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ミラとしたいこと
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ミラがアランに尋ねた
「この間は私の希望で読書を楽しんだので、アランのしたいことをしましょう」
「俺のしたいこと……」
「昼間に、健全な範囲で」
「ですよね、わかってます。ちょっとだけ想像しちゃっただけで」
アランもしばらく考えてみたけれど、特になにも思い浮かばない。ミラを見ているだけで充分幸せな休日の過ごし方だから。
「あ、強いて言えば運動をしたいかな」
ミラは固まった
「うんどう……」
「あ、いや。ミラが苦手なのはわかってるから一緒にとは言わないけど」
「アラン、朝に走ってますよね?」
「ああ、目覚まし代わりに軽く」
「騎士団って訓練してますよね?」
「あれは仕事だし、後輩を鍛えるのが主な内容なので運動量はそうでもない」
「帰ってきてからも走る日がありますよね」
なんなら、職場から走って帰ってくる日もある。
「あれは煩悩を発散してないと帰ってすぐにがっつくと嫌われるから」
「アランにとっては運動に入らないんですね……」
常に身体を動かすのが当たり前なのだ、この人は。
「激しい運動じゃなくて、ボールを使った遊びとか。
じっくり部位を決めて筋肉を鍛えるとか。
自分の筋肉と対話する時間を最近とって無い気がする」
ちょっとなに言ってるかわからない。
それでも、ミラは自分のお腹周りをつまんでみた。
結婚してから太っている。
「私も、柔軟体操なら興味があるので教えてください」
「ミラと一緒にやるなら、絶対にハードなことはしません!マッサージからでも良いですね!」
「それは運動ではありませんよね」
「奥さんの身体が健康になるなら何でもします」
子犬が尻尾を振っているような幻が見えた気がした。
結婚してからかなりたつのに、アランの表情にときめく。
子犬、いや大型犬かもしれないけど毎回ずるいと思うくらい可愛いので、アランの要求を叶えてしまう。
「マッサージも、お願いします」
「はい!」
「この間は私の希望で読書を楽しんだので、アランのしたいことをしましょう」
「俺のしたいこと……」
「昼間に、健全な範囲で」
「ですよね、わかってます。ちょっとだけ想像しちゃっただけで」
アランもしばらく考えてみたけれど、特になにも思い浮かばない。ミラを見ているだけで充分幸せな休日の過ごし方だから。
「あ、強いて言えば運動をしたいかな」
ミラは固まった
「うんどう……」
「あ、いや。ミラが苦手なのはわかってるから一緒にとは言わないけど」
「アラン、朝に走ってますよね?」
「ああ、目覚まし代わりに軽く」
「騎士団って訓練してますよね?」
「あれは仕事だし、後輩を鍛えるのが主な内容なので運動量はそうでもない」
「帰ってきてからも走る日がありますよね」
なんなら、職場から走って帰ってくる日もある。
「あれは煩悩を発散してないと帰ってすぐにがっつくと嫌われるから」
「アランにとっては運動に入らないんですね……」
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じっくり部位を決めて筋肉を鍛えるとか。
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「マッサージも、お願いします」
「はい!」
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