1 / 13
カインと師匠
しおりを挟む
「はあ!?」
厳格なワイアットが珍しく大声を出したのでカインは振り返った。
届いた手紙は魔力を帯びていればわかる。
特に不審なものはなかったはずだ。
それなのに師匠は手紙を握りしめて震えている。いつもの五倍は感情が表に出ている。
それほどの衝撃を受ける内容が?
「カイン、私は来月から別邸へ行く」
「はい、私はお供した方がいいですか」
「いや、お前は残れ。客がくる。」
「お客さまが、ですか?」
師匠を訪ねてくるのなら師匠が残るべきでは。
「もしかして会いたくない方ですか」
「そうだ。ギリムが弟子を連れてくる。預かってほしいと言われた」
ギリムというのは大賢者ギリムのことだ。
師匠はいつも彼の名前を出すときに苦虫を噛み潰したような顔をする。実力は認めているけれど人柄が受け入れられないらしい。
昔からライバル関係だと聞いたことがある。
真面目な師匠とギリム様は合わないだろうと思う。ギリム様は奔放な方で若い頃の伝説を未だに聞く。
とにかく女性にモテた。
赤い髪と金色の瞳、褐色の肌。竜を使役できる精神力と知力と魔力。
隠遁生活を送りながらも王からの頼みで登城している。
一方うちの師匠は王宮魔術師だが神官よりも節度のある暮らしをしている。
黒い髪を一つに束ねている。青白いほどの日焼けしていない肌と紺色の瞳。きれいな顔立ちなのに神経質そうな眉間のシワ。そして、女嫌いとして有名である。
「ギリム様の弟子を預かるとしても、私は何をすればいいのですか。
その方の年齢は」
「15だそうだ」
「それならずっと世話をする必要もないですし、師匠が挨拶だけしてあとは自由に過ごしてもらえば良いじゃないですか。」
「無理だ」
嫌だ、ではなく
無理……?
「師匠、まさか女性ですか」
「そうだ。女性の中でも一番怖い思春期の女性だ。子供扱いしても女性扱いしても怒られそうな爆発物のような面倒な生き物だ!私は別邸に行く」
「私だってそんな年頃の女性の扱いなんてわかりませんよ!断ってください」
「それは嫌だ!ギリムに恩は売りたい」
理不尽!
「しかもただの女じゃない。気を付けろ」
「どういうことですか」
「恐ろしい女の娘だ。私はあんなに恐ろしい思いをしたことがない。あとにも先にも。」
「魔女ですか」
「そうだ。この世のすべての男をおかしくする魔女だ。その娘だから力を引き継いでいてもおかしくない。私は絶対に会わないからな!」
「師匠……そんなわけないでしょう。魔物じゃないんですから、魅了の魔法なんてないはずです。少し好感度をあげたり媚薬の類いは売られていますが、ほぼ効力はないでしょう」
「いや、あの女は本物だった」
「容姿が元々優れていたんでしょう」
「白銀の髪、すみれ色の瞳、禁欲的なシスターの服に隠された豊かな胸、あらゆる楽器の音色より心地よい声……」
え?誰これ
本当にうちの師匠か?
「あれほど美しい生き物は目の毒だ。思い出しただけで眩しすぎて吐き気と頭痛がする。
そんな私にあの魔女は、治癒魔法をかけてくれて飲み物と食料をくれた。」
「優しいじゃないですか」
「更に、私をベッドに誘い」
「えええー?優しくしておいてからまさかそんないかがわしい!?」
「ゆっくり休むように言って起きたらスープを、フーフー冷ましてくれて一匙ずつ飲ませてくれた」
「めっちゃ良い人じゃないですか!」
「心臓が壊れるくらい激しく早くなり、熱を出してしまった。あれは恐ろしい術だ。思い出すだけで吐き気がする」
その割に顔を赤くしていますが
えーっと、これは師匠が綺麗なお姉さんに看病されてドキドキしたのを術だと勘違いしてもしかしてそれからずっと女嫌いだということか?
「……師匠、それ単に優しい美人に看病されてラッキー!くらいの案件ですよ」
「お前までそんな風に言うのか。ギリムも彼女に懐いていた。子供らしく抱きついたりしていた。それを見ながら俺はギリムだけは一生許さないと誓った」
ん?
「それなのに彼女の娘をギリムが引き取って、最果ての地で二人で楽しく暮らしているなんて。
師匠と呼ばれて後見人になって成長を見守って。
俺だって彼女の子供が男児なら引き取って力になりたかった。スープを飲ませてやったり看病したかった」
え?
あなた弟子にベタベタ干渉しないですよね
初恋と女性恐怖症を拗らせて変な嫉妬と願望にまみれてますね
「だから断って他の知り合いのところに預けられるのは嫌だし、彼女の娘がギリムに手を出されるのは許せないから助けてやりたいけど女だから会いたくないし世話もしたくないし万が一私がその娘に魅了されておかしな言動をとりたくないから会わない!以上!!」
もう充分おかしな言動しか見てませんが
「お前まで魅了されたら魔法で解除してやるから安心しろ。
だが油断するな。白銀の髪は揺れるだけでいい匂いがするし、スープを冷ますときに耳に髪を掛けたらうなじも見えたし、唇をすぼめたら果実のように瑞々しいし、かがんだら胸が見えそうになるんだぞ。恐ろしいだろう。清純で妖艶なんだぞ」
恐ろしいのはあなたの観察力と記憶力です。
とっとと少年時の記憶を他の女性との接触で上書きしておけば良かったのに
「清純で妖艶、ねえ。そんな童貞の願望そのままみたいな人間、いるわけないでしょう。師匠は記憶を美化しすぎてるんじゃないですか」
「ああ、それだったらいいが。まあお前も気を付けろ。胸の大きさは遺伝だと聞く」
誰に聞いたんだ、ああギリム様だな。女嫌いで有名なうちの師匠にそんなことを言うのはギリム様しかいない。
そして良い歳をした大人が手の動きをつけて胸の話をするのは止めていただきたい。師匠の尊厳を大切に。
まあ、魅了うんぬんは信じていなかったが、美人の母親を持つという娘に興味を持った。
少しだけ。
「といっても女の子の部屋をわざわざ設えるのもおかしいし、日当たりの良い部屋を空けるとして……リネンはシンプルなままにして、また気に入ったものを本人を連れて買いに行ったらいいか」
最果ての地にいるんだから、王都を案内するのも喜ぶかもしれない。
厳格なワイアットが珍しく大声を出したのでカインは振り返った。
届いた手紙は魔力を帯びていればわかる。
特に不審なものはなかったはずだ。
それなのに師匠は手紙を握りしめて震えている。いつもの五倍は感情が表に出ている。
それほどの衝撃を受ける内容が?
「カイン、私は来月から別邸へ行く」
「はい、私はお供した方がいいですか」
「いや、お前は残れ。客がくる。」
「お客さまが、ですか?」
師匠を訪ねてくるのなら師匠が残るべきでは。
「もしかして会いたくない方ですか」
「そうだ。ギリムが弟子を連れてくる。預かってほしいと言われた」
ギリムというのは大賢者ギリムのことだ。
師匠はいつも彼の名前を出すときに苦虫を噛み潰したような顔をする。実力は認めているけれど人柄が受け入れられないらしい。
昔からライバル関係だと聞いたことがある。
真面目な師匠とギリム様は合わないだろうと思う。ギリム様は奔放な方で若い頃の伝説を未だに聞く。
とにかく女性にモテた。
赤い髪と金色の瞳、褐色の肌。竜を使役できる精神力と知力と魔力。
隠遁生活を送りながらも王からの頼みで登城している。
一方うちの師匠は王宮魔術師だが神官よりも節度のある暮らしをしている。
黒い髪を一つに束ねている。青白いほどの日焼けしていない肌と紺色の瞳。きれいな顔立ちなのに神経質そうな眉間のシワ。そして、女嫌いとして有名である。
「ギリム様の弟子を預かるとしても、私は何をすればいいのですか。
その方の年齢は」
「15だそうだ」
「それならずっと世話をする必要もないですし、師匠が挨拶だけしてあとは自由に過ごしてもらえば良いじゃないですか。」
「無理だ」
嫌だ、ではなく
無理……?
「師匠、まさか女性ですか」
「そうだ。女性の中でも一番怖い思春期の女性だ。子供扱いしても女性扱いしても怒られそうな爆発物のような面倒な生き物だ!私は別邸に行く」
「私だってそんな年頃の女性の扱いなんてわかりませんよ!断ってください」
「それは嫌だ!ギリムに恩は売りたい」
理不尽!
「しかもただの女じゃない。気を付けろ」
「どういうことですか」
「恐ろしい女の娘だ。私はあんなに恐ろしい思いをしたことがない。あとにも先にも。」
「魔女ですか」
「そうだ。この世のすべての男をおかしくする魔女だ。その娘だから力を引き継いでいてもおかしくない。私は絶対に会わないからな!」
「師匠……そんなわけないでしょう。魔物じゃないんですから、魅了の魔法なんてないはずです。少し好感度をあげたり媚薬の類いは売られていますが、ほぼ効力はないでしょう」
「いや、あの女は本物だった」
「容姿が元々優れていたんでしょう」
「白銀の髪、すみれ色の瞳、禁欲的なシスターの服に隠された豊かな胸、あらゆる楽器の音色より心地よい声……」
え?誰これ
本当にうちの師匠か?
「あれほど美しい生き物は目の毒だ。思い出しただけで眩しすぎて吐き気と頭痛がする。
そんな私にあの魔女は、治癒魔法をかけてくれて飲み物と食料をくれた。」
「優しいじゃないですか」
「更に、私をベッドに誘い」
「えええー?優しくしておいてからまさかそんないかがわしい!?」
「ゆっくり休むように言って起きたらスープを、フーフー冷ましてくれて一匙ずつ飲ませてくれた」
「めっちゃ良い人じゃないですか!」
「心臓が壊れるくらい激しく早くなり、熱を出してしまった。あれは恐ろしい術だ。思い出すだけで吐き気がする」
その割に顔を赤くしていますが
えーっと、これは師匠が綺麗なお姉さんに看病されてドキドキしたのを術だと勘違いしてもしかしてそれからずっと女嫌いだということか?
「……師匠、それ単に優しい美人に看病されてラッキー!くらいの案件ですよ」
「お前までそんな風に言うのか。ギリムも彼女に懐いていた。子供らしく抱きついたりしていた。それを見ながら俺はギリムだけは一生許さないと誓った」
ん?
「それなのに彼女の娘をギリムが引き取って、最果ての地で二人で楽しく暮らしているなんて。
師匠と呼ばれて後見人になって成長を見守って。
俺だって彼女の子供が男児なら引き取って力になりたかった。スープを飲ませてやったり看病したかった」
え?
あなた弟子にベタベタ干渉しないですよね
初恋と女性恐怖症を拗らせて変な嫉妬と願望にまみれてますね
「だから断って他の知り合いのところに預けられるのは嫌だし、彼女の娘がギリムに手を出されるのは許せないから助けてやりたいけど女だから会いたくないし世話もしたくないし万が一私がその娘に魅了されておかしな言動をとりたくないから会わない!以上!!」
もう充分おかしな言動しか見てませんが
「お前まで魅了されたら魔法で解除してやるから安心しろ。
だが油断するな。白銀の髪は揺れるだけでいい匂いがするし、スープを冷ますときに耳に髪を掛けたらうなじも見えたし、唇をすぼめたら果実のように瑞々しいし、かがんだら胸が見えそうになるんだぞ。恐ろしいだろう。清純で妖艶なんだぞ」
恐ろしいのはあなたの観察力と記憶力です。
とっとと少年時の記憶を他の女性との接触で上書きしておけば良かったのに
「清純で妖艶、ねえ。そんな童貞の願望そのままみたいな人間、いるわけないでしょう。師匠は記憶を美化しすぎてるんじゃないですか」
「ああ、それだったらいいが。まあお前も気を付けろ。胸の大きさは遺伝だと聞く」
誰に聞いたんだ、ああギリム様だな。女嫌いで有名なうちの師匠にそんなことを言うのはギリム様しかいない。
そして良い歳をした大人が手の動きをつけて胸の話をするのは止めていただきたい。師匠の尊厳を大切に。
まあ、魅了うんぬんは信じていなかったが、美人の母親を持つという娘に興味を持った。
少しだけ。
「といっても女の子の部屋をわざわざ設えるのもおかしいし、日当たりの良い部屋を空けるとして……リネンはシンプルなままにして、また気に入ったものを本人を連れて買いに行ったらいいか」
最果ての地にいるんだから、王都を案内するのも喜ぶかもしれない。
0
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ王子に鉄槌を
ましろ
恋愛
私がサフィア王子と婚約したのは7歳のとき。彼は13歳だった。
……あれ、変態?
そう、ただいま走馬灯がかけ巡っておりました。だって人生最大のピンチだったから。
「愛しいアリアネル。君が他の男を見つめるなんて許せない」
そう。殿下がヤンデレ……いえ、病んでる発言をして部屋に鍵を掛け、私をベッドに押し倒したから!
「君は僕だけのものだ」
いやいやいやいや。私は私のものですよ!
何とか救いを求めて脳内がフル稼働したらどうやら現世だけでは足りずに前世まで漁くってしまったみたいです。
逃げられるか、私っ!
✻基本ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
【完結】離婚を切り出したら私に不干渉だったはずの夫が激甘に豹変しました
雨宮羽那
恋愛
結婚して5年。リディアは悩んでいた。
夫のレナードが仕事で忙しく、夫婦らしいことが何一つないことに。
ある日「私、離婚しようと思うの」と義妹に相談すると、とある薬を渡される。
どうやらそれは、『ちょーっとだけ本音がでちゃう薬』のよう。
そうしてやってきた離婚の話を告げる場で、リディアはつい好奇心に負けて、夫へ薬を飲ませてしまう。
すると、あら不思議。
いつもは浮ついた言葉なんて口にしない夫が、とんでもなく甘い言葉を口にしはじめたのだ。
「どうか離婚だなんて言わないでください。私のスイートハニーは君だけなんです」
(誰ですかあなた)
◇◇◇◇
※全3話。
※コメディ重視のお話です。深く考えちゃダメです!少しでも笑っていただけますと幸いです(*_ _))*゜
【完結】小さなマリーは僕の物
miniko
恋愛
マリーは小柄で胸元も寂しい自分の容姿にコンプレックスを抱いていた。
彼女の子供の頃からの婚約者は、容姿端麗、性格も良く、とても大事にしてくれる完璧な人。
しかし、周囲からの圧力もあり、自分は彼に不釣り合いだと感じて、婚約解消を目指す。
※マリー視点とアラン視点、同じ内容を交互に書く予定です。(最終話はマリー視点のみ)
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
7年ぶりに私を嫌う婚約者と目が合ったら自分好みで驚いた
小本手だるふ
恋愛
真実の愛に気づいたと、7年間目も合わせない婚約者の国の第二王子ライトに言われた公爵令嬢アリシア。
7年ぶりに目を合わせたライトはアリシアのどストライクなイケメンだったが、真実の愛に憧れを抱くアリシアはライトのためにと自ら婚約解消を提案するがのだが・・・・・・。
ライトとアリシアとその友人たちのほのぼの恋愛話。
※よくある話で設定はゆるいです。
誤字脱字色々突っ込みどころがあるかもしれませんが温かい目でご覧ください。
【完結】お見合いに現れたのは、昨日一緒に食事をした上司でした
楠結衣
恋愛
王立医務局の調剤師として働くローズ。自分の仕事にやりがいを持っているが、行き遅れになることを家族から心配されて休日はお見合いする日々を過ごしている。
仕事量が多い連休明けは、なぜか上司のレオナルド様と二人きりで仕事をすることを不思議に思ったローズはレオナルドに質問しようとするとはぐらかされてしまう。さらに夕食を一緒にしようと誘われて……。
◇表紙のイラストは、ありま氷炎さまに描いていただきました♪
◇全三話予約投稿済みです
愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
初恋のひとに告白を言いふらされて学園中の笑い者にされましたが、大人のつまはじきの方が遥かに恐ろしいことを彼が教えてくれました
3333(トリささみ)
恋愛
「あなたのことが、あの時からずっと好きでした。よろしければわたくしと、お付き合いしていただけませんか?」
男爵令嬢だが何不自由なく平和に暮らしていたアリサの日常は、その告白により崩れ去った。
初恋の相手であるレオナルドは、彼女の告白を陰湿になじるだけでなく、通っていた貴族学園に言いふらした。
その結果、全校生徒の笑い者にされたアリサは悲嘆し、絶望の底に突き落とされた。
しかしそれからすぐ『本物のつまはじき』を知ることになる。
社会的な孤立をメインに書いているので読む人によっては抵抗があるかもしれません。
一人称視点と三人称視点が交じっていて読みにくいところがあります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる