【完結】小動物系の待女が魔術師を魅了したら王宮の危機でした

仙冬可律

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舞踏会

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そして、舞踏会の日を迎えた。

第二王女付きのリーゼは朝から忙しかった。

「ねえ、リーゼ、今日は諸外国のお客様も多いし、魔術師団長も警備でうろうろしてるんじゃない?」

「え?ああ、そうね。」

忙しくても、いや忙しいからこそ普段は会えない方を見てトキメキ補充するのだが。

「あれ?そういえば最近、団長のこと言わなくない?」

カトリーヌさん、鋭い。
「憧れは憧れで充分というか……」


「とか言ってさては新しい男見つけたな?」


「や、やだそんなことナイデスヨ」

「……え、マジか。いくつくらい、どこ所属」

「二十代前半……かな?ローブ着てたので魔術師で。」

「魔術師!いいじゃない!」

「でもまだ挨拶程度で、詳しいことはよく知らないんですけど」

「その頃が一番楽しいんじゃない!」

舞踏会が始まり、侍女たちはしばしの食事休憩をとる。

「今日は厨房の方から夜食を騎士団に届けてくれって頼まれてるの。あとで誰か行ってくれるかしら」

「私行きますよ」

リーゼが手をあげた。


騎士団に入っていくリーゼを尾行していた魔術師は、震えた。こんなことを団長が知ったらどんなに荒れるか。


騎士団に夜食を持っていったまま、彼らに勧められるまま酒を飲んでいる。
まずい。

どんな醜聞となるか。


団長が助けにきた。ほっとしたのもつかの間。

「ええええ、なんでリーゼ嬢に攻撃を?」


「こいつは、悪名高い魔女だ。お前ら生気吸われるぞ。
おい、本物のリーゼをどこへやった」

「おお怖い。
娘の気配がよめないだろ?ちょっと隠しただけさ。そのうち見つかるよ」

煙とともに、カラスに姿を変えた魔女は飛んでいった。


「リーゼ……」


団長はギリギリと奥歯をかんだ。

手当たり次第、探すしかない。

魔力での捜索ができない。



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