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ドラゴンと妹背
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結婚適齢期、俗に言うところの発情期的なものは、ドラゴンには無いらしい。無い、といっても決まった時期がないというだけのことで、番いを得ようとする気持ちは突如として湧くらしい。
恋慕の情は、ドラゴンにもそれなりにあるとのことだ。けれど水竜様は、まだ一度もその感情を得たことがなく、どういった心持ちになるのか分からないと零した。
ちょっと残念そうな、それでいてあっけらかんとした表情だった。
「なんといってもまだまだ吾は、ドラゴンの世界では若輩者なのじゃ」
若さゆえに知らぬことも多いと、そう語る水竜様は、謙遜ではなく、むしろ若輩者であることを誇っているような口ぶりだ。えっへん、と背をそらし、鼻の穴もひろげている。
うん、たしかに水竜様はとっても若い。
子どもっぽいとすら言っていい、水竜様のそうした言動がなにやら可笑しくって、自然と笑みがこぼれてしまう。
「ドラゴンは汪々たるものなのじゃ。諸事、鷹揚に構えておらねばならぬ。吾は若いゆえに、つい感情的になってしまうが……」
水竜様は腕を組み、ううむと唸る。
あ、自覚はあったんだ、水竜様。って感心してしまったのは、胸に収めておこう。
そういえば、水竜様が言ったことでひとつ気になったのが、「ドラゴンと人間は、魂の根が近い」という言葉。
野生動物のように本能的に生きているのかと思いきや、ドラゴンは存外理知的な生き物のようだ。感情豊かで理性的なのは、「神様」っぽくもあるし、「人間」っぽくもある。
先の水竜様の発言からしても、ドラゴンと人間って、姿かたちはさておき、似た「存在」なのかもしれない。
人間と魂の根が近いというのは、長老様から聞いたことがあった。
わたしの住む国でひろく語られている、古い物語のひとつだ。創世神話というんだろう。
ドラゴンは、神話のはじめから登場する。
創世神エアーは、空をひろげて大地をならし、海と山河を巡らせて、そこに住まうものを創造した。世界の創世神エアーは、世界の守護者たらんとする者を、その御息からつくられた。創世神エアーの息は、風に似たものは竜となり、土に似たものは人間となった。竜と人間は、同じ神の息から生まれた。しかし時経て、人間と竜は同じものでありながら異なる存在となった。
なぜ人間と竜(ドラゴン)が「異なる存在」となったのか。
「領土を争い、長く諍いが続いたために、神が人間と竜との間の交流を断絶させたとも、人間と竜が話し合い、互いの領分を侵さぬよう、領土を遠くに隔てたとも言われておるな」
水竜様はそう語った。いつか長老様が語ってくれたのと同じように。
なぜ争い始めたのかについても諸説あるらしい。
水竜様は、「人間の傲慢さに吾らドラゴンが業を煮やしたと、そのように聴いたことがある」と語る。水竜様も人づて(ドラゴンづて?)で聞いただけで、その話に確たる証拠はないらしい。
「人間の方が先にドラゴンの領地を侵し、我が物顔で大地の実りを奪ったという話もあるが、実はその逆だったという話もある。もともと神はドラゴンと人間の住む場所を隔離させていたとも言われておる。なにぶん遠き神世のことじゃ、真相は分からぬ」
「ですね……。でも、いまは仲違いしてるわけではないんですよね?」
「吾らと人間達がか? 仲違いをする以前に、交流がほとんどないからのぅ……」
「あ、そっか。そういわれてみれば、そうですよね」
「仲違いとまではいかぬが、共存しようと積極的になる向きは吾らにはない。互いの領分を侵さぬように、吾らも人間も距離を置いているのは確かじゃ」
ドラゴンは人間嫌いなのかな? それとも蔑視している……とか?
愚かな人間どもめ! みたいな。
なんといってもドラゴンは「神様」なんだもの。人間なんて下等な生き物、くらいに思っててもなんら不思議じゃない。
ドラゴンは本来おいそれと姿をみられる存在ではなくて、既に伝説上の神獣。
恐ろしくも尊き神獣として語られ、ドラゴンの姿を拝することができたなら、真の幸祐を得られると信じられている。けど、やはりあくまでも「伝説上の神獣」で、実在を疑ってる人間は、けっこう多いだろう。
わたしはたまたま身近にドラゴン目撃者がいたから実在を信じていられた。いつかドラゴンを見られたらなぁって本気で思っていたくらいだもの。
水竜様はどう思っていたのかな、人間のこと。もともと人間に興味を持っていたくらいだから、嫌ってはいなかったかな?
初めて会った(というか保護したわけだけど)時も、わたしが人間だからといって、警戒したり威嚇したりはしなかった。ドラゴンだから人間ごときはおそるるに足らず、って感情はあったかもしれないけど。ちょっぴり居丈高だったし。
水竜様は、果樹園の林檎やわたしの手作りのお菓子は気に入ってくれた。それで人間に対する好感度がちょっとでも上がってくれてるといいな。
うーん、でもアルト兄さんのせいで好感度ダダ下がりしている可能性も無きにしも非ずだ……
「ミルカ」
「は、はいっ?」
ちょっとばかり考え込んでしまったわたしを案ずるように、水竜様が声をかけてきた。
下に落としていた視線を水竜様に戻した。
「奇遇にもミルカとこうして出逢えて、吾は幸運じゃ」
わたしの心の内を読んだのかそうじゃないのか、井戸の縁に座ったまま水竜様はわたしをじっと見つめ、にっこり笑ってそう言った。
「嵐に巻き込まれたのは災難じゃったが、おかげでこうしてミルカに出逢えたのじゃから、あの嵐はもしや天神の計らいであったかもしれぬな」
水竜様に微笑みかけられて、少し……正直に言うとすごく……どきっとしてしまった。心なしか頬も熱くなってきている。
そうでしょうか、と何やら曖昧に応え、曖昧な笑みを水竜様に返すのが精いっぱいで、目がついつい泳いでしまう。水竜様をまともに見られない。
水竜様の美形ぶりに、今さらながら、圧倒されてしまった。緊張しちゃうというか。
水竜様は、ちょっぴり面長で、肌は透けるように白く、わたしと違って小さなシミもソバカスもまったくない。剥きたての茹で卵のようにつるんとツヤツヤ。……羨ましい。
つやつや茹で卵の顔に、凛とした眉とぱっちりと大きな瞳に整った鼻梁。はでやかといった感はないけれど、貴公子然とした容貌をしてる水竜様だ。
こんな辺鄙な田舎ではついぞお目にかかれないような美形に微笑みかけられて、のぼせあがってしまうのは田舎娘ならばしかたないことだと思う。だって美形慣れしてないんだもの。目が眩むのもどきどきするのも、不可抗力というものだ、うん。なんといっても相手はドラゴンっていう神獣様なんだし! 赤面しちゃうのだって、当然だ。
脳内であれこれ言い訳じみた考えを巡らせているわたしを、水竜様はさも可笑しげな様子で見やり、笑みを深める。
「ミルカは表情がくるくると変わって、愉快だのぅ。見ていて飽きぬ」
「えー……」
そんなの水竜様こそじゃないですか。って言い返そうとしたら、背後から声がかかった。やたら遠慮がちな声音で。
「ミ、ミルカ、着替え、済ませてきたよ」
アルト兄さんだった。おそるおそるといった体で姿を現した。言葉通り、着替えを済ませ、髪も梳き、すっかり身ぎれいになっている。
「床も、ちゃんときれいにしてきたから」
「そう。ありがとう、アルト兄さん」
微笑んでそう言ってあげると、アルト兄さんはホッとして、相好を崩した。なんとも簡単な兄である。助かるけれど。
「じゃ、お茶にしましょうか」
言いながらわたしは立ち上がった。
井戸の傍の大樹の梢が爽やかな葉音をたてて揺れた。木漏れ日がきらきらと光って、まるで水竜様の鱗みたいだ。青空の欠片がこぼれてきたみたい。
水竜様と話しているうちに脱力感は消え、気分もすっきり。アルト兄さんもいまのところ神妙にしていてくれてるし。
旅から無事に帰ってきてくれ、いつもと変わりないアルト兄さんの顔を見ることができて、やっぱり安堵した。
ちゃんと労ってあげなくちゃね。
「気持ちの良い天気だし、ここでお茶にしましょうか。アルト兄さん、お腹空いてない?」
「うん、ちょっと空いてる、かな」
「じゃぁ、軽食を急いで用意するね。水竜様にも、お茶と一緒につまめるお菓子を作ってきます」
「うむ、ありがたい」
「それじゃぁアルト兄さんはここに敷物を敷いておいてね。あ、あと井戸水汲んで、台所に持ってきてくれると助かるな」
「わかった。やっとくよ」
「よろしくね」
アルト兄さんに後をまかせて、わたしはお茶と軽食の用意をするべく、いったん家に戻った。
恋慕の情は、ドラゴンにもそれなりにあるとのことだ。けれど水竜様は、まだ一度もその感情を得たことがなく、どういった心持ちになるのか分からないと零した。
ちょっと残念そうな、それでいてあっけらかんとした表情だった。
「なんといってもまだまだ吾は、ドラゴンの世界では若輩者なのじゃ」
若さゆえに知らぬことも多いと、そう語る水竜様は、謙遜ではなく、むしろ若輩者であることを誇っているような口ぶりだ。えっへん、と背をそらし、鼻の穴もひろげている。
うん、たしかに水竜様はとっても若い。
子どもっぽいとすら言っていい、水竜様のそうした言動がなにやら可笑しくって、自然と笑みがこぼれてしまう。
「ドラゴンは汪々たるものなのじゃ。諸事、鷹揚に構えておらねばならぬ。吾は若いゆえに、つい感情的になってしまうが……」
水竜様は腕を組み、ううむと唸る。
あ、自覚はあったんだ、水竜様。って感心してしまったのは、胸に収めておこう。
そういえば、水竜様が言ったことでひとつ気になったのが、「ドラゴンと人間は、魂の根が近い」という言葉。
野生動物のように本能的に生きているのかと思いきや、ドラゴンは存外理知的な生き物のようだ。感情豊かで理性的なのは、「神様」っぽくもあるし、「人間」っぽくもある。
先の水竜様の発言からしても、ドラゴンと人間って、姿かたちはさておき、似た「存在」なのかもしれない。
人間と魂の根が近いというのは、長老様から聞いたことがあった。
わたしの住む国でひろく語られている、古い物語のひとつだ。創世神話というんだろう。
ドラゴンは、神話のはじめから登場する。
創世神エアーは、空をひろげて大地をならし、海と山河を巡らせて、そこに住まうものを創造した。世界の創世神エアーは、世界の守護者たらんとする者を、その御息からつくられた。創世神エアーの息は、風に似たものは竜となり、土に似たものは人間となった。竜と人間は、同じ神の息から生まれた。しかし時経て、人間と竜は同じものでありながら異なる存在となった。
なぜ人間と竜(ドラゴン)が「異なる存在」となったのか。
「領土を争い、長く諍いが続いたために、神が人間と竜との間の交流を断絶させたとも、人間と竜が話し合い、互いの領分を侵さぬよう、領土を遠くに隔てたとも言われておるな」
水竜様はそう語った。いつか長老様が語ってくれたのと同じように。
なぜ争い始めたのかについても諸説あるらしい。
水竜様は、「人間の傲慢さに吾らドラゴンが業を煮やしたと、そのように聴いたことがある」と語る。水竜様も人づて(ドラゴンづて?)で聞いただけで、その話に確たる証拠はないらしい。
「人間の方が先にドラゴンの領地を侵し、我が物顔で大地の実りを奪ったという話もあるが、実はその逆だったという話もある。もともと神はドラゴンと人間の住む場所を隔離させていたとも言われておる。なにぶん遠き神世のことじゃ、真相は分からぬ」
「ですね……。でも、いまは仲違いしてるわけではないんですよね?」
「吾らと人間達がか? 仲違いをする以前に、交流がほとんどないからのぅ……」
「あ、そっか。そういわれてみれば、そうですよね」
「仲違いとまではいかぬが、共存しようと積極的になる向きは吾らにはない。互いの領分を侵さぬように、吾らも人間も距離を置いているのは確かじゃ」
ドラゴンは人間嫌いなのかな? それとも蔑視している……とか?
愚かな人間どもめ! みたいな。
なんといってもドラゴンは「神様」なんだもの。人間なんて下等な生き物、くらいに思っててもなんら不思議じゃない。
ドラゴンは本来おいそれと姿をみられる存在ではなくて、既に伝説上の神獣。
恐ろしくも尊き神獣として語られ、ドラゴンの姿を拝することができたなら、真の幸祐を得られると信じられている。けど、やはりあくまでも「伝説上の神獣」で、実在を疑ってる人間は、けっこう多いだろう。
わたしはたまたま身近にドラゴン目撃者がいたから実在を信じていられた。いつかドラゴンを見られたらなぁって本気で思っていたくらいだもの。
水竜様はどう思っていたのかな、人間のこと。もともと人間に興味を持っていたくらいだから、嫌ってはいなかったかな?
初めて会った(というか保護したわけだけど)時も、わたしが人間だからといって、警戒したり威嚇したりはしなかった。ドラゴンだから人間ごときはおそるるに足らず、って感情はあったかもしれないけど。ちょっぴり居丈高だったし。
水竜様は、果樹園の林檎やわたしの手作りのお菓子は気に入ってくれた。それで人間に対する好感度がちょっとでも上がってくれてるといいな。
うーん、でもアルト兄さんのせいで好感度ダダ下がりしている可能性も無きにしも非ずだ……
「ミルカ」
「は、はいっ?」
ちょっとばかり考え込んでしまったわたしを案ずるように、水竜様が声をかけてきた。
下に落としていた視線を水竜様に戻した。
「奇遇にもミルカとこうして出逢えて、吾は幸運じゃ」
わたしの心の内を読んだのかそうじゃないのか、井戸の縁に座ったまま水竜様はわたしをじっと見つめ、にっこり笑ってそう言った。
「嵐に巻き込まれたのは災難じゃったが、おかげでこうしてミルカに出逢えたのじゃから、あの嵐はもしや天神の計らいであったかもしれぬな」
水竜様に微笑みかけられて、少し……正直に言うとすごく……どきっとしてしまった。心なしか頬も熱くなってきている。
そうでしょうか、と何やら曖昧に応え、曖昧な笑みを水竜様に返すのが精いっぱいで、目がついつい泳いでしまう。水竜様をまともに見られない。
水竜様の美形ぶりに、今さらながら、圧倒されてしまった。緊張しちゃうというか。
水竜様は、ちょっぴり面長で、肌は透けるように白く、わたしと違って小さなシミもソバカスもまったくない。剥きたての茹で卵のようにつるんとツヤツヤ。……羨ましい。
つやつや茹で卵の顔に、凛とした眉とぱっちりと大きな瞳に整った鼻梁。はでやかといった感はないけれど、貴公子然とした容貌をしてる水竜様だ。
こんな辺鄙な田舎ではついぞお目にかかれないような美形に微笑みかけられて、のぼせあがってしまうのは田舎娘ならばしかたないことだと思う。だって美形慣れしてないんだもの。目が眩むのもどきどきするのも、不可抗力というものだ、うん。なんといっても相手はドラゴンっていう神獣様なんだし! 赤面しちゃうのだって、当然だ。
脳内であれこれ言い訳じみた考えを巡らせているわたしを、水竜様はさも可笑しげな様子で見やり、笑みを深める。
「ミルカは表情がくるくると変わって、愉快だのぅ。見ていて飽きぬ」
「えー……」
そんなの水竜様こそじゃないですか。って言い返そうとしたら、背後から声がかかった。やたら遠慮がちな声音で。
「ミ、ミルカ、着替え、済ませてきたよ」
アルト兄さんだった。おそるおそるといった体で姿を現した。言葉通り、着替えを済ませ、髪も梳き、すっかり身ぎれいになっている。
「床も、ちゃんときれいにしてきたから」
「そう。ありがとう、アルト兄さん」
微笑んでそう言ってあげると、アルト兄さんはホッとして、相好を崩した。なんとも簡単な兄である。助かるけれど。
「じゃ、お茶にしましょうか」
言いながらわたしは立ち上がった。
井戸の傍の大樹の梢が爽やかな葉音をたてて揺れた。木漏れ日がきらきらと光って、まるで水竜様の鱗みたいだ。青空の欠片がこぼれてきたみたい。
水竜様と話しているうちに脱力感は消え、気分もすっきり。アルト兄さんもいまのところ神妙にしていてくれてるし。
旅から無事に帰ってきてくれ、いつもと変わりないアルト兄さんの顔を見ることができて、やっぱり安堵した。
ちゃんと労ってあげなくちゃね。
「気持ちの良い天気だし、ここでお茶にしましょうか。アルト兄さん、お腹空いてない?」
「うん、ちょっと空いてる、かな」
「じゃぁ、軽食を急いで用意するね。水竜様にも、お茶と一緒につまめるお菓子を作ってきます」
「うむ、ありがたい」
「それじゃぁアルト兄さんはここに敷物を敷いておいてね。あ、あと井戸水汲んで、台所に持ってきてくれると助かるな」
「わかった。やっとくよ」
「よろしくね」
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