上げているのはわかった。
月にかかっていた雲が途切れて、光が射した。
紫色の目が、丸く見開かれていた。
これと同じ目を見たことがある。
小さな顔を縁取るように髪が月光に光る。
柔らかな線の眉
柔らかそうな頬
果実のような唇
声。
「……温かい飲み物をもらってくる。アレン、しばらく令嬢についていてくれ」
会場に戻って給仕に伝えた
「あれは、ものすごく、」
なんというか。
『時が止まったような』
アレンの言う運命の出会いに毒されている。
正直、びっくりした。あんなに綺麗になってるなんて思わないじゃないか。いつかは出会うだろうと思っていた。
「やっぱり、リズだよな……」
他人の空似だったら良かったけど。
動揺してアレンと二人きりにしてしまったけれど、あいつ口説いてないだろうな……!
慌てて戻ると
ほっとした顔で女性がお茶の礼を言ってくれた。
「口説いてないわけがないか……」
アレンが女性の手を握ろうとしたので、叩いた。
「エリオット、なんだよ」
「あのな、さっきの奴らと変わらないぞお前」
「あー、そっか。それは無理だよね。じゃあ今度改めて誘うから名前を教えて」
「……ダッフリー男爵家の」
やっぱり。
……
『ダッフリー男爵家にリズを養子に出すことにしたわ』
『そんな田舎の男爵家に?』
『裕福で人柄がよくて、田舎でのんびり暮らせる方がリズにあっているのよ』
寮に入ったすぐあとの夏に、リズは養子に出ていた。見送りも出来なかった。謝ることも。
俺を恨んでも無理はない。今も怖がってないか。
「リズリー・ダッフリーと申します。助けて頂いてありがとうございました。」
「リズリーちゃん、王都には最近来たの?君みたいな美人を見逃すわけないんだけど、俺」
アレンがデレデレと話しかけるが、これはフリで相手を観察している。
「ええ、先日来ました。」
「もしかして玉の輿を狙って来たの?そういうの多いよ。頑張って」
「そういうわけでもないのですが、少しお世話になった方に会うために来ました」
「久しぶりだな、リズ」
なんで二人の会話に割り込んだのかわからない。ただ、アレンに苛立った。
リズだぞ?
勝手に話しかけるな。ちょっと綺麗になったからって
いや、もともと綺麗だったんだけど成長したからって。さっきの奴らといい、そんなに男に口説かれては困るだろ。
リズが。
「お久しぶりです、エリオット様」
そう言うリズの顔には怯えは浮かんでいなくて。
本当に無理をしてないか目を見つめていたら、
だんだん、リズが震えて。
やっぱり嫌われているのかと思ったら、頬が桃色に染まってきた。
「あの、私へんですか?」
「いや」
「あんまり見てらっしゃるから」
「す、すまない。君が怖い思いをしてないかと」
「大丈夫、です」
アレンは思った。
なんだこの二人。
見つめ合って
ぎこちなくて
まるで
「エリオット、お前さっきはあんなことを言って……そうか、男爵家だから身分違いを気にして密かに愛を育んでいるわけか」
「な、何を、
違う、そういう事実はない」
「はい、ないです。」
きっぱりとリズも言う。
しかし、会場に戻ればすっかり周囲の注目を集めていた。人気の公子二人が謎の令嬢と共にバルコニーに長時間いたのだから。
これは噂になるだろう。
「もうリズは帰った方がいい。馬車は待たせてあるのか」
「いえ、迎えの時間にはまだあるのでたぶん居ないと思います」
「それでは……うちの馬車を使え。」
「そんな、申し訳ないです」
「いいからエリオットも
彼女を送って帰れ。あとは……俺がなんとか捌いてやる」
好奇心で目を輝かせた人々が、今にも寄ってきそうだった。
リズの名誉のために、エリオットは会場から離れることにした。
公爵家の馬車に乗り行き先を聞いた。リズが恥ずかしそうに言ったのは
「うちのゲストハウス……?」
「すみません。フィオナ様と夫人が用意してくださって、甘えてしまいました」
「……いや、それは構わないが……」
公爵家のゲスト。ということは公爵家に送ってもいいのだろうか。
しかし、いきなり連れ帰るのもどうなんだ。
未婚の令嬢を。
でもリズだぞ、
住んでたんだから。
俺は職場の近くの家を使っているので問題ない。実家に送って戻ればいい。家族のいるところで何かできるわけじゃないし
……!?
何を考えてるんだ、俺は。
しかしゲストハウスに一人で過ごすのも夜は心細いのではないだろうか。
部屋は余っているから泊まっても問題は
あるな。大有りだ。
落ち着け。これ以上未婚の令嬢を……
「あのー、どちらに向けて出発すれば」
馭者の呑気な声が憎い。
「待て、今考えてるんだ」
「坊っちゃんの家に送っても夫人には言いつけませんし、明日の明け方に令嬢を、迎えに行くこともできますよ。
今まで令嬢を連れ帰るなんてこと無かったんですから、よほど運命的な出会いがあったんですねえ……」
「ちょっと待て本気で黙れ。混乱するから」
「エリオット様、ご迷惑をかけてすみません」
「いや、リズは妹みたいなもんだから遠慮するな。今日は……あんな男に絡まれて災難だったな。ゆっくり休む方がいいだろうから、ゲストハウスではなく……うちでもいいだろうか」
馭者が、イイ笑顔で親指を立てた。
「了解です、坊っちゃん!」
「待て、お前誤解しているな?俺の家じゃない。実家だ!公爵邸に帰る」
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「黙ってくれ……!」
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